ZE1を27~28日にかけてレンタルさせていただく機会がありました。
グレードは40kw版のG、カラーはスーパーブラック。
取り扱いのレクチャーもそこそこに、出発します。
今回、日産いわき工場の見学を予約済でしたので、急ぐ必要があったのです。
バッテリは可能な限り充電してもらい、90%で出発。
尚、レンタルの間はカタとしてシルフを預けます。
スタートから20分ほどして高速に乗ります。
今回は常磐道1本なので、「いわき勿来IC」まで一気に行くことにしました。
Gなので、プロパイロットが備わっています。
当然、これを有効活用しない手は無いでしょう(笑
まずはクルーズコントロールを100㎞/hにセットします。
クルマが少なくなってきたところでスイッチで5㎞/hづつ上げ、最大となる115㎞/hまで上げてみます。
両手放しで走行している状態です。
数秒間は本当に手放し走行が可能です(驚
手放し運転が数秒経つと警告表示が出、さらに数秒経つと警告音が鳴り出します。
手を添える程度に軽くテンションを与えると、警告は消えます。
(当然ながら、その間もプロパイロットは作動します)
途中、友部SAでトイレ休憩をした以外はほぼノンストップで移動したため、いわき勿来到着直後は10%を割り込み、充電を促す警告灯が・・・(^^;
かなり焦りましたが、いわき工場到着時は8%でセーフでした(笑
てなわけで、いわき工場に到着~。
ご存知の方も多いかと思いますが、ここはエンジン専用工場で、車両組立は無いため、日産の工場のなかでも比較的コンパクトです。
(といっても、かなり広いが)
いわき工場ゲストホールです。
エントランスにはR35の19モデル、HV37後期、ZE1の3台が展示されています。
いわき工場生産第1号のVQエンジン(VQ30DE)。
最初に搭載されたのは北米向けのA32マキシマでした。
当時、生産はデカード工場ではなく、いわきから輸出されていたそうです。
300万基メモリアルとなったVQエンジン(VQ35DE)。
VRエンジン(VR30DDTT)の生産第1号。
わかりづらいですが、開発陣のサイン(?)が入っています。
こちらは500万基メモリアル(VQ37VHR)。
エンジン内部をばらした状態。

シリンダブロックの比較。
左側がVQエンジン用、右側がVRエンジン用です。
よく見ると形状が結構違います。
VQエンジンでは鋳鉄製の3㎜のシリンダライナーが入りますが、VRエンジンでは代わりにミラーボアコーティングが施され、シリンダライナーの役割を果たします。
いずれも栃木工場で製造されたものが運ばれてきます。
シリンダヘッドはいわき工場内で製造され、徐々にブラッシュアップされます。
クランクシャフトも同様、左から段階を経てブラッシュアップされます。
20分ほどのオリエンテーションを受け、工場へと入っていきますが、工場内は当然撮影禁止ですので、画像はありません・・・。
工場内は60分前後かけてグルグルと見学します。
小学生も社会科見学で多く訪れるとのことで、見学ラインには子供たちがわかりやすく飽きないように様々な工夫がされています。
説明文が子供が見てもわかるように噛み砕いて表示されていたり、イラストを多用することでわかりやすくしているのです。
VQエンジンのラインは創業時からあるため、機材の移動が出来ない構造になっている場所も多く、レイアウト変更が容易ではないんだそうです。
それに対し、比較的近年に設置されたVRエンジンの一部ラインはアンカーボルトの着脱により比較的レイアウトの変更が容易なんだとか。
途中、2011年の3.11大震災の影響を受けた場所がいくつもありました。
3.11では床の様々な場所に亀裂が入って段差が出来たり、機材トラブルが多数発生しました。
それでも、急ピッチで修復作業が進められ、5月中旬には生産を再開出来るまでに復活出来たんだそうです。
震災前と震災後で大きく異なる点がフォークリフトの採用で、震災前は全てにおいて無人機が稼働していましたが、震災により地面のセンサーが大きく破損、その修復には莫大な修復費用と時間がかかると判断され、段差のひどいエリアではフォークリフトを使うことになったんだとか。
ユニットの組付行程、ならびにチェック行程はVQ/VRが混流しますが、検査員はICチップの情報を基に確実に、かつ正確に作業を行っていきます。
最終チェック行程は、常時サークル状に並べられた20基ほどのエンジンが排ガスチェックを含めたすべてのテストを受け、それに合格した物が車両生産工場(栃木工場、日産車体九州など)に運ばれていきます。
ちなみに、NGは1カ月に1基あるかないか、なんだそうです。優秀だ・・・(凄
終了したら、こんなものを頂きました。
おなじみ、日産の水とリーフのプルバックカーです~。
つづく
Posted at 2019/09/30 16:22:11 | |
トラックバック(0) |
試乗記 | クルマ