
中国の大手ポータルサイト「捜狐」は28日「なぜ、日本の病院は中国人でいっぱいなのか」と題する文章を掲載した。
いわゆる「医療観光/メディカルツーリズム」で日本を訪れる中国人が増加していることを受け、その理由を分析した。理由としてまず「中国に近く文化面も似ている」、「ビザ発給など、医療観光客を誘致する政策が実効されたこと」などを挙げたが、さらに大きな理由としては日本における医療の充実を指摘した。
病院の待合室や病室、シャワールーム、手術室、リハビリ施設などの写真を多数掲載。いずれも開放的で明るい雰囲気だ。文章は「リラックスして医療を受けられる」と強調した。なお、使われた写真は日本国内の水準でも、施設が相当に整っている医療機関のものと考えてよい。
文章はさらに、日本における医療サービスの質の高さを強調した。医療技術が世界一流であるだけでないと強調。日本には「お客様は神様です」という信念があり、患者も「お客様」とみなされるので、「病院は必ず、忠実にあなたの世話をする」と解説した。
文章は最後の部分で、「日本の医療観光が中国人の熱烈な支持を集める根本的な理由」として、中国国内の病院の「技術やサービスの総合的な水準が、国民が求める水準に達していないこと」と指摘。さらに「治療費は高騰しているのに病気は治らない。入院するのも(順番待ちなどで)難しい。医者には『付け届け』が必要」などと論じ、「やはり、われわれ自身に原因があったのだ」と指摘した。
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◆解説◆
日本政府・観光庁は2010年11月、「医療観光プロモーション推進連絡会」の設置を決定。それ以前から、「訪日外国人旅行者3000万人の実現」を目指す取り組みの一環として、「インバウンド医療観光に関する研究会」を開催するなどしていたが「医療観光プロモーション推進連絡会」の設置で、民間や地方など、外国人患者等の誘致に意欲的に取り組む各主体のプロモーション支援、情報共有、実情把握に取り組むことになった。
日本政策投資銀行は2020年における日本の医療ツーリズムの潜在的市場規模を5507億円、経済波及効果を2823億円とする経済波及効果の試算を発表した。来日する医療ツーリスト数は42万5000人で、うち中国人は31万2000人との見方を示した。(編集担当:如月隼人)(イメージ写真提供:123RF) サーチナ 2015-06-30 05:50
Posted at 2017/10/29 06:25:30 | |
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