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2016年01月24日 イイね!

ルノーの排出ガス基準超過問題について 2

先日書いたルノーの排気問題ですが、その後の経過は大まかこのようになっています。

・Royal エネルギー大臣が、改めて計測した際規制を超過しているとされたルノー車15000台がリコールされると発言

・Bloombergが15800台のリコールと、不安を解消するための70万台が対象のユーザー任意のソフトウェアアップデートが計画されていると報道

・ルノーがキャプチャーdCi(ディーゼル)1.5の15800台ほどをリコールすると発表、同時に70万台の任意ソフトウェアアップデートの報道を否定

・ゴーンCEOがこのリコールで改修される不具合は不正ではないと発言

Bloomberg : Renault Plans Recall, Diesel Upgrades to Quell Emissions Storm同記事抜粋の日本版
CNBC : Recall is not an emissions cheating issue: Renault
Renault recalls Captur diesels to fix emissions glitch
DIGITAL TRENDS : Renault recalls 15,800 cars over emissions glitch, stresses it doesn’t use a defeat device
RENAULT : DENIAL

リコール内容は以下の通りです。(ディーゼルの一部対象なので日本のキャプチャーはそもそも対象外ですが)

2015年7月から9月までの間に生産された15800台の1.5L dCi110 ディーゼルエンジン搭載キャプチャーについてリコールを行う。
改修内容はECUの再調整。一台につき半日ほどの工期。

改修箇所はECUですが、該当車種はアドブルー(尿素SCR)ではなくEGR(排気再循環)でエミッションコントロールを行っています。
このEGRがプログラムのGlitch(へま)で、摂氏17度以下もしくは摂氏35度以上では働かなくなっていた、というのが直接の原因です。このプログラムミスは昨年9月に改修され、すべてのルノー車は環境基準に問題なく適合しているため70万台を対象としたソフトウェア改修はない、というのがルノーのプレスリリースです。

議論を呼んでいるのは、この17~35℃という気温です。エミッションのテストは一般的に20~30℃程度の場所で行われるそうで、まあ室内だからということのようですが、これがルノー版デフィートデバイスなのではないか、という主張が一部に燻っているようです。またパリの平均気温は17度以下のため、実質一般道では5月から9月の日中しかEGRが働いていなかったに等しい、というのは頷ける指摘です。

ではこれは気温を根拠に排気テストと判断する、ルノー流のデフィートデバイスだったのでしょうか?

もう少し状況を見てみましょう。

上の DIGITAL TREND によると、同じEGRユニットは日産やDACIAおよびルノーの他車種にも搭載されていて、それらは問題ないとのこと。(70万台という数字はこの同型EGRの搭載車種を合算したものかもしれませんね)

ルノーは当初dCi90という90hpのモデルで2013年から販売を開始しましたが、2015年にdCi110(110hp/K9K)をラインナップに加えています。110hpモデルのキャプチャーの製造は7月からで、9月には問題を認知してそれ以降は発生していないとしています。このdCi110というのは少なくとも仏と英ではMTでしか設定されていないなかなかニッチなモデルのようです。

不具合が発生していた7月から9月というのはパリの平均気温が17度を上回るという季節にちょうど含まれます。これが疑惑の元にもなっているのですが、時期的にVWの問題とは関係ないところで発見され修正された不具合と考えるのは自然のように思えます。また9月以降の生産分は気温に関係なくエミッションコントロールされるようになっているようなので、ルノーの説明が正しいという前提に立てばこれはゴーンCEOの言う通り"Glitch"であって"Cheat"ではないのではないか――と個人的には思います。当局に指摘される前に既販売分はさっさとリコールしとけよとは思いますが…。

今回のリコールで正しく治るのかということと、9月以降の生産車で同様の問題が本当に発生していないか、など検証する余地はまだあるとは思いますが、ひとまずはユーザーとしては安心していいのではないでしょうか。

この問題は日本ではルノーの存在感の薄さからか仏エネルギー相の終息発言以降あまり報道されていませんが、欧州ではまだ余震を警戒している感じがニュースソースからもありありと伝わってきます。ルノー車乗りとしては大変気になるところですが、今回のK9K 1.5 dCiエンジンは日産との共同開発で、110hpのモデルはメガーヌ3、DACIA Logdy、日産JUKEやメルセデスA/B/CLAなどにも供給されているエンジンのようです(完全に同じかは不明)。先の70万台という数字はこのあたりから発生したものかもしれませんが、日産=ルノーアライアンスという建て付けの下で仮に、万が一、他社をも巻き込んだエミッション不正が行われたとしたら、もう何を信じたらいいのかわからなくなりますね。さすがにそれは無いだろ、とも思うのですが、ルノーの主張に欧州の世論が納得するかどうかはまだ予断を許しません。
Posted at 2016/01/25 00:37:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑記 | クルマ
2016年01月15日 イイね!

ルノーの排出ガス基準超過問題について

現在までの経過

・仏環境相の要望で、フランス国内の自動車会社と輸入車に対して排気ガスの環境適合テストがランダムに行われた
・ルノーもPSAも調査を受けた
・ルノーでは資料、PCの押収があった
・という情報をルノーの労働組合の幹部が発言した
・PSAは調査は受けているがガサ入れは受けていないと発言
・そしたら14日にルノーの株価が一時20%も下がって、多少持ち直したものの最終的に前日終値から10%下落した

ここまでのソース
BBC:Renault shares plunge on factory raids by police
Bloomberg:Is Renault the Next Volkswagen?

・ルノーは「調査は受けているが不正ソフト(デフィート・デバイス)は発見されなかった。当局の調査には全面的に協力している」とプレスリリースを打った
・ルノーは三か所への立ち入り調査の事実を認めた

ここまでのソース
Renault Press:Groupe Renault Statement

・仏エネルギー相 Segolene Royal が記者会見で「ルノーの車両に対する排ガス検査の結果、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)が使用していたような規制逃れのための不正なソフトウエアは見つからなかった」ただし「二酸化炭素(CO2)と窒素酸化物(NOx)の排出量が基準を超過していることが確認された」
・同相はルノーに「規制基準の順守に向けた改善を命じ、具体的な対策を報告するよう」求めた
・マクロン仏経済相は「VWの事例とは全く異なる。ルノーを信頼している」と発言

ここまでのソース
時事ドットコム:仏ルノー、排ガス基準超過=不正ソフトなし-環境相

↑いまここ

某ちゃんねるでは「日産との合併を拒否された仏政府の国策捜査では」などと囁かれたりしていましたが、VWグループの事件を受けて各国がポーズなのか本気なのか調査に乗り出したという流れの中の一幕だったようです。
労組幹部がいらんリークをしたために株式市場が混乱しましたが、そもそも仏国内の調査を指揮したRoyalエネルギー相が上記のように発言しているため、これで幕引きの可能性は高いと思われます。
時事ドットコムの記事よりもロイターの記事のほうが詳しく出ているのですが、こんな感じです。(拙訳につき間違いなどご容赦を)

フランス車および外国車の環境排気ガス技術のテストを命じた仏エネルギー相 Segolene Royal はルノーによる不正(詐欺)の証拠はみつからなかったと述べた。

彼女は「株主と従業員の皆さんは安心していいでしょう」と記者に語り、デフィートデバイスソフトウェアはVW車のみに見つかり、他のブランドからは見つからなかったと付け加えた。

しかし排気テスト以前の予備調査の結果ではルノーおよび他のいくつかの外国メーカーの車から環境基準の超過が示されていたとも Royal は続けた。
また、仏国内の他の車メーカーにも不正調査の立ち入り検査を行ったとも述べた。

ルノーの拠点が捜査されていると労働組合役員が最初に発言してから株価は22パーセント程度下落したため、ルノーは立ち入り捜査の事実を認める発表をする必要に迫られた。

それによれば、不正捜査官が捜査していたのは仏政府による初期調査に引き続いての、部品や工場の追加調査だったとのことだ。


以上
Reuters:Renault searched in emissions probe, says no sign of defeat devicesより一部抜粋・訳

もともとルノーの一部車種(やその他のメーカーの車)が実走行では環境基準を超過するNOxを出していることは指摘されていました。(たとえばIBTimesのこの記事:Renault's Espace exceeds EU emission limits by 25 times says DUH Groupなど)

このような指摘がある中での立ち入り捜査ということだったように見えますが、関係大臣が火消しに躍起になっているところからも、仏政府の思惑ではなかったように思えます。労組幹部からのリークでルノーだけでなく自動車株がダメージを受けたことに慌てたのでしょう。そもそもこの労組幹部もちょっと怪しいのは、わざわざ「(この立ち入り捜査は)VWのエンジン不正に関連してのことと思われる」とか言ってるんですよね…。
リークが空売り狙いの線は残るにしても、「仏政府の陰謀」論はちょっと考えすぎな気もします。懲罰的な捜査であった場合わざわざ労組幹部という登場人物を増やす必要はないですし、別件捜査的なものであったにしてもエンジンコントロールユニットをターゲットにした技術資料の押収で日産との関係がどうこうなるとも思えませんし。

上のIBT記事での調査はドイツのDUHという環境団体のものですが、これは何もドイツが逆切れして「うちだけじゃない!」と言っているのではなく、北米でも欧州の他の国でも環境団体は以前から指摘していた問題のようです。
このような調査結果はEU(や他各国)の検査体制の不備を指摘するもので、現行ルール上では不正にはなり得ません。たとえば上のエスパスは「エンジンのコールドスタートでは適合するが温まってくると適合しない」というようなもので、コールドスタートで調査を行うEURO6では合法的に環境適合と言えます。
しかし検査法としてそもそもそれっていいの?という疑問は残るわけで、単にEURO6をホットスタートでも適合するようにしろ、というのではなく、積分で走行全体で有害ガスを減らしていくにはどういった規制が良いのかを改めて考案する必要があると思います。

同じようなことは燃費検査にも言えると思いますが、燃費スペシャルカーの存在というのはもっとあけすけで酷い気はしますね。

VWのエミッション詐欺の問題は燃費スペシャルや規制そのものの問題とは根本的に別のものではあるのですが、企業姿勢が問われるという点と官民一体となっての「ズル」は最終的に消費者に対しての欺瞞であるという点においては同根と考えることもできると思います。今回の仏エネルギー相や経済相の姿勢からも「ルノーお前今度から気をつけろよな!」程度の話にしたいという思惑が透けて見えますが、今回は慌てただろうから仕方ないにしても、もう少しまともな着地点を探してほしいですね。
Posted at 2016/01/15 12:53:57 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑記 | クルマ
2016年01月10日 イイね!

Fh2でクリオ4ゴルディーニ

Forzaシリーズには高機能なペイント機能が搭載されていて、オンラインに行くと痛車がいっぱい走っていてカオスなんですが、これってシンプルな形状のデカールを大量に重ねて絵を作ってるんですよね…簡単なものなら作ったことがありますが、アニメ絵とかどんだけ時間がかかるのか想像もつきません。

で、この程度↓のものならちゃちゃっとできるので、作ってみました。今回はナレーションなしです。プレイしながらしゃべることができず、アフレコするしかなくて面倒なので…



ブルーマルトMはおろかそもそも青メタリックがなかったのでソリッドで近い色を使ったつもりですが、3型クリオのゴルディーニとオリジナルゴルディーニカラーの中間くらいになってしまいました。
参考にするためにいろいろ画像検索していたんですが、あの白いラインって運転席の側にあるんですね。
ほか、フロントのF1ブレードとリアディフューザー、ホイールを白く変えました。リアディフューザーは monaco g.p. で黒くなった実績があるのでありそうかなと。

残念だったのは、クリオRSのサイドミラーとフロント/リアバンパー部のナンバープレートのあたりは固定色で、ナンバープレートのデカールを自分の実車と同じものを必死こいて作ったのですが使えなかったことです。ナンバー設置部がボディのメインカラー同色の車なら問題なかったはずですが。

メタリック色も以前は自由に作れていたような気がするのですが… Forza Horizon 2 のペイント機能はもしかしたら本家の Forza Motorsport 系から削られている部分があるのかも。

まあそんなことはいいんですが、4RSのゴルディーニはいつ出るんでしょうかねえ。GTのみにブルーマルトMがあるという現状もなんか変ですよね。やはりフェイスリフト後でしょうか。
Posted at 2016/01/10 00:51:30 | コメント(0) | トラックバック(0) | Video Game | その他

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「Forza Horizon 4 demo 最高!!!」
何シテル?   09/14 00:19
主に奥多摩が徘徊地域ですが、圏央道高尾海老名間の開通で横浜~鎌倉、湘南あたりにも足を伸ばせるようになりました。 深夜ドライブが多いです。 最近サーキット...
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