
連日のウクライナ関連の報道。
やっぱり日本はズブズブにアメリカ寄りなんやなぁとつくづく思う。
「ロシアがウクライナに侵攻しました」という所だけ切り取って伝え、
キャスターはプーチンの発言を「意味不明」とし、
コメンテーターも、歴史背景やここに至る米露のやりとりをちゃんと指摘する人は少数。
西側首脳はプーチンを「暴君」と罵り、かつて無い制裁を、と息巻く。
……いやいやいや、ちゃうやろ…
ここ1世紀程のヨーロッパ史をちゃんと読み解けば、プーチンがなんでキレたかわかるやろ。
てーか、キレたというか、
このまま(ウクライナがNATO加盟という流れ)だと、冗談抜きで第三次世界大戦になりかねんから、そうなる前にこの程度で一旦仕切り直しさせてるという事。
「止むを得ず行動した」というプーチンの言はそういう意味。
「平和維持の為」という言も、今このウクライナの事ではなく、今後の世界の事(…よりはもう少し独善的かもしれんけどw)。
かつてソ連領だったエリアが次々にNATOに編入され、
ロシアとしてはかつての部下がどんどんライバル会社に引き抜かれているようなもの。
おまけにロシア社創業の地である重要な部署ウクライナが寝返るとか言い出した。
そら焦ってなりふり構わずにもなるわいや。
それをわかっていて面白がっておちょくるアメリカ社。
ロシア社が下手打って自滅してくれればアメリカ社は手を汚さずに儲かるし、ってなもんです。
それでも最初ロシア社はちゃんと冷静に話し合いでどうにかしようと提案していたのに、アメリカ社が調子に乗って(自社内の不満ガス抜きや財務処理に利用できそうな良い機会だと色気を出して)チグハグな答えではぐらかし挑発し続けた。
結果ロシア社キレて今に至る。
ベラルーシとウクライナだけは “中立緩衝地帯” にすることで東西の境界を隣接させないようにする事が今の “世界平和安定” のキモであるのに、
バイデンが好き勝手煽って焚き付けて、いざ始まったら「(ウクライナは)NATO(=仲間)じゃないから手出しできない」と言い切る。
無責任極まりない。
そういう歴史背景とここ半月程の経緯を全部すっとばして
「ロシアが侵攻しました」とだけ伝える。
反戦デモの映像と、それを取り締まるロシア当局の映像を流す。
印象操作でしかないやろ。
中立であるべきのメディアとしてどーなん。
それとも、歴史も知らない阿呆ばっかりという理解で良いのかな?
なんか正義感振りかざして「ロシアを攻撃する」と言い出した某ハッカー集団にしてもね。結局アレも完璧に西側頭の人間ということ。
ロシア=悪と決めつける前に、
じゃあアメリカはどうだったのか?とちゃんと考えてみろって。
このウクライナ侵攻、
実質引き金引いたのはバイデンだと個人的には思ってる。
自分から誘っておいて相手を婦女暴行で訴える女みたいやぞ。
(あるいは、バイデンが裏でプーチンに何らかの便宜を図って “悪者役” をさせている可能性もナキニシモアラズ…)
アンドレアス・エシュバッハ 『NSA』 (2018)
if
ナチスドイツの時代にインターネット、スマホが有り、完全キャッシャレス化が行われていたら?
細かい技術的な所はスッ飛ばして、そういう話。
タイトルのNSA(国家保安局)という組織は実際のナチスには無かったが、ゲシュタポとは別の指揮系統下にあり、職員は民間人であるという設定。
その職務内容は、コンピュータを使ってドイツの “最終勝利” に貢献すべく邁進する事。とは、後付けの建前。
…自分達が無用の組織と思われると解体されて前線に飛ばされるので。そりゃ皆必死で成果を上げます(笑)。
プログラマーの少女ヘレーネと、アナリストの青年リトケを軸に物語は進む。
最初は国内フォーラムの反国家的発言を監視して、警察にデータを回す程度の仕事だったが、
2人はユダヤ人の潜伏場所を炙り出す為に効率の良いデータ分析の任務を与えられる。
各個人の食品購入履歴からカロリー量を計算し、世帯登録人数と消費カロリーが著しく乖離する世帯を指摘する方法で成果を上げ、全国指導者ヒムラーの感嘆を得る。
しかし2人はそれぞれ後ろ暗い事情を抱えていた。
脱走兵の恋人を匿う為に、職務上のアクセス権を使ってデータを改竄するヘレーネと、
少年時代に受けた辱しめの復讐の為に、同じようにアクセス権を濫用して個人の行動履歴を覗き見るリトケ。
自分が思い付いたカロリー消費量プロセスを更に欺く為に違法アクセスを行うセレーネ。
復讐という名の下半身の欲望を満たすために、ハッキングで女の弱味を調べて脅して愉しむレトケ。
…これ、全部現代ネット社会への皮肉であり警鐘なワケですよ。
“ビッグデータ” が何をもたらすか。
電子決済が何をもたらすか。
SNSへの浅慮な投稿が何をもたらすか。
自律思考AIによる自動化された監視が何をもたらすか。
一番分かりやすいイメージは今の中国ですよね。
ありえへんレベルのネット検閲、規制、封殺。
当局に都合の悪いことを発信したらすぐにドアを叩かれる。
個人の行動を全てデジタルデータで記録できると、一見それ1つでは意味をなさないデータであっても、複数をクロス分析する事で何でも分かるようになり、隠し事は出来なくなる。
しかし、
中国のようなあからさまなネット監視社会でなくとも、この国でもアメリカでも世界中で、個人の行動が何らかのデータで残る事は既に違和感無く社会に溶け込んでいる。
古くはクレジットカード、今はスマホ決済、交通系ICカード。
マイナンバー、確定申告。
ワクチン摂取だって知らん間にデータベース化されてます。(全国民の摂取率が何%とわかっているということは、“誰が摂取していないか” もわかっているということ)
お金の動きを追えばその個人の事はほぼ掴める。
何を買って、何を食べて、どこへ行って、何にどれだけお金を使っているか。
或いは、どこからどういうお金が入っているか。
どこで写真を撮ってSNSにアップして、誰とどんなやり取りをしているか。
( “写真” の中には当人が思っている以上に多大な情報が含まれる)
重要なのは、
貴方の私のそのデータは既に在るということ。
それを上手く見せてくれる良作と思います。
(銀行で小銭を両替するのにも手数料、自分のお金を出し入れするにも手数料で、どんどん現金、特に小銭が敬遠されてキャッシュレス決済になっていく世の中。追跡できないという現金決済の特徴が今まで以上に “メリット” になっていくかも??)
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