「時雨の記」中里恒子著

昭和52年10月20日に発行されたこの本は、本棚の比較的手前においてある。
この本のヒロインは、多江。そして多江の恋人は壬生孝之助。
二人は、お葬式で受付と弔問客として出会い、帝國ホテルの結婚式の来賓として再会した。
物語は、孝之助が友人の庄田に話をする形で始まり、多江の気持ちで語り始めるのは、もう少し後になってから。
二人のひそやかな恋が生まれてはかなくなる物語なんですが、すべて旧仮名遣い。
漢字もちょっと古い漢字。
3ページから始まって226ページで終わり、今となっては当たり前の解説もないそっけない箱入りの本です。
ずいぶん前にドラマにもなったお勧めの本です。