今回は、この夏買ったものということで。その1、キーボード編。
タイトル画像として上げているものは今回購入したものではなく、長年会社にて使用していたもの。Logicool K750 ソーラー充電式のキーボード。電池交換も定期的に線を挿しての充電も必要がない、というのが特徴のテンキーまでついたフルサイズキーボード。これをたぶん10年以上使った。ソーラー充電式のキーボードってほぼないのではないでしょうか。この製品以外に知らないです。マウスなんて聞いたことがありません。
まぁ電池交換も充電も不要と言う理由と当時流行りでもあったアイソレーションキーボードということでこれを選択し使ってはいたものの、ぶっちゃけ電源以外でこのキーボードが優位と思える部分はなかったように思う。ちなみに充電の電池は当然ながら寿命があり、一度交換している。ちなみにメーカーでは電池交換不可と謳っており、そのため当然ながらメーカーによる電池交換サービスとか交換用電池の販売はない。なので、自己責任を負えないと4、5年で使えなくなる。割と高額なのに・・ さて充電用の電池はボタン電池で、ML2032というもの。名前から察する通りCR2032と同じ形状であるが、充電式二次電池なので、CR2032を入れると発煙発火の危険がある。たぶんこれが電池交換不可の理由だろうと思う。不可と言いながらできるようにしているのはメーカーの良心なのだろうか・・・ しかし、その電池はほとんど流通しておらず、入手性は非常に悪い(でもたまにヨドバシ.comで売ってたりするので不安定と言ったほうがいいか)。たしかにこんな小さな充電池を使うような製品が思い浮かばない。
さて、そのキーボードもキーが1個とれました。使わないキーなんで問題はないんですけど気持ちよく使うという面ではダダ下がり。ただ、普段使わない&押すことはできる状態だったので、そこからのんびりとキーボード選びの旅に出ることにした。
どんなキーボードがいいだろうか。
まず、私家ではmacを使っているが、macのキーボードはデスクトップタイプもノートタイプも薄型のアイソレーションキーボードである。キーのストロークはかなり短い。このキーボード、見た目はいいかもしれないが、あまり好きではない。反発力などはよくできているとは思うが、タイピング速度はあまり上げられない。ミスタイプが増える上に指が痛くなる。K750はmacに比べればマシだが似たようなもの。おそらく、ある程度のキーストロークは必要だと思う。
・・・というか、心地よくタイプできる、負担が少なくタイプできるということを求めていることに気づく。
また、macのキーボードはLightning充電式。月1位で充電するのだが、中途半端にめんどくさい。習慣化するには長すぎるし、放置していいって感覚になるには短すぎる。電池式のほうが使い勝手は優れている。さらにいうと、K750がそうだったように、充電式だと充電池の寿命がきたら製品そのものが寿命となってしまう。エコでない。電池式のほうがエコなのだ。
そんなわけで、電池式のメカニカルキーボードにしようと決める。ちなみに最初から有線接続は眼中にない。できればUSB端子を塞がないBluetoothがいい。
そして、フルサイズキーボードは要らない。テンキーなんて使わないので邪魔なだけ。というか、その分マウスが遠くなるので無害どころか害があるというほうがいい。もちろん、私の使い方の場合、である。テンキーを多用する人はテンキーは必需品でしょうから。もっとも、後付けという選択肢で使いやすくするかもしれませんが。
そして購入したのが
Logicool K855
初めてのメカニカルキーボードである。キー配列はかなり素直だと思う。独立したカーソルキーとHome/Endキーは選択のポイントでもあった。あとは、カラーを含むデザインと価格の安さ。割と本格的なメカニカルキーボードなのに税抜10,500円。その価格で、Bluetooth接続は3台切り替えしながら使用可能な機能を搭載。
しかし、使い始めていろいろと弱点に気づく。
まずは、かなりカチャカチャうるさい。まぁ会社支給の有線キーボード(一応ある)もなかなかカチャカチャうるさいのでほとんどの人が使っていないが、中には使っている人もいるので、目立つことはないのは救いだが、自分が心地よくない。
※実は今K855を使ってこのブログ書いてる。一人でいる分には音はそこまで気にしない。
次に、BackとInsが微妙に近い。割とミスる。Backがちょっと遠いんだろうな。また、スペースキーが長めで無変換・変換キーがだいぶ外なので、切り替え時にはよくミスる。(半角/全角キーは使わない派、ここはmacユーザーらしい笑)
あとは、キーの形状。ちょっとエッジが立ちすぎかな。スペースキーだけ手前の辺がやや丸みを帯びているがそこだけ心地いい・・・
全般的に悪いわけではないが、お値段なりということだろうか。
そもそも、いろいろな候補があったが、最終的に迷ったのが、K855と、やっぱり昔から憧憬の念を抱いていたHHKB。しかし、35,000円以上 vs 12,000円でお釣りくる → 12,000円でお釣り一択・・・ですよねw
でも、結果的には安物買いの銭失いである。いや、決して安物じゃないけど。
で、結局
HHKB Professional HYBRID Type-S 無刻印/雪(日本語配列)
HHKBに手を出すのでした。HHKBは Happy Hacking KeyBoard から来ています。Hackingというと日本では悪い意味で使われてしまうことが多いですが、本来は・・気になる方はご自身で調べてください。ここで答えを言ってしまうと覚えてもらえないと思うので。
そして、使い始める。いやもう別次元である。さすが高級品である。
ポコポコと穏やかで軽快な打鍵音といいそのタッチといい、気持ち良いというか、その心地よさに楽しいと思えてくる。こんなにも違うものか!だてに3倍のお値段ではないわけだ。なお、正確にはHHKBは静電容量無接点方式という方式を採用しており一般的なメカニカルキーボードとは異なる。
ちなみに配列は若干マニアック。Shiftキーの上にCtrlキーがある。昔のUNIXワークステーション等で一般的だった配列だ。左下にFnキーとなっている。これが実に使いやすい。いい忘れていた。このキーボードの一番マニアックな配列といえば、一般的なキーボードと比べ1列少ないということだ。一般的なキーボードでは一番上の列にF1などのキーが並んでいるが、このキーボードにはその列がない。そのため、F1を押すにはFn+1を押さないといけない。なのでFnを多用することになる。一般的なキーボードではFnキーはほとんど出番がないキーだと思う。人にもよるだろうが。ちなみにK750で取れてしまったのはこのFnキーである。
「いや、左下がCtrlでないキーボードなんて使ってられねぇよ」ってお方。ご心配なく。HHKBはキー配列のカスタマイズもものすごく柔軟にでき、しかもそれをキーボード本体に書き込めるのだ!(キーボードの配列をカスタマイズできるものは他メーカーでもあると思うが、コンピュータ側に設定をしておくので別のマシンでは使えないという仕様だと思う。)なので会社と家とか、家のデスクトップと持ち歩き用のノートパソコンで同じキーマップで普通に使える。(ノートパソコンのキーボードの上において使うためのブリッジがオプションにある)
しかも、ディップスイッチでWinモードとMacモードを切り替えでき、それぞれで別のカスタマイズを施せるという仕様。まぁディップスイッチON/OFFでの切り替えができるというだけなので、WinとAndroidの使い分けとかでも構わない。ディップスイッチっていうところが時代を感じるが、それだけ長く基本設計や思想が変わらず引き継がれている、歴史ある商品なのだ。
ちなみに私が購入した無刻印/雪ですが、割と最近発売されたもの。ちゃんとキーに刻印が入っているものもあるのでご心配なく(というか、上記発売前は日本語配列の無刻印はなかった)。私の場合、どうせキートップの刻印なんて見ていないのでこれで何の問題もないのです。一応本職なので。
私の場合は標準の配置が概ね自分に合っていたので(←たぶんこの時点でけっこう変態)あまりカスタマイズはしていない。下記の2点のみ。
Delキーが独立していない(Fn+BS)ので、Windowsで多用する Ctrl + Alt + Del が Ctrl + Alt + Fn + BS の4キーになるのがさすがに厳しいので、使用しない右ShiftをDelに
Home/EndキーがFn+K/<(中指)に割り当てられているが割と多用するのでFn+←/→に(macに近い)
Shift上のCtrlは慣れると快適ですよ。でも周囲のHHKBユーザのほとんどが変えてるみたいですけど(笑)
あまりに快適なので、もう1つ欲しいくらい。HHKBはBluetooth4台切り替え可能らしいので毎日持ち歩けばとりあえず1台で間に合うんですけど・・・単なる色違いだけでなく、キートップのみの販売もあるのでそれでカスタムして遊べるという楽しみ方もあるのですよ。もう、車のカスタムと変わらん世界がそこにあるのですよ。ほら、もう1台欲しくなるでしょw
でも、先に K855 を使ってみてから HHKB を購入して結果的には良かったと思う。無駄に高いもの買ったかな?って思わなくていいので。くどいですがK855も悪くはないですよ。コストパフォーマンスでみたら非常にいいと思います。
ただ、毎日使う道具には価格という妥協はやはりしちゃダメってことですね。プロじゃなきゃそこまで金かけることもないかと思いますが。