本日、運良くオフだったので、ドライブも兼ねて袖ヶ浦のフォレストレースウェイで開催の「新型デリカD:5試乗会」を見に行って来ました。
(因みに、前日は同所で「デリカファンミーティング」が行われていた)
実車自体は既に近くの関東三菱で拝見済みですが、当たり前ながら複数のD:5を見るのは初めてです。
会場に入るや否や、「コレがあの登坂装置かぁ~」などと呟きながら会場入口の受付へ。
会場内には、複数のD:5とD:5 アーバンギアが展示され、自由に室内外をチェック出来るようになっていました。
今回、(新型は)全グレードが4N14型ディーゼルターボx4WDのみという賭けに出ましたが、かなりの自信作なのでしょう。
一番初めに見たときのフロント周りのサプライズはかなり薄れ、実物は「中々カッコいいかも?」と思いました。
D:5はアンダーガードで従来のイメージを継承。
インパネは刷新され、11インチモニターが入るように。
そして、パーキングブレーキは電動式に一新されました。
2列目シートはベンチタイプとキャプテンタイプが選択可能です。
一方、新設定されたD:5 アーバンギアは従来設定されていた「ローデスト」のエッセンスをさらりと引き継いだシリーズなんだそう。
アーバンギアはパネルがブラックウッド調に変わります。
こちらもベンチかキャプテンを選択可。
細かい部分ですが、運転席周りはソフトパッド等、手触りによる質感は結構上がっており、いい意味で「三菱らしくない」。
ただ、細かい点の詰めがまだまだ甘いです。
今じゃ半ば当たり前のアイテムであるUSBソケットが全く無い(特に必要と思われる後席にはシガーソケットすら無い)し、室内照明が非常に小さいのがとても気になりました。
また、前席の質感は上がりましたが、2列目以降の質感はMC前とさほど大きく変わっていませんでした。
どうせ手を加えるのであれば、こうした部分にも気を遣ってほしかったです。
シートアレンジは他社ミニバンほどは凝っていないが、そうは言っても創意工夫出来るレベルで、
2、3列目をチップアップすれば、大物もスッポリ入りそうです!
(3列目を撤去すれば、かなりイケそうです・・・w)
因みに、LEDヘッドランプは外側がロー、内側がハイで、ターンランプはヘッドランプとフォグランプとの間に挟まれるように入ります。
(一番上はデイライト)
一番の目的は試乗なので、まごうことなく申込みをば。
抽選で無事に当選しました~。
当選後、ドライバーはインストラクターによるレクチャーを受けます。
で、誓約書にサインをし、アルコールチェックと運転免許証を提示し、受付完了。
あとは順番を待つだけです。
時間が若干出来たので、空き時間を利用して4WD体験試乗をしました。
会場内を3台のD:5で順番にグルグル回るのですが、外野からでもスタビリティや剛性の高さをまざまざと見せ付けられました(^^;
すると、10分弱ほどで自分の番が回って来ました。
「宜しくお願いしま~す」と言いながらD:5の助手席に乗り込もうとした瞬間、思わず「うをおおおぉぉっ!」と言ってしまいました。
何故ならば、ドライバーが増岡浩さんだったからです(゜ロ゜ノ)ノ
いやはや、増岡さんのドライビングにありつけるとはなんたる幸福(^^;
畏れ多すぎます。

とりま、ねじれ剛性を実証するため、左前と右後が浮く状態をキープし、増岡さんが右側のスライドドアをオープン。
コレが何の捻れもなくスムースに開くんですよ。。
捻れ剛性で不利なミニバンでこの剛性の高さは驚きです!
同時に、トラクションが効率良くかかっていることも実証。
言い換えると「AWC」の凄さを見せつけられたわけです。
これがまた、綺麗にトラクションがかかっているんですよね・・・(驚
で、お次は登坂力を実証。
従来比でディパーチャアングルが削られていると聞いていたので、増岡さんに「乗られていて、減ったなぁ~と、はたと感じますか?」と訊いたところ、「ん~確かに減った印象はあるけど、スペアタイヤを廃して(新型はパンク修理キットが備わる)出来るだけ影響を最小限に抑えようという努力は見られますよね。でも、後のアンダーガードは必需品ですねぇ」と云われてました。
最後はこのイベントの真骨頂とも言える、登坂キット走行。
0~30度~45度・・・と、進むにつれ徐々にパースが付くわけですが、増岡さんは30度~45度に目指す際、故意にヒルスタートアシストが効かなくなる3秒過ぎまで時間を置き、ズズッと下がるさまを演出しビビらせる余裕も見せてくれたりして、中々ユーモアある方です。
30度でこの状態。
これでもまぁまぁ怖いんですがw
45度になるとこんな感じ。
外から見るよりはるかに怖いですww
楽太郎に向かって目をやると、45度はこんな感じですwww
「これが60度になると、ひっくり返ります」と平然と仰るあたりはさすがラリーストww
因みに、「もう既にアーバンギアのプレオーダーを入れちゃいました!」と嬉しそうに仰っていました(笑
最後は握手とサインを頂き、失礼させていただきました。
増岡さん、本当にありがとうございました!!
さてさて、試乗の時間となりましたので、コースに移動しました。
計3周走りますが、最終のみインストラクターが利用者に「e-Assist」の追従型クルーズコントロールの体験をしてもらうため運転をします。
走行前に1枚撮りました。
アイドリング時、静粛性が非常に高く、ガラガラ音がキッチリ抑え込まれていたのが印象的です。
吸音タイプの内装剤を使用したことが功を奏したと思います。
走り出して感じたのは、アクセルを踏み込むにつれて高回転になる音が著しく喧しさを感じないこと。
4N14型ディーゼルエンジンは前期型で乗ったことがありますが、型式は「4N14」で同じながらも、ピストンやコンロッド、シリンダブロックは新たに造り直してさらなる軽量化と静粛性を図り、コンピュータもプログラムを作り直しているとのことで、なるほど、その効果は如実に出ているわけです。
驚いたのは、18インチでかつ、大径のタイヤを履いているにもかかわらず、ロードノイズが殆ど耳障りに感じなかったことです。
三菱とタイヤメーカー(失念・・・)は中々良い仕事をしていますね!
(インストラクター撮影)
ミッションは8速ATに一新されたメリットが大きく、適宜最適なギヤを微妙な速度加減で選んでくれます。
とにかく、ATなのにCVT並にスムースだし、それでいてAT特有のダイレクト感が得られるわけです。
惜しむらくはパドルシフトがイマイチ使いづらいことでしょうか。。
(但し、停車した後もスポーツモードの設定が保持できるのは◎)
ココが改良されれば、走りはさらに面白くなりそうです。
(インストラクター撮影)
これだけの車高を有しながら、意図的にロールさせても挙動が凄く安定しており、「さすがは4WDの三菱」と感じさせるだけの剛性の高さを実感出来ます。
4WD体感コーナーで感じたあのまんまで、とにかくボディがよれない。頑丈。
最後は、新たに加わった新機構の「e-Assist」のひとつである「レーダークルーズコントロール」と「マルチアラウンドモニター」をインストラクターの運転で体験することに。
前者はスバルの「アイサイト」ほどではないにしろ、非常に秀逸な出来だったという印象で、後発の強みはある程度活きている感じがしました。
後者は日産の「インテリジェントアラウンドビューモニター」と殆ど同じと捉えて差し支えないと思います。
(共通部品はきっとあると思います)
個人的にはFCMも体験したかったのですが、まぁ何かあった場合のことを考慮して・・・なんでしょう。
それはありませんでした。
(インストラクター撮影)
兎にも角にも、色々な意味で新鮮な体験をさせてもらいました。
普段、三菱の車と接する機会があまり無い上、メーカー自身が社会的にも色々と世間をお騒がせしていたため、正直言って三菱車に対する印象は希薄でしたが、今回の試乗イベントで改めて三菱の底力を見せつけられたような恰好です。
細かいことはさておき、出来としては非常に秀逸だと思いますし、他社ミニバンにはない余裕の走破性能(クリーンディーゼルしかり、本格的な4WDしかり)がデリカにはあります。
現段階で賛否両論の分かれるエクステリアですが、個人的には見慣れてくるとカッコよく思える「三菱らしさがある」デザインだと思います。
勿論、慣れてきたというのもあるのでしょうが・・・。
ネックは価格ですかね~。
ディーゼル+4WDのみ、しかも基本は全てハイグレードなので、300万円前半の仕様やエクリプスクロスの1.5L直噴ターボも欲しいところです。
FFもあるに越したことはありませんが、「デリカ=4WD」のイメージが強いので、それは難しいかもしれません。