
2013年はとても魅力的な車がたくさん発売になり、多くの車に試乗する機会がありました。
そろそろ今年も終わりが見えて来たので、備忘も兼ねて印象に残った車の試乗記を残したいと思います。
最初はフェラーリ・458スパイダーで、今年の8月に試乗しました。
458スパイダーは458イタリアのオープンバージョンで、屋根が開く以外には大きな違いはありません。
全長4527mm×全幅1937mm×全高1211mmで、車重は1430kg。
自然吸気の4.5L V8のミッドシップエンジンを搭載し、570ps/55.1kgmを叩き出します。
7速DCTと組み合わさることで、最高速は320km/h以上、0-100km/h加速は3.4秒以下とバケモノじみた動力性能を見せてくれます。
値段もスーパーで車両本体価格は3060万円。
V8エンジン搭載車としては破格の金額です。
対面した瞬間からスゴイ車なのが分かります。
オーラが半端ない。
試乗車は左ハンドルで、外装赤で内装赤黒のとてもオシャレな1台でした。
収納スペースが限られているとか、ナビが相変わらずリモコンとか、そういった些細なことはどうでも良い気にさせてくれるから不思議です。
折角なのでオープンで試乗しました。
わずか14秒で開くので、ちょっとした信号待ちで気軽に開け閉めできます。
カリフォルニアよりもAピラーが立っている分、解放感が素晴らしい。
私は以前にクーペを何回か試乗したことがありますが、V8ミッドのフェラーリサウンドを心ゆくまで堪能できる点においては当たり前ですが比較になりません。
近頃、すっかり左ハンドルのフェラーリの運転に慣れた私は、違和感なく最初からアクティブに試乗することが出来ました。
「レース」モードで6000回転位まで引っ張っると、脳天が蕩けそうなほど甘美なエンジン音に身も心も包まれます。
カリフォルニアよりも高く迫力がある音が後ろから聞こえてくる訳ですから、興奮しないわけがありません。
加速感もカリフォルニアとは別物です。
こんなに速いのに、この上なく良く効くブレーキがあるし、ハンドリングは最高だし、タイヤからのインフォメーション量がとても多いし、と、恐怖感を感じることがありません。
さらに、サスの固さを柔らかくすると、今までのV8ミッドフェラーリではあり得ないぐらい乗り心地が良くなります。
カリフォルニアよりも乗りやすいほどです。
首都高の繋ぎ目で吹き飛びそうになった360モデナとは隔世の感があります。
唯一気になったのが、ギアを一気に2段落とすと、かなりギクシャクした挙動を見せることです。
ダブルクラッチなので、スタンバイしているギアと違うために起きる現象です。
2段落としたい時は1段落として一瞬間を開けてもう1段落とした方が良いでしょう。
不思議なことに2段上げではこういった症状は起きませんでした。
長時間の運転で長年連れ添った愛車のように感じ始めました。
最後は高速道路の試乗までさせてもらえ、料金所を通過した後に前が完全に空くと、営業の人が「アクセルを全開にして下さい」と悪魔のささやきをします。
それなりに踏んでみました。
ぶっ飛んだエンジン音と共に、ぶっ飛んだ加速力を見せつけます。
信じられない速度まで一瞬(のように感じた)で到達しました。
本当に忘れられない至福の一時でした。
すっかり458に魅せられてしまいましたが、ちょっとしたマンションを買えるような金額ですので現実感に乏しい。
私は基本的に2シーターは買わないようにすると自制しているので、宝くじが当たっても買えません。
けどやっぱりフェラーリのV8ミッドは脳天が蕩けるなあ。
いつの日か欲しいなあ。
Posted at 2013/11/28 21:35:12 | |
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