昨日のブログに思いもよらず真面目なコメントを戴きまして、もう少しエコについて考えてみようと思いました。
現在注目されているのは CO2 濃度をいかに下げるか、ってところですね。そのために使用するガソリンが少なくてすむクルマを開発したり、カーボンニュートラルの考えに基づいてバイオエタノールを燃料にしようとしたりしています。
ですけど、クルマって走るときにだけ CO2 を出すワケではないんですよね。昨日のブログに対するコメントで
図面屋さんが教えてくれましたが、大衆車クラスで一台製造する毎に約 8 トンの CO2 が排出されるそうです。
当然、廃棄するときにも(燃やす、あるいは再生処理する際の機械を動かす電気を作る際に)CO2 は排出されているはずです。
という事は、ちょっとくらい燃費のいいクルマを造ろうが、今使っている(そしてどこも故障していない)クルマをわざわざ乗り換えるのはちっともエコではない、って事になりますよね。それよりはクルマの寿命ぎりぎりまで使い倒した方が CO2 の排出は少なくなりそうです。それと、CO2 以外にはあまり目を向けられていないような気がするんですけど、例えば今多く使われているバッテリーの鉛なんかも環境にはちっとも優しくないワケで、そういった他の要素も込みで環境に対する影響を考えた方がいいはずです。メーカーさんは大きな声ではいわないようですが。
また、不必要に大きなクルマに乗るのも(燃費が悪いという理由で)エコではないのはお分かりと思います。個人的には長距離移動や山間部のアップダウンの激しいところの走行をしないなら、リッターカーで必要十分か、もしくは軽自動車クラスでもいいのではないかと感じています。
まぁクルマに乗る事に楽しみを見いだしているヒトも多いですし(僕もそう)、でかいクルマを絶対買うなとはいう気はないですけど、少なくともそのクルマの性能の八割くらいを使う機会がないのなら、そのクルマは分不相応なのではないかな、と思います。で、日本の道路事情を考えると、公道で交通法規に則った走行をする限りこのクルマの性能を半分も出せるところはないだろう、と思われるクルマ、いっぱいありますよね www
そんな事も考えた上で何が環境に優しいのかを考えないと、現在のエコブームは意味がないものになると思います。
個人的には "エコのために" クルマの買い替えなんか考えるよりは、今持っているクルマをなるべく長く乗り続け、また燃費を考慮した運転をする事のほうが、僕ら消費者ができる事/やるべき事としては優先されるべきなのではないかと思います。
メーカー側は環境負荷の少ないクルマを開発するのは当然と思いますが、今あるクルマとの入れ替えはゆっくりで構わないと思います。例えば昭和 50 年代に排気ガスの適合基準を段階的に変化させていったようなやり方、またはそれより前の有鉛ガソリンを要求するクルマが少しずつ減っていったような、あんな入れ替え方でいいのではないかと。
あと、これに関しては商業ベースで事を起こしてはいかんと思いますよ。少なくとも消費者に負担を強いるのは間違っているでしょう。もし今あるクルマと新しい "環境に優しい" クルマを早急に入れ替えないとならないのであれば、そんなクルマを造っていたメーカーに責任があるはずで、メーカーの負担でクルマの入れ替えをおこなわないとダメでしょ? www
そんな事では京都議定書の削減目標が達成できない、という方もおられましょうが、実現不可能な事を約束する事が間違っていると思いますよ、僕は。
Posted at 2008/02/26 18:20:19 | |
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クルマに関する独りゴト | 日記