
2013年に試乗して記憶に残る車を振り返る、今日はボルボ・V40 T5 R-DESIGNとCross Countryです。
5月に試乗しました。
3月に試乗したV40がとても好印象だったので、期待を持って乗りました。
V40は1.6L直4(180ps/24.0kgm)に6速DCTの組み合わせでFFモデルです。
Rデザインは2.0L直5(213ps/30.6kgm)にトルコン式6速ATが組み合わさり、こちらもFFです。
クロスカントリーはRデザインとエンジンもミッションも一緒ですが、車高が30mm高くなり、なおかつ4WDとなります。
全長4370mm×全幅1800mmはどのモデルも一緒。
車重は1500kg中盤と結構な重さがあります。
最小回転半径が大きいのがボルボの大きな弱点ですが、V40 Rデザインもクロスカントリーも5.7mとこのクラスのモデルとしては最大級。
Uターンなどで苦労しそうです。
Rデザインもクロスカントリーも基本的な構成は全く一緒です。
2台並べても30mm高くなっている車高はよく分かりませんでした(白がRデザイン、黒がクロスオーバー)。
クロスオーバーらしい樹脂パネルが印象的なくらいです。
荷物スペースもクロスカントリーだからと言って広くなっている訳ではありません。
「もし車の大きさそのものを変えたのであれば、XC40と名乗っていたと思います」と営業の人が言っていました。
ライバルと比べても荷室は決して広いとは言えません。
最初はRデザインから試乗しました。
Rデザインはスポーツモデルなだけあって、とてもカッコ良い18インチホイールを纏い、固めの革シートやナビも標準です。
価格は399万円。
外観がスタイリッシュなだけではなく、内装の質感もとても高い。
メーター類は液晶で、表示方法や色を変えられます。
しかし、残念なことにRデザインでもパドルシフトが備わっていません。
オプションでも設定が無いのは驚きです。
走らせてみると、見切りの良さとノーマルV40でも見られたステアリングの素直さやフットワークの軽さに感動します。
スポーツモードにすると4000回転以上まで引っ張り、2.0Lエンジンとは思えない俊敏な加速を見せます。
一瞬車重が無くなったかのような感覚を与える不思議な加速です。
ブレーキのフィールも効きも素晴らしく、制動性能は大したものです。
一方、この大きさで18インチを履いているだけあり、路面の細かい凹凸を拾います。
標準の革シートはスポーティーで良いのですが、かなり座面が固く、腰痛持ちには厳しい車種とも言えます。
そう言った難点はあるにせよ、全般的には本当に良く煮詰められていると思います。
次に試乗するのがV40系で最も評価が高いクロスカントリーです。
内装の系統はRデザインと同じですが、センターパネルが茶色っぽい色になり、多少オヤジ臭い雰囲気に変わっています。
シートに座ると30mmとは言え、明らかに視点が高くなっているのを感じます。
これこそクロスオーバーの醍醐味ですね。
素の値段は359万円です。
基本的な動力性能はRデザインと一緒ですが、足回りのシットリさが加わり、とても上品な乗り心地にとなっています。
Rデザインよりも1インチ小さい17インチホイールを履いていると言うだけでは説明がつかない差のように感じました。
サスなどは一緒とのことですが。
ステアフィールは益々味わい深いものに感じます。
それでいてアクセルを一度踏めば、車重をものともしない加速を見せるし。
V40系はどれもとても良いですが、その中でもクロスカントリーが白眉です。
本当に素晴らしい車ですね。
Rデザインとクロスカントリーを比較するために、両方の見積もりを出してもらいました。
条件を同じにするために、Rデザインで標準のナビと革シートをクロスカントリーにも付けてもらいました。
クロスカントリーの革シートはRデザインとは種類の違うもので、より柔らかい形状で色などを選ぶことも出来ます。
そうするとどちらもほぼ同じような乗り出し価格です。
つまり、スポーツモデルとして専用の内装やホイールを求めればRデザインを選べば良いし、多少の車高と4WDを求めるならばクロスカントリーを選ぶしか無くなります。
自分の用途に合う方を選べば良いというわけです。
もしクロスカントリーを選ぶのであれば、黒の樹脂部分を際立たせるためにも、外装色は黒以外を選んだ方が良さそうです。
内装の色遣いなども細かく決められるので、自分だけの1台にしたいですね。
Posted at 2013/12/06 20:36:08 | |
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