
中国で最新式の「052D型」駆逐艦の、建造が急ピッチで進められている。同艦は米国海軍が開発した、「イージス・システム」に近い防空システムが搭載されているとされ、「中華イージス艦」などと呼ばれている。1番艦の昆明が進水したのは2012年8月で、15年7月10日には7番艦の進水が確認された。現在は9番艦までが建造中とされる。
「中華イージス」と呼ばれているのは、「052D型」駆逐艦と、同型艦の前級で2015年2月までに6隻を就役させた「052C型」駆逐艦(蘭州級)だ。「052D型」は「052C型」と比べて、レーダーが追加され、長射程の対艦ミサイルも追加、さらに艦型もステルス性を考慮するなど、「進化している」とされる。
「052D型」の1番艦である「昆明」は、2012年8月28日に進水し、すでに就役。「052D型」は同年には2隻、13年には1隻、14年には3隻が進水し、7月10日には今年(15年)初の艦が進水した。
同型艦を、これまで建造してきたのは上海江南造船廠で、現在は遼寧大連建造廠で8番艦と9番艦を建造中とされる。建造はさらに続き、中国は2018年末までに「052D型」を、12隻就役させるとみられている。その時点で「052C型」が現役であれば、合計で18隻の「中華イージス艦」が運用されることになる。
中国では、駆逐艦「052」シリーズの設計責任者だった潘鏡芙氏が2009年、「中華イージス艦」について、米国のイージス艦や、イージスシステムを導入した、日本のこんごう級に比べても「還有る距離(まだ距離がある)」と述べたことがある。中国語の言い回しとしては、「かなりの差がある」と認めるニュアンスだ。
また、「052C型」は2014年12月に実施された演習で、旧式艦に「撃沈」されたことが明らかになった。中華イージス艦は乗員の練度などを含めて、実力が分かりにくい面もある。
ただし艦数では、海上自衛隊のイージス艦である「こんごう型」、「あたご型」が計6隻であるのに対し、中華イージス艦はすでに2倍以上で、今後も保有艦数の差が大きくなることは確実な情勢だ。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:CNSPHOTO、052C型駆逐艦「海口」) サーチナ 2015-07-15 06:17
Posted at 2018/08/24 12:01:32 | |
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