中国自動車道をひたすら西へ向かっている。ところどころ、トンネルと対面通行で、ゆっくりとした流れだ。門司の伯父貴とスキーには、いつも広島の大山に来ていた。冬には雪で覆われる景色もGWは、新緑がまぶしい爽やかな山道だ。適度の緊張感と鮮やかな景色が心地よいドライブを演出してくれた。
山口県に入ってしまえばゴールは近い。大学時代は北九州を基点にして遠出をしていた。バイクなら九州の南側へ、クルマなら本州側へ、山陰、山陽、ルートはさまざまだ。中国自動車道はその真ん中を突き抜ける最短ルートだった。山口は、下関に親父とメガネを作りに何度か来た。ヒイキのメガネ屋があったからだ。その時にフグをご馳走になった。これが本場のトラフグなのかと感動したものだ。関東にきて三十年になるがあの時より旨いフグを食べることはなかった。下関まで来れば、この先、関門橋を渡って、九州は、すぐ目の前だ。バイクのときはいつもトンネルだったが、橋を渡るときは、九州の玄関口なんだと実感する。やっとの思いで、たどり着いた感慨にふけると思わず「ただいま!帰って来たよ!」とクルマの中で叫んでいた。親父とお袋の顔が浮かんだ。
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2015/07/26 09:50:28