既に
パーツレビュー、
整備手帳をアップしましたが、ルーテシアに Pioneer のパワードサブウーハー TS-WH500A をつけてみました。
※ 僕は平生意識的にオーディオ沼を避けていて、オーディオ評はかなり適当です。そういう人間の感想と考えてください。
ルーテシアの標準オーディオは、ハードだけを見ればベースグレードから搭載されている車のオーディオとしては割といいと思っています。ルノー自慢の Bass Reflex System がそれなりにいい仕事をしていて、これと、改造すれば動画もナビも使える Medianav が ZEN グレードからついているのはなかなかです。
しかし乗った瞬間から音そのものに物足りない感じがしていたのもまた事実です。特に低音部の不足は気になっていて、Medianavの簡易イコライザーで低音部を増してもドアパネルが鳴り始めますし、そもそも再生可能な周波数帯が低音部には不足しているようでした。
高音部にしてもそれは同じなので、ツイーターの増設は考えないでもありませんでした。ですがどちらかと言われたらまずはウーハーかなあ、と製品を物色しはじめたわけです。
前車 Punto HLX にはなぜかウーハーが標準でついていたので今回初めて車載用ウーハーを調べました。
問題はMedianavの拡張性の低さです。おとなしくディーラーオプションで国産ナビに乗せ換えていればこんな苦労はしなくて済むのですが、ウーハー用の出力端子なんかないのでフロント/リアのスピーカーケーブルから分岐して設置できるアンプ付きのウーハーを探さないといけません。
調べてみるとアンプ付きの製品はそれほど多くないようでした。また設置スペースについても甘く考えていたのですがウーハーはその性質上大きければ大きいほど低い周波数を出力できるので大きな製品が多く、コンパクトカーの室内事情を考えると無理筋な大きさの製品も結構あります。
そんな中目を引いたのが、Pioneer のHVT方式という機構を採用した製品群です。現行製品は2ラインあって、200W駆動の
TS-WH1000A と150Wの
TS-WH500A です。
TS-WH1000A は 35000円台前半
TS-WH500A は 17000円台半ば が実勢価格です。倍以上違うというのはどういうことなのでしょうか…
低音再生能力がスピーカー径に比例するウーハーの世界では、径を大きくすると垂直方向のサイズも肥大化し立方体に近くなっていくというのは分かりやすい話です。それを駆動軸を横に倒し、電車のパンタグラフのような機構で縦方向に振動を変換することで解決した！というのがHVT機構です。なるほど！TS-WH1000Aは厚さ45mmという驚異的な薄さを達成しています。すばらしい！
サイズ比較
TS-WH1000A 360mm(W)×45mm(H)×270mm(D) 容積 4,374,000mm^3
TS-WH500A 340mm(W)×60mm(H)×250mm(D) 容積 5,100,000mm^3
サイズ以外では最大出力が違い、
TS-WH1000A 200W
TS-WH500A 150W という違いがあります。
普通同じ機構で出力が違うのであれば出力が大きいほうがでかくなりそうなものですが、不思議なものです。スピーカーサイズの違いも記載されていて、
TS-WH1000A 21cm×8cm 2面角型両面駆動HVTユニットサブウーファー
TS-WH500A 18cm×10cm 2面角形両面駆動HVTユニットサブウーファー
通常スピーカのサイズは直径φと高さで表現されると思っていたのですが、もしこの右の値が高さだとすると本体をつきぬけてしまうので、平面サイズなんですかね。
スピーカーサイズが違っても再生能力は再生周波数帯が20Hz～200Hz、出力音圧レベル（音圧ってdBで測るものなの？？）は98dBという部分は一緒なので、薄くするための努力が倍の値段となっているということなんでしょう。
そしてもう一つ悩ましい事実が。
Pioneer のパワードサブウーハーのラインナップには
TS-WX120A という製品があり、これはHVT方式では「ない」のですが、そのサイズ
280mm(W)×70mm(H)×200mm(D) 容積 3,920,000mm^3
最大出力 150W
実売価格 11000円前後
HVTの存在意義がよくわからなくなってきました。
WX120AはWH500Aと比較すると1cm厚く、再生周波数帯域が30Hz～160Hz、軽い、平面設置サイズはかなり小さい。
サイズ的にはルーテシアRSの助手席の下に十分入りますし、何より安いというのが魅力的です。
ただHVTはパンタグラフ的機構の性質から、上下両面から出力を行います。これがメインユニットの振動を抑える（要するに制振をあまり考えなくていい）というメリットがあるという点は評価してもいいかと思います。場所的にあまりごついインシュレーターを入れることもできないですし固定も難しいので、設置が楽なのは大事です。
少し悩みましたが、最終的に TS-WH500A に決定しました。決め手は「HVT方式を試してみたい」のと、1000Aは薄いのはいいんですが微妙に平面設置サイズが大きく横置き（横置きすれば後席に座った人の足が入る場所が確保できます）が厳しいと思われた点（実際に置いたわけではないですが計測ではサイズぎりぎり）、そして1000Aが200W製品であるため「バッ直」を要求されるためです。150W製品であれば10Aで駆動するため、ヒューズからの電源取り出しが使えます。
競合商品としてはALPINEの
SWE-1200 がありますが、アンプ部が別体なので設置は少し考えないといけません。この商品のいいところは音が前方向に出るという点です。（どのくらい効果があるものなのかはわかりませんが。）
TS-WH500Aを設置して実際に鳴らしてみると、助手席下から音圧が結構来ます。まだ人を乗せていませんが僕の車によく乗る女性二人から文句が出ることは必至と思われますので、普段はゲインをかなり落とさないと使えないかもしれません。
運転席下に設置することも考えましたが、これが前に滑って来たらかなり危ないのでさすがに却下となりました。
また、SWE-1200のほうがリモコンの見た目の質感がよさそうなのが気になっています。が、TS-WH500Aのリモコンを足元のあまり見えないところに設置してしまったので（使うときは面ファスナーをひっぺがして引き出します）、視界にいろいろ加えたくない僕としてはこれでよかったのかなとも思っています。どれだけリモコンの品質がよくてもルーテシアのコクピット周りは曲面が多く、なかなか有線リモコンを設置できる場所もありません。
その他設置方法と感想については整備手帳とパーツレビューにそれぞれ載せましたが、あと一点だけ。
サブウーハーはその低周波数ゆえ「あれ？音が、遅れて、聞こえて、くるよ？」という遅延の問題がついて回ります。というか、そうどこかに書いてありました。それを解決するには通常ディレイ調整などを行うわけですが、スピーカー分岐でつなげるのでそもそも難しい、しかしリアから分岐して後席オーディオなんか無視してしまえばいいじゃない！と閃いたため僕はリアを分岐して設置したわけです。
あとはMedianavのこの画面
で定位を前に調整すれば、リアにぶらさがっているサブウーハーも遅れなくなるはず！！リアが早すぎて気になったら（物理的に線を）切ってしまえ！
という考え方です。
しかしこの目論見は脆くも崩れ去りました。設置後調整していてようやく気付いたのですが、Medianavのこの定位調整はディレイ調整ではなく、
単なる各スピーカーの音量調整にすぎませんでした…orz
前車を中古で買ったときについてきたナビオーディオシステムが5.1ch操作もできるPanasonicの Strada F-Class だったのであれが普通と思い込んでいたのですが、LG電子製に夢を見すぎたようです…。
で、実際の遅延については「うーん、少し遅れがあるかな？」程度の耳しか持っていなかったため、結果この調整は要らなかったんですけどね。
今年も眠れそうにないので会場で寝ることにしてRSJ2015へ出発します！
既にパーツレビュー、整備手帳をアップしましたが、ルーテシアに Pioneer のパワードサブウーハー TS-WH500A をつけてみました。
