
久しぶりにアクアに乗りました。
そこで気付いたのは、クルマを作る要素の中で、トランスミッションは最も趣味性に大きく影響しているのではないか?ということ。
アクアはハイブリッドカーですが、あの無段変速具合が無機質です。
若い頃、スカイラインのオートマなら、軽トラのマニュアル車がいいと本気で思っていました。
自分でシフトを変えるのが楽しくて仕方なかったのです。
そしてその憧れは、子どもの頃、親や親戚のおじさんが操っていたギアチェンジへの憧れから来ているように思います。ハンドルを回し、ギアをシフトし、ウインカーをだす。とても子どもには難しそうな技術に見えました。
ところが今はどうでしょう?
コラムシフトは子ども用ゲームの如く、DVDを鑑賞していれば、目的地に着きます。
多分クルマの運転に憧れる場面も要素もないでしょう。
多くは、親たちも運転を楽しんではいないと思います。
その趣味性に影響するのが、トランスミッションと思います。
最も原始的なMTをはじめ、ATやCVT、AMTやデュアルクラッチ式ミッションもあります。
国産車は、エンジンの効率的な回転を多用出来るCVTが割と人気。
ドイツを始めヨーロッパはデュアルクラッチ式が多いと思います。
MTは世界的に減少。今やモータースポーツもデュアルクラッチの時代です。
で、このCVTはダイレクト感がなく、ウニウニした乗り味で好きになれません。
というか、運転しても外から音を聞いてても、テンションの下がるモッサリ系。
最近のクルマが面白くないのは、このCVTのせいもあると思います。
一方マツダはCVTゼロ。搭載車がありません。
ズバルは趣味性の高いクルマが多いですが、最近CVTに傾倒。レガシィもATでなくCVTです。
輸入車でCVTを載せているのは、アウディの一部とルノーくらい。
あとはATかシングルクラッチMTが多い。
運転する楽しみを重視すると、やはりCVTにはならないと思います。
最近はCVTでも段数を切ってチェンジできるものもありますが、正直要りません。
何でも便利、自動の時代です。
より便利に快適に、こそが人間の本能で資本主義がすすむ道だと思います。
そのうちパソコンも音声認識が進み、カチャカチャしない時が来るのでしょう。
カメラや時計のように、クルマもマニュアルは趣味の域です。
日本の技術を代表するゲームも、今や携帯ゲームが中心。
プレステなど、本格的なゲームより、手軽な携帯ゲームに人気が移っているようです。
今やわざわざクラッチを踏んでチェンジするより、機械に任せた方が早い時代。
国産の小型足グルマはCVTが主流なのでしょうが、世界の主流はデュアルクラッチかATか。
アイシン精機の多段ATは相当ハイパフォーマンスらしく、デュアルクラッチ優位かと思ってましたが、トルコンATでも、ダイレクトシフトかつエコを両立している模様。
今や小排気量エンジンが主流なので、シルキー6やV8サウンドなどは少なく、エンジンの差異は分かりにくくなっています。
だからこそトランスミッションは、個性を具現化するのに大きな要素。
運転する楽しみを求めなくなったら、極端な話、全てアクアでいいのです。
するとせいぜい家族の多い人が、大きな冷蔵庫や洗濯機がいる如く、一時期だけミニバンがいるくらいです。
CVTを搭載することは、ある意味男を捨てています。
幼稚なロマンだろうと、クルマと対話できる人はトランスミッションにこだわり、少しでもクルマを操ってほしいと思います。
Posted at 2015/07/10 23:39:50 | |
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