2007年09月09日
火災シーンを書こうと思っています。
(たぶん)失神状態の人間を1人助けたいと思っています。
場所さえ特定できれば、空間トンネルを使って助けようと思っています。
場所の特定には、何人必要だと思います?
現代の装備だと、京都市消防局の装備を借用するということになりますが、
5分程度は持ちそうでしょうか。
ちなみに現場の周囲には、戦闘部隊が取り囲んでます。
Posted at 2007/09/09 09:31:58 | |
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2007年09月06日
二日ほど前の夕食中に「手伝ってくれる?」というせりふが浮かび上がった。
んで、@kansaiの面々を配役に割り当てていくとぴったり来る人が多かったので
苦しむことも無く仕上げは速かったです。
皆さんのブログを参考にさせていただいておりますので、今後ともよろしくお願いします。
ちなみに、シリーズ化できそうです。
Posted at 2007/09/06 21:38:25 | |
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2007年09月06日
「手伝ってくれる?」舞妓のような衣装、見た目30代の女が声をかけてきた。
祇園裏通りの工事現場警備に朝から立ち尽くし
水分補給をすれどもすれども片っ端から抜けていく感覚に
半ばやけになってフラッシュライトを仕込んだ警棒で剣道の素振りをしていたのだが…。(来週は昇段試験だし)
「なんすか」
「五分でいいのよ」
「いま、仕事ナンすけど」
「じゃあね、こんや9時。伏見の河童カントリーの裏にきてよ。これは前金」
といって銀貨のようなものを3個右手に掴まされた。
銀貨に目を取られた隙に女は居なくなった。
あのへんには駐車場が極端に少ない。ので、マイ自転車、て云うか
ママチャリを飛ばしていけない距離ではない。
夕方になった。銀貨は、ネットで検索すると江戸時代末期に流通していたものらしい。
買い取り価格は、6500円。ということは3個で2万円くらいか。5分の時給にしては悪くない。
ま、その調べが付くまでは行く気にもならずに超合金のおもちゃと思ってたくらいだった。
シャワーを浴びて塩をひと舐めし作務衣に着替えエビアンを前籠に放り込んで伏見に向かう。途中の東組町にある玄屋によって腹ごしらえをした。
玄屋をでると南に一直線。迷うはずが無い。
少し早いと思いつつ大手筋通りを横切った。
「 めん」という声が聞こえたように思った。
無意識に面を打たれまいと自転車を放り投げた。
刹那に竹刀とは違う硬質の風が首筋のあった位置をなぎ払っていった。
すぐに立ち上がって周りを見回した。
思い出したように救急車が遠くを走っている。
自転車を投げなかった場合のことも考えつつエビアンを戻して
河童カントリーに着いた。
「ちょうどいいのを着てきたじゃない」と女の声がした。昼間の女だ。
「黄色のジャージでこられたらどうしようかと思ったのよ」
「いつもこれきてますし…」
「これを持って」黒い備長炭のようなものを持たされた。
「それからこれ」といって縞の袋を渡された。
「さっきは、ちゃんと避けられたみたいね。としたら防御は、
簡単なハチガネだけで十分ね。」
「獲物は、これね」とジャンプ傘くらいの木刀を渡される。
さすがに心配になって「強盗すか?」と尋ねた。
「ちがうわよ。人助け」
「木刀にハチガネといえば誰かを襲撃するんじゃないですか」
「逆ね。護るのよ」
「その備長炭を横に咥えて」という声が聞こえるまもなくわき道に引きずり込まれた。
おぼれ…た。と思ったら備長炭から新鮮な空気が流れてきた。
どうやら寺田屋の裏手に流れ着いたようだ。
「いいわね、竜馬を襲撃する5分前なの。5分間だけ、相手の動きを微妙に止めるのよ。
お龍さんが騒ぎ出すはずだから、それまで持たせるの。いい?」
真顔でうなずいた。
水路の脇から土手に上がりあたりを見回しつつ木刀を上下に振った。
右手に覚えさせるためだ。万一の場合に備えて左手にも馴染ませる。
この仕草は、映画のエキストラをしたとき殺陣師が面白半分で教えてくれた。
辺りには、明らかに侍とわかるもの数人と逃亡を防ぐために雇われた助っ人がいた。
大阪弁丸出しで助っ人代の話をしている。
二匹の犬が同時に吠えた。
まさか白犬と思うと妙におかしくなって緊張感がほぐれた。
ポケットに手を突っ込むと、ラーメンのつり銭に手が触れた。
迷わず侍の背後に投げた。甲高い音がして振り返ったそいつのアキレス腱を軽く突く。
(これは先輩の教え通り)
襲撃直前なので声も出せずにうめいている。
つづいて気付いた奴の背後から首筋を左手でつかみ右の脇腹に一発見舞う。
風呂場の場所はわかっている。
戦うことより気付かせることが優先だ。ルートがあればなんとか逃げ切るだろう。
歴史上でも逃げ切っているのがわかっている。
一人を悶絶させて風呂場の格子窓に押しつける。格子模様の顔にお竜さんが気付いた。
バタバタ走る音を聞いて勢いを付けて川に投げ込む。
それが合図になったのか寺田屋に踏み込む音がしはじめた。
踏み込んだ本隊の援護を遅らせるため裏手に回って伏せていたのを大声で気付かせる。
注意を引きつつ、寺田屋から引き離す。
相手は真剣なのだが、不思議と刃先が見えていて恐怖感はない。
現代でいうと玄屋あたりまで引き連れておいて、全員悶絶させて引き返した。
(走るの速!)
一本西の通りを竜馬が走って行く影が見えた。
(バイト終了ってか。)
様子を見つつ運河まで戻ると女がいた。
「お疲れさま。ぴったり五分ね。戻りましょう」
気が付くと自転車の脇に立っていた。懐には備長炭、縞の財布が入っていた。
Posted at 2007/09/06 21:30:56 | |
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2007年09月04日
もともと、さまざまな想いの残像を捉えることが出来れば、どうなるかを考えていました。怪談にするなんていうのは不本意ですが、物語に引き込むには、ある程度のインパクトが必要なので怪談風にしましたが…あとの収まりが付かずに苦しんでました。
・直送郵便車:都市間で時間指定のポイントからポイントへ確実に届ける仕事。かつてのバイク便に類似しているが、長距離の都市間での指名運転者による直送業務。時間を問わない+コストとの戦い+定時配送が厳しい。
・ラリーが行われたのは、馬込峠を越えて馬込SAから恵那ICの下り坂と想定。天候は急変するしカーブも多く事故多発区間でもある。
・幻が見える仕組みは、ミリ波レーダーを前方に投射したとき、巨大な物体があって、それもまたミリ波レーダーを投射していると干渉して増強されレンズで過去に走行した車両の存在までも浮かび合わせると思ってください。
・なぜウデタコに記録されないかは、単純にカメラ画像を記録するだけだから。
・ランダーは、FMCを済ませてオートクルーズとツインクラッチ装備。V6ターボを搭載している。エボ12を再現させるためのシーンを書き連ねると楽しいはずなのですが、経験が無いので手が出ません。
ちなみに、このあとがきは、PCですが、中核をなすストーリーのほとんどは携帯でまとめました。
Posted at 2007/09/04 23:16:25 | |
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2007年09月04日
その存在に気付いたのは三年ほどまえで、いまの仕事にゆとりができた頃だろうか。
まとまったお金が必要になったため、この仕事を始めたのだが理由(わけ)を聞かず雇ってくれたお礼のつもりで一年だけのつもりで続けた。
が手抜きを許せない性格が災いしてずるずると時間(とき)が過ぎてしまった。
まあ、それまでは雇われドライバーとしての惰性と与えられた仕事をこなすだけの毎日だった。目標も無くなり、自由な立場となった今は、納得できることややりがいが自分を動かしている。
今日もコストダウンを旗印に明け方にかけて深夜割引を見込んだ定期便の仲間が走っている。
五百メートルほど向こうを「リク」さんの車が先行している。
その向こうには誰もいないと車載装置が告げている。いるとしたら随分と古い車か。
眠気を防ぐためにわずかに右に切り、戻した。
リクさんの向こうに屋根が赤っぽい白のワンボックスがいた。
目覚ましを言い訳に前方監視装置でスキャンをかけた。やはりいない。
が右にちょっと寄せると確かにいる。明け方の霧が漂う峠をこえると見失った。
次の木曜日、同じ場所で同じく「リク」さんの前をそいつが走っているのを見た。リクさんとは、話をつけてあって、こちらから確認したらフォグを点滅させて合図することになっている。
リクさんは、それが見えていれば、ストップランプを短く数回点滅させることになっていた。見えていなければ、ライトを消すという過激な合図である。
ヘッドライトが消えた。当然ながらテールライトも消えて、そのむこうにぼんやりとワンボックスが浮かび上がっている。下り坂なのに浮き上がっている車体には、タイヤが無かったように見えた。
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鳥肌がたち、峠をどうやって下ったのか覚えていない。
しばらく走ると前方に道の駅があることを車が教えてくれた。
ハイビームにしてリクさんも寄るよう促した。
ちょんちょんブレーキ二回点滅で了解のサインとなった。
ベンチで先着したリクさんがコーヒーを淹れて待っていてくれた。ありがたい。
「見えなかった?」といきなり本題にはいった
「ぜんぜん」真顔がニコニコと笑っている。
「何も?」とたずねると
「カメラを見ようか」とはぐらかされた。二度聞きするのもナンなので
「ですね」と答えて左腕のポケットから携帯を出してワイヤレスでユデタコにつなぐ。
少し前の映像なら簡単だ。
タイムバーを戻して峠の頭を出して再生させた。
三インチの画面にリクさんの車がいて白いラインが右に見えている。
画面内の車がハンドルを右に切ってリクさんの車越しに向こうが見えた。
何も映っていない…
ユデタコとは、ultra degital tachographの愛称で、昔のデジタルタコメータとは異なる。
初期の考え方の基本となっているスピードや加減速のムラは、オートクルーズが標準装備になってから重要視されなくなってしまった。そのかわりに車の操作を含めた画像と路面状況を記録する。カメラ画像は、ミリ波レーダーの集めたデータと合わせてフロントウィンドウに投射し実像とエンゲージ(結合)させて操縦支援をしてくれる。
記録内容は自動解析されて不審な点があれば教えてくれるし道路沿いの工事情報や路面状態、新規開店まで収集されてナビメーカーへの販売対象になる。
もちろん、ドライバーにとってもメリットはある。仲間の収集した情報をリアルで貰えるのだ。
ただ、それは車対車の通信に限られておりドライバーのやり取りは重視されていない。
なので、連絡は昔ながらのサインに頼るのだが、ハザードは危険情報を表す意味を持っているのでサインには使えなくなった。
今度はリクさんのユデタコをみる。真正面に見えているはずなのに。何も映っていない。
「残念でした」とリクさんの表情から読める。
肩をすくめて同意するしかないか…
そういえばこのあいだの時も何も云われなかったのを思い出した。ユデタコに記録されないのであれば、騒いでも仕方ない。
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それから、しばらくは再現せず、気の性と決め込んでいた。が、雨の日に11トン車を追走していたときその向うに「いた」。
今回は、冷静に峠のカーブを回りつつデジカメで写せた。そして日付と場所を集めると、出現するのは天候や路面状況の悪いときであり必ず大型車両の向うという傾向もあった。
しかも見えるのは屋根の部分が赤いワンボックスだけではなく屋根が赤く下半分が黒いセダンのときやタクシーのような車両もあった。
解決の糸口は、ラリーカーが見えたときだった。今回のラリーは高速道路も含めた、このコースをほんの数時間前に走っていた。
ボディーカラーとテールのイメージからエボ12だろうか。前方に見える幻は、亡霊とかあやかしではなく真実を映したものだった。であればあとは現象を説明できれば簡単だ。
試しにエンゲージをオフにしてユデタコの介入を解除した。
コンテナトラックの向こうのラリーカーが消滅した。ビンゴとつぶやいて、追試にかかる。
ランダーのドライブを四駆に切り替えてトラックを交わした。峠はあと少しで終わるが間に合うだろう。前方にセダンを捉えた。エンゲージを入れると同時にレーダー強度を最大にするとはたしてEVOが現れた。
誰でも峠を越える。その時ひときわつよい想いがあれば、ユデタコが捉えてフロントガラスに映し出すのだった。
(たぶん優勝)と独り言を云うとビームの強度を元にもどした。峠の伝説に赤い直送郵便車が入ってはいけない。
Posted at 2007/09/04 23:04:28 | |
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