随分前だけど、歴史物の襖絵とか屏風絵(その他諸々)は、どれも事件やイベントが起きてる現場で描かれたものではないと。磯田先生が言ってたかなぁ。まあ、そのとおりなのですが、言われるとなるほどなのです。
たとえば、
大阪夏の陣の
屏風絵。壮大な絵ですし仔細を見ていくと残酷の限りを尽くしています。まあ、攻める側と守る側の戦いですから仕方ないのですが、現場に絵師が・・・いるわけないですよね。

ほかにも武将の姿絵にしても同じ。同じ時代に書かれたものであれば信憑性があるのですが、平和になってから書かれた場合は若干の違いが出ても不思議ではない。鎧の拵えが華美になっているとか・・・。忠臣蔵で有名な松の廊下の刃傷場面。これも、現場に絵師はいないし、いるわけがない。
わかり易い例の
屏風絵は「想像図」というのがはっきりしているけれど実際に書かれたのは江戸時代なわけで、戦いのあった時代(1615年)の人々の衣装やら武器が反映されているとは思えない。要は襖絵を頼んだ人が納得できる仕上がりになってるあたりかな。
Posted at 2020/06/21 20:11:05 | |
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