2015年12月27日
・ソーラーパネル本設置続きを行った。今回もトラブルがそこそこ出た。設置はアングル材でパネル同士を固定して、雪止め金具にアングル材を固定する方法。最初アングル組んでからパネルを取り付けようとしたのだが、作業スペースがなく、またボルト穴を開け直さなければいけなくて外した。2枚ぐらいならこれで出来るが、多数設置する場合は先に裏の取り付けを仮にやってから、バラバラに本設置するとか、裏の作業スペースを確実に取るとかの工夫が必要そう。
設置してからコネクター類を繋ぐもチャージコントローラーはチャージが点滅、バッテリーも一瞬はオレンジ(通常電圧)になるのだが、すぐに点滅してしまう。最初どこか接触不良があるのかと思ってあちこち触ったり交換したが駄目。ちなみにベランダ設置だとオレンジランプ点灯でチャージは赤点滅だった。マニュアル読んでもエラーコードにその事は書いて無い。しかしテスター当てると端子電圧は41Vも来ているのでソーラー側の不良とは考えづらい。なのでネットで検索したらメジャーな機種なので一発でエラーコードが判明した。それは「過充電」、和訳してくれてあるので引用すると
過充電動作機能
赤LED(charge)と橙LED(battery)が同時点滅していると、ソーラーパネルの出力電圧が非常に高くなっています。負荷を再度確認して下さい。
(負荷が軽くなると開放電圧に近い電圧になり、パネル出力電圧、電流が不安定になります。)
という事らしい。慌ててバッテリーの電圧をはかると27.7Vで、グリーンランプの27.4Vを超えている。つまり、バッテリーが満タンで電流が沢山来て詰まっている状態ですね。これってバッテリー保護で過重電防止機能があるので、この時には充電してないと思っていたのですが、27,4V超えて電圧上がっちゃってるしどうなってるんだ!?と思ったら、オーバーロードカットは27.4~28.8Vとあるので、この間で段々間引いているような感じでしょうか。負荷が軽い事が問題なようなので、インバーターに40W扇風機二台付けて回したらオーバーチャージ表示は止まり充電状態になりましたが、何故かまだMPPT充電モードです。
・このチャージャーは30Aで、24V対応、パネルは公称100Wを二枚です。チャージャーの電流的な余裕はまだあるはずですが(パネルで24V8A程度のはず)、電圧が高いと書いてあります。実際、スペックシートだと24Vの入力電圧は24V~40Vになってますので、41Vは若干ですが飛び出してます。しかし、これはほぼ開放電圧という奴で負荷電圧ではありません。80Wの負荷を掛けたら32Vまで下がってました。変換効率考えると100W程度の負荷だとして4Aほどを入る先から消費して電圧も落ちてくれた訳です。バッテリー自体の比重計は未だレッドゾーンなので、バッテリーの受け入れ電流が低すぎて電圧だけ上がり間引き充電になったのが今回のトラブルのようですが、そうするとバッテリー増設が急務になりますね。
さて、ベランダに設置していた間は軽い負荷でオレンジのままだった事を考えると、今回外に出した事でセルの発電能力が格段にあがった事が引き金のように思えます。つまり、セルが本来の性能を出してバッテリーの劣化が顕著に見えてしまったという事ですね。人によっては劣化バッテリーでも数を繋いでとりあえずのバッファとして使うってケースもありますが、最近自作ソーラー系のバッテリーの一部がディープサイクルと謳いながら実際はそうでなくてセミサイクルとか言う嘘表示に戻ってたりするので購入は悩ましい所です。とりあえずセニアカーのバッテリーでも持ってくるか。 CCAテスターがその前に必要かも。
今後システムを組む人には、やっぱりコンディションを液晶で言語表示してくれるチャージャーをおすすめしておきます。正直、何がトラブってるのか分からないのが怖い。そうそう、テレビは疑似サイン波のインバーターでも動きました。60Wぐらいなので上の扇風機と合わせると少し心配ですが、パソコンのように落ちたら困る物、コタツのように大電力の物(言うても最弱運転だけど)以外をソーラーで使うようにコンセントを決めようかと思います。
・電動ハサミはとうとうチャージ拒否されました。放電電圧は9,6Vぐらい、もうこれわかんねえな。ニッカドかニッケル水素かシールドか。シールドだと電圧12Vになるけれどチャージャーがあちこちにあるので使いやすい。ニッカドは入手辛いけど苛酷な使い方に強い、ニッケル水素はセルの入手性がいいので単三セルで回すならコレ。でもモーターの出力に配線が耐えるのか不明。チャージが面倒(ただ、タイマーかけて12Vで充電って手はある)。
・台所は薪ストーブぬくぬく、猫が良くストックのスタイロボードの上で寛いでいる。今日はソーラーで風呂を入れて、包丁を研いで、クリームシチューを作った。美味しく出来たとは思うけれど、やっぱりシチューとご飯だけだと味が締まらないのは難しい所。今年はお歳暮で美味しいハムの詰め合わせを頂いたのでソレをアテというかメインにするといい感じにはなる。ただ、このハムが無くなった時が辛いな。あまりに美味しいので、それもいろんな意味で少し心配。
薪ストーブは二重煙突化してから少しだけ吸気口を閉じて使う事が多いのだが、以前はそうすると単純に吸気が減って燃焼も悪くなっていた。今は太い材料を割らずに投げ込んだ時なんか、奥で燃えているので、少し絞った方が調子がいいかも知れない。また吸気口についてエンジンなどと比較して考えてしまうのだが、時計型ストーブの場合半分閉じるとちょうどガイドのような形になって空気に慣性が付くし、それがタンブル流もおこす。まあフルパワーで燃やしていれば上昇気流の温度が上がるので関係なく吸うけれど、ストーブは吸気通路の流路抵抗や慣性を考えた方がいいのではないか?と思ったり。
乾燥の本を読んでいても思ったが、熱エネルギーの回収という観点では薪ストーブは結構アバウトだ。換気が必要なため、どうしても煙突への排気損失が25%ぐらいあるらしい。よく「燃焼効率」については二次燃焼とか薪の乾燥度などで関心が高いが、「熱効率」の高さはどうなのかと思って調べてみたら面白い事が分かった。熱効率を上げる=換気回数を下げて排出ガスを減らすと共に熱移動をしっかり行う、という事で、空気を絞る事は熱効率の観点から見ると正しい。でも空気は充分取り込みたいという事で、一つは排気ダンパーを用いて排気圧は高いけれど排気量は低いという状態を作り出す方法がある。これは行って見ればマフラーを細くするような物ですね。低回転だとこの方が排気慣性なんかで充填効率があがります。要は吸気を絞ったら排気もそれに釣り合せようという考えです。まあ、そこまで考えて調整している人がどのぐらいいるか知りませんが、排気ダンパーは結構付いているメーカー多いですね。時計型には当然ながらついてませんが、煙突にスロットルバルブを付けるだけなので市販品が出ています(ホンマも出してるけど、ストーブ本体より高いってアホかと)。
他には煙突の取り回しとか室内での長さとかありますが、実際は案外そこでの熱回収はあんまり出来てないのが実情かと思われます。放熱板を用いて表面積を増やしたり、境界層を破壊するような風を送る方法もあります。うちはサーキュレーターでやってますが、これは結構うるさいのでパッシブで出来るタイプが羨ましい所。エンジンで考えると熱効率を上げそうな工夫としてはEGRがあります。ただ、これは希薄燃焼とNOXをバランスさせる役割が高いので、実際はわざわざ冷やして循環させるのでストーブとは真逆ですね。ただ、排熱を回収して循環する熱交換機みたいなのがあっても面白いかも知れません。それだけだと排圧が不足しちゃいますけど、ロケットストーブのように押し出して排気するタイプだとありますし、ペチカなんかも多分そこまで熱を捨ててはないはず。また燃焼温度を上げるためにも吸気の温度を上げておくというのは一次燃焼でも必要そうです。
・コタツだが、今年は底の敷物が動きづらくて助かっている。これまでは足が短いのと、足の底が滑りやすいため、良く敷物が斜めになってしまっていた。今年は延長した時に、底の滑り止めとして古い靴下をはかせた。切りっぱなしの足の延長の木が尖っていて危なさそうだった為だが、滑り止めとしても優秀だったようだ。まあ、毎日掃除して敷き直す人には関係ないが。
Posted at 2015/12/28 00:25:50 | |
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2015年12月25日
・昨日書いた「日本のエコ技術の突破力」だが、酷評が多かったのでマシな技術についても2点。というかそれで全部なんだけど、サッポロビールのバイオ水素生産技術と三菱のCO2回収技術はとても面白かった。CO2の方はアミン系水溶液を円筒内部にシャワー噴射させてCO2ガスを吸着、蒸気で高温にしてCO2だけ排出するという方法。ただ、作った人は原油採掘でCO2を加圧していれると原油の粘度が下がって絞りきれるのとCO2の地下処分になるとか考えているそうで、そこらへんはなんつーか。これはCO2が原油採掘プラントでも大量に出るからみたいだが、エコ技術をよりエコじゃない方に使いたい!って所が三菱のエコなんて所詮そんなもんだよなと・・・いや、酷評かコレ。でも、この技術は様々に発展するので、開発したのがダイナマイトでも戦争にも使われるような物だ。
もう一つのサッポロの方は日本の裏側のブラジルで日の目を見ようとしている技術で、なんであんな治安が悪い三流国のブラジルが環境問題では日系人などの活躍で立派なのか理解に苦しむ所。そういやペルーも日系人の大統領がいたよなぁ。この技術は少しアバウトというかぼかされているんだけれど、有用微生物群をチューニングしてセルロースを分解して、ほぼ水素とエタノールを半々で取り出すという物。知っての通りブラジルはサトウキビの生産が多く原油は豊富ではないためバイオエタノールをガソリンに混ぜるなどの環境対策・経済対策をやってる。原料は農産物のクズなのでタダというか環境対策にもなっている訳だが、将来的には水素エネルギーというのが燃料電池を核として考えられてはいるし、水素は工業的にも結構重要だったりする(主に還元作用で)。エタノールでもまあ充分なんだろうけれど、直で水素が取り出せたらさらに便利という事らしい。この記事で面白かったのはサッポロの研究の独自性(闇研究)で、ビール会社がなんでこんな研究してるのかと思うけれど、研究員が自分勝手にやらせてもらえている領域から正規の物になったりするらしい。また、ビールの原料の大麦がバイオエタノールの農産物とバッティングするとか、ビール製造時の廃棄物の処理とか、まあ色々な物と上手く絡めてある。
特に気になったのは、この研究員の一人がドラフトワンの産みの親だった事。私はビール系飲料(ビールも含めて)の中で一番好きだったのはドラフトワンだった。飲みやすく嫌な味が全くしなくて、まあビールらしくないっちゃないんだけれど、別に安いとか安くないとか関係なく一番好きだった。そしてサッポロの研究員も原料に大麦を使うとどうしても消せない苦みが生じるので、それを回避するために別の非ビールのビール系飲料を試作していたのだった。ところが、これは酒税状安くなってしまい、ライバルメーカーは何を勘違いしたのか大麦比率を下げて味を悪くして安いビールを作るのがビジネスになると考え、後追いでどんどん古いビールを模した物を作り出した。これが発泡酒ブームになり、そしてビール離れを招いた事は記憶に新しい。サッポロのドラフトワンは出発点、志が全然違ったのだが、1年ほどで模倣品に負けてしまって姿を消してしまった。恐らく大麦以外の原料でも味を追求したドラフトワンはコストがそれなりに掛かったのだろう。でも今でも私はビールはドラフトワンが一番好きだ。そういう人達が作った技術だと思うと、これは将来伸びて欲しい一方、既存のエネルギーメジャーからちょっかい出されそうで怖くもある。
・ソーラーは昨日は午前中、ヒートパイプに光があたる時間が雨で水温は31度止まり、それでも洗い物とかは快適だった。まあ、改めて温水器は遮蔽物がない所に置きたいと思ったりもする。ソーラーパネル(電池)の方もそろそろベランダでのテストも終えて本設置しようとしたが、結構面倒なのと中国製のクオリティーの低さに唖然。周囲のアルミ枠のバリが酷くてひっかけると危ないし塗装を剥がしてしまう。いらん所は硬い。設置はアングル材を雪止め用のマナスルにつけてパネルをアングル材に止めるだけだったのだが、元からの穴が使えない所についていて、ボルトの頭が干渉して引っ張れなかった。つまり、穴を自前であけないといけない。角度は一応調整出来るが、強度的には低い方が安心かな。
・乾燥の本(食品だけじゃなくて広く工業分野一般の専門の本)を読んでいて、太陽熱利用の分野を見て、突然ソーラーウォールについて理解というか発見をした。ああ、なるほど、そういう事だったのかと。よく太陽熱を利用する集熱方法で、パネルの裏側を通風させるシステムがある。対照的なシステムとしては集熱パネルの表側を通風させるのがある。どちらも温度は上がるだろうし、仕組み的には裏に送風スペースを作るのは結構面倒だ。パネルに自立強度が必要だし装置も厚くなる。しかし、一方で大きなメリットがあって、高温の空気はガラス面に接しないので、そっちでの放熱を減らせるのだ。まあ、ガラス面側がじゃあ全く熱が溜まらないかと言うとそうでもないので、背面の通気と前面の通気もエネルギーは集められるが。その割合を単純に割り振れるって意味でもパンチングメタルというのは賢い仕組みだと思える。逆にビニールによる被覆によるソーラーウォールの場合、被覆が高温になると軟化して垂れてしまう恐れがある事にも気がついた。冬場にそこまで温度があがるのか分からないけれど、夏場は確実にアウトだ。ま、夏場には不要か。
・台所の温度は、ストーブ周辺20度、室内全体14度でまあまあ快適。ただ、もう少し温度上がってくれるといいんだがと思って、台所の室内側の温度を測ってみたら結構低くてびっくりした。室外が0度、玄関が2度、廊下が4度で隣りの部屋とかも4度だった。廊下は板敷きなので寒いのは感じていたが、タタミの部屋も温度はさほど変わらないぐらい低い。ただ、襖なんかでも4度のままで、目に見えて大きな熱の移動はなく、ここでもガラス入りの内扉が8度らへんと熱を逃がしていた。非接触温度計はすごい数字をたたき出すので面白い。相変わらずだが空は冷えていて、少し曇っていてもマイナス35度とか出る。
・玄関扉の断熱を考えているが、結構面倒。引き違い扉でこれを外すと厄介だし、これに後付けも困難なため、やっぱり二重扉化になるとは思う。屋外側は耐候性を自作物で得るのは厄介なので、内扉になるだろうな。素材は当然透明が望ましいのでポリカ一択。枠はまあ木製でトリマーで掘ればなんでも使えるだろう。手持ちのビットが6㎜なので、4㎜を買うか丸ノコで溝掘った方がいいかも知れないが。
問題はスライドをどうするかで、戸車を使う場合は下の面の気密を得ようとするとかなり出幅の高いレールを付ける事となり具合が悪い。戸車を深く抉って入れるのは工作難易度が高い(今は出来ない事もなくなったけど)。レール取り付け面がタイルで凸凹がある、などなど。コンクリボンドで埋めるとなると失敗が許されないし。まあ、ふかし枠を伸ばしてレールの下地に木材を走らせるのも手だが、さらにレールが高くなる。
そうなると吊り扉にしたくなる。こっちは調整も容易で動きも軽くメンテフリーに近いのだが、吊るための強い梁というか枠が必要なのと、上のレールがアルミになってしまう。アルミの断熱性が低いのは以前も書いた通り。そうなると、レールを扉の一番上、壁の部分に取り付けて、熱が逃げないようにする必要がある。一方でそうすると扉の長さをはめ殺し部分まで一枚で作る必要が出てくる。あるいは中間部分で枠を分けて作るか。ちょっと出っ張りが大きいのが辛い。
部屋の温度はあっちを良くすれば別の所が冷える感じで、前から玄関はネックではあったが寒い。また4㎜ポリカはアルミはもちろん、ガラス比でも相当断熱性能は高いが、それでも外壁ほどではない。測定すると室温14度らへんでもポリカ窓は10度らへんだ。カーテンを設置すればもう少し底上げ出来るかも知れないが、カーテンは結構割高。であれば6㎜厚ぐらいのポリカを使えれば断熱性能を格段に引き上げられるのではないかとも思うのだが、価格が4㎜の物の3倍ぐらいする(出しているメーカーが限られるので割高)ので、枠さえ問題なければ4㎜を二枚使った方がよっぽど効果的だと思われる。
・剪定ハサミはまた作動がおかしくなった。充電するとしばらく平気なのでバッテリー関係である事は間違いない様子。で、端子電圧を取ったら10。8Vしかない。こいつは14.8Vのリポ4セルなんだが・・・で、バッテリーケースを割ってみたがセルのメーカーは不明、一応不正な重りとかではなかった’(中国製だとよくある)。充電回路もあるが、なんか半田のスパッタがあちこちに飛んでいて汚い。コントローラーに異常がある可能性は感じつつも、再び充電をかけたら、やっぱり1時間以下で停止。セルの不良で安全回路が閉じたか、コントローラーの不良かと思って調べたら、電圧が13.7Vしかない。リポが公称と実測でどの程度違うか分からないが、フル充電表示でこんな低いのはコントローラーがおかしい。
このバッテリーは専用充電器と組み合わせて使うのだが、充電器は16.8Vのアダプター。ただ、充電器とバッテリーのコントローラーはちゃんと連動していて、バッテリーがフル充電になると充電器もランプの色が変わって充電を止めている様子だ。ちょっと充電器のボディーが歪んでいるのが心配ではあるが、負荷で変化するっぽいのでアダプターのチェックは無理そう。
他に調べると、10Vというのは過放電のようだ。本来リポは過放電にも過充電にも弱く、前者は性能を極端に下げ、後者は燃える可能性があるそうな。結構そこらへん関係なく使えるリポばかりだったので(1セルとか)軽く見ていたが、中国が扱うには難しすぎる技術だったのかも知れない。で、リポももちろんホビー用で実績があるセルもあるので、それらを買い揃えれば確実に今の怪しいバッテリーよりマシになる。でもセルや充電器で1万円以上になってしまう。他にはもっとこなれている電動工具用のニッカドセルを使うのも手かも知れない。最近は14V周辺のニッカド商品もあるし、12Vでも実用上は問題なく動くのも分かっている。容量も1日使っても2000mAもあれば充分で4200は無駄に重い。
・ネットでLRネジという緩まないネジが出ていて技術を面白く見させてもらった。なるほど、こんな無理な設計というかムチャクチャは誰もやろうとはしてこなかったろうから、大発見っちゃ大発見だよなぁ。部分的には需要があるだろうとは思うけれど、技術的な意味に関しては解説があまり無いか部分的なので想像してみる。
まず左右螺旋が一つのネジに両立する事だが、映像を見ると少しセンターがずれている2本のボルトをくっつけて、そこに少しガバいナットを入れてやる感じかな。ナットの内側がどうなっているのか分からないのだけれど、噛んでる山は半分って感じに見える。で、一つのネジ山に右巻きと左巻きが両立するのでダブルナットをやると勝手に締まるという構造らしい。動く映像の方だとそれで終わりだが、構造解説だとこのナット同士はカシメ構造を内包しているようだ。というのは、右回りなら片方は締まり、片方は緩みお互いがぶつかる方向で押し合うから緩まない、というのは、同じボルトで左回りモーメントが生じると片方は緩み、片方は締まり、お互い離れていくという事でもある(というか、そうでないとナットが組めない)。だから引っ張り力が生じた時にもナット同士が噛み合う勘合があるのだが、当然ながら最初からソレがあったら締め込む事が出来ない。おそらく勘合は最初はかしまっておらず、二つを押しつけ合って締め込むと変形して勘合するのではないか?と想像するが、そうなるとナットを外す事自体が不可能になる・・・あれ、これボルトである意味なくね?
誤用や混じる問題は形状が全部かなり特殊になるので従来品とは違うから大丈夫だろうとは思う。ただ、締まった状態で頭だけ見えてると、カシメボルトと一緒なので混乱するかも知れない。そして製造コストはこれすごい高いだろうなぁ。ロール成型出来ないだろうし、全部削りだしだから耐熱ボルトらへんの高いのと同じ感じだろうか。あるいは製造の方が特許的な物になるかも知れない。とりあえずIHIが橋梁工事で使うそうだが、緩まない前提でメンテフリーにしちゃっても、他の要素での破断もある訳で本当に放置出来るか不安。もちろん締結力が本当にカタログ通りに出るのか?って気もする。座面トルクが不安定なのは分かるが、この方法は逆に座面トルクに依存しないので締結トルクの管理をどこでやるのか?って感じになる。かと言って小型機器のボルトになると、書いたように修理が出来ないでいい使い捨て部品への使用になるから、安い奴ならカシメ・リベット・樹脂ステー接着などもあり、わざわざボルトにする意味がない。
もちろん、この発明自体を否定する訳じゃなくて、素晴らしい発明で発展性もあるのだろうけれど、ボルトの上位互換ではないので、それを生かす用途が見えないって話だ。
・昨日はやけにパトカーや救急車のサイレンがうるさいと思ったら地元で殺人未遂事件があったらしい。幸い犯人は逮捕されたので通り魔的な心配はなくなったけど、年末は慌ただしくて事件事故が多いので気をつけなければならない。
Posted at 2015/12/27 00:36:42 | |
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2015年12月24日
・2009年頃の国産のエコ技術の突破力とか言う本を読んでいる。エコ技術で日本が今後も成長をしていけるか具体的な製品例などの話で面白いが、2009年ですらもう6年前で話題が古い部分もありびっくりする。この時、ホンダがインサイト(二台目)でハイブリッドの低価格競争をしかけたら、トヨタが三代目プリウスの値段を滅茶苦茶安くして露骨なホンダ潰しとプリカス大増産をやらかした頃だ。本はインサイトの方の話が主だったが、「製品単体で採算性が得られる価格で充分安い」インサイトの設計の努力を、「企業全体で穴埋めしちゃって安い」プリウスが踏みにじった格好なんだよね、ほんと企画って難しいわ。こんな苦労して作ったインサイトは結局さほど人気が出ず忘れ去られ、結局フィットにハイブリッドシステムを移植したんだっけか?今やホンダは燃料電池で仕切り直しをしようとしていると思われるけれど。一方で企画だけ投げて作らせるホンダの上層部の不気味さを感じた。唯一名前が出てきているのが冬至の鈴鹿工場の社長で、後にホンダ没落を招いたとされる某氏だ。
一方三菱のEV,ミーブの話もこれまたコケたと言っていいんだろうな。目論みなどは全部悪くないのだけれど、結局三菱という企業のイメージの悪さが足を引っ張ったというか。所々納得しかねる話もあるにはあるが(ベース車がEVになったのは偶然とか)、自動車会社がEV参入でどれだけ苦労するかが分かる。そういう観点で見るとハイブリッドというのはワンクッション置いてサプライヤーを育成出来るのもメリットだったのかも知れない。
さて、他にも三洋・三菱MRJ・パナなど出てくるのだが、ほぼ全てが負け組か結果を出せて無くて「突破力ってなんだったんだろう?」と思ったりする。確かに表面上会社が無くなっても、その技術が後継企業に受け継がれてたりするので無駄になった訳ではない。三洋のエネループの技術はパナに受け継がれ、その技術がプリウスだののバッテリーに生かされている訳だし。消費者が真価を理解しなかったというのもあるし、時代を先取りしすぎたのもあるだろう。でも、大半の愚民はマーケティングで転ぶので、そっちも同時に押さえておかないと意識低い人が環境云々は考えないのもあるだろうな。また、環境という付加価値に金を払えない層が増えて、国産メーカーの高付加価値が上滑りしているのも感じる。たとえばパナの洗濯乾燥機、これは確かに凄いのね。斜めドラムも良さそうだけど、乾燥をヒートポンプで行う。これ、著者が良く理解してないらしくてちぐはぐな説明をしてあって逆に混乱したのだけれど、考えて見るとヒートポンプで熱だけ回収し、冷やした時の結露で水を抜いた後の空気を再び循環させているのね。熱を外部に捨ててないので、熱源式よりはるかに効率が高い(温度は低いらしいが、それが逆に衣類の傷み防止になる)。おお、これスゲー、食品の乾燥もこういうヒートポンプ使えるじゃん!と思ったらオチが酷かった。
ヒートポンプ式ドラム乾燥機、価格は30マンエン、アホかと。一応ヒーター式も最近は熱回収が出来るようになって省エネ化しているらしいが、やっぱり800W前後のエネルギーを使っているし、20万は切れない(ヒートポンプ式は25万ぐらい)。いやな・・・付加価値は、わかるよ。努力も分かる。個人的には乾燥機が嫌いで天日で干せばいいものを電気使って楽しようってのが許せんが、天気が悪い北陸の冬とかだと重宝するかも知れない。あと、東京の社畜の人も干す暇ないって言ってる。でも、そのために30万使って電気も使って再び不幸のサイクルに陥ってないか?と。一定数いる乾燥機ユーザーはまあ福音だったのは認めるけれど、私の周囲だと未だ「二層式の方が便利だった」とか言う人が多いし、3マンエンの全自動で充分って人も多い。
あと三菱のMRJ(リージョナルジェット)も出ていたが、2009年の本で2014に就航とか言ってて笑った。2015でもまだ試験飛行1度だけで強度不足や制御不良が見つかって2016年に認証取得がずれ込みそうな勢いなのに。多分だが、あと2回ぐらいは失敗と延期があると思う。そもそも、このプロジェクト、2003年に始まってるんだぜ・・・確かに当時のコンセプトはスゴイし先見の明というか当然の技術的延長先にはあった。しかし、ダラダラやって大所帯になってるうちに技術は陳腐化しライバルは成長しコンセプトは求心力を失ってしまったかに見える。唯一残っているのは国産で旅客機を作るという事だけになったかのようだ。もちろん、技術波及効果や宣伝塔としてそれは重要なのは分かるんだけど、なんかプロジェクトリーダーが同期の航空会社の人達の忠告をちゃんと理解したように思えないし、三菱というブランド全体で見てもF2もイマイチ、自動車は不祥事と迷走しているしわ寄せがMRJプロジェクトになっているようにも思える。そんな優秀な人が三菱重工に集まってるなら、なんでこんな失敗続きなんだよと。
・ワークス発売されたけど、価格見て「違うんだよ、スズキ、違うんだよぉ」って泣きたくなった。
俺達の希望:素のアルトの最廉価MTグレードにエンジンだけRSのを積んで100万以下
スズキの回答:RSにMTのっけて、レカロシートつけて150万
この価格レンジでの50万は大きいぜぇ、300万クラスの50万の開きじゃない。そして素のアルトが80万と知ってしまっている時に、ほぼ2倍なんて誰が買うんだよ。しかもワークス待ってるのに5AGSとか混ぜてくるしさぁ。誰も純正レカロなんて望んじゃ無いってのに。ホイールも15インチとかいらない、13か14で充分。専用カラーリングとかサイドラインとかそういうの要らないから。大体150万って、もうコンパクトカーのスポーツクラスだろ。あと20万でスイスポだぞ!?
という事で、スズキも台所厳しくてスポーツに理解というか許容しない所になったんだなぁと実感。最近はアルトもよく見かけるようになって、見慣れると割と尖ってない無難なデザインに思えてきただけに、その中にワークスが混じってるのを期待してしまっていた。断言するがワークスはこける。そんなMT乗りたければ素のFの5MT(エンジンがすごいダウングレードモデルだけど)。RSにMT出せって話もあったけどさぁ。
・仕事は午前中は雨が強く降っていたのでダラダラ、昼からワイナリーでちょっとした食事とか連絡して、午後からパープルに藁巻き。防寒で、若い木にのみ行います。理想は濡れないように上だけビニールを巻くのだけれど、本当にそれやっている人が奥地にはいてびっくりした。それだけ寒いという事なんだろうけど。あと、パープルの誘引で吊るために結んでいた紐が結構くい込んでいて反省。成長が早いので首締めになっていた模様で、これが成長の停滞に影響した可能性があるし、これから下手するとそこが折れやすくなる。毎シーズン、吊り紐のサイズを上げないといけないな。
Posted at 2015/12/25 19:17:06 | |
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2015年12月24日
・今日もクリスマス関係なくお仕事、剪定だが電動ハサミの具合がおかしい。作動不良を繰り返して止まってしまう。バッテリー上がりで過放電防止で止まったりするのかなぁ?と思って充電すると少しの間いいのだが、カタログスペック上のフル充電より手前で充電が止まるので原因がバッテリーなのか確信が持てない。使えている間はほんと素晴らしいんだが、国産で安く信頼性がある物をつくってくれりゃいいんだけどな、実際問題こんなの量産すれば1万、2万の物のはずなんだけど。そうそう、バッテリーには残量メーターの窓があるがダミー、容量違いがあるので中身のバッテリーによってはそういう機能もあったのかも知れないが。あとAC電源でもこのザマなのにソーラー充電セットとか言うのもある。信頼性問題もさることながら、昼間に充電のためバッテリー放置で仕事しないのか?仕事しないでバッテリー放置なんて盗難怖くないのか?
・仕事はその後、いくつか気になっていた棚の修理を。まず近所の爺様の園で周囲柱が一本抜けていたのを補修、折れたと言っているのだがまともなのがあって不思議だったが、スペアの柱を準備したけど交換出来ないでいたらしい。幸い地面は掘りやすく、前の柱で使ったらしき底の石も出てきたので、柱を建て直す所までは割とスムースだった。しかしアンカーのワイヤーがなかなか柱の良い場所にかからず、また周囲ネットの支柱が絡めてあるのでワイヤー張るのもそこそこ苦労した。幸い線は切れず張りも充分だった。
さて、そのお礼という訳でもないのだろうが、ちょっとお茶話してたら戦争の話になった。本人は「こんな話はする物じゃないんだが・・・」と途中で言っていたので、不特定多数にその話をするのも気が引ける部分もあるが、一方で貴重な体験談を墓の中まで持って行かれるよりはネットに漂わせておいた方が良いだろうと大まかな話をする。まあ、この話は公開している人もいる話なので別段新しくもないだろうが、爺さんは特攻隊員の生き残りだった。志願兵で2年訓練を受けたと言っているので、学徒動員的なアレじゃないようだけど、その前がどんな兵科だったのかは分からない。
爺さんは埼玉県(川越?入間?忘れた)で初等訓練を受けた後、九州に進出するため6機で1部隊の編隊が5つで、琵琶湖まで飛んで、ついで九州まで飛んだそうだ。九州では基地の北飛行場に降りた所、連絡が行って無くて食事も住居もなく、南の基地まで飛んだら爆撃で穴だらけだったそうだが、そこに降りて歓迎を受けたとか言っていた。爺さんはパイロットではなく、複座の双発の高等練習機の電信係で、パイロットが隊長だったそうなので、編隊指揮官の補佐だった模様。450馬力程度と言っていたので、検索かけると、陸軍の「一式双発高等練習機」がそれに近い感じはするが、じゃあこれで特攻かけろって言われたら俺は嫌かな。恐らく機体運搬用に航法のための機体として運用したのだろうと思うが、最悪爆装は出来たそうではある。
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陸軍機なので「特攻って陸軍もやってたっけ?」と思って調べたが、おおよその所陸軍が特攻する理由は無いのだけれど、本土決戦がマジか、じゃない間近に迫って特攻は全軍の方針になっていったらしい。実際陸軍は剣という特攻機も準備していた。で、菊水作戦(大和特攻)周辺で沖縄ももうダメだとなって、九州に練習機も旧式機も全部寄せ集めて、1度に3,400機という数を突っ込ませるという一種の飽和攻撃ドクトリンを考えていたらしい。幸いこの話が8月10日前後であり、米軍が九州に上陸する前に日本は敗戦して爺さんも特攻しないで済んだという訳だ。だから想像するに、爺さんのいた部隊、「決ト300」が戦闘状態に陥った事は無かったと思うし、ゆえに部隊の構成員に対して生き残ってしまったというサイバーズギルティーみたいな事もないのではないかと愚考する。だからと言って特攻隊員全体で見ればやっぱり生き残ってしまった事や、死を覚悟して待ち構えていた事など、本人も人に話したくはない経験なのだろうと思う。逆にそういう死線を若い頃に経験した人だからこそ、戦後元気にやってこれて未だ現役というのもあるんだろうけど、ここらへんは私が忖度して言う事にすぎない。ただ、そういう人達もあと少ししかいない。あ、ヘビーな話ではあったが、「あっちの雑炊には鶏のトサカや脚が入っていた、けしからん!」「長野県民は蛇食うとバカにされた」とか、まあいつもの調子だった。
・その後は自分の園のアンカー生け直しだったが、最初からユンボ持って行って良かったよ。今は打ち込みアンカー(ミニティーアンカー)もあるが、古い奴は全部いけ込みアンカーで、抜けないようにもの凄い石を上に載せるのね。お陰で後から堀りなおすのが人力だとほぼ無理になってる。ここは特に水路が横に流れているのでユンボのアームで傷つけないように掘る必要もあり大変だった。さらにアンカーが深い!普通は70cmも埋めれば大概だと思うが、ここは1m近くあった。アンカーの埋け込み深さは控え線の折り曲げでいくらでも調整出来るのだが、すでに1度使った控え線だと下手に折り返すと折れるので、そっちでは調整は行いたくないし。古いアンカーは土台コンクリの根本から腐っていて、しばらくは周囲の石との摩擦で耐えていた模様でグニャグニャに曲がっていた。腐ったのは水路の下にあり地下水位が高かったからだろう、掘ってても土が湿っていて面倒だった。この調子だと他のアンカーも結構やばいかもなぁ。
アンカーが直ったので棚線を張り直したが、ステンは色々と勝手が違って、やりやすかった。半鋼線の場合、折れ曲がった所は非常に強い癖がついて戻すと金属疲労で折れやすい。まあ、基本戻らないと思っていていい。また硬度が高いので線張機ではさんでも滑る事がある(歯が滑る)。ただ、線が細いので軽い。一方ステンは柔軟で戻しやすいし、歯の噛み込みも良いのだが、棚線自体が重いので途中で間はしらを暫定で受けないと、張っててテンションが高いのか重量でたわんでいるのか分かりづらい。ただ、今回は親線を主にやってるが、どんどん周囲線も弱ってくるので、子線もダラダラしてきた。これ直すのは面倒だ。
・今日も湿度が高く暖かかったが、台所は暖房も良く効いて快適だ。つい薪ストーブの吸気口を絞ってしまうが、そうすると不完全燃焼を起こしやすくて困る。以前よりはマシだが、やっぱり時計型は基本全開。
・明日も巨峰剪定残りやって、棚線張り直しかな。期限切れ間近のクーポンがあるから使い切らないといけない。
Posted at 2015/12/24 20:06:13 | |
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2015年12月23日
・あとはラッチ組み付けて交換するだけだと思われた断熱扉だが、交換作業は想像を絶する困難の連続だった(おおげさ)。サイズはもうピッタリで、これはしっかり計測してカットしたお陰だ(主にホームセンターのカットサービスの人が)!しかし、ラッチの表裏を逆に取り付けてしまっていた。というか正確に言うなら扉の上下を間違えて組み付けていた。ハンドルはど真ん中にある訳ではなく、うちの扉だと上が78cm、下から92cmの位置にある。認識的には大問題なのだが、この扉はガラスも何もはいってない物なので上下を入れ替えれば良く、それはラッチの位置から裏表を返すという事になる。この程度は朝飯前だ。
ところがひっくり返した扉のハンドルが降りない。あれ?と思ったら上には動く。なんとこのラッチは下げる動作でしか動かないタイプだったのだ。私は寡聞にしてそういうタイプのラッチ自体知らなかった。実際うちの他のあらゆる扉を試したが、ハンドルが玉のタイプもレバーのタイプも、もれなく上下に動いた(上に動かすとロックがかかる特殊なタイプもあったけど)。本当に不思議だ。
そして更に不思議だったのは、なぜか先日うちの片付けでラッチが出てきていて、それがサイズもバックセットも全部そっくりそのまま交換出来て、上下どちらでも動くタイプだった事だ。これを買った経緯は10年ぐらい前に祖母の家のリフォームで壊れたラッチを交換するためだったと記憶している。デッドストックでちょくちょく工具箱の片隅で見た気はするのだが、それでもこれほどすんなり出てくるとは思ってなかった。
この普通のラッチに組み直してさあ完成!と思ったらまたもやトラブル、ラッチが掛からない。ストライカーの位置が悪くてラッチが飛び出してくれないのだ。直接的には微妙にラッチのセンターが古いドアより外になってしまっている事が原因だが、その根っこは深くて、古いドアもラッチのかみ合わせが悪くて、よく勝手に開いたりしていた。もちろんストライカーは目一杯調整したにも関わらずだ。なぜ純正品で組んであってそんな不良品が出来るのか分からないが、もしかしたら枠とドアの組み合わせが間違っていたのかも知れない。というのは、キャッチを外すと枠にもラッチが入るように穴がある(要はキャッチは耐摩耗とスムースにラッチが入るためだけにある。木製ドアだと特に)。その素の穴でさえラッチが噛むには奥すぎるのだ。面倒だったが、他に方法がないので枠をドリルやタガネで削ってラッチが噛むようにしてやっと完成した。いやほんと、扉交換がこんな大変だとは思わなかったよ。そして交換してから、なぜ扉のマッチングが悪かったのかも理解した。この扉は本来は裏口だったが、裏口に物置を増設してあった。で、物置は屋根を母屋より低くしなければいけないので、扉と物置の天井が干渉してしまう。なので枠までは大きい扉なのだけれど、入っているのは小さい扉にして隙間にアルミ板をはめてあった。なので、おそらくこれ流用行ってストライカーの位置が狂ってしまったのではないか?という所まで推理。
・さて、その断熱扉の効用はすさまじかった。それ自体が暖房してくれている訳はないのだが、ともかく部屋の冷えが格段に収まった。ずっと床が冷えていると思っていたのが、単にドアの冷気のダウンドラフトによる物だと気付かされたぐらいだ。何しろ断熱性能が低くて問題になっているガラスの240倍も熱を伝える物質で、しかも厚さは多分1/3程度だからね。単純に全部そこだけに熱が移動してくれる訳ではないにせよ、対ガラス比で700倍となると、全面ガラスの部屋より熱を逃がせるかも知れない。改めて自分が皮膚の冷温感覚で部屋を認識していたんだなぁと思ったし、直感的に「こいつがヤバイ」と思っていたのも間違いではなかったかなと。具体的な数字だと薪ストーブつけてて気温が下がりづらくなった。もっとも今日は暖かいので、その影響もあるだろうけど。
あとは台所の断熱の穴は外に面した出窓と煙突を出している窓、そして今回断熱したアルミドアの上の方のアルミ板になった。こっちは交換は無理なので裏からスタイロの余りを接着するしかない。という事で断熱材の端材で取り付け出来た、アルミなのに触っても冷えなくなった。また煙突窓の隙間もスタイロで二重窓との間を気密、隙間も目張りした。もう一つの窓はポリカプラダンでまたはめ殺しの窓を作って入れたが、枠パーツを外枠パーツではなく中間継ぎ手買ってきてしまってあったので少し苦労(スロットインの幅が少ないので精度が必要、外れやすい)。そこらへんをやった結果、部屋は太い薪をチョロチョロ燃やしているだけで大分暖かくなったし、何より温度差が大分無くなった。温度上げるだけならば薪を多く燃やせば上がるのだが、頭の上だけ熱いような感じになるし、周辺では冷たく感じられた。しかし、今は非接触温度計で測ってもストーブ回り20度、部屋の残りは大体14度で安定している。もちろん温度も下がりづらくなった。あとは床が気がかりだが、難易度が高い床より目に見える開口部の方が優先度高かったなと。あ、唯一気になったのはシンク周りだけ妙に床温度が低い。以前から疑問だったが、うちはシンクの下に床がなくて、備え付けみたいな感じがする。
・ソーラーウォールについての覚え書き 何故パンチングメタルなのかについて。いつもアレ、ぼったくりすぎるなーと思っていたのはおいといて、あれの特徴はパンチングメタルのアルミを熱変換器に使っている事だと思う。他の金属や、単純に鉄板の上を熱移動させるのではダメなのか?メリットは何なのか?一番簡単なメリットは通気が確実に熱交換を受けて移動してくるから変換効率が高いという事だ。エンジンで言えばラジエターに相当する部分が、単なるパイプより表面積を増やしたフィン付きの方が冷えるのと同じで、全部細い部分を抜けるので熱境界層を作りづらい。
送風の流速を上げれば冷却というか熱交換量自体は増やせるが、同時に元の送風に使う空気も増えてしまうので吹き出し温度自体は下がってしまう恐れがある。受光体の温度が充分に上がればどのみち送風温度は上がるかも知れないが、そうすると黒体放射でロスする分が出てくる。なるたけ受光体の温度を低くして熱を送るというプロセスがいいと考えたのだろう。まあ、現実にはパッシブソーラー系のコレクターでパンチングメタルを使っているのはアレぐらいな物だけどね。
考えるに、もう少し大型のシステムの場合は送風量がやっぱり大きく、コレクターの面積は大きい(空気通路は多分ソーラーウォール並の狭さで長さが長い)。あるいは、元から熱容量側に設置されているので背面からの放熱とかあまりシビアではない。そして傾斜されて設置されるので、少し空気の流れが異なるし、超軽量に仕上げなければならないという事もない。
ソーラーウォールの場合、名前から分かる用に垂直の壁用という感じが強調されている。冬場とは言え壁に置くという事は日光が水平に来る極地寄りに便利なのだろう(北海道とかカナダとか、確か南極越冬隊も使ってたはず)。壁に置く手前、軽量にする必要もあるし、色々難しいのかも知れない。
・高校の先輩でチェリストのKさんのインストアライブに行ってきた。この方はクラシック畑で、バイオリニスト(こっちもプロ)とバンドを組んでいる。技術は高いけれど、割と気さくなコミックバンドというか流しの旅芸人みたいな感じもある。今回も地元で何店かチェーン展開しているベーカリーのゲリラライブのような感じで演奏していったが、うちの近所の店はお世辞にも演奏しやすいスペースはなくて見るのも少し厄介だった、でもリクエストにその場で対応するのはほんと尊敬しちゃうわ。二回目の演奏時間に二つほどリクに答えていただき、近所のスーパーの花屋で急遽買った花を渡せて良かった。小さな花も丁寧にラッピングしてくれた花屋さんに感謝だ。
Posted at 2015/12/23 19:43:18 | |
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