
キウイの青が透き通ってて
絶賛うらやましいと思う秋野菜たち
「欲と罪の表裏一体トラップ」
「...は?ふたり?」
「...すみません」
「すみませんっておまえさ、本気でふたりなの?」
「その...はい...すみません」
「すみませんじゃねえよどういうことだよ?」
「全力は尽くしたんですが...」
「はあ?!全力だぁ?!」
「...ええ」
「ちっ...」
「...すみません」
「俺も落ちぶれたもんだよな」
「そんなことは...」
「は...どうせおまえもそう思ってんだろ」
「まさか?!僕は!...僕は...」
「僕は...なんだよ?」
「僕は...それでも応援し続けます」
「応援っておまえ...体育祭かよ」
「いえ...文化祭の方です」
「ああそっちか...ってどっちだっていいし!」
「文化祭で気になるあの子にアタック的な」
「違うぞ!そんな話は微塵もしていない!」
「タピオカミルクティーが優勝するやつ」
「そうそうふっといストローでチュウーってばか!」
「模擬店で何をやるか月曜までに決めておいてね」
「え?とりまフランク焼いときゃよくね?」
「7時半よりステージにてバンド演奏が始まります」
「5人組ロックバンドで全員ドラムってほんと?」
「9時半より演劇部によるショーが始まります」
「部員全員男子だけどロミジュリやるんだっけ」
「まあそういうことです」
「...おまえの気持ちはよく分かった...ってばか!」
「え?」
「え?...じゃねえっ!結果だよ結果結果!」
「...結果?」
「全力だろうが応援してようが結果ふたりだろ?!」
「あぁ...まあ事実ですけどそれが何か」
「開き直った!マネージャー失格だぞその感じ!」
「はは、そんなに興奮しないでください」
「上から!上からきたぞ!俺をばかにするな!」
「ばかになんてしてません応援してるんです」
「応援っておまえ...文化祭かよ」
「いえ、体育祭の方です」
「いやおま...さっきは...ってデジャヴの予感!」
「体育祭で気になるあの子にアタック的な」
「記憶にあたらしいぞこのくだり!」
「運動神経抜群なイケ男しか得しない祭り」
「結局俺たちは空気ってことさ...ってばか!」
「ダンスの曲何にするか決めておいてね」
「去年ってブルーシャトウだったっけマジ誰得」
「続いての競技は障害物競争です」
「気をつけろ、落とし穴の数が異常だからな」
「最後の競技は借り物競争です」
「え?俺?...ったく、貸しだからな」
「まあそういうことです」
「...おまえの気持ちはよく分かった...ってばか!」
「はい?」
「はい?...じゃねえっ!俺の話を聞け!」
「あれ?何の話でしたっけ?]
「本気でふたりなのって話!」
「ああそれ?...まあ全力は尽くしたんですが...」
「反省したまえ!大いに反省したまえ!」
「僕は仕事をしただけですよ」
「ぐぬぬ...」
「それで...今日はどうします?」
「...やるよ」
「わかりました...ではご準備を...」
......
『本番まで5分切った!みんないけるー?』
「ちょやばっ...マネージャー!こっち来てこっち!」
「え?あ、僕ですか?」
「僕ですか?じゃねえよほかに誰がいるんだよ?!」
「用件をおっしゃってください」
「冷静!冷静キングじゃんほぼ!」
「褒めてもムダですよ」
「いや褒めてねえし!」
「ではパワハラですか」
「言い方!逆に俺を被害者と思って差し支えない!」
「応援してますから大丈夫ですって」
「いい加減なこと言うな!」
「...もう...なんなんですか一体?」
「ほら!み、見ろ...」
「...ん?客席?」
「ふ...ふたりしかいないんだぞ?!」
「は?それ最初にお伝えしましたよね?」
「百聞は一見に如かずが似合う俺今まさに!」
「ちょっと...大声出さないでください」
「お、おま...さ、さすがにふたりはさ...」
「さっきはやるって言いましたよね?」
「あ、あぁ...だ、だけどな...」
「うそ...か...」
「う...うそとはなんだっ?!」
「だってそうでしょう」
「...やらないとは言ってない」
「はっきりおっしゃってください」
「う...」
「やるのかやらないのか」
「や...」
「や?」
「や...やる...」
「やっぱりやめたは無しですよ?」
「お、おうよ!」
「大丈夫、応援してます」
「お、お...おうおう!」
......
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会場のみなさま
本講演はまもなく開演となります
恐れ入りますがご静粛に願います
誠に勝手ではございますが
講演中の会話はもちろん
拍手やヤジ等は一切禁止とさせていただきます
なにとぞご留意くださいますよう
お願い申し上げます
それでは開演まで
今しばらくお待ちください
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......
あの日
俺たちは知ってしまった
それは社会から切り離されるような
当たり前が当たり前でなくなる瞬間
時計が止まる瞬間...
それでもいつの日からか
時間を味方にした俺たちは
考える暇もないほど
何かに導かれるように
互いの錆びついた歯車をかみ合わせ始め...
そして幕が上がる...
......
ザゥ~~~~ン
(緞帳が上がる音)
---
それではみなさま
長らくお待たせいたしました
これより講演を開演いたします
どうぞリラックスして
ごゆっくりお過ごしください
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『時間 - 消費してなお美しい』
はっはー。今日はとても暑い日だからかな、私的にお客さんはふたりしか見えないよはっはっは。まあこれが現実か夢かはさておき、今目の前にいるあなたたちふたりに私のすべてをぶつけたい。念のために言っておくがこれは人数の問題じゃないんだ。つまり『先週は8人で今日はふたりとかマジやる気出ねえわってかやる意味を見出せなくてこれってほぼ真理じゃん』なんて浅はかな思考でここに立ってるわけじゃない。なんとなくやばいような気がする程度の不安が頭をよぎっているだけさ。
ってことで本題に入る前に、私が師匠から教わった『え、うそこれ状況なんかやばめなやつなんじゃね?!って思ったときに役立つたったふたつの思考ルーティン』を紹介したい。
まずひとつ目はこれだ。
『今自分が置かれている状況を整理する』
師匠いわく、人間という生き物は本能的に先読みをする生き物らしい。そこでそこのあなた...いやすまないね、ふたりしかいないものだから逆指名してしまったよはっはっは。...で、どうだい?あなたは今とても不安な気持ちになっているんじゃないかな...?ん?...図星かな?おそらくあなたは『え?は?うそなんかこの人もしかして俺に向かってしゃべってる感じ?やっばなに話しかけてくれてんのめんどくせーな次のゼミまでちょっと時間あるから子守り歌がわりに立ち寄っただけなのにその仕打ちがこれかよーあーマジハズレだわーハズレ引いたわーって...あれ...ってことは...え、うそこれ状況なんかやばめなやつなんじゃね?!』と、そんな風に考えているんじゃないかな?はっはっは。師匠の言葉は偉大だな。はっはっは。
そしてふたつ目はこれだ。
『決してあきらめるな、負けちゃいけない』
これがどういうことかと言うと、その言葉の通りであって説明の必要性は皆無。だがプラスアルファで私からなにか補足的アドバイスを添えるとすればそれは『ドンマイ』のひと言に尽きる。はっはっは。ふたりのお客さん、そんなに首をかしげないでくれ。まあとは言えこの謎解釈を初見で理解するのは至難の業だから仕方がないか。はっはっは...っと、ああすまない笑ったりして悪かったね。でもここまでくるともはやジゲチだからね、とりあえず今は『まあまあ気にせずともよいのじゃよいのじゃ首をかしげて当然じゃほれほれ苦しゅうない近う寄れ』的なノリで聴いてくれていて構わない。いや実は師匠はいじわるな人でね、物事をストレートに表現してくれなくて困る。これは毎度のことで正直めんどうくさいんだが、おかげさまで俯瞰能力が身に着いたんだから文句は言えないな。はっはっは。
というわけで結局のところ何が言いたいかというとだね、今日私の講演を聴きに来てくれたお客さんがたとえたったふたりであったとしても、それは長い人生の中の一コマであって、先を見据えた中での今日この日であれば何ら問題はないし、人生というのは大切に生きた一分一秒の積み重ねであるからして、つまりは後悔している時間も躊躇している時間も悩んでいる時間ですらももったいなくて開き直っていちかばちかがむしゃらに生きてみようって壮絶な覚悟にも似た決断をしてみたらその直後からハッピーポジティブエッセンスの洗礼がすごくって『病は気から』ってマジ本物真実ワードだったんじゃんってこと!!
...っと、すまない。つい熱くなってしまった。はっはっは。とにかくだ、冒頭お伝えしたように私は、今目の前にいるあなたたちふたりに私のすべてをぶつけたいのさ。
...というわけで本題に入ろうか。
『時間 - 消費してなお美しい』
時間というものを突き詰めて考えてみると、人の行動はすべて時間を費やしていることになる。これを逆説的な言い方で表すと『時間という概念が無ければ人は行動できない』ということ。となるとこれは『にわとりとたまごって結局のところどっちが先なのよ問題』に通ずるレベルの深い深い哲学的論争が巻き起こるということだ。つまりどういうことか、具体的な例を挙げながら少し整理して考えてみよう。はっはっは。
おふたりはオムライスは好きかな?ちなみに私は大好きだ。気持ち甘めのケチャップで仕上げたチキンライスをたまご2個分の薄焼き卵で包んだりしたら優勝ものだ。...おっ?そこの君。うん君だよ、いや後ろを振り返ったって誰もいないよはっはっは。なにせお客さんはふたりしかいないんだ、いやそんなことはどうでもいいか。とにかくそこの君、そう君...その顔、何か気付いた顔をしてるね?
実はどっちが先かなんてどうでもよくてとにかくチキンとたまごがスーパータッグってことだからつまりは時間と行動がマッチしていればそこに無駄は一切生まれないということ。
時間を軽んじて流れるように無意味に消費するんじゃく、時間に追われるように焦って行動するんじゃなく、自身が起こす行動に意味を持ってそれに時間を費やす、これこそが人間行動学的時間消費価値なのさ。
さてそれではこれから、どれだけの時間を引き換えにしてしてでも得たいこと...つまり、時間消費価値のある行動について、解説を添えてランキング形式で発表していくから。まずは1830位から。...と言いたいところだけど、時間の都合上、上位5位から発表しようかな。ってちょっ?!ちょっと君!君さ今あくびしてたでしょ?!いや君だって!そう君!後ろを振り返ったって誰もいないってさっき言ったよ?!お客さんふたりしかいないんだから察してよ!ちょっとさそれ人間行動学的にいちばんだめなやつだから!もう追放だよ追放!追放!
あーわかったわかったちょっとおふたりさん集中して聞いてくれる?!動機はどうであれ今おふたりはここで私の話を聴いているわけだよね?もうこの際だからオチを先に伝えるけどこれからする話を聴くことが正に『自身が起こす行動に意味を持ってそれに時間を費やす』ってことなんだよ。だから結局何が言いたいかっていうと『え、うっそマジかこのおっさんなんか知らんけど半ギレってか逆に逆ギレ的なエゴワールド全開で俺に説教してきてんのマジうっざ!うざすぎるわー!あー無視無視ーこういうとき無視にかぎるわーきのうお久しぶりさま徹マンの蘇る青春ハイで激しい寝不足なんだから座りながら寝ようとしている俺に話しかけるのだけは控えてくれよこれは切実なお願い』なんてそんな思いは今すぐ捨てなさい!今すぐ!そう!...すべてを捨てて目をキラキラさせて生まれ変わりなさい。道を切り開くのはいつだって己の心なのだから。
☆キラキラ全力消費ランキング
~ 消費した時間が教えてくれたもの ~
No.5

-解説-
「あのさ、来週の休みあいてる?」から始まる夢と希望に満ち溢れた週末約束ファンタジー。鮮やかな緑が目の前いっぱいの公園の草むらに敷いたレジャーシートに座って彼女が作ってきたくれたお弁当を広げて「はい...あーん」これぞ王道、わくわくピクニックデートが堂々の第5位だ。
からあげ、たまごやき、ウインナー、おにぎり、カニかまぼこ、ポテトサラダ、照り焼きミートボール、ゆでたまご、ミニトマト、茄子の煮浸し、レタス、ハム、オクラ、枝豆、アスパラの豚肉巻き、ブロッコリー、リンゴ...。色とりどりのおかずが並ぶ中、木漏れ日とひたむきな彼女のやさしさを感じるひと時。「...いい天気だね」なんて他愛もない会話。目が合うと照れくさそうに目線をそらす君。そうして過ぎる時間を惜しみながら最初に口に運ばれたのはミート。...だけど、別にミートじゃなくてもよかったんだ。ピクニックデートのお弁当がたとえビビンバ丼だったとしてもかまわない。だって今僕は、目の前の君に恋してるんだから。
No.4

-解説-
♫~
真夜中のハイウェイ
一筋のヘッドライト走ってく
気紛れに送るサインも
まばたきでさえも今は届かない
窓に映るまなざし
肩越しに光ったシューティングスター
夢を見てるように
わたしは気付かないフリをして
流れては消える時間なんていらない
一緒に 一緒にいたいの
starry eyed dreamy girl
oh oh oh
ひとりじゃ何もできないと思って
tough cookie sunny smile
oh oh oh
何も言わずにただ抱きしめて
そしてふたりで輝くダブルダブルスター
♫~
夜中に車を走らせて、丘の上、星の近くまで。神話に想いを馳せながら見上げた夜空は、過去と現在が混じり合う不思議な時間を感じる。今...助手席には誰もいないけれど、ひとりで何もできない私じゃない。...第4位、天体観測。
No.3

-解説-
“コインに託したのは己の腕か、
それとも運か、確率か”
垂涎の的はすぐ目の前、手の届く距離に置かれているのに、鉄壁とも思える透明のメタクリル樹脂板が邪魔をする。上部にはクレーンのようなものに吊るされた三つ又が見えるが...なんだあれは。私は訳が分からず、とりあえず目の前の樹脂板をドンドンと叩いてみた。すると店員らしき男性がすぐさまやってきて、私に向かってこう言ってきた。
「ちょ何してんすか、叩かないでください」
...なんと感じの悪い男か。腕組みをする男に向かって私は軽く手をかざし、分かったよもうやらないよという意思表示をした。その男は何の説明もないまま立ち去ってしまったから、結局何も解決しなかった。むむ...どうすればあれが手に入るのか。
やきもきしながらふと目線を下にやると、そこには不思議な形をしたレバーがふたつ並んでいることに気付いた。そしてそこには『1ゲーム100円』と表示されている。
「...なっ、お金だと?!」
なんとなくタダで手に入るのだと思い込んでいたものだから、お金というワードに少なからず抵抗を感じてしまった。くっ...どうする...だが私はアレが欲しい...100円...か。5分間、私はその場で考え込んだが、結局答えが出ないまま矢も楯もたまらず100円硬貨を投入口に投げ入れた。すると左側のレバー①が光り出したから少し動かしてみた。続いてレバー②が光り出したからそれも動かしてみた。『これは何の儀式だ?』と思うのとほぼ同時に、目の前で繰り広げられた戦慄の光景に私は愕然とした。なぜなら、あの三つ又が突然下に降りてきて、必死に何かをつかもうとしていたからだ。
「こ、これはっ?!」
三つ又は盛大に空振りしていた。その時...私はすべてを悟った。そう、三つ又は何も悪くない。おそらく三つ又は全力で頑張ったはず...悪いのは私だ。すまん三つ又。次は必ずつかませてやるからな。
...そこからだった、長い戦いが始まったのは。
......
何度この両替機の前に立っただろう。二度や三度ではない。そのたび、しわくちゃの千円札が銀貨に替えられていく。この時、すでに私の心情は三つ又をフォローできるような状況ではなかった。私の操作が拙劣であることを差し引いても、どうにも三つ又のやる気のなさが垣間見えてしょうがなかったからだ。しかしこれまでの投資額を考えると、ここで引き下がるのは賢明でないように思えた。もう、後戻りはできない。
握りしめた銀貨に私の持てるすべてを託し、えいやっと気合を入れて投入口に投げ入れた。
...光るレバー①を慎重に操作し、アレのX座標を見定めてレバーから右手を離す...そしてレバー②が光り出す。ここからだ、繊細な操作が要求されるのは。私は深呼吸し全神経を集中し右手をレバー②に添えた...その時!
「キャー!それ返してー!あはは」
ドンッ
友達を追って走ってきた小学生の子が事もあろうに私の足にぶつかってきたのだ!その不測の事態によりレバー②に添えていた私の右手は意に反した動きを見せる!
ウィーン
哀愁を漂わせながら下に降りていく三つ又...降りた先には何も無いことを知りながら。
...私は心の中で三つ又に話しかけた。
『三つ又よ...今までよくやってくれた...すまん...どうやら私の精神力はもう限界が近いようだ...ぐふっ...ぐ...だが...だが最後に...最後に出来るだけのことはする...三つ又...ありがとう...さらばだ』
空を切る三つ又を涙ぐむ目で見送った後、私はぶつかってきた小学生の子を鬼の形相で睨みつけた。すると母親らしき女性がすぐさまやってきて、私に向かってこう言ってきた。
「ちょ何見てんの?!キモっ!」
...なんと感じの悪い母親か。
No.2

-解説-
時間消費の概念の中で『価値』だけを最優先に考えた時、“一人完結が可能かどうか”という点も重要だ。つまり好きな時に自由に、誰に遠慮するわけでもなく、もはや服装でさえ気にしなくていい、まあそんな感じ。そこで私が自信を持って紹介したいのが、癒しスポットの王者として君臨する足湯だ。
......
「今日は付き合ってくれてありがと」
「いいよ、買い物?」
「うん」
「どこ行く?」
「靴下屋さん」
「靴下?」
「マートの隣にあるんだけど」
「マートの隣?...そんなのあったっけ」
「あるじゃんほらレトロな看板の」
「え?あれたこやき屋でしょ?」
「たこやき屋さんは右隣でしょ?」
「そうだっけ?」
「左にあるの」
「左隣もたこやき屋じゃなかったっけ?」
「たこやき村かよ」
「違った?」
「ばか...もういいからついてきて」
「はいはい」
......
「何色の靴下がいいかな」
「...色?」
「...実はわたし、冷え性なんだ」
「へぇ、そうなんだ」
「だから寝るとき靴下履いてるんだけど」
「え?靴下履いたまま寝るの?」
「そうだけど...おかしい?」
「別におかしくないよ、それで?」
「うん、何色がいいかなって思って」
「色って...それ寝るとき用のやつだよね?」
「うん」
「じゃあ何色でもよくない?」
「やっぱり黄色かなあ」
「ちょっと聞いてる?」
「これ見てこの色、紅しょうがみたい」
「たこやき村かよ」
「ばか...そんなわけないじゃん」
......
足湯の最大のメリットとしては足がポカポカすることなんだが、想像してみてほしい。ひとり...足湯に入り...目を閉じ...静かに...お湯の流れる音を聞き...風の声を聴く。その時思い浮かぶのは家で帰りを待つ紅しょうが色の靴下。
No.1

-解説-
...ある日、一通のメールが届く。
『今日のパーティー、たこやき決定で。各自材料持ち寄ってね』
これは遠い昔、たこやき7人パーティーで各々が材料要員となった時に起きた悲劇の話。それぞれの思惑が交錯する中、誰もが思い描く理想の姿には程遠いなにかが生み出されそうな予感が的中しそうな瞬間。だが、それでも人は前に進む。いや...前に進むしかないのだ。
【理想】
小麦粉要員 1名
卵要員 1名
ゆでだこ要員 1名
揚げ玉要員 1名
紅しょうが要員 1名
ソース要員 1名
青のり要員 1名
【現実】
小麦粉要員 1名
卵要員 1名
紅しょうが要員 5名
時間消費価値総合ランキングにおいて他の追随を許さない...圧倒的幸せ感をもたらす時間の使い方、たかがたこパ、されどたこパ、それがたこパ。民にも分かる言葉で言えばたこやきパーティー。
見た目、食感、味のどれをとっても、完成したそれはたこやきではなくもはや紅しょうがやきだったのかも知れない。しかしこの時この7人パーティーの心は、たとえそれがたこ無しであってもそれをたこやきと呼べるほどに寛容だった。つまり、丸く焼いてあればなんでもたこやき、みんなでワイワイやればだいたいたこやきということだ。
このあと、
ただの紅しょうが好きどもの7人の絆はさらに深まり、紅パ(いわゆる紅しょうがやきパーティーのこと)は幾度となく繰り返されていくこととなる。誰に迷惑をかけているわけではないが、それを人は悲劇と呼ぶ。
......
以上、私の話は終わりだ。どうだったかなおふたりさん。ん...その顔、『自身が起こす行動に意味を持ってそれに時間を費やす』という意味が分かったようだね。私も最初はどうなるかと思って心配していたが、安心したよ。まわりくどくああだこうだと訥弁を続けてしまったが、結論は『せっかくだから美しく時間を消費しようぜみんな!』ってことだはっはっは。
さて、この講演は毎週土曜日にやってるからまた来てくれよ。
では、さらばだ。
ザゥ~~~~ン
(緞帳が下がる音)
---
本日の講演は以上となります
またのご来場をお待ちしております
お忘れ物などございませんよう
お気を付けてお帰りください
---
......
「おつかれさまでした」
「ふぅ...」
「どうでした?」
「どう...って、まあこんなもんだろ」
「と言うと?」
「8人もふたりも変わんねえなってこと」
「それ格言ですか?」
「...そんなんじゃねえよ」
「まあいいです、明日なんですが...」
「はあ...もう何人でもおどろかねえよ」
「...さっきのふたり」
「さっきのふたり?」
「アンケートを書いてくれたみたいです」
「アンケート?...見せてくれよ」
「どうぞ」
「...?!こ、これ」
「...まあそういうことです」
あ、ロンパメです。
この講演を聴きに来ていたふたりが実は某SNSのトップマーケティングインフルエンサーでそのふたりが書いたアンケート用紙には“本気でひまつぶしに来ただけだったんだけどとてもいい講演だったっていうか目の前が明るくなったっていうか実は僕は僕で悩んだりしててっていうのも趣味で始めたSNSが今や仕事になってこれまではやりたいなって思った時に気楽にやってたんだけど仕事ってなると責任っていうか迫られるっていうかまあ当然なんだけどなんかそういうのにちょっと最近疲れてきちゃっててって感じだったんだけど今日の講演で聴いた『自身が起こす行動に意味を持ってそれに時間を費やす、これこそが人間行動学的時間消費価値なのさ』って言葉にグッときてその時思ったことが『もしかして楽しい時間を消費するための手段だったSNSが僕を苦しめてるの?やだこれってたぶんきっとおそらく本末転倒に違いないから生き方を改めよう』だったからこれからはSNSを通して僕が消費する時間を美しくしようと思うしSNSで拡散する楽しさを思い出させてくれてありがとうそして拡散させていただきます”って書かれててその拡散効果を大いに期待していたけど講演会情報の拡散と同時に紅しょうが色の靴下情報までもが無駄に拡散された結果その期待を裏切らず翌週土曜日の講演会参加者は100人越えの大盛況でそのほぼ全員が紅しょうが色の靴下を履いているという壮絶カオスでもはやそこは講演会場ではなくたこやき村と化してしまっていそうでしたが、先日は公衆電話ボックスの見える峠の脇道に行ってきました。
前回のブログ投稿からずいぶんと時間が経ってしまいました。前回は1月1日でしたね。おひさしぶりです。
で、この電ボ道(いわゆる公衆電話ボックスの見える峠の脇道のこと)に何をしに行ったかと言うと、クル活民憧れの『この1年おそらく誰も使っていないであろう公衆電話ボックスとクロスオーバーしてみたい!』ということです。
これは兼ねてより感じていたことですが、しろデミちゃんと公衆電話ボックスってなんだかすっごく相性が良くってこのクロスオーバーを見たら誰もが幸せになっちゃう予感がするんだけどわたしの勘違いじゃないよね!
それってこんな感じかも!

(幸せとは程遠い何かを感じる)
すこし引きで見てみましょう。

(溢れ出る孤独と寂しさ)
こちらがターゲットの公衆電話ボックスです。

(そっか)
中をのぞいてみましょう。
(つながって哀愁コール)
さて、しろデミちゃんのホイールの変化にもうお気付きですよね。
WORK EMOTION CR Kiwami
諸所の事情により、今シーズンのホイールはWORKさんのEMOTIONを装着しています。このホイールは「MEISTER CR01」より以前に所持していて、2021年7月に購入したものです。
久しぶりにこのホイールを装着して思ったことは、ツインファイブスポークが屈強さとスポーツ性を予感させてくれてつまりどういうことかって言うと「どっしりしてるけどなんか速そうだよね」ってほぼ全員が言ってくれそうなくらいしろデミちゃんのスポーティ感が高まっちゃってかわいさとは無縁の様相を呈し始めちゃったけどそれでもやっぱりかわいいしろデミちゃんの底力はこんなもんじゃないしマジ完璧だぜ!(語彙力)
こんな風にね!

(む...こ、これは?!)
キュートツインファイブってこと。

(いや無理矢理な表現!)
速そうなのにかわいいって罪?

(表現の自由が過ぎる!)
もう、追放しちゃうぞ☆
(な...なんとぉー!!)
MEISTER CR01 と同じ15インチホイールですが、ホイールが変わると車の雰囲気がガラリと変わるものですね。はっはっは。
パーツレビューの方では、WORK EMOTION CR Kiwami の諸元についても言及しています。
☆語彙力とは無縁のパーツレビューはこちら
WORK WORK EMOTION CR Kiwami
“たとえ今日が終わっても
未来の希望が僕たちを守ってくれる”
ねえ、くさりがま買いに行こうよ。
あれ強そうじゃん。
え?だってさ心もとないよ棒じゃ。
え、うそちょ...まさか棒で乗り込む気?!
...本気?!だって棒だよ?折れちゃうよ?!
...いや絶対無理勝てるわけないって!
ん?お金?お金渡したじゃんこの間。
...はあっ?!スロットで負けた?!
もう知らない!!
棒でも何でも持って勝手に行けば!
はっはっは。
うん、やっぱりしろデミちゃんはかわいいです。
ロンパメバーグ