2016年11月12日
定期点検のため、ディーラーへマイカーを持ち込みました。
今回は定期点検に加え、補器類の受け取りや、スタッドレスタイヤの履き替えもありました。
ちょいと待ち時間があるなと思いましたが、今回はサプライズが用意されていました。
と言うのも、タイトルの通りで、マイナーチェンジした86が用意されていたのです。
かくして通算4度目となる86試乗に行ってきました。
マイナーチェンジ後の86試乗はこれが初めてです。過去3回は初期型でした。
用意されていたのは、GT "Limited"。粋な計らいでMTが用意されていました。
そうこなくっちゃ!!
発進からして前期とは違いました。
慣れない試乗でもちょっとした上り勾配でアイドル発進が出来、アイドルからある程度のトルクが確保されていました。
それに1300rpm以下のごく低回転域でアクセルを開けても振動が強かったものですが、これがほとんど無くなっていました。これはすごいの一言!
積極的にシフトアップして低い回転数を使ってもギクシャクしにくくなっているため、燃費走行がしやすくなっています。
とは言え、86はスポーツエンジンですから、低速トルクは排気量で200cc少ないオーリスの方が太めになっています。
音は静かになりました。
ヴィッツからオーリスに乗り換えると静かになって驚いたものですが、これと同じ事が前期と後期の86で言えました。
後期型ってサウンドクリエーターはないのでしょうか??以前はあった、オルガンの様な空気の通る音が聞こえなくなりました。もっと回転数を上げて流速を上げないと聞こえなくなったのでしょうか。
ボディ剛性が増えている様で、旋回時やうねった路面を通過する時にボディによれた感じがなく、ボディ全体が一つの塊になって動いている感じでした。
その分、路面からの入力はサスペンションがいなす形になったため、ハーシュネスとしては強くなったかもしれません。が、そこはスポーツカーですからね、多少固めの足は良しとしませんと!
リアに落ち着きがあり、自信を持って旋回できました。前評判にもあるとおり、86のリアは粘る様になったようです。
シフトフィールはとても好み。やや固く剛性感があり、また節度感もあります。左右のストロークはしっかり確保されており、戻りも強くなったため、シフトアップ時にゲートに引っ掛かるシフトミスが減るのではないでしょうか。少なくとも2速⇒3速が楽なりました。
ギア比はローギアード化されており、素早く次々とシフトアップしなければ、速度が出てくれません。
このあたりはロングギアだった前期型の方が好きです。もっとも、前期型の試乗車はLSD無しのため元々ハイギアードだったというファクタもあります。
ブレーキはカックン。どんなに丁寧なブレーキ操作をしても、制動の立ち上がりが急で、ちょっとしたブレーキ操作で車体が上下に揺すられました。距離が出ていない車両(ODDは390kmちょっと)なので、まだブレーキに当たりが付いていないのかもしれません。
もし当たりが付いてもこれだとしたら、前期型の方が私は好きだったなと思います。
クラッチは半クラ領域がとても広く、かなり手前までペダルを戻さないとクラッチはつながりません。
クラッチのコントロールは慣れない人でも難しくないのかもしれませんが、ちょっと甘すぎやしませんでしょうか。。。
ただし、重さは終始リニアなので、ミートポイント以外の戸惑いは無し。
ハンドル操作はスポーツカーらしいやや重めのセッティング。でも、特段クイックではなく、自然にハンドルを切ることが出来ます。
ステアインフォメーションは少々足りない様に思えますが、スタッドレスタイヤなので何とも言えないところ。ただ、オプションの17インチアルミホイールが入っていたものの、ハンドルを取られる様な場面はありませんでした。
前期型は握りのところにパンチングが入っていましたが、後期型はただの革張り。さわり心地なら前期型に分があるかと・・・
全体的に、質感を増した86でした。
低速トルクが確保され、乗り心地と静粛性がアップしました。
実用面での向上がとても大きいのです。
一方、シフトフィールが改良され、リアの落ち着きで操縦安定性も確保されました。
運転しやすさもアップしています。
後はクラッチミートとブレーキのタッチがどうでしょうね。
前期型と後期型でどちらが好きかと訊かれたら?
私は悩みながら後期と答えるでしょうか。私は昔から1300~2000rpmの領域をよく使う運転をしますから、前期型の86だとエンジン振動が多くて乗り心地が悪いと思います。
後期型はまるで別物であるかのごとく改良されているため、低い回転域を積極的に使っていけます。
また、JC08モード燃費は記憶だと11.8km/Lでしたが、簡単に超えられそうです。あくまで手応えってだけですけどね。感覚的には13km/Lぐらいを狙えそうかなと。
これ以上の燃費を出すにはもっと低速トルクを太くする必要がありそうですが、それだとスポーツエンジンとしてはどうかと思いますし、バランスが今の状態で絶妙なのだと思います。
今回の走行ステージは都会コースのみ。
テストコースに持ち込んでパイロンスラロームぐらいはしたいところです。
とは言え、前期型との違いははっきりと出ていました。
私が86で一番好きなのが、シフトフィールでした。
私のオーリスはシフトフィールが軽くロング過ぎるので、70mmもシャフトをカットしたものですが、基本的なフィールが変わるはずもなく、スオンスオン入ってしまいます。
でも、86のシフトフィールは音には出ませんが、ゴリゴリ、ゴリゴリと操作のポイントごとにちゃんした手応えがあるのです。
だから、今『私はマニュアルトランスミッションを操っているんだ!』とはっきりと実感させてくれます。
こう言う演出って、スポーツカーにはとても重要だと思います。
この辺が、スポーツカーの86と、スポーツカーになれていないオーリスの差なのでしょうね。
欲しいかどうかと訊かれたら、はっきり"Yes!!"と答えます。
でも、実用面を考えたら無理。家族とか同僚をリアに乗せる機会が多々あるためです。
立派な収入があって、2台目を持てるぐらいなら、是非とも買いたいと思えます。
総じて、終始胸がワクワクする試乗でした。やっぱりクルマには楽しさがないと!
試乗とは直接の関係はありませんが、写真を撮り忘れていたのが痛恨でした。
レビュー記事にクルマの画像は必須なだけに、とても恥ずかしいレビューとなってしまいました。
お見苦しくて申し訳ありません。
最後に、今回の試乗機会を私に与えてくれたディーラー担当とメーカーへ感謝を表します。
ちゃんと口頭でも礼を言っていますが、今回の試乗は私にとってそれだけ嬉しかったという気持ちを表すため、この場を借りました。
Posted at 2016/11/13 18:48:11 | |
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