
今回は少ぉぉし小難しい話をします。´・ω・`
これ、今朝うちの会社の駐車場で見つけたネタ画像ですが、
笑って終わり、では済まない事になりかねない問題点が2つ以上あります。
これと同様のパターンを街中でも見かけますが、
場合によっては重大な二次災害(人災)に発展する可能性があります。
さて、何がマズいでしょう?
I. 鍛造じゃない
II. Sタイヤじゃない
III. ワイドボディじゃない
(*-`ω-)bドヤァ!
……ではなくてwwwww
(1)
見ればわかりますが、
空気が抜けてます。
いざという時の応急用タイヤがいざという時にコレでは元も子もない。
点検はしておきましょう。
付けた時には大丈夫だったのかもしれませんが…
(2)
さて、この2つ目が重要で、これを理解していない方が非常に多いと思うのです。
まず「スペアタイヤ」という言葉ですが、
こういった応急用タイヤは正式にはテンパータイヤと言います(temporary: 間に合わせ)。
(スペアタイヤと呼ばれる物は、ラリーカーやオフロード四駆が積んでいる“同一サイズ”の予備タイヤの事です)
という事で、以下“テンパータイヤ”と表記します。
テンパータイヤは通常のタイヤより細い分、空気をパンパンに入れてあります。
基本的には何年も使わずに置いておくので、耐久性の為にコンパウンドも硬いです。
細くて空気がパンパンと言うことは、
接地面積が狭いですね。
グリップや耐荷重面で非常に頼りない。
硬いという事も、剛性感はありますが滑る時は一気に滑ります。
タイヤとしての性能は最悪です。
あくまで“応急用”ですから。
そんな“最悪のタイヤ”に大きな仕事はできません。
車が走るのは3つの要素と言われます。
「走る(駆動)」「曲がる(操舵)」「止まる(制動)」
ですね。
この3つの要素。
4輪全てのタイヤが等しく分担しているワケではありません。
「走る(駆動)」は駆動方式によって変わりますが、世間一般的に大多数の車は前輪駆動ですね。
「曲がる(操舵)」は全ての車が前輪操舵です。
「止まる(制動)」も、動いている物が止まるという事は、慣性の力で進行方向に負荷が偏ります。
つまり、前輪の方が負担が大きい。
ここまで言えばもうお解りかと思いますが、
基本的に、
テンパータイヤは前輪に履かせてはいけません。
特にこの写真のケース、FF車ですね。
走る 曲がる 止まる を全て前輪で行っている車です。
FR車 MR車は前後のタイヤサイズが違う事が多いので一概には言えませんが
前後タイヤサイズが同じであれば後輪駆動車もテンパータイヤは後輪です。
3要素で、まず一番先に落として良いのは「走る(駆動)」ですから。
もし前輪がパンクしたら、
・無事な後輪を外してテンパータイヤに付け替え
・パンクした前輪を外し
・無事な後輪を前輪に付け替える
というのが基本です。
特にFF車は絶対です。
また、テンパータイヤは外径が小さく
左右のタイヤで回転差が発生します。
(タイヤ1回転で進む距離が短い)
これはつまり、走っている限り、車軸・デフに負担が掛かり続ける事を意味します。
フルタイム四駆車でテンパータイヤを履き続けて
(そんなことする人も居ないと思いますが)高速をカッ飛ばしたりすると
最悪、デフから出火して車両火災になります。
「テンパータイヤの使用は出来る限り短く」というのはそういう理由です。
と、長くなりましたが
以上が一番重要な(2)です。
(3)
この車の社員は、今朝の出勤、高速に乗ってきたそうです…
もはや説明不要ですね。
(4)
うちの会社の仕事は「職業ドライバー」です。
運転のプロです。
そんな人間でも、テンパータイヤの使い方を解っていないんです。
(そんなんではプロとしてダメなんですが)
残念ながら、世の中そんなレベルで回ってます。
誰も教えてくれないんです。
自分の身を、自分の車を守るために、
二次被害で誰かに迷惑をかけないために、
車の事、ちょっとだけ知っておきませんか?
簡単に人の命を奪える鉄の塊に乗っているんですから。
…と、偉そうに長々と書きましたが、
僕は自動車整備士ではありませんし、車のメカニズムに詳しいわけでもありません。
素人意見ですので、変なことを言ってる部分もあるかもしれませんので
鵜呑みにせずに、
ご自身でも一度調べて頂いて
“正しい知識”をご自身で掴み取って頂けたら
一番良いかと思います。m(_ _)m
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Posted at
2014/07/05 17:58:28