2019年05月12日
大津市の交差点事故について
5月8日に大津市で起きた傷ましい事故について、クルマ好きが集うこちらの皆様も思うところが多いのではないでしょうか。
私もクルマ好きの一人として、コメントしたいと思います。
まず起きたことを整理します。
・5月8日午前10時15分頃、南から来て東へ右折しようとしていた普通車と、南へ直進していた軽自動車が衝突
・衝突により軽自動車は歩道に乗り上げ、保育士と園児たちのいる列に突入
・事故を起こした車両は両者ともブレーキ操作をしていなかった
・右折を強行した普通車は対向車を見ていなかった
どれをとっても信じられないことばかりですね。何でそんなことになるの?と思えるようなものばかりです。
まず間違いなく言えることとして、右折を強行した普通車のドライバーが一番悪いのは動きようのない事実です。
何でも右折の普通車は、前走車について対向車がいることを確認せずそのまま右折を始めたそうですね。そんなのでは事故が起こって当然です。
でも、私からすれば、それと近いぐらい直進の軽自動車にも問題があると思っています。
普通に考えて、交差点を直進する場合、右折の対向車が飛び出してくるかもしれないと構えながら交差点を通過するはずです。
だから、飛び出してくるかもしれないと思えば、自然にブレーキの準備が出来るはず。
ブレーキ操作をしていなかったのは、飛び出してこないだろう漫然運転をしていた証拠です。
また、普通に考えて、ブレーキじゃなくハンドル操作をするのは御法度です。
速度を落とさない状態でハンドルを切るとその場でコントロールを失うのは、誰もが知っている常識。
今回は直進から左へハンドルを切っていたから、ハンドルを切った瞬間にスピンを始めると思われます。
つまり仮に対向車と衝突しなかったとしても、園児たちの列に突っ込んでいたことになります。
直進の軽自動車がするべき対応は、
まずとにかくブレーキ操作で速度を殺すこと
これに尽きます。
右折車の異常な行動に対しては、どんなに無防備でも交差点の30メートル手前ぐらいには気づけるはずです。
実際問題として、直進の軽自動車はハンドルを切っているわけですから、対向車の異常行動に気付いていました。気付いたらハンドルを切るのではなく、力一杯ブレーキペダルを踏み込めばいいのです。
直進車は60km/hで走行していたとのことですから、異常に気づいてブレーキ操作をした場合に止まるまでの距離は50メートルぐらいです。
もしブレーキ操作をできていれば、衝突時の速度が60km/hが36km/hぐらいまで減速していたことになります。
そして対向車(自車よりも重たい車両)との衝突でさらに速度は20km/h以下へ半減します。
20km/h以下なら5メートル以内に止まれます。しかも歩道の縁石もありましたので、乗り上げた際の運動エネルギーでさらに減速したはずです。
結果的に、車道から遠い側の歩道にいた園児たちの列にクルマが突っ込むという事故は、どう見ても防げたはずなのです。
そもそも、対向車が飛び出してくるかもしれないと思えば、交差点の手前50メートルぐらいにはブレーキ操作をするでしょうから、そもそも衝突さえしていないはずです。
結論です。
とにかくブレーキ操作で速度を殺すこと。ハンドルは切らなくて良い。それだけで衝突は避けられるはずだし、避けられなかったとしても歩道に乗り上げることは防げた。
直進の軽自動車のドライバーは過失度合いが軽いため釈放されたといいますが、本当のところは園児たちを刎ねてしまった精神的ショックから前後不覚に陥ったため、このドライバーに刑事的責任負わせることは出来ないと検察官が判断したためでしょう。
でも今回の釈放はあくまで仮であって、精神科の医師の判断の下で逮捕・起訴すべきです。
過失度合いが低いなんて生易しい表現は出来ません。直進の軽自動車のドライバーが行ったことは、とんでもない重大エラーです。
右折車が正常な操作をできればいれば、こんな悲しい事故を防げていたのはもちろんですが、直進車も正常な操作をできていれば、やはり事故を防げていました。よって、双方とも悪い。
YaHoo!などのニュースにある一般ユーザのコメントには、『直進車にとってはもらい事故だろ!』という旨のコメントをたくさん見かけます。
対して、『直進車も悪い』という旨のコメントには賛同しないという回答が多く見受けられます。
これでは事故はなくなりません。安全意識が低すぎます。『右折側が一番悪いのは当然として、直進側も悪い。』これが当たり前であるべき回答です。
この場に書くのも変かもしれませんが、亡くなった2名の園児に対してご冥福を申し上げるとともに、重軽傷の14名に対して心身共に快復してくれることを心よりお祈り申し上げます。
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Posted at
2019/05/12 14:53:07
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