
平日の昼過ぎなので観客はほとんどいない。が、ゼロではない、という厳しい状況というのは、どの映画館でも同じじゃないかと思う。
この映画は、低予算で俳優の数だけは頑張っている感がある。そして内容のほうは非常に地味なので手に汗握る感覚で行ってはいけません。江戸の中期に展開された物語で、とにかく目標を達成するために邁進する。そんな感じ。ストーリーも1週間で達成というわけではなく数年がかりで進み、変化があるのは半年後というのもあった。目標があって情熱や執念を持ち続け、それが代々に伝えられる。
目標が達成された後も自慢をするわけでもなく淡々と目立たないことを掟として続けられる。そう考えると江戸時代の町人が集めたりもてはやしたものについても文化の醸成という面や、そういうものを支える人たちを庇護する面では有意義であったと思う。
さらに先日書いた「
老ヴォールの惑星」に収録されている短編(?)のギャルナフカの牢獄にも文化についての記述がある。思い出すに近江商人の教えにもつながっていく。わかりやすいところでは
伊藤忠兵衛記念館や豊郷小学校を寄贈した丸紅の古川という人の文化や考え方は、今更ながらに人として企業としてあるべき姿を身をもって示している。
短い期間で結果を出していく考え方もあるけれど長期間において信用や貢献をじわじわと醸成する文化があってもよいと思う。
時間があれば、お出かけください。
Posted at 2016/06/03 10:25:04 | |
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