先週、シリア北部のアレッポでジャーナリスト山本美香さんが銃撃を受けて亡くなるという痛ましい事件が起きました。
しかし、これまでに他国のジャーナリストや数えきれない数の一般市民が亡くなっていますが、それほど詳しく報道されてこなかったような気がします。
シリア…というと、どんな印象をお持ちでしょうか?
怖い国、アサド独裁政権、ブッシュが悪の枢軸と言っていた、などネガティブなイメージが多いと思います。
チュニジアでジャスミン革命が起こる前の、2010年8月に私は中東のヨルダンとシリアを旅していました。当時の現地の様子を少しご紹介します。
まず、ヨルダンの首都アンマンに降り立ち、映画「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」の撮影で有名なぺトラを訪れ、
死海で新聞を読んだ後、
乗り合いタクシーでアンマンから、陸路シリアの首都ダマスカスへ。
(アンマン→ダマスカス 11ディナール=1500円)
タクシーの事務所でダマスカスに行きたい旨を告げて、満員になるまで待たされてから出発です。 タクシー事務所、字が読めません・・・
車内は運転手含めて男6人(前3人・後3人)、エアコンなしの窓全開。
40 ℃オーバーの熱風を浴びながら約4時間、不快指数Maxのドライブです。
途中、緊張のヨルダン→シリアの出入国も無事に通過。なぜかシリアポンドへの両替はできませんでしたが・・・
ダマスカスに着いてタクシーを降ろされましたが、ターミナル的な所ではなくて、その辺の路上!?
街の中心部へ行こうにもお金がありません…
「参ったなぁ~…」と思いながら歩いていると声を掛けてくる人がいます。
両替したいと伝えたいのですが、私はアラビア語が分かりません。
すると携帯電話を取り出して、英語の分かる人に電話して通訳を頼んだみたいです。
普通は言葉が通じなければ、そこで諦めてしまいそうなものですが、
「こいつは何を困っているんだろう?」と、何とかして知ろうとする姿勢に驚かされました。
結局、電話の相手ともうまく通じなかったので、気合のジェスチャーでシリアのお金がないことを伝えて、タクシーを捕まえてもらって銀行経由、宿泊先のホテルに行くことができました。
街中でも道が分からなくて地図を見ていると、こちらから聞く前に「どうしたんだ?」と声を掛けてくれて道を教えてくれます。
間違った方向を教えてくれる人も少なくなかったですが、困っている人がいたら助けようとする親切な人が多いように感じました。
シリアに入国した日から、ちょうどラマダン(イスラム教の断食月)が始まりました。
昼間は暑くて歩き疲れたので、ホテルでひと休みして夕方に外に出ると・・・
誰もいません。日没になったので、みんな家に食事をしに帰ってしまったみたいです。
お店も開いていません。日の出前から飲まず食わずなので仕方ありません。
ラマダンのときに来たおかげで貴重な体験ができました。
ステッカーだけでなく、大統領のポスターも街中にたくさん貼られていました。
滞在中、身の危険を感じることはまったくありませんでしたが、
頻繁に目にする大統領の写真を見ると、将来何か起こりそうな気がしました。
見知らぬ旅人にも親切なシリアの人々、彼らが安心して暮らせる国になるように願ってやみません。
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・ボルネオ (ブルネイ・キナバル山)
15日は終戦記念日でした。
戦争については様々な意見があると思いますが、過去に起こった事実を知っておくのは必要なことではないでしょうか。
負の世界遺産として知られる2つの世界遺産
「アウシュヴィッツ・ビルケナウ ナチスドイツの強制絶滅収容所(1940-1945)」
「原爆ドーム」
5年前に、この2つの世界遺産を訪れたことを思い出しました。
ポーランドの古都クラクフから電車で約1時間半、オシフィエンチムという町にアウシュビッツ強制収容所はあります。
駅から20分ほど歩くと、「ARBEIT MACHT FREI(働けば自由になる)」と掲げられたアウシュビッツ第一収容所の入口に着きます。
第一収容所は博物館として、様々な展示品が公開されています。
第二収容所であるビルケナウは、収容所の建物がそのまま保存されています。
目にすることが多い、下のアングルの写真はビルケナウの中から入口を撮ったものです。
事前に予習をしていたので、博物館に展示されているものの知識は得たうえで訪れましたが、膨大な量の遺品には驚かされました。
収容された人の髪の毛と靴です。髪の毛は糸に加工されたそうです。
ガス室で使われたチクロンBという殺虫剤の缶です。
展示の量から、おびただしい数の人が殺害されたことが分かります。
収容所で亡くなった人の写真もありました。
上の子は14歳、下の子は13歳で亡くなったようです。でも、記録すらない人も大勢いると思われます。
ここは、1つの民族を本気で絶滅させようとした現場です。
しかも、それが行われていたのは自分の祖父母がまだ若かったくらいのころ。
ものすごく遠い昔というわけではありません。
実際に現地に行っても、自分が立っている正にその場所で死んだ人がいるはずだ、でも、にわかには信じ難い。そんな不思議な感覚でした。
アウシュビッツから帰ってきた後、広島に行きました。
平和記念公園の慰霊碑碑文です。
「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」
過ちを繰り返さない。簡単なことではないかもしれません。
そのためには事実を正視することも大切と考えます。目を背けたくなることだとしても…
これをご覧になってくださった人の中に気分を害してしまった人もいらしたら、申し訳ございません。
1年に1度くらい歴史を振り返る、今までに得た経験を文にして思い出す。
そんな日があってもいいのかな と思って書いてみました。
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