
以前、明らかに試乗車と思われるA45AMGを六本木周辺で目撃し、どのディーラーに置いてあるのかを探し続け、「メルセデスベンツ コネクション」のことを知りました。
ただし、ディーラーではないので駐車場が無く、六本木ですから近隣駐車場も値段が高い。
電車で行くのが一番良いと思われます。
SLS AMGやピンク色のスマートなどが展示してある中で、全く車に興味の無さそうなビジネスマンがPCに向かいながらお茶を飲んでいる光景は中々面白い。
A45AMG Edition1などと言う、日本で2台しかないと思われる試乗車(もう1台は大阪のメルセデス コネクションにある)はさぞかし人気があるかと思いました。
しかし、私の前に1人だけ試乗する人がいるだけで、20分程待てばすぐに乗れました。
ここでA45AMG 4MATICのスペックを紹介します。
360ps/45.9kmgと言う2.0Lターボとしては世界最高の出力を発揮するエンジンを、Aクラスのコンパクトなボディに積み込み、その凄まじいパワーを受け止めるため4WD化が図られています。
あのとても速い先代ゴルフRでさえ256ps、近々日本上陸の新型ゴルフRも300psですので、いかにA45AMGの出力が並外れているかが分かります。
7速DCTを組み合わせ、0-100km/h加速は4.6秒。
価格はこれまた2.0Lモデルとは思えない640万円。
「Edition1」はA45AMGの発売を記念して生まれた600台限定モデルで、大きなリアスポイラーやブラックペイントされた19インチアルミホイール、赤ステッチが入ったレカロのバケットシートなどが備わります。
価格はベースモデルに+70万円の710万円。
とても高いですが、AMGとして唯一1000万円を切っているお買い得プライスとも言えます。
素のA45AMGはそれほどカッコ良いと思わなかったですが、Edition1は大きなリアウイングと言い、真っ黒のホイールから覗ける赤のキャリパーと言い、赤と黒で決めた内装と言い、素晴らしくカッコ良く決まっています。
もしもA45AMGを買うなら、70万円を払っても絶対にEdition1にすべきでしょう。
下取りで70万円は余裕で取り戻せると思いますし。
レカロシートに身を包みエンジンをかけると、レーシングマシンのような乾いたエギゾーストが響き渡ります。
これは気持ちを昂ぶらせる良い音ですね。
アイドリング状態から車体がブルブル震え、C63AMGで見られた戦闘的な雰囲気を存分に感じることが出来ます。
近頃のメルセデスは、たとえAMGモデルでも、動き始めがトロく感じるのですが、A45はアクセルを軽く踏んだだけで俊敏な加速を味わえます。
加速後にアクセルを緩めると鳴りまくるアフターファイヤーが気持ち良い。
ステアリングもアルカンターラが使われて握りやすく、クイックなフィールもまた楽しい。
ブレーキの効きも素晴らしく、パドルシフトの使い勝手も文句有りません。
このクラスの車では考えられない剛性の高さも感じられました。
欠点は固過ぎる足回りです。
19インチは路面の凹凸を拾いまくり、それをスポーツサスがキャビンに直に伝えてしまいます。
レカロシートはホールド性は抜群ですが、いかんせん座面が固いので、私は1時間以上乗り続ければ腰と尻が死ぬことが容易に想像できます。
また、Aピラーの角度の問題か、コンパクトカーなのに死角が生じやすいのも気になりました。
ナビの画面は大きさも解像度もアレレです。
色々と欠点はありますが、久々に走らせて楽しいメルセデスだと感じました。
これは峠に連れて行けば更に面白いと思います。
乗り心地やクイックなハンドリングはまさにレーシングカートです。
もう少しアイポイントが低いともっと興奮できたと思いますが。
ちょっと欲しくなりましたが、何せ700万円オーバーですので現実味が無さ過ぎです。
これよりも50万円ほど安いのが適正価格でしょう。
余談ですが、この日の午前中に80歳の夫婦が試乗し、その場で購入したそうです。
何と言うパワフル老人。
終の車としてこの車を選んだら、そう簡単にお迎えは来なさそうですね。
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試乗記 | クルマ
Posted at
2013/09/27 22:32:19