
今日は、昨日の寝不足を抱えつつ長年の希望だった
竹中大工道具博物館へ行ってきました。
神戸には、いろんな用事でいろんな交通手段を使って
訪れているのですが、大工道具を見るためだけに
行ったのはこれが初めてです。
現代で「作られたもので大きなもの」というあいまいなキーワードでぱっと思いつくのは船とか飛行機、ビル、橋なんですが、1000年以上遡ってしまうと木造建築物しかありません。
そして物を作るための道具という概念で身近なものといえば、大工道具だけといっても過言ではないでしょう。(英語では、マザーマシンというそうな)
その大工道具は、名工であってもスポットライトを浴びることも無く、名作であっても、名作であるがゆえに使い尽くされて磨り減って消えていく運命にあります。(駄作は、切れ味が悪いので残ってしまう)
そういった大工道具の紹介記事が昭和50年(1975年)の「毎日グラフ」という写真週刊誌に村松貞次郎氏の文章と岡本茂男氏の写真で連載されています。たぶん、それに触発されたのかなというのが勝手な推測ですが…。
まあ、それはさておき、大工道具です。日本列島に育った木を工作して家を作るための道具が整理されて展示されていました。
鋸の多様性、鑿(のみ)の変化とでもいうのでしょうか。さまざまなサイズがあり1000年以上前の工業規格という明文化されたものが無いころから規格ではないが(あたりまえだろ!)って感じの規格が存在していたのがわかります。
そして「差し金」。裏と表のスケールがルート2(1.414)の比率になっているそうでして…正直驚きました。(質問してくるのを忘れてます)
写真は、木を組み合わせてつなぐ継手と仕口(しぐち)の図です。いろいろあるのですが、これを考案した人はどんな人なんだろうかと。(ちゃんと整理して博物館として展示されていることも非常に大切です)。2階には、継手のサンプルがおいてありまして遊べるようになっていたような…(3階だったかな)
長くなってきたので…面倒になってきました。
下左側は、西洋のカンナです。硬い木を工作するための工夫があるそうな。真ん中が鑿(のみ)、右端は入ってすぐに展示されている大工道具一式を並べたものの一部です。
例によってお出かけメモ
・ナビに登録されていますので名前で検索すると確実にヒットします。
・入館料は、300円です。維持をするための費用を考えると完全に足が出てます。
・駐車場は7台。
・本や研究雑誌が販売されています。どれも内容と比べて安価に設定されています。
・毎日グラフの記事は、「道具曼荼羅」というタイトルで手元の資料は第19回としてカンナを取り上げています。第28巻20号通巻1332号で5月18日号。ちなみにここまで細かく書いているのは、あとで検索に引っかかるようにするためです。
Posted at 2007/09/02 21:14:34 | |
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