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2021年05月19日 イイね!

GRヤリス試乗 その2

GRヤリス試乗 その2ご無沙汰しております🙇
前回の記事がGRヤリス試乗でしたが、今回はよりたくさん試乗できたため、結果をレポートしたいと思います。
なお、私はGRヤリスを次のマイカーにしたいと考えていることもあり、試乗できることに興奮して昨夜はなかなか寝付けなかったものです💦

タイトルの通り、GRヤリスに試乗しました。RZ "High Performance Package"という最上級グレードです。


ボディはヤリスを大幅にワイドフェンダー化しており、一目で普通のヤリスと違うことがわかります。この中に225という純正では割と太いタイヤが入っており、タイヤだけで普通のヤリスより80mmもワイドフェンダー化が必要になってます。またリアのトレッドは90mmも拡げられている。
結果的にヤリスより110mmも車幅が拡げられています。
見た目でも数値でも、普通のヤリスと違うことはよくわかると思います。


特にリアをワイド化しており、リアの安定性が高められているようです。
つまり、プロフィール上はアンダーステア傾向を狙っていると受け止められますが、裏を返すとオーバーステアを出しやすいステア特性になっているのではないかと考えられます。


GRヤリスの華は、何といっても直列3気筒の1.6リッターターボエンジンです。
カタログ上は272psとかなりハイパワーですが、1280kgと軽めな車重と相まって半端ない加速をします。
エアフィルターを通った吸気はエンジンの後方に回り込んでおり、タービンがエンジンの後ろ側にあることがわかります。そのため、他の部品により邪魔されてターボチャージャーを拝むことはできませんでした。
エンジンは横置きでトランスミッション直付けとなっておりファイナルも一体化しているトランスアクスル方式です。つまり、4WDではありますが、FFベースの4WDです。


少々わかりにくいのですが、インテークマニホールドは下方からパイピングされております。
加給された吸気はエンジン横を通って前方に延びているため、前置きインタークーラーであることがわかります。
インタークーラーをエンジン上に配置していないため、それをすぐに認識することはできず、一方で走行風で加給された吸気を冷却できることから、ボンネットにエアダクトは必要なくなっています。

なお、ロングストロークエンジンでエンジン高が高いため、エンジンの上にインタークーラーを搭載することが物理的に不可能になっていると思われます。


エンジンルームの画像から違和感を持たれる方も多いと思いますが、バッテリは車両後部に配置されています。
重量物の一部を車両後部に置くことで前後重量配分を均等に近づけています。
4WDという駆動方式なので、理にかなっているレイアウトです。


225の幅広タイヤを4輪に履いています。フロントの場合、ホイールの奥には対向4ポッドキャリパーのベンチレーテッドディスクブレーキを持っています。しかも2ピースのローターで、パッドと触れる面にはスリットも入っています。
このようなプロフィールのブレーキであるためサイズ自体が大きくなり、ホイールサイズを18インチにしています。扁平率は40でかなりの扁平タイヤです。
リアは対向2ポッドキャリパーのベンチレーテッドディスクであり、こちらもパッドと触れる面にはスリットが入っています。リアブレーキにも抜かりがなく、高い車速から一気に減速するには最高でしょう。

ルーフはカーボンなのですが、これはただのシートです。いわゆるマジカーボンとは違います。確認はしていませんが、カーボンシート下の材質は樹脂でしょう。

さて内装ですが、シートはセミバケットシートに近いスポーツシートで、腰のホールド性は問題ないものの、肩はサポートがないため抜けます。足元がやや窮屈なペダルレイアウトになっており定常的に足を壁に付けるスタイルになるため、下半身のホールド性は問題になりませんでした。

ペダルはブレーキとクラッチがかなり近く、フットレストはかなり小さい。
クラッチの操作はやや軽めでストローク中に変動することはありませんでした。

シフトレバーはかなり短くしてショートストロークに仕上がっています。
シフトレバーが短いものの、操作はまったく重たくなく、節度感もあってフィーリングは上々です。


やや小径のステアリングホイールがあり、その向こうに2眼式メータがあります。メータの中央にはマルチインフォメーションディスプレイもあります。
タコメータにスピードメータ、燃料残量に水温計とアナログメータはごくスタンダードですが、スピードメータは280km/hまで刻んでおり、この車のポテンシャルを窺い知ることができます。
なお、マルチインフォメーションディスプレイは、ブーストメータの他に油温計と油圧計を表示させていますが、駆動力配分だったり、運転時間など表示を切り替えることができます。

さて、以上が見た目の話でした。
みなさんが知りたいのはドライブフィーリングでしょう。

まずエンジンですが、加速はかなり強烈です。2000rpmを超えるとトルクが太くなっていき、3000rpmから加速は最高潮に達します。そしてトルク感の鈍りを持たないまま7000rpmまで吹け上がります。
通常の街乗りであれば2500rpmまであれば十分で、3000rpm以上を使う必要はありません。
マイカーのオーリスRSは1.8LのNAですが、これに慣れているとあまりにも痛快な刺激を与えてくれるトルク感です。
ターボタグは一応あるものの応答性はよく、またリニアにブーストが立ち上がるためドッカンでもなくターボの効き具合に悪戦苦闘することはないでしょう。
ターボのインターセプトは2500rpm付近であると思われます。

アイドル回転は1000rpmと高め。もちろん3気筒エンジンなので多気筒エンジンと比較して高いアイドル回転数になるのはやむを得ないところではありますが、せめて850rpmぐらいに抑えて欲しい。
アイドルの回転数が高いため、燃費を稼ぐためアイドルストップ機能を付けざるを得なかったという感じでしょうか。
なお、高めのアイドル回転であるため、アイドル中のエンジン振動はほぼありません。

クラッチペダルを踏み込んでギアインしてクラッチをつなぎ始めに行くと、エンジン回転は1500rpmまで高まり、スタートをかなりイージーにしてくれます。
なお、試しに乱暴なクラッチ操作をしてみたところ、エンジンは簡単にストールしました。結局のところ、半クラッチ操作は必要ということになります。
発進時は1500rpmを保ったままクラッチがつながっていき、発進を完了します。

これが意味することは、1500rpm以下の回転域は実用外だということです。
1500rpmを下回るとエンジンがバラバラ言い出し、早くクラッチを切れとせがんできます。
これは3気筒エンジンだからこそ起こるものと思われますが、普通ならアイドル回転数を下回るまではバラバラ言わないで欲しい。この辺はエンジンの作り込みが甘いと感じられます。
そんな状況であるため、減速時は迅速にシフトダウンをしない限りすぐにクラッチを切れとエンジンが悲鳴を上げだすし、ターボエンジンでトルクがあるはずなのに、再加速前の減速ではシフトダウンが必須となります。
例えば、車道から歩道の縁石を乗り越えて敷地に入るような場面では、通常2速でクリアできるところを、このエンジンだと1速にする必要があります。
マイカーのオーリスRSの4気筒エンジンでは、絶対必要ないだろうシフトダウンも発生するのです。
3気筒エンジン故にそんな不便なエンジン特性となってしまうと思われますが、そこはチューニングでかなり改善されると思います。つまり、パワー感だけ求めてあり、実用域のエンジンチューニングがかなり甘いということです。

また、1500rpmとやや高めのエンジン回転を保ったままでクラッチがつながるため、どんなに繊細なクラッチワークをしても、クラッチがつながった瞬間に車がガクつく。ギクシャクする。
これは提案であるが、最初は1500rpmでも、クラッチがつながっていくにつれてエンジン回転が下がっていき、1000rpmぐらいで完全にクラッチをつなぐような制御をすると、発進時のフィーリングが良くなると思われます。
なお、シフトダウン操作を助けるためにシンクロレブ機能であるiMTが備わりますが、レスポンスが悪くまた回転数合わせの煮詰めが甘い。シフトダウンをしてクラッチをつないでもスロットルが残っており、ブレーキング中でありながらシフトダウン操作で一瞬加速してから再び減速を始めるという矛盾を持ったフィーリングとなる。躍度が出るため当然フィーリングが悪い。
また、シフトアップ時もレスポンスが悪く、アクセルペダルを完全に離してからクラッチを切っても、スロットルが残っていて一瞬エンジンが吹け上がってからエンジン回転が下がっていく。
iMT機能は正直邪魔。使わないで通常のマニュアル操作をした方が良いでしょう。

ギア比はいたって普通の5速MTのさらに上に1速を足した感じで、6速MTらしいワイドレンジぶりが良い。6速100km/hのエンジン回転は2500rpmである、今回は試していないものの、高速道路ではそれなりに燃費を期待できそうです。

この車にはアダプティブクルーズコントロールが付いているため試してみました。
30km/h付近からセットすることができ、自動制御で減速もしてくれます。
シフトチェンジをしてもセット車速まで引き続き加速します。
前方に車両がいても認識するのがやや遅く、前走車が止まっているあるいは減速していてもまだアクセルを開けたままだったりして怖い。
また、何もないところで急に減速を始めてしまうパターンもしばしばあり、誤検知もやたらと多くてだめです。
自動制御のブレーキは雑。かなり唐突に強めのブレーキが入るため躍度がきつく、まるで下手くそドライバーのブレーキ操作です。
つまり、アダプティブクルーズコントロールは実用性がないという結論になります。
もっとも、GRヤリスはスポーツカーなので、アダプティブクルーズコントロールなんか使わないで自分で操るという趣向のため、おまけ程度の機能なのかもしもしれませんが、それでも機能を付けた以上はちゃんとチューニングしないとダメです。

なお、この車両にはヒルスタートアシストも付いているはずなのだが、なぜか機能せず、上り坂でブレーキを離すと後退してしまいました。
もっとも、発進アシストがついているため、ブレーキを踏み込みつつ、クラッチをゆっくりつなぎ始めてからブレーキをリリースするという運転になる。これでヒルスタートアシストは無くても問題なく発進できます。

普通操作で運転をすると、シフトチェンジするたびにガコガコ聞こえて、シフト操作を音でも実感できます。エンジン音もチューニングしてあり、アクセルを踏み込むと急に豪快な吸気音が入り込んできてドライバーの気分を高揚させてくれます。
条件もあるようですが、アクセルオフ時にヴフォ!というブローオフの音もあり、ターボエンジンであることも実感できます。
街乗りレベルではエンジンが静かで、ターボの音も聞こえません。走行中の騒音レベルは低く抑えてあるようです。
なお、ブレーキは時々鳴きます。高性能ブレーキだからこそブレーキ鳴きが発生するのは当然の話で、ブレーキの音でもドライバーを楽しませてくれます。

ステアリングはややクイックですが、スポーツカーなので当然と思えるレベルです。前回は電動パワーステアリングのアシストが強くてハンドルが軽いと書きましたが、今回はしっかりと手ごたえがありました。それでも切れ角に対して少々軽いかなとは思いますけど💦
前回はスタッドレスタイヤであるため、特にハンドルが軽いと感じられたのだと思われます。
極々小さい舵角から車が反応するため、真っ直ぐ走行するためにはハンドルを完全にセンターにして動かさないようにする必要があります。手と肩と腕、いずれも力を抜いてリラックスし、ステアリングに手を添えるような感じで握ると真っ直ぐ走ります。
クイックな特性に慣れさえすれば、ライントレース性は悪くありません。

なお、クローズドコースを走行しているわけではありませんので、限界時のステアリング特性は確認していません。

ブレーキが大容量なので、ブレーキペダルの踏みしろが増えるとしっかりとブレーキが利きます。
ただし、踏みしろに対して唐突な変化はなく、コントロール性は悪くありません。スムーズにブレーキ操作出来るようにするのはドライバーの慣れ次第です。

通常の走行で注意すべき点は、斜め後ろがかなり見えづらいことです。ただしGRヤリスはスポーツカーなので、そこはドライバーが自力で何とかする領域です。ブラインドスポットモニターも付いていますが、それに頼らない運転をしなければなりません。

今回運転した車両はRZ "High Performance Package"であり、サスペンションはばねとダンパー、スタビライザー全て締め上げてあります。よって乗り心地はやや硬めですが、チューニングカーではないため実用的な乗り心地は確保してあります。


運転以外の実用性の話をします。
ラゲッジスペースは広くありません。そこは通常のヤリスと大差がないでしょう。スペアタイヤを積めませんので、パンクした時は救助を依頼することは覚悟しましょう。


後部座席の乗り心地はスポーツカーとしては上等です。頭が天井に軽く干渉しますが、我慢できないレベルではありません。ニースペースも確保されており、最低限の運用に耐えうるので、大人4人なら辛うじて行けるレベルです。ただし、身長の高い方は無理かもしれません。なお、私の身長は174cmです。

2ドア及び3ドアで後部座席にドアがない場合、後部座席の乗員が前席のシートを前倒しして降りられるような仕組みがあるのですが、この車両にはそれがありません。ただし、手を突っ込んで前席のシート前倒しレバーを操作するスペースがあるため、これで下車することもできます。

40kmぐらい運転しました。車両を返却する前にハイオクを10L補給しておきましたが、最初に乗り込んだ時よりも明らかに燃料残量が増えていました。燃料は5Lも使っていないと思われます。

さて、ここまで書いてきましたが、問題は欲しいと思えるかどうかです。
私なら欲しいと答えます!ハイパワーエンジン+MT+4WDはセリカGT-FOUR以来の登場であり、加速性能やブレーキ性能は申し分ありません!
ただし、1500rpm以下のエンジン特性をもっと煮詰めること、スタートアシストの制御改善をリクエストします。また、1000rpmを下回るとエンジンストールするため、もうちょっと粘れるようにしなければなりません。アイドル回転数も下げましょう。縁石に乗せるたびにいちいち1速まで落とさなければならないのは困りものです。
オーリスRSの4気筒エンジンは500rpmくらいまではストールせずに粘ってくれますので、3気筒エンジンだとしても700rpmくらいまではストールせずに粘ってほしいと思えます。
なお、この車はスポーツカーなので、後部座席のアクセスなど、実用性が不足していることは覚悟しましょう。
また、超扁平タイヤなので、タイヤ代も高くつくことになります。特にスタッドレスタイヤは高価になりましょう。1500rpm以下の極低回転も使えないから燃費も期待できませんし、アイドルストップ用バッテリも高価でしょう。財布に優しくない車です。
しかし、それまで普通に流していたのに、一たびアクセルを踏み込むと性格が豹変する車です。ただだらだらと加速するオーリスRSとは大違い(笑)

車両価格は込々で500万円ちょっとだと思います。ヤリスで500万円と思えば高いのですが、セリカGT-FOURは車体だけで350万円でした。セリカGT-FOURよりも100kgも軽い車重で、17ps上の高出力エンジン。
加えて車両価格のインフレも考慮すると、まあ妥当なところかなと思います。
正直なところ、ヤリスじゃなくカローラスポーツ(オーリス)をベースにして欲しかったんですけどね・・・

最後に、私にこれだけたくさんの試乗機会をくださった担当の方に御礼申し上げます。
ダウンサイジングターボは欧州を中心にトレンドとなっており、同時に気筒数を減らすこともトレンドとなっていますが、3気筒エンジンがどんなものなのか、少しはわかることができました。
GRヤリスの3気筒エンジンは、ピークパワー・トルクこそチューニングされていますが、アイドルから実用域についてはまだまだ作り込みが甘いと感じます。
今後のより改善を期待しつつ、レポートを終了します。
Posted at 2021/05/19 21:20:00 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ

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