
前作(
赤毛のアン)に続く2巻目の本です。
物語は、クィーン学院を1年間で卒業して教師の資格を得てアヴォンリー小学校の教師になった2年間の物語です。小学校の先生といえば現代だと教職課程のある4年制の大学に行って資格を得たあと募集に応じて赴任という形になるのかなと思いますが、アンの青春では16歳から先生として働くことができるようです。
小学校では学年ごとに分けるのではなく1年から6年(?)までを混ぜて複式で教えることになるのですが、サポートしてもらうこともなく初年度から一人でやってのけます。(ある意味で素晴らしい)。
さらにいうならば、クィーン学院では1年で教職課程を修了できる仕組みもあったりで…即席と言うか即戦力というか、それだけの教育を施してなお1年で修了できるってのも凄いと思います。
本編(?)に戻ってお隣の牛の事件やら道に迷い込んでやらかしたことなど青春期を先生として過ごし4年制の大学に進学するまでの物語です。
本全体のページ数は521ページ、そのうち物語の中で引用されているセリフの参考文献リストが60ページ、34ページのあとがきという豪華構成になってます。いうなればオリジナルの英文にものすごい情報が埋まっていて注意深く翻訳されたのがよくわかります。当時のカナダ・米国における読者層を意識した場合に必要なことだとはいえありとあらゆる文学的素養が要求されているのがわかります。(雑に描かれているようであればヒットしたかどうか…)
長時間の読書ができる世代で、10歳くらいから20歳までのお子様がいる親の世代。そして、その範囲の子供にオススメします。
それにしてもねえ・・・現代の中学生で源氏物語やら吾輩は猫であるといった古典を読んでいて話し言葉に混ぜてくる人は居ないですよね。ある意味、凄い文学だと思います。
.
Posted at 2020/06/24 18:01:45 | |
トラックバック(0) |
お勧めの本 | 日記