その昔、ロボットのプログラムを書いたことがありまして(とはいっても難しいことではないのですが)、一筋縄ではいかないと思ったものでした。居合い千本切りのタイトルは、安川電機のロボットを使った千本切りのムービーからきています。
話は、ロボットのプログラムを書いて実際に動かしていたころのお話に戻ります。当時は、ロボットメーカーも群雄割拠だったと思います。しかし、有名どころはすでに頭角を現しておりファナックなんかが先頭を切っていたように思います。使っていたのは三菱製のロボットでしてこれが強力な奴なんですよ。しかもエアコンプレッサーを使って空気圧で動いてたと思います。そのためのコンプレッサーの発生する熱とか・・・いろいろありました。
さらに問題として上がってきたのは、位置決めです。これが一筋縄ではいきません。常に同じ動作をしてもらうためには、校正が必要でして冷や冷や物でした。さらに周辺機器に使っていた液体搬送用のポンプとバルブ、物をつかませるためのハンドにも気を使わないと100%の動作を期待できなかったように思います。
一発だけなら何とかなるのですが、継続して何度も何度も繰り返しても問題なく動作する。いや動作させるのは簡単ではありません。必ず誤差が出ますし、出るものとして身構えておかねばと思ってました。
で、この千本切りの前に行っている切り下ろしと切り上げ、水平に切る動作は、一発物に近いと思う。とにかく切れればよい感じですから。しかし、千本切りとなると単純ではなくなります。ムービーにも出ていますが、様々な位置にわら束ねたものを並べておいて順次旋回しつつ切っていくものですから、プログラムしてあったとしても誤差を招きかねません。
ぜひ、そのあたりも踏まえてご覧ください。
「ふーーーん」という感想もあるかもしれませんが、その前に設定をどうやって詰めるかの苦労が隠れていることも思い浮かべてください。
関連情報URLには、プレスリリースのPDFを入れてあります。
Posted at 2015/06/13 23:18:30 | |
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