
日曜日、友人に誘われてデミオ・XDの試乗に行くことにしました。
折角なのでまずはレクサスに寄り、RC-Fの試乗をすることに。
RC-Fのカタログスペックを紹介します。
全長4705mm×全幅1850mm×全高1390mmで、車重は1790kg。
5.0L V8 NAが477ps/54.0kgmを発揮。
8速ATを組み合わせ、燃費は8.2km/L、0-100km/hは4.5秒(欧州仕様)。
価格は953万円(カーボンエクステリアパッケージは1030万円)。
試乗車は外装が黒でとても迫力がありました。
盛り上がったフェンダーとボンネットのエアアウトレットが筋肉質のラガーマンのような印象を与えます。
リアも4本出しマフラーやアクティブリアウイングなどの専用装備を纏い、見るからにただものではない雰囲気を醸し出しています。
FではないRCのリアに備わるちょっと技巧的なフィンはRC-Fには付いていません。
内装はオレンジが効果的に使われ、スポーティーでセンスの良いものでした。
個人的にはとても好きな色遣いです。
安っぽいアナログ時計と画面が小さくて古臭いナビが浮いています。
後部座席にも座ってみましたが、スッポリと包み込まれるような感じで、意外と悪くありません。
背もたれもちょっとリクライニングしていますし。
足は動かせませんが。
トランクは広くて実用的です。
最初は友人が運転し、私は助手席に座りました。
レクサスらしからぬかなり硬めの足回りです。
特にスポーツ+だと路面の凹凸が直にキャビンに伝わりますが、スポーツシートの素材が良いのか、不快ではありません。
横に乗っていても剛性の高さを感じられます。
この頃あえてエンジン音を取り入れる演出するをする車が多いですが、RC-Fは過度な演出はせず、回転数の上昇とともに澄んだエキゾーストが響いて来て、とても自然です。
エンジン音は明らかにIS-Fよりも洗練されました。
次は私の番です。
メルセデスと同じように急発進を抑えるためか、特にノーマルモードですとスタート時に一瞬のラグがあります。
アクセルの踏み代と速度の上昇が自然でとても気持ちが良い。
スポーツ+ですとかなり高回転まで引っ張り、どこまでものびて行くような感覚が味わえます。
やはりNAならではの良さがありますね。
オートモードでの変速は全く変速ショックなどなく、パドルを使っての変速スピードもまあまあ。
ポルシェなどのDCTのような鋭さは感じられませんが、積極的に自分で変速したくなるぐらいの楽しさは持っています。
問題は、ステアリングが太くパドルが少し離れたところにあるので、指が届きにくい点です。
そんなところで欧州車を真似なくても良いのに。
よく言われるV8を積んだ鼻の重さは街乗り試乗では気になりませんでした。
全体的な重さは感じますが、好意的に考えれば重厚感とも捉えられます。
試乗車はオプションでTVD(トルク・ベクタリング・デフ)を備えていましたが、これも街乗りでは効果は全く分かりませんでした。
ステアフィールは自然で、ブレーキの効きは十分です。
レクサスがダウンサイジングターボではなく5.0LのNAを積んで来たことに様々な意見がありますが、個人的にはみんながターボ化するのではなく、NAの選択肢もあることは良いことだと思います。
IS-Fよりも様々な点でブラッシュアップされたのが感じられますし。
IS-Fは「F」を名乗るよりもIS500と名付けた方が合っていると思いましたが、RC-Fになり、レクサスの考える「F」の姿が何となく分かりました。
演出よりも自然で純粋な速さの追求ではないかと。
問題はアイドリングストップが備わらず、ヘッドアップディスプレイ(HUD)がオプションでも選べない点です。
NAなら気持ち良く引っ張りたい。
それならば視線を動かさずに回転数が分かるHUDは採用すべきです。
見た目も走りの質も向上しています。
それに加えて日本車らしい完全無欠の安心感か、ぶっ飛んだ刺激のどちらかは欲しいところ。
強敵ひしめく1000万円級のスポーツクーペカテゴリーではそのような明らかにライバルに打ち勝つ長所が必要だと思っています。
まだちょっと詰めの甘い優等生といった感じなのが惜しいです。
Posted at 2014/11/10 22:12:26 | |
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