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屋根野郎のブログ一覧

2022年01月15日 イイね!

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 今日の佐伯泊地 冬編

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 今日の佐伯泊地 冬編皆さん、おはこんばんちは!
Σ∠(`・ω・´)

そして、同業の皆様、本日もお疲れ様です!

さてさて、今回のお話は冬の提督と艦娘のある1日を描きたいと思います。

尚、過去作は下記のURLで開いていただければ、このみんカラ内のブログとして掲載されている物が閲覧できますので、もし宜しければどうぞ〜(_ _)


プロローグ ♯1 午前編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44104145/

♯梅雨の日編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44223073/

♯夏の黄昏編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44271814/

♯夏休暇 初夜編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44785551/

♯夏休暇 1日目♯1
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44889139/

♯夏休暇 1日目♯2
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/45141124/

♯夏休暇 2日目
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/45185889/

♯夏休暇 3日目
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/45796679/

毎度ながらの超長文となりますが、気長にお付き合いくださいませ…。

流血・略奪等の暗い話は描かず…でもたまには真剣な表情を描いて行きますので、そこんとこよろしくお願いします(_ _)

基本この泊地の艦娘は、提督好き好き設定でヨロシクです(笑)

尚、この作品は 艦隊これくしょん - 艦これ - の二次創作であります。

キャラクターの人物像も公式を参考にして、著者が独自解釈したものです。

これらを踏まえた上で、お読みになってくださいませ…。


〜今回のメイン登場人物一覧〜

☆提督 
人間 男 20代後半 海上自衛隊出身
任官直前の適性テストの末 艦娘を指揮する提督に着任。(妖精判断なので、基準は不明)

機械弄りと工作が密かな趣味。
多少の事なら自分で治してしまう。

隠れオタク。たまにその片鱗の顔を覗かせる。

多趣味。
守備範囲の広さに驚かれる事もしばしばだが、本人曰く
「何事も興味からの実行の結果。本物から見ればただの器用貧乏」
と苦笑する。

ごく偶にキレると制止してくる艦娘すら引き摺る火事場の馬鹿力持ち。

初の嫁艦は榛名。


☆阿賀野型軽巡洋艦 2番艦 能代(改二)
艦娘 嫁艦 今週の秘書艦

初めての秘書艦の週で、本編では5日目で大分作業が手に付いてきている。
「阿賀野姉を世話するより、提督の補佐の方が楽かと思ってた」
が初日終了時の一言。
元々要領の良い上に、先に嫁艦になっている矢矧にも色々教えてもらっている模様。

自分も嫁艦の立場になって、内面で知る事も増えて充実した日々を送っている。


☆長良型軽巡洋艦 4番艦 由良(改二)
艦娘 嫁艦 訳あって秘書艦補佐

提督の夏の朝練参加から、朝練中に必ず一緒に行動している。
密かに提督に「先生」と言われる事に快感を感じている。

姉も居るが後期長良型の長女というポジションから、長女の様なしっかり者でいて、温和な性格。

…でも、その温和な雰囲気と裏腹に、優しく人を従わせるオーラを持っている。


☆明石型工作艦 1番艦 明石
艦娘 未婚艦(練度75) 今回は医務員

泊地のなんでも屋。
時にはアイテム屋・またある時はメカニックのエキスパート。
大淀並みに泊地内を駆けずり回る忙しい娘。
※本人曰く、暇になったら即死する、と言うほどの提督に負けず劣らずの仕事ジャンキー。

戦闘艦ではないがジリジリと練度を上げて来ている。
※演習で護衛対象訓練として演習艦隊に入れられている為。

提督の事は好きだが、どちらかと言うと今はお友達感覚より少し進んだ程度の進捗状況で、周りの嫁艦と提督のやり取りをニマニマしながら見ている。


☆特Ⅰ型(吹雪型)駆逐艦 1番艦 吹雪(改二)
艦娘 嫁艦 初期艦

提督の良き理解者の1人。
多くの駆逐艦だけに留まらず、持ち前の前向きな姿勢で、引っ張る精神的な土台となる娘。

駆逐艦勢で初めての指輪を贈られた。

何かと提督の事を気に掛ける為、よく小ごとを引き受けたり、秘書艦代理をする割となんでも屋のような立ち位置だが、基本遠征や小型艦編成限定海域で旗艦かその補佐に回る。

最近夢中になってる事は、古鷹に分けてもらったメダカでメダカの飼育と繁殖。


☆大淀型軽巡洋艦 1番艦 大淀
艦娘 未婚艦(練度90) 事務方の玄人

実質、影の秘書艦。
提督とは明石同様、泊地創設以来の付き合いで、提督の良き相談相手。
ジワジワと上がってきている練度の関係で、提督に心寄せている。

仕事ばかりしていると思われがちだが、自室でのプランター栽培から始まった、家庭菜園が今や複数の艦娘と管理するちょっとした農園を切り盛りしていたりする。


☆ノースカロライナ級 戦艦 2番艦
ワシントン(愛称マイティ)
艦娘 未婚艦(練度80) 勘違いで乱入

着任してしばらく経つので、練度の向上とともに、提督に対する感情も少し芽生え始めている。

相変わらず先の大戦で僚艦でありながら、盛大に啀み合ったサウスダコタとの因縁は続いている。

コーヒーに凝っている。
部屋には各種のコーヒー抽出のための機材が、専用の棚に収められている。
因みに相部屋相手はコロラド級戦艦1番艦のコロラド。


☆サウスダコタ級 戦艦 1番艦
サウスダコタ
艦娘 未婚艦(練度90) ワシントン絡み

相変わらず霧島と仲が良く、傍から見たら霧島(主人)にベタベタなドーベルマンがジャレついているようにしか見えないというのは、泊地全員の一致した見解。

提督に対しては、少し距離を置いているものの、気になっている。

一転、戦闘になるとマッドドッグ化する。

好戦的な性格で、ワシントンとは前述の通りの仲なので顔を合わせればすぐに臨戦態勢となって、提督と周囲の艦娘の手を焼かせている。

…が、大和には特別な感情を持っていて、ワシントン同様に憧れと敬意を持っている。

相部屋相手はヨークタウン級正規空母3番艦  ホーネット


☆大和型 戦艦 1番艦 大和
艦娘 嫁艦 拳で語らう大和撫子

全てにおいて破格スペックを誇る大食艦。
家事全般・習い事・礼節において、右に出る者なしのハイスペック女子。
※高消費はご愛嬌。

提督にはコレでもかと絶品料理を振る舞っては、提督を胃袋をぶっ潰す、逆比叡スタイル。

その可憐な外見とは裏腹に、やはりそこは世界最大の戦艦。
漏れなく「殴り合って分かり合う」戦艦的思考回路を持ち合わせている。

背の高さに少しコンプレックスを抱いている。

……………
…………
………
……


艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 今日の佐伯泊地 冬編 

……………
…………
………
……


0530時 佐伯泊地 グラウンド


提督「ハッハッ、フッフッ、ハッハッ…」


タッタッタッタッタッタッ…

ー季節は、冬の真っ只中ー

この泊地の長である提督が、白い息を規則正しく吐きながら黙々と走っている。

…季節は真冬

比較的温暖な九州の大分県佐伯市であっても、寒い時は寒い。

昨年の盆休み中から始めた朝練を継続し続けていた提督は、本人でも驚くほど体力がついていた。

心身共に万全な状態を維持しながら、この泊地での日々を変わらず艦娘達と過ごしていた。


提督「(まさか…俺がここまで走れるようになるとはなぁ…長距離走るの苦手だったんたけどな…続けてみるもんだ…なんだけど…)」


ドドドド…


…そんな事を思っている提督の背後から無数の足音が迫って来る。

そしてそれと一緒に普段の印象とはかけ離れた気迫と声量も迫って来る。

…来る…どんどん近付いてくる。


提督「(…先頭は誰だろうか)」チラッ


提督は巻き込まれない様、背後から迫ってくる“彼女等“の先頭集団を確認するため少し振り返った。


提督「…うわっ…!!」


…が、時既に遅し。

提督が見た時には、集団との間合いは真後ろまで来ていた。


能代「うおぁぁぁぁっ!両舷いっぱぁぁあいっ!!」

由良「…っっ!!譲らないぃッッ!…あっ?!」

球磨「クゥマァァァッッ!!!」

神通「まだっ…!!ここからっっ…!!」

木曾「クソがっ!!動けっ!!動け足ぃぃぃぃッッ!!」

矢矧「ハァッ!ハァッ!絶対っ!かぁぁぁつッッ!!」


怒号を発しながら先頭集団の艦娘達が、提督の真横を貨物列車が駅のホームを通過していくかのように、風を押し退けながら次々走り去っていく。

…どうやら全員真剣勝負の最中らしい。

参加者全員、団子状態になって走っている。

…提督は、その後ろ姿を視界が90度傾いた視界で見送った。

………
……


…90度?

………
……


提督「…あれ…いたい…」


見事に集団に巻き込まれた提督は、トラックの外にコースアウトした状態で仰向けの大の字になって横たわっていた。

一瞬の出来事で何が起こったかわからない状態だ。

派手にふっ飛ばされて地べたを転がったようだ。

…体が動かない。

…が、手足は動く…多分大丈夫。

砲弾の着弾爆風で吹っ飛ぶ感覚というのは、これをもっと強くした感じなのだろうか?

そんな事をボンヤリ考えていたら、先程走り去っていった一団が、今度は血相を変えて提督に向かって走ってくる。

何やら叫んでいる様だが、鐘が鳴り響いている様にしか聞こえず、何を言ってるのかわからない。

…何だか色々と、訳が分からなくて面倒くさくなってきた。

目を瞑ってしまえば、この不快な感覚は途切れるだろう。

提督は、意識を手放しかけた。

………
……


意識を手放しかけた直後に、提督の頭上から聞き慣れた声ではっきりと呼ばれた。


「提督さんっ!聞こえますかっ?!」


提督の意識はその言葉で瞬時に覚醒する。


提督「…おぅ…いててて…」


のそりと起き上がったら、真っ青な表情で提督の様子を見ている朝練勢に取り囲まれていた。

その中の1人である由良が提督のそばに駆け寄り声を掛けてきて、上半身だけを起した提督の背中をそっと支えた。


由良「提督さんっ!!ごめんなさいっ!怪我はありませんか?!痛む箇所はありませんか?!吐き気はありませんか?!」オロオロ

提督「…ん、多分大丈夫…手足も繋がってるし耳鳴りも収まった…ただちょっと悪い…肩貸して貰えないかな?今はまともに歩ける気がしない…」

由良「はいっ!お任せくださいっ!能代!手伝って!私の反対側に回って提督を支えて!」

能代「は、はいっ!」

提督「ありがとう2人共…皆も今はとりあえずクールダウンで軽く走ってきな〜」

一同「「「「は、はい…」」」」


提督にそう言われると皆、後ろ髪を引かれるようにして、トラックに戻っていく。


由良「…外傷無し、骨折も無さそう…提督さん、今から医務室に向かいます。今、担架を用意しますから」

提督「ん…わかった…よい…しょ…あ…割と歩けるっぽい…このまま1人で医務室に行ってくr…」

由良・能代「「駄目です」」


提督は、大丈夫と言う言葉を言い切る前にその申し出を却下して、あれよあれよと用意された担架に載せられた提督。


由良「…能代?いける?」

能代「はい、由良さん」

由良・能代「「せーのっ!」」


ひょいっ

提督を載せた担架をあっさりと持ち上げた由良と能代は、そのまま息を合わせてまるで空荷の担架を持っているかのように、ホイホイと小走りで医務室に連れて行かれてしまった。


提督「あ、あーれぇ〜〜…」


…全開でトラック半周くらいなら軽巡勢について行けるようになった提督だったが、やっぱり圧倒的身体能力の差を感じてしまう提督なのであった…。

……………
…………
………
……


0700時


提督「…え?1日ここで安静?」

明石「はい、脳内CTも身体も異常はありませんが、大事を取っておきましょう」


検査の結果は異常なしだが、念の為に医務室での安静を言い渡された。

そう提督に言い渡した艦娘は、桃色の長髪を横におさげ風に赤いリボンでまとめ、残りの髪を腰下まで伸ばし、大淀と同じセーラー服の下に水色のシャツ着て、ミニスカート風の行灯袴を短くしたものを身に着けている彼女は、
明石型 1番艦 工作艦 明石。

この泊地でのメカニックのプロの上に、様々な専門知識における知恵袋で、装備の整備改修開発などの工廠作業、そして医務員やその他雑務の色々な業務を掛け持つ、何かと忙しく泊地内を動き回っている艦娘だ。


提督「いや、でも片付けないといけない仕事がまだあr…」

由良「休みましょ?提督さん。ね?ね!」

能代「今日の予定は、私、能代が対応出来る事なので、お任せください!」

提督「…うーん…」


ちなみに今週の秘書艦は能代だ。

そして、ここにいる艦娘全員が提督の事を
「この人は絶対目を離したら仕事をしだす人」
を共通認識として周知されているので、私室でのプライベート以外は、出来るだけ艦娘が提督の側を離れない様にしている。

…ましてや私室で安静となると、仕事を持ち込みかねないのも、この泊地に所属の艦娘も知っていた。


能代「むー…あっ…で、でしたら!ここで書類の確認だけお願い出来ないでしょうか?」

由良「仕事が回らないなら、提督さんにはそのままの状態で、指示だけいただけたら良いですね。…能代?ごめんね?手伝ってもいい?」

能代「あ、ありがとうございます!お願いします!」

提督「…お、おーい…勝手に決めないでk…」

由良・能代「「よろしいですね?」」

提督「ア、ハイ」

明石「(はぁ~…嫁艦2人攻勢は強いなぁ…)」


…この時、明石が2人に言い包められている自分を見てニマニマしているのが、どうにも居心地の悪い提督なのであった。

こうして、提督は医務室で安静することとなった。


0800時


提督「…ふぅ…ちょっと揉めたなぁ…」

由良「…うぅ…提督さん…ごめんなさい…」

能代「由良さん、提督がああ言ってくれているんですし…」


…ちなみに朝練中に提督をふっ飛ばしたのは、由良だった。

先頭を走る数人を大外から抜こうと群衆の外に飛び出た先に、それがなければ群衆と絡むことを回避できていた提督にぶつかったようだった。

最初は由良に対して少し強く当たる嫁艦も数人いたが、それを見かねた提督本人が最終的に怒る気はないと宣言したので、それだけで事は収まった。


提督「タイミングが悪かっただけだし、それに俺は無事なんだから気にしないで欲しいなぁ…それに…」

能代「…?」

提督「由良とぶつかる瞬間、服の首根っこを掴んで外に放り出してくれたから、吹っ飛んで転がるだけで済んだんだから、気にしないでいいって」

由良「で、でももっとやりようがあったと思うんです…」

提督「とりあえずこの話はもう終わりにしよう…失ったものは無かったんだからそれでいいじゃないか。さ、仕事仕事…」ソソクサ

由良・能代「「あ、それはやりますから♪」」

提督「えー、ひーまー」


…隙あらば仕事をしようとする提督と、油断も隙もない嫁艦2人の攻防は、まだ始まったばかりなのであった…。


0900時

提督「………」ソワソワ

由良「……」ペラッ…カリカリ…

能代「……ん…」トンッ…ペラッペラッ…トンッ…

提督「………」ソワソワ

能代「…由良さん…これって…」

由良「ん?なぁに?…あぁ、これは大淀に任せよっか…この書類はこっちで分けておくね」

能代「…なるほど…了解です」

提督「………」ソワソワ

由良「………」カリカリ…ペラッペラッ…

能代「…提督…」ピタッ…

提督「ん?どうしたの?」

能代「そのぉ…寝ててください…背後から見られていたら…やり辛いです…」

提督「いや、能代も随分秘書艦が板についてきたなぁ…て思って見てたんだけど…」

能代「そ、そう見て頂いているのは嬉しいのですが…///」

能代「(そんなに見つめられたら集中できないんですってばっ!///)」

由良「…提督さん」

提督「ん、何かわからないことあるかい?」

由良「大人しく寝ててくださいね?…ね?」ニッコリ

提督「…ア、ハイ」

由良「(気持ちは嬉しいんだけど、今は心を鬼にして…後で一杯お世話しなきゃ…!)」フンスッ

能代「(由良さん…落ち着いてるなぁ…)」

由良「…能代?手が止まってるんじゃない?」

能代「…えっ?!す、すみません!」

提督「…(あぁ…我、絶賛、ヒマックス…)」
↑ベッドで寝てボンヤリ

………
……


1000時

提督が静かになってからの2人共は仕事に没頭していた。

………
……


由良「…ふぅ…能代、進捗はどう?」

能代「はい、捗ってます!ご指導感謝します!」

由良「ふふっ…能代は飲み込みが早いから教え甲斐があって楽しいよ。…そろそろ小休止しよっか?」

能代「そうですね!お茶とお菓子を用意してきます!」

由良「じゃあ、分担しましょうか。私はお茶菓子を取ってくるから」

能代「お願いします!あ、提督って飲み物にも好き嫌いはないですか?」

由良「それは大丈夫。…ふふ…それなら少し苦めのお茶をお出しして…私はしっかり甘いお茶菓子を用意してくるから」

能代「了解しました!提督、今から小休止を入れますのでー」チラッ

能代「…あれっ?!」

由良「…はっ!」


異変に気が付いた能代と、その異変の正体を悟った由良が、提督が寝ているベッドに視線が向かった。

…居ない。

提督ロスト。


能代「ゆ、油断してました!…まさか外に…!」


ガチャ


提督「能代〜、由良〜、休憩しないか〜?」


慌てふためいていた2人を尻目に呑気な声で、提督が、お盆にお茶のお茶菓子を載せて医務室に戻ってきた。


能代「て、提督っ?!どちらに行ってたんですか?!」

提督「…いや、皆してやいやい言わないでくれよ…間宮さんにも見つかって口酸っぱく言われたんだから…」

能代「言いたくもなりますっ!今日は安静にしててくださいっ!」

提督「俺の代わりに仕事してもらってるんだから、労いたいだけなんだけど…」

由良「…提督さん、ありがとう♪」ニコニコ

提督「ささ、折角熱々のたい焼きとお茶をもってきたんだから、冷めたらもったいない…」

由良「…で・も、次は私達が用意しますね♪…ねっ?」ニッッツコリ

提督「ア、ハイ」

由良「さ、折角提督さんが持ってきてくれたんだから、熱々のうちに美味しく頂きましょうね。ねっ♪」

提督「…(…笑顔の圧が凄かった…)」

………
……


1100時

提督「………」

由良「…これは…こうして…」カリカリ…ペラッペラッ…

能代「…この数量はここに入れて…よしっ…」
カリカリ…ペラッ…トンッ


提督は大人しくベッドの上でボンヤリと、執務作業をしている2人を眺めていた。

…そんな提督を監視する第三者も、同医務室にいた。


水雷戦隊 熟練見張員's「…◈◈*」ジーッ…


…由良と能代の肩には一寸法師サイズの妖精さんが直立不動で立って、常に双眼鏡でこちらを見張っている。

小休止の直後、由良が席を外すと言って医務室を出て、ここに帰ってきた由良は、ドヤ顔で持ってきたのは、駆逐艦や軽巡勢の強い味方、熟練見張員だった。


提督「…(由良さん、能代さんや…それは反則やで…)」


まさか自分を監視する為だけに、上位装備を持ち出してくるとは…。

…ちくしょう…めっちゃ楽しそうに監視してるな…あの妖精さん…。


水雷戦隊 熟練見張員's「…提督サン、グヌヌッテ顔シテルヨー♪」ヒソヒソ (´艸`) クスクス

水雷戦隊 熟練見張員's「能代サンモ安心シテ作業シテグタサーイ♪」ヒソヒソ(`・ω・´)ゞ ビシッ

由良「…ふふふっ♪」

能代「…ぷふっ♪」


実に愉快そうにヒソヒソと笑う2人。

…ちくしょう…笑われるのは悔しいが、その仕草も可愛いから仕方がない…。

…しかし手持ち無沙汰なのは変わらないので、どうしたものか…。


提督「…」


提督は泊地の端末の画面を起した。

………
……


コンコンコン…


能代「…?…どなたですか?」

吹雪「特1型駆逐艦 吹雪です!」

能代「吹雪?…どうぞ」


ガチャ


吹雪「吹雪、入ります!」


そのやり取りから15分後、吹雪が医務室にやってきた。


吹雪「失礼します!司令官にお届けものです!」

能代・由良「「…?」」

提督「おお、わざわざ持ってきてもらってありがとう」

吹雪「いえいえ!…お身体は大丈夫ですか?」

提督「ああ、何ともないよ。気遣いに感謝するよ」


頭をなでなで…。


吹雪「はわわぁ〜…///」

能代・由良「「…(ずるい…)」」


頭を撫でられて上機嫌な吹雪と、それを見てあまり面白くない能代と由良。


吹雪「それでは、お邪魔しました!失礼します!」


ガチャ…バタン…


提督「…さて、どれを読もうかn…あれ?」


寝てる膝下に置いた吹雪に持ってきてもらった本が、見送りで余所見している内に忽然と消えている。

…その代わりにベッドの側から聳え立つ2つの影が…。


能代・由良「「…」」ジトー
↑2人の手にはその本達


提督「…何故に…?」

由良「…この本の中は何でしょうか?」

提督「…え?小説」

能代「…”戦闘記録”…という小説ですか?」

提督「…なあ2人共…」

能代・由良「何でしょうか?提督(さん)?」

提督「…中身見ていいよ」


提督にそう言われて2人は没収した本の数ページを捲った。

…ペラペラ…


能代・由良「「………」」

………
……


ポック ポック ポック ポック ポック…

チーン…

※10秒の空白

…パタン!ババッ!

2人同時に没収した本を突き出した。


能代・由良「「失礼致しましたーっ!!///」」

提督「まったく…吹雪に仕事関係の書類なんて持ってこさせたら100%2人に言いつけると思うぞ」

能代「…で、デスヨネ…///」

由良「…提督さん」

提督「ん?どうしたの?」


…すっ

由良が提督に向かって両手広げてを差し伸べてきた。


提督「…この手は一体?」


由良「泊地専用端末を提出して下さい♪」

提督「…え?」

由良「そちらを没取します♪」ニコニコ

提督「…だが断r…」

由良「私的利用です♪ダメです♪没・収・です♪」ニッコニコ

提督「…提督権限ですら取り上げられた…」

由良「御用があれば私達に言い付ければいいんです。コソコソするのは駄目ですよ?いいですね?…ねっ?」

提督「…ア、ハイ」


由良に凄みのある笑みを浮かべられて、気圧された提督は渋々、由良に端末を渡した。


能代「…でも緊急の所用の連絡があったらどうするんですか?」

由良「別に私か能代が常に持っている訳じゃないのよ。私達の目の届く範囲に置いておくだけだから…また妖精さんに監視してもらおうかしら…」

能代「…あ、じゃあ大発(大発動機)搭載の陸戦隊の妖精さんに警備してもらいましょう♪」

提督「…」


…え?ナニソレ?

何かあったら俺撃たれるやつじゃんそれ。

…てゆーか、能代まで由良に感化されてるじゃねぇか、ホイホイ装備品を持ち出すなよ…。

それこそ私的利用じゃないか…。

………
……


1150時

能代「…」…チラッ

提督「…」ペラッ…

由良「…」…チラッ

提督「…」ジー…

由良「…ふぅ……」カリカリ…

能代「…由良さん」

由良「…ん?どうしたの能代?」

能代「そろそろ、お昼ですね…どうしましょうか?」

由良「そうね…申し訳ないけど、間宮さんに持ってきてもらおうかな…能代、頼める?」

能代「了解です!メニューはどうしますか?」

由良「じゃあ、私は日替わり定食で宜しくね?」

能代「わかりました。提督は、お昼は間宮さんにしますが、何にしますか?」

提督「…」ジー…

能代「…提督?」

提督「…俺は日替わり定食とラーメン」ペラッ…

能代「け、結構食べますね…」

提督「慣れてないことしてると余計に腹が減るんだ…それで頼むよ…」ジー…

能代「承知しました…えっと…間宮さんは…と………あ、お忙しいところ申し訳ありません。能代です。医務室にお昼ごはんを持ってきて頂きたいのですが…はい…日替わりを3つとラーメン2つですが、可能ですか?…はい、有難うございます!宜しくお願いします!はい、失礼します…」

由良「…あれ?能代もラーメン食べるの?」

能代「は、はい…私…あまり燃費が良くないので、先程からお腹が鳴るのを抑えるのが辛くて…」

由良「くす…別に咎めてないから気にしないで?」

提督「…能代、注文ありがとう…」ペラッ

能代「い、いえいえ!」

由良「…キリがいいのでここでやめよっと…提督さん?」

提督「…ん、どうかしたかな?」ジー… 


由良が提督に話しかけるが、提督は視線を本の活字から離さずに話している。


由良「…何を読んでるんですか?」

提督「…ファンタジー漫画の原作小説」ジー…

由良「…面白いですか?」

提督「あぁ…面白い…主人公が陸自の自衛官なんだが、オタクでね…銀座に異世界の扉が開く事件があって、攻め込んできた軍隊を蹴散らした陸自が逆に異世界に乗り込んでいくってのが粗筋…」ジー…

由良「現実とファンタジーの融合作品なのね」

提督「…そだね…由良は何か小説とか読むの?」ジー…

由良「わ、私?私は…うぅん…最近はドキュメント物…かな?」

提督「…ドキュメント…事件系か謀略系?」スッ…パタン


提督は、キリのいい所のページに栞を挟んで単行本を閉じ、視線を由良に向けた。


由良「えっと…”機長、究極の決断「ハドソン川」の奇跡”っていう…」

提督「…おぉ…映画を観たけど良いヒューマンドラマだったな…トム・ハンクスにこの手の役はドンピシャだよなぁ」

由良「提督さん知ってたんだ…あ、結末は言わないでね?まだ読みかけだから…」

提督「そりゃもちろん…俺も原作は読んだことないからなぁ…読み終わったら貸してくれないかな?」

由良「い、良いですよ♪」

提督「…原作とどれだけ違うか、どれだけ再現されてるかの差を見るのも一興なんだよな…」

能代「…(考えてみたら私って、小説って読んだことなかったなぁ…話に入れない…)」


すっかり2人の小説の話についていけずに、蚊帳の外になってしまった能代は少し複雑そうな顔をしていた。

…もちろん提督がそれを見逃す訳もなく…。


提督「…能代は読まないの?小説の類は」

能代「…え、い、いえ…読書というと阿賀野姉の漫画をたまに借りる位ですかね…」

提督「あぁ…そうなんだ…偏見だと思うけど、阿賀野はまぁ…想像通りって言うか何と言うか…もし興味があったら割と多ジャンルの蔵書があるし、気軽に声掛けてくれたらいいよ…結構他の娘も図書館代わりみたいにいつの間にやら持ち出してるし」

能代「は、はい…ちなみにオススメってありますか?」

提督「うーん…興味があるジャンルがわからないと薦めようがないからなぁ…」

能代「あぁ…そ、そっか…」

由良「…実物の本が並んでいるのを見て、そこから引き当ててみたらいいんしゃない?」

能代「あ、そうですよね!その方が今の私にはしっくりきます!」

提督「ん、なら合間に俺の部屋行くか?決意が鈍る前に1冊持っていっていいよ」

能代「い、いいんですか?提督の私室に入っても」

提督「良いも何も割と多種多様の艦種の娘が来てるから気にしなくても良いよ。俺が居る時なら大丈夫だ」


…私室とは名ばかりの状態になってるからな。

と、提督は内心諦めにも似た感情が湧き上がったのは、彼の胸の内だけの話である。

………
……



1250時

昼食後、提督と2人は提督の私室へ向かい、能代が気になりそうな本を探して、今は医務室へ戻っている最中だ。


能代「…多様のジャンルで蔵書もたっぷり…お陰様で活字読書入門出来そうです♪」


能代の手にはアニメ化した原作のライトノベル本を、初回本から順番に数冊を抱えていた。

能代「部屋に戻って夜に読むのが楽しみです♪」

提督「そりゃよかった…阿賀野ってそんなに活字読まないの?」

能代「それがホントに読まないんですよねぇ…作戦の詳細書類は、スラスラ読むのに小説になった途端駄目なんです…」

提督「まあ、横取りされる心配は無さそうだな」

能代「ええ…漫画だったら平気で横取りしてきますから…」


提督「…不憫な娘…」

能代「…はぁ…言わないでください…」

由良「…私も初めて提督さんのお部屋にお邪魔したけれど、全部提督が買い集めた本なの?」


提督に質問する由良の手にも私室の蔵書から借りた本が1冊。


提督「あぁ…漫画とラノベは俺が学生時代に買い集めたけど、それ以外の小説は親父の蔵書を持ってきたんだ」

由良「…あ、あんなにあるんですか?」

提督「毎年50冊位増えるからな…ぶっちゃけ蔵書整理に送り付けられてるようなもんだ」

由良「あはは…」

提督「だから増える一方なんだよなぁ…まあ俺自身があまり俗世に外出できる職業じゃないし良いけどな」

能代「…さて、医務室に到着です。午後からのお仕事もやりましょう!」

由良「そうね、引き続き頑張っちゃおうかな」

提督「おー」

能代・由良「「…あ、提督は何もしなくていいですからね?」」

提督「…ちぇーっ」( ´3`)

………
……


1400時

…とは言っても秘書艦だけで全てできる訳もなく…。


能代「提督、工廠から報告が上がったのですが、装備品の廃棄はどの範囲までにいたしますか?」

提督「どれ…艦戦も艦攻も艦爆も水偵も一定数を残して廃棄…砲も同じだな…あ、対空機銃の廃棄は7.7mmが山のようにあるから、廃棄ならそこから優先してもらってくれ…個数が20切ったらまた連絡をする様にも伝えてくれ」

能代「承りました」

由良「提督さん、第4艦隊の遠征編成の組み直しと午後からの演習編成の組み直しはどうしますか?」

提督「第4艦隊の編成は、藤波と浜波を巻波と早波に交代させてから再出撃。遠征はイントレピッドを旗艦に2番艦に香取で、後は榛名、宗谷、長鯨、スキャンプ、ザラで編成して。…もし相手が強い編成できたら、その都度で対応した編成を組み直すから、また聞いて」

由良「了解しました」

提督「えぇーっと…能代、資源と資材とバケツの帳面をチェックしてくれないかい?増加分を見たい」

能代「は、はい!えっと…」ペラッペラッ…

由良「提督さん、第4艦隊の遠征隊の再編成と演習艦隊の編成完了しました。確認とご指示をよろしくお願いいたします」

提督「確認する…」ペラッ……ペラッ…

提督「…これで良い。各隊の出撃を許可するよう大淀に伝えて」

由良「了解いたしました。…大淀?秘書艦補佐の由良です。第4艦隊の遠征隊と演習艦隊の出撃を提督の確認の確認の末に出撃許可を得ました」

大淀『了解致しました』

由良「宜しくお願いします………ふぅ…」

提督「…?由良、どうかした?」ペラッ…ペラッ…


能代から渡された資源と資材等の帳面から視線を外さずに由良の溜息を拾った提督が、声を掛けてきた。


由良「…結局、提督さんにお仕事をさせてしまって…」

提督「…てへっ♪」<( > ω・)バチコーン♪

能代「て、提督…失礼ですが、可愛くないです…」

提督「…んなこたぁわかってらい…分かってるんだったらスルーしてくれ」

能代「す、すみません…」

提督「…まあ、俺が動けてるからいいけど、ホントに指揮と書類仕事が出来ない状態も想定しなきゃだなぁ…また大淀と相談してみるよ…こういう時で逆に良かった…おお、書類ありがとう」

能代「…提督…」

提督「…寝込んでる所を妖精さんに監視されるのは勘弁だからな」ペラッ…

由良「…むー…提督さん?」

提督「そうむくれなさんなって…さ、書類の纏めの続きを…」


提督が、口調からむくれるであろう由良を視点の中央に捉えた時、由良は耳元に提督の持っていた端末を翳していた。


由良「…あ、もしもし?大淀?由良です。この後、時間ありますか?…ええ…はい…提督が大淀にご相談があるそうで…はい…お願いします」

提督「…え?由良さん…?」

由良「さっきのお話、大淀さんに相談してください。作業は能代と協力してやりますから」

提督「…へーぃ…」

能代「…あのぉ〜…提督?」

提督「…ん?」

能代「資源と資材の帳面の増減はどうでしたか?ご指示をいただけたら作業に移りますので…」

提督「…あぁ、仕事を止めてしまったね…いつもと変わらず順調な増加率だ。資料ありがもう…」

能代「はいっ、では私も作業に戻りますので、提督はベッドに戻ってくださいね?その内、大淀さんが来ると思うので」

提督「…おぅ…」


提督は大人しく2人の言う事を聞いて、ベッドに戻った。

しばらくすると大淀が医務室を訪れて、提督が先程言っていた、指揮代理についての提案で、議論する事となった。

………
……


1500時

大淀「…しかし全てをその週の秘書艦に丸投げするのは、いささか危険ではないでしょうか?」カリカリ…

提督「だったら秘書艦と事前に決めた秘書艦代理の2人で当たればどうか?代理を務める艦種は秘書艦と同格艦種…」カリカリカリ…

大淀「単純な力の差では偏った判断にはなりにくいかも知れませんが、艦娘は感情がある為、個々の性格は対人関係と同じなので、仮に気の弱い艦娘が秘書艦で気の強い艦娘が秘書艦代理だったり、或いはその逆の場合だと、問題がありませんか?」カリカリカリカリ…

提督「あー、…だよなぁ…なら秘書艦代理を信頼できる戦艦か正規空母の誰かにするってものはどうだ?」カリカリ…

大淀「それが妥当ですね…この話は該当艦種の皆さんとも話を詰めたほうが良さそうですね…」カリカリカリ…

提督「…適性テストしてみるとか」カリカリ…

大淀「…事前にはテスト内容を知らせずに、その場でお題を出して、その娘の本質を見るということでしょうか?」カリカリ…

提督「意地の悪い問いになると思うが、俺が不在や指揮できない何かしらの事態になっていたら、動揺はしていても冷静に判断できるかは、全員把握しておく必要はあると思う…戦争の話は平時にするもんだ…ま、今も臨戦態勢ではあるが…」

大淀「ええ、仰るとおりです…問題も5種類程出して、緊急性の度合いも段階制にしましょうか?」

提督「あぁ、そうして欲しい。忙しい所作業を増やして、申し訳ない…」

大淀「いえ、提督のご配慮に感謝いたします。では、近日中に問題を纏めた概要を提出しますので、ご確認して頂いて可が出れば、早急に該当艦種の皆さんに招集を掛ける日時を決めましょう」

提督「了解した」

能代・由良「「………」」カリカリカリ…ペラッ…


…提督と大淀の議論は随分加熱し、かれこれ小1時間はぶっ通しで話していた。

当然、事務作業をしていた2人は、根を詰めて作業に没頭している。

その様子を察してか、大淀は話のキリが付きそうになった辺りから、時折能代と由良の様子を伺っていた。


大淀「…それでは提督、これにて失礼致します…お大事に…」

提督「ありがとう…あ、大淀、1500だし休憩していったらどうだ?」

大淀「私も掛け持ちの作業がありますので、キリがいい所でそうさせて頂きます」

提督「…お、おぅ…」

大淀「それでは…(2人から無言のプレッシャーを感じます…)」


キィ…パタン…


提督「ふぅ…話が捗ったなぁ…」

能代「…提督?」

提督「ん?聞きたいことがあるかい?」

能代「いえ、話し合いお疲れさまでした。休憩に入りましょうか」

提督「そうだなぁ…あー…なんか無性にホットケーキ食べたいなぁ…」

能代「ホットケーキ…シロップとバターで…」ホワホワ

由良「…急いで作ります!提督さん!待っててね?ねっ!」ガタッ!

能代「あ、私も手伝います!」バタバタ

提督「お、おう…」


何も考えなしに言ってしまったが、そんな都合よくホットケーキミックスなんて医務室の簡易キッチンに無いだろう…。

………
……


〜10分後〜

提督「…何でここにそんなもんが…」


…提督の目の前には熱々で溶け落ちかけているバター片とメイプルシロップがかかったホットケーキが置かれていた。


由良「前にフレッチャーさんが、言っていたのを思い出しました。同郷の娘が医務室に居たら作ってあげるそうです。…で、もし良かったら皆さんも必要であれば材料を使っていいと聞きまして」

提督「(…母性の塊過ぎて末恐ろしい…)」


…100隻以上の姉妹が居るとああなっちゃうんだろうか…?

…夕雲も似たようなとこあるからな…。


提督「…実に美味そう…てか作ってる匂いで既に思考回路が止まってしまっている…フレッチャーと作ってくれた2人に感謝だな…それでは頂きまs…」


ひょい

〜目の前のホットケーキが取り上げられた!〜

提督が手を合わせ、シロップとバターで煌めき、ホクホクと湯気を上げるホットケーキが、能代の手によって提督の手元から引き離されてしまった。


提督「…え“?」

能代「〜♪」サクサク

由良「…」ニコニコ


能代は機嫌良さそうにホットケーキを一口大に切り分け始め、由良は戸惑った提督を見て目を細めてこちらも楽しげだ。

…一体何が始まるんです?


能代「…はい提督、お待たせしました。はい、あ~ん…」

提督「…」( ‘ω‘)


能代は、その一口大に切ったホットケーキを提督に差し出してきた。

思いがけない行動に思考回路が停止する提督。


能代「どうぞ♪」ニコニコ

提督「…いや…そこまでしてもらわなくても自分で食べれr…」

由良「自分で食べられない様に縛りましょうか?」ニコニコ バシッ…バシッ…


由良は担架に縛り付けるバンドを目の前に出して、両手でバシバシと引っ張り始めた。


提督「ちょっ?!絵面から危険な香りしかしない!由良ってそんな趣味が…っ?!」

由良「提督さんが目を離したら仕事しちゃうから、意地悪したかったんですぅーっ」プクー


拘束ベルト ポーイ ノ ミ。

由良はそう言うと、そんな趣味はありませんと言わんばかりに、拘束ベルトを後ろへ放り投げた。


能代「…という訳ですので、提督、大人しくあ~んされちゃってくださいね♪」

提督「ぐぬぬ…あ、あー…」


ぱくっ


提督「むぐむぐ…」モゴモゴ…

能代「…お味はどうですか?」

提督「…うむ、安心と信頼のホットケーキの旨さだ…生地に何か入れた?やたらフワフワしてるんどけど」

能代「メレンゲを入れました!」

提督「口当たりがフワフワして軽くて良いな…いくらでも入りそうだ」

能代「よかったぁ〜♪///ささっ、ドンドン頂いてください!」

提督「お、おぅ…てか2人の分は?」


能代「もちろんあります。…ですが、まずは提督に食べて貰いたくて、提督優先です」

提督「2人と一緒に食べたいなぁ…」

能代「ここからは提督を全力のお世話をする時間です」

提督「…ゑっ?」


…提督は何やら不穏な言葉を耳にしたような気がした。

「全力でお世話」

…嫌な予感しかしない。


提督「…能代…仕事は?」

能代「詰めて終わっちゃいました♪」

提督「…じゃあもう自室に戻っt…」

能代「安静中に仕事をしたペナルティです!」

提督「ちょっと待て、それは不可抗力だr…」

能代「はい、あ~ん」ズイッ

提督「」( ‘ω‘)

水雷戦隊 熟練見張員's「(*´艸`*)(*´艸`*)」
↑ホットケーキのお裾分け済


…その後も能代のあ~ん攻勢が続いた。

………
……


提督「…御馳走様でした…大変結構なお手前で…」

能代「お粗末様でした♪私も頂いちゃいますね〜…はむっ…ん〜っ由良さん美味しいですよこれ〜♪」

由良「ふふっ…美味しいよね♪提督さん?紅茶のお代わりはいかがですか?」

提督「あ、アリガト…」

能代「これを食べ終えたら、今度は提督は耳掃除をして差し上げます」

提督「…え?」

由良「それが終われば、整体マッサージです」

提督「…えぇ?」

能代「ご夕食は私と由良さんで作りますので、お楽しみです♪」

提督「…」( ‘ω‘)


…もはや提督には退路はなかった。

………
……



1600時

…違う。

俺が催促したんじゃない。

これは成り行きなんだ。

そう、同意の元なんだ。

…そう言い聞かせながら、提督はベッドに横たわっていた。

…能代に膝枕されながら。


能代「…提督?先から何ブツブツ言ってるんですか?」

提督「…憲兵さんへの言い訳?」

能代「…居ましたっけ?ここに憲兵さん」

由良「ここ自体は栄転地では無いから、割と緩いのよね…。あと上層部の提督さんへの信頼も厚いのもあるのよ」

能代「へぇ…」

由良「ちなみに地方基地と違って、横須賀・舞鶴・呉・佐世保はとても厳格とされているわ。町中で娯楽は多いけど、制約が多いって演習で話した艦娘の娘達が言ってたわね」

能代「…私、地方着任で良かったなぁ…」

提督「…能代」

能代「あ、はい?どうかしましたか?」

提督「憲兵さんは居なくても早くやってくれ…」

能代「あ、はい!それでは提督、ジッとしててくださいね!」

提督「…ん」

能代「…入口は綺麗にされてますね…」サワサワ…

能代の細く綺麗な指が提督の耳元を触りだす。

提督「耳元は体臭が出やすいって聞いてから、風呂に入った時に意識して洗うようにしてるなぁ」

能代「…中の方も割と綺麗…」

提督「…多分完璧ではないと思う…どうも自分の手で耳掻きを入れるのが苦手なんだよなぁ…だからいつも綿棒でこそぎ取る感じなんだ」

能代「なるほど…む、敵艦見ゆ…交戦開始します」


ゴゴゴ…ガッ…ゴリ…シャリッ…シャリッ…ガッ…メリッ…メリッ…


提督「うぉ…」モジモジ…

能代「…んぁ…///…提督…くすぐったいです…危ないので動かないでください」

提督「おう…悪い…人に耳を触られたんが久々でな…」


ピタッ…

能代の操る耳掻きの動きが止まった。


能代「…誰に触って貰って、最後はいつですか?」

由良「…」

提督「母親…もう11の位から触って貰ってないな…あと耳鼻科の先生に任官前に見てもらったくらいか」

能代「…そ…そうでしたか」ホッ…

由良「…」ホッ…

提督「…?能代、手が止まってるぞ?」

能代「あ、すみません!引き続き掃討に当たります!」

由良「(…露骨に反応しちゃった…///)」


ガッ…カリッ…カリッ…メリリ…ベリッ…ベリベリ…

…へばり付いた耳垢が端から捲れていく。


提督「おぉ…おふぅ…」ビクビク

能代「あっ…提督…痛かったですか?」

提督「…いや…気持ちいい…久々の感覚でゾクッとしただけ…続けて…」

能代「あ、はいっ!必ず仕留めます!」

由良「…(提督さん…ビクビクしてカワイイ…)」クスッ…
↑借りた本を読んでいる最中


メリメリ…ベリッ…ベリベリ…


能代「あと…もう少しで大物が…か剥がれそう…です…っ!」

提督「お…お…おふっ…」ビクビク


ベリベリ…ベリッ!


提督「あふっ!///」ビクッ!

能代「…剥がれたぁ…後は回収…」


ゴ…ゴゴッ…ズズッ…ズッ…ポト…


能代「…ふぅーっ…取れたぁ…」

提督「…ふぁぁ…///」ビクビク

能代「かなり古参の相手だったようです…」

提督「…うへぇ…バッチィ…でもこればかりは実際に見ないと分からないな…何かこれ見るだけで耳の中がスッキリするよ…」

能代「周りに細かいのは殆ど無くて、これだけが居座ってました…取った私もスッキリしちゃいました♪」クスクス


クイッ…グイグイ…グィー…

取りこぼしが無いか確認中。


能代「…掃討完了…提督次は反対の耳に移りますので、向きを変えましょうか」

提督「ん」スクッ

能代「あ…提督…そのまま寝返りを打ってもらっても…いいですよ?」

提督「………いや…」ピタッ

能代「…今の間はなんですか?」

提督「…ちょっと絵面を想像してた…」

能代「…?」

提督「…改二になる前の制服だったら絶対拒否してたんだけど、今の改二の制服だったら大丈夫かと考えてた…」

能代「…あー…///」


今となっては紺のインナーカッターを着ていて、肌の露出度は減っているが、改二改装する前の制服はヘソ出てたしな…。

非常に目の抱擁…いや非常に目に毒な風景が提督のファインダー目一杯に広がっているんだろうなと思うと、正直耳掃除どころじゃなくなりそうな気がしていた。

能代もそれを察してか、少し頬を赤く染めた。


能代「…私は、大丈夫ですけれど…提督が気になさると言うのであれば…」

提督「…」ポフ…


提督はそのまま頭を能代の膝に乗せて、能代のお腹側に顔を向けた。


提督「…よろしくお願いします」

能代「…はいっ!心して掛かります!///」


提督は目を瞑って耳掃除してもらう自分の耳に神経を集中した。

………
……


「………く」

提督「…」

「…て……く」

提督「…」

「……いとく」

提督「…ん…」

能代「…提督?」


提督が気が付いた。

いつの間にやら寝ていたらしい。

横向きだった提督の姿勢がいつの間にか仰向けになっていた。

…もちろん能代の膝の上で。


能代「ふふ…グッスリでしたよ?」

提督「…何だかそうみたい…包まれてるみたいで居心地がよかった…」

能代「…それは良かったです…///」

能代「(…耳掻き終わってしばらくの間、由良さんと提督の寝顔を堪能しちゃった…///)」

由良「…///」ニマニマ
↑本を読みながら

提督「…ありがとう…起きるよ…」スクッ…

由良「…さて…次は私の番です。能代、変わってもらっていい?」

能代「あ、はい!」

提督「…?」

由良「次は、由良が整体マッサージを提督さんにします♪」ニコニコ

提督「…」( ‘ω‘)


…先程まで本を片手に黙読していた由良が、いつの間にやらベッドの側に立ち、満面の笑みを浮かべていた。

………
……


由良「提督さん…随分関節が柔らかくなりましたね」グイグイ

提督「…そだね…阿武隈に難癖付けられてた頃が懐かしく思うよ…」グイグイ

由良「ふふ…もう少し強くしてもいいですね?…ねっ!」グイッ!

提督「おふぅっ!」ビクッ!

由良「うふふっ♪本当にこの程度で音を上げなくなりましたね…逞しくなって」グイグイ

提督「お、おぅ…痛気持ち良くて…何か姿勢が矯正されてる感じ…力加減が完璧…」グイグイ

能代「(…うわぁ…何か提督…由良さんにされたい放題されてる様にしか見えない…///)」チラチラ
↑本を読んでいるけど集中出来ない

由良「…ほら、変なところに力が入ってます…えぃっ!」グイッ!

提督「…ンギッ!」ビクッ!

由良「…そうじゃなくて…ここの力を抜いて…ふっ!」グイーッ

提督「…あふぅ…///」デロン…

能代「(…飴と鞭…///)」ジロジロ


提督の体は由良の手によってあちこちに曲げられて、その度に提督の口から声にならない声が漏れ出ていた。

そして、ここ以外ではあまりお見せできないような顔をした提督の顔から目が離せない能代。

…そんな傍から聞けば、イケない事をしているようにも聞こえる2人の声が医務室の外に微かに漏れ出ていた。

………
……


ドア☆バーーーンっ!


由良・能代「「!」」ビクッ

提督「…」グデン…

???「あっ…あなた達っ!職場でなんてことをしt…あ、あら?」


突然、医務室の出入り口ドアが勢いよく開いたと思ったら、艦娘が怒鳴り込んできた。


能代「…わ、ワシントン…さん?」

由良「…て、提督さんに整体マッサージを施術中ですが…?」

提督「やほー、ワシントン…見ての通りだよー…」グテー…


髪型は銀髪の腰下まで伸びたロングヘアー。
ノースリーブの白いブラウスを身につけ、首元には青いネクタイ。その上にネイビーブルーのジャケットを羽織りそれを下のほうで留めて、薄いグレー色のスカートに黒タイツのいでたちの艦娘が、医務室に突撃してきた。

彼女はアメリカ艦のノースカロライナ級戦艦 2番艦のワシントンだ。

色白な顔を真っ赤にして、不埒を正さんと飛び込んできたのだが、思っていた事と違う事が目の前に広がっていたので、少々困惑しているようだ。


ワシントン「…せ、整体?マッサージ?」

由良「え、ええ…背骨が歪んだりズレているのを修正すると、体が楽になると言うやつです」

ワシントン「そ、そうなの…」

提督「…で、俺はそれをやられて痛気持ちよくて、悶絶してたんだよー」フワフワ

ワシントン「あ、貴方が紛らわい声を上げるから、勘違いしちゃったじゃないっ!///」

提督「逆ギレされた、理不尽…」

サウスダコタ「…ったくよぉ〜…ユラもノシロもヨメカンなんだから、多少イチャついてたって良いだろ?ウブだよなぁマイティはさぁー」
ケタケタ

すると開け放たれた医務室のドアから、サウスダコタが顔を覗かせて、呆れ顔でワシントンをからかいだした。


ワシントン「うっさいっ!いちいち絡んでくんなっ!」

サウスダコタ「おぉっ?!やんのかゴルァっ!」

提督「あー…もー…毎度面倒くさいよこの娘達…」


この2人、過去の因縁から、顔を合わせる度にこの調子だ。

医務室内で取っ組み合いになろうとしていた。


能代「は、早く止めないと!」

由良「ここで2人の乱闘は避けないと!」


提督「…気をつけぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」


提督から半径10m周囲にいる艦娘達
「「「「っ!は、はっ!!」」」」ビクーッ!



提督の怒鳴り声が周囲を固まらせた。


提督「…ったく、テメーら顔合わせりゃ揉め事ばっかりしさらしやがって、このアホンダラぁっ!!」


先程まで由良の整体マッサージで骨抜きにされていた人物が、嘘のような鬼の形相で、取っ組み合いを始めようとした、ワシントンとサウスダコタの前に立った。


提督「おぉっ?!己らその場で正座せぇやぁっ!おぉ、続けたら足痺れる正座や!」

ワシントン「…っ」ビクッ

サウスダコタ「…っ」ビクッ


あまりの豹変ぶりに面を食らったワシントンとサウスダコタは、提督に言われるがまま、その場で提督に向かって正座した。


提督「…あァンッ?!この前はなんやったぁ?!桂島艦隊と演習中に揉めて、向こうの艦隊に迷惑かけた挙げ句、手柄の取り合いで艦隊全体を引っ掻き回したよなぁっ!」

ワシントン・サウスダコタ「…」ビクビク

提督「その前は食いもんの好き嫌いで揉めて食堂で乱闘騒ぎっ!ちゃんと間宮さんに謝ったんかオノレらぁっ!」

能代「…は、はわわ…」ビクビク

由良「…ついに爆発しちゃった…」ビクビク


能代と由良は、極稀に見る提督の激昂状態にビクつきながらも経過を見守っていた。


提督「更にその前は作戦中に無線で詰り合った挙げ句に、帰投直後のスロープで見境なくまた乱闘したよなぁっ?!」

ワシントン「…うぅっ…」ビクビク

サウスダコタ「…いや、あれは…」ビクビク

提督「口答えは許可しとらんわボケがぁっ!この際、積もり積もった所業をここでぶちまけたるわっ!秋に皆でやったささやかな焼き芋パーティー中に、栗投げあった挙げ句にまたまた乱闘したよなぁ!どっちかの栗の流れ弾が頭に刺さって血ぃ出たわボケナスっ!」

提督「夏にはビーチバレーで線割った割ってないの、すったもんだの挙げ句に乱闘っ!
その腹いせに、スイカ割りでワザと木刀振り回してその後乱闘っ!」

提督「その度に小中破してバケツ使わせるヤツとか、ワシ聞いたことないわっ!コツコツ集めてくれてる遠征艦隊の娘達に申し訳無いとか思わへんのかぁ?!このアホタレ共がぁっ!」

ワシントン「…(…もう泣きそう…)」フルフル

サウスダコタ「…(何も…言い返せねぇ…)」フルフル

提督「おぉ!この際ついでに言っといたるわっ!ワシントンの着任の時もなぁっ…!」

由良「て、提督さん!」

提督「ちょ、黙っとってくれ!この、際全部言わんと気が済まんのj…」

由良「えぃっ!」


ムニッ!


提督「んむーーーーっ!!」グググ

能代「…!(由良さんが提督さんのほっぺたを両手でこねる様に…!)」

提督「んむーっ!んぶっ!んんっ!」ムニムニ

由良「提督さん!それ以上は、め、です!」

提督「むー…んふ…」フーッフーッ

能代「…治まっちゃった…の?」


先程まで激昂していた提督の怒気が、みるみる鎮火するのが見てとれた。


提督「むー…むー…」ムニムニ

由良「…さ!お2人は喧嘩せずに退出してください!提督は私達でなだめるので、謝罪は後日ということでっ!」

ワシントン「…え、ええ…ごめんなさい…」

サウスダコタ「わ、悪りぃな…ユラ、ノシロ…」

能代「わ!私は、何もしてないから気にしないでくださいっ」


こうしてその場の提督を由良と能代に任せて
ワシントンとサウスダコタは医務室を後にした。

………
……


〜戦艦寮へ向かう廊下〜

サウスダコタ「…なぁマイティ」

ワシントン「…なに?」

サウスダコタ「…悪りぃな…なんか提督に怒鳴られて目が覚めた…」

ワシントン「…私の方こそ、ごめんなさい…お互い守るべきものを違えてるわよね…」

サウスダコタ「…あー…しばらくは気持ちがついて行かなくて、チグハグになると思うけど、せめてここの皆に迷惑かけねぇ様に上手くやろうや…お互い…」

ワシントン「…そうね…よろしく…ね?」


…ぎゅっ

戦艦寮に向かう途中の廊下で、静かに歩きながら握手して仲直りをする2人の姿があったそうな…。

………
……


サウスダコタ「…それにしても提督怖かったぁ…キメる時はキメるヤツだって思ってたけど…しかもいつもと口調が何か違ったし…」

ワシントン「あの訛り、提督ってカンサイ地方出身ってヒエーさんに聞いたわ」

サウスダコタ「…あぁ…聞いたマンザイと全然それっぽくなくてビビッたよ…」ブルッ

ワシントン「…でも…あんな風に叱られたのは初めて…かも…真っ直ぐな言葉が直接殴りかかってくる感覚…」

サウスダコタ「…実はアタシもなんだよね…提督の雷は二度とゴメンだぜ…」

大和「…お2人さん?」

ワシントン・サウスダコタ「「っ!!」」ビクンッ!


音も無く2人の背後に居たのは、2人が憧れている戦艦大和だった。

あまりに急な大和の出現に2人は2cm位飛び上がった。


大和「うふふ♪どうされたんですか?」ニコニコ

ワシントン「…え?いや、何でもない…ですよ?ヤマトさん…」ビクビク

サウスダコタ「お、おお、おう!さっきマイティと仲直りしたとこさっ!な、なぁ!マイティ!」ビクビク

ワシントン「そ、そそ、そうなんですっ!今までご迷惑の掛け通しで、すみませんでしたーっ!」

大和「わぁ♪それは良かったですね♪」ニコニコ


…ニコニコしてるように見える大和の笑みが深みを増していく。


ワシントン「…(…Oh My God(なんて事)…)」ビクビク

サウスダコタ「…(…目が笑ってねぇ…)」ビクビク

大和「お2人はぁ〜、随分提督の手を煩わしてましたからね〜」ニゴニゴ

サウスダコタ「…そ、そそ、そりゃもう…」ビクビク

ワシントン「…さ、先程これまでの2人愚行を提督に列挙していただき、お互いの愚かさを身に沁みて痛感している次第です…」ビクビク

大和「流石は提督♪言ってくださる時はきっちり言ってくださる方です!♪」ニコニコ

ワシントン・サウスダコタ
「「…(…あ、凄みの笑顔が惚気に変わった…)」」

大和「…ですが、提督が仰れなかった範囲の決着の付け方は私達、戦艦らしい決着の付け方をしましょう!」

ワシントン・ワシントン
「「…え”っ?」」

大和「提督に代わってこの不肖、戦艦大和がっ!お2人にっ!拳でっ!お説教ですっ!!」

ワシントン・サウスダコタ
「「ヒ、ヒェーーーーーっ!!!」」

………
……


〜戦艦寮 金剛と比叡の部屋〜

比叡「…ふぁ…へっくちっ!」

金剛「ほらヒエー、暖かくしないとダメデスヨ?」

……………
…………
………
……


〜その「お説教」の後日談〜

能代の次の秘書艦が大和で、その初日。


提督「…なぁ…大和〜?」ペラッ…

大和「はい提督!何でしょうか?」ウキウキ

提督「…この回の演習だけ、弾薬と燃料の消費量が、ぶっ飛んだ数字が計上されてるんだけど…知ってる?」ピッ

大和「…あ“」

提督「…」( ‘ω‘)←察した

大和「…て…てへっ♪」<( > ω・)

提督「…もう可愛いから許すよ!コンチクショーっ!」

……………
…………
………
……


1900時

提督「はぁ…辛抱できなかった…」

能代「ま、まぁまぁ、提督、気を落とさないで…」

由良「でも、これであの2人が落ち着いてくれたら、心配事が1つ減って助かりますよね?…ねっ!」

由良「(…あの後、端末で大和さんにお説教の続きをお願いしたから、きっと大丈夫!
( > ω・))」


項垂れる提督を慰める2人。


提督「…あーっ!でももっといい方法があった気がするっ!」

明石「ちょっ!騒がないでくださいよ提督!血圧上がっちゃうじゃないですかっ!」


一応、明石の検査を受けている提督。


明石「…数値も今の興奮度合で正常じゃない数字もありますが、これだけ元気なら明日からは通常執務していただいても大丈夫ですが、何か違和感があればすぐに伝えてくださいね?」

提督「…わかった…もう自分だけの体じゃないからね…」

明石「…はい、よろしいっ!晩御飯を食べに行ってくださいね?お酒も控えめで、早く寝ること?良いですね?」

提督「…朝練は、出てもいいのかな?」

明石「体調を見てみて大丈夫なら出ていただいても構いません。それに出た方がみんなが喜びますから」

提督「…そっか…わかった…」

能代・由良「「…(…ほっ…)」」


提督が明日の朝練に出られると聞いて安堵する2人。


提督「…安心したらお腹空いたよ…」
 
能代「夕食はお任せください!」

由良「献立も考えてあるから!ねっ?」

提督「ん、楽しみにしてるけど…」

能代・由良「「…けど?」」

提督「…ぶっちゃけ、医務室飽きた…」

能代「えぇ…」

由良「じゃあ…何処で作って食べるの?」

提督「俺の私室にしてくれないかな?キッチンはあるから食材持ち込んで」

能代・由良「「!!」」

明石「ブハッw同棲ごっこ!www」

提督「…おい、そこのメカ馬鹿、お前から指輪買ってんだってこと忘れないことだ」

明石「てへ♪そうでしたね〜(笑)」

提督「…それに」

能代・由良・明石「「「…?」」」

提督「2人と一緒なら、俺が抜け駆けして仕事しようなんて事にもならないし、監視の意味も兼ねてるからね」

明石「…提督、それは建前で本音はどうなんです?」

提督「…慣れない事が多かったし、疲れたから今晩の食事くらいはちゃんと受け入れたい…自分の部屋で」

能代・由良「…「(自分から受け入れたいって言ってくれたーっ!)///」」

明石「まぁ、そりゃそうですよねぇ」

提督「という訳で早く行こう。腹が減りすぎて胃が暴動を起こしそうだ…」

能代「…!それはいけませんね!それじゃあ食材の準備をして提督の部屋に移りましょう!それでは明石さん、失礼します!」

由良「明石、長居しちゃってごめんなさいね」

明石「いえいえー」


お腹が空いてソワソワしている提督と能代と由良は、医務室を退出していった。

………
……


明石「…いやー、提督ってホントにニブいなぁ…フツー自室に女連れ込んだら、色々マズイでしょ?…こう、こっちの理性的に…」ブツブツ

明石「…魂は艦だし、体も普通の人間ではないけど…心は人間の女なんだから、期待しちゃうじゃないの…好きなの人の部屋に上がるなんてさー…」ブツブツ

明石「…最近の提督、体が締まって良い体つきになってきてるけど、艦娘がその気になったら簡単に押し倒せちゃうだろうし…心配だなぁ…」ブツブツ

明石「…なにも…起こらない…よね?」

明石「…い、いや〜だ私ったらっ!ひ、一人で何言ってっ!キャーッ!///」ジタバタ

明石「……そういえば…提督ってそういう関係の艦娘って居ないのかなぁ…青葉さんも何も掴んでないみたいだし…」ブツブツ

明石「………」

明石「……」

明石「…」

明石「…どんな娘が好みなのかなぁ…」

明石「…でも良くも悪くも、これだけ長くこの泊地に居て、みんなの前で粗相を晒したことがないのが、不思議なくらいなんだけど…特にここ1年程は、心を開いてくれてるし…」ブツブツ

明石「…まさかまさかの提督の不能説?」

明石「…いやいや、そりゃないわ…診断の時に機能してたし…///」

明石「…でも…もし提督に我慢させる事が、常態化してたら…」

明石「…職務とはいえ、可愛そ過ぎるかも…」

明石「…でも、あんまり泊地外を出歩いてる形跡も無いし、出歩いてる時も艦娘の付き添いとかでその日に帰ってくるし…」

明石「…外に恋人がいるって話も皆無だし…」

明石「…そういう関係なら安直だけど、一番最初の嫁艦の榛名さんかな…?ウチの泊地では練度が頭1つ抜きん出てるし…」

明石「…あー、でも隠し事したらすぐに顔か態度に出るタイプっぽいしなぁ…」

明石「提督もそこまで器用な性格じゃないし…」

明石「…これはマズい…思考がループ軌道に入りつつある…」

………
……


提督と秘書艦達が退出したあとの医務室で、一人悶々と妄想に耽る明石なのであった。

そして、何気なくカレンダーの翌月の欄に赤く丸をされた日があることが、目についた。


明石「…この日って…あ…そっか…もう1ヶ月切ってるんだ…」

明石「…提督の誕生日」

明石「きっと皆何かを企画してるんだろうなぁ…」

明石「…皆を労う会はホイホイするのに、自分には無頓着なんだから…あの人ったら全くもう…」


きっとこのカレンダーに丸をした人物は、本当に提督が好きな娘で、皆と共有したいんだろうな…。

「提督のHappy Birthday」

卓上のそれほど大きくないカレンダー、そこに書き込まれた丸の側に添えられた角の取れた文字がそれを物語っていた。


明石「…私も乗っかりますかっ!」 


明石は提督誕生日のことに想いを馳せながら、持ち込んだ他の職務の報告書をまとめに入った。

………
……


〜戦艦寮 榛名と霧島の部屋〜

榛名「…あと1ヶ月ですね…」

霧島「そうね〜…今年は正面切ってストレートな表現で行くでしょ?」

榛名「うん…そうしないと一昨年みたいに揉めるのはイヤだから…」

霧島「あー、懐かしいわよね〜佐伯泊地崩壊の危機”嫁艦騒動”」

榛名「あの時はまだ霧島は嫁艦じゃなかったから笑ってられますけど、当事者の私にとっては、私の艦歴史上に残る随一の黒歴史です…」

霧島「…いやー…うん…さすがに茶化す気はなかったの…ごめんなさい」

榛名「ううん!失敗は成功の母!と大変著名な方もそう言ってますから、今度はみなさんで素直に好意をぶつけちゃいましょう!」

霧島「(…つくづく持ち出す例えが提督寄りなのよね…榛名って…好感を持てる例えばかりだから良いけどねっ!)」


………
……


2021年12月も中過ぎ。

今年ももう終わろうとしている。

今年も色々あった。

でも皆居る。

浮世絵離れしたこの地にも、動いているものがある。

皆、今を少しづつ変わりながら生きていると言う事。

そして、1つ、また1つと歳を重ねていく提督。

自分達と過ごした年月が、少しでも良いものであったと振り返れるように。

提督の誕生日に向けて、密かに動き出す艦娘達なのであった。

………
……


艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 今日の佐伯泊地 冬編

おしまい!

……………
…………
………
……


皆様、お疲れさまでした!(_ _)

続きものじゃないだけで、こんなにすらすらと筆…もといスワイプが進むとは思ってませんでした(笑)(゚∀゚)

さて、次回のお話の予告としましては、お話の最後でも触れてました「提督の誕生日」をお題に描こうと思ってます。

またお時間がある時に読んで頂けたら幸いです。

それではまた何処かで!(_ _)
Posted at 2022/01/27 17:58:42 | コメント(0) | トラックバック(0)
2022年01月15日 イイね!

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 束の間の夏休み編 3日目

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 束の間の夏休み編 3日目皆さん、おはこんばんちは!
Σ∠(`・ω・´)

そして、同業の皆様、本日もお疲れ様です!

さてさて、今回のお話もダラダラと、我が佐伯泊地の短い休みの日常を書いていきます(笑)

前作は1日をぶっ通して描きましたが、今回もぶっ通しで1日を駆け抜けようと思います!

尚、過去作は下記のURLで開いていただければ、このみんカラ内のブログとして掲載されている物が閲覧できますので、もし宜しければどうぞ〜(_ _)


プロローグ ♯1 午前編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44104145/

♯梅雨の日編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44223073/

♯夏の黄昏編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44271814/

♯夏休暇 初夜編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44785551/

♯夏休暇 1日目♯1
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44889139/

♯夏休暇 1日目♯2
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/45141124/

♯夏休暇 2日目
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/45185889/

毎度ながらの超長文となりますが、気長にお付き合いくださいませ…。

流血・略奪等の暗い話は描かず…でもたまには真剣な表情を描いて行きますので、そこんとこよろしくお願いします(_ _)

基本この泊地の艦娘は、提督好き好き設定でヨロシクです(笑)

尚、この作品は 艦隊これくしょん - 艦これ - の二次創作であります。

キャラクターの人物像も公式を参考にして、著者が独自解釈したものです。

これらを踏まえた上で、お読みになってくださいませ…。

尚、このお話は時間軸上、去年の夏のお話となりますのでご了承くださいませ。

……………
…………
………
……



ー 佐伯泊地の夏季休暇 3日目 ー

……………
…………
………
……


目覚し時計「…ピッ…ピッ…pi」

提督「…(パチリ)」パシッ!

…今日は目覚ましに軍配が上がったようだ。

しかし、提督にはあまり眠たげな雰囲気はなく、そそくさと起きて身支度を始めた。

目覚まし時計「0400時」

朝練をしている艦娘に合わせる為に、普段よりも少し早い時間に目覚ましを掛けていた。

なので、服装は制服の夏服では無く、ジャージ姿でササッと着替えた。

今日は短い夏休暇最終日。

提督は両手で両頬を軽く2、3回叩いて部屋を後にした。

………
……


提督は宿舎の外に出た。

少し薄暗い青空、何処かで鳴いているヒグラシと野鳥の囀り、昼間の熱気がほんのりと残りながらも、まだ日差しで熱されていない風がサァ…と提督の肌を撫でてくる。

今という時間にしか感じられない澄んだ空気を肌に感じながら、提督はグラウンドに向った。

………
……


???「…あら…提督?おはようございます!」


その道中、提督の目指すグラウンドに2人で向かう艦娘と遭遇する。

一方は昨日、提督を不審者と間違えてあっさりと組み倒した矢矧と、もう一方は…。


提督「お?あぁ、おはよう能代、矢矧も一緒みたいだね」

矢矧「おはよう提督、今日は早いし服装もヤル気なのね」


開口一番に提督に挨拶してきた艦娘は、栗毛の腰程に伸びた髪の毛を左右に分けて三編みに纏め、活発な印象を与えるこの娘は

阿賀野型軽巡洋艦 2番艦 能代。

矢矧の1つ上の姉にあたる艦娘だ。

そして服装的外見は、皆同じ泊地指定のジャージなので見分けられないが、声と顔を見ただけですぐにわかった。


提督「矢矧、今日は能代と一緒なんだね」

矢矧「昨日はたまたま1人だっただけよ…能代姉の相部屋の阿賀野姉がゴネたとかなんとか…」

提督「あー…なるほど、納得」

能代「も、申し訳ありません提督…」

提督「ん?いや?謝る必要は無いんじゃない?自主トレなんだし」


…因みに阿賀野型の長女である阿賀野は、結構なマイペーサーで、訓練や任務は真面目に卒なくこなすが、それ以外は結構のほほんとしている為、いつも次女の能代がキビキビと世話をして付いて回るのは、もはやこの泊地でも見慣れた光景である。


能代「あの…失礼かと思うのですが、むしろ提督がこの時間にその格好である事の方が珍しいような…?」

提督「あぁ、それは言えてるな。…実は昨日ちょっと早起きしたもんで、散歩してたら朝練してる娘達と会ってね…ちょっと良いかなって思って…真剣に着いていくのは無理でも、ちょっと混ぜてもらおうかと」

能代「!そうでしたか!大歓迎ですよ♪」

矢矧「…えぇ、そうね」

能代「…?矢矧?」


能代は矢矧の返事の微妙に空いた間を見逃さなかった。


能代「提督が参加するのって…嫌だったの?」

矢矧「えっ?!い、いや!そんな事はないわよ?!」

能代「ふ〜ん…?その割には何か微妙な表情だった様な気がするのよね〜…」ジトー

矢矧「の、能代姉!変な勘繰りは止めてよねっ!」


冗談めかしつつ訝しげな表情で、矢矧を突っつく能代に、昨日の出来事がふと過ぎって反応が遅れたのと、表情に出てしまった事を慌てて隠す矢矧。

…ふむ…。

矢矧に助け舟を出してみるか…。


提督「まぁ、そう言うなって能代。昨日俺が柔軟体操の時に散々"痛い、無理、裂ける"とか喚き散らしたから、心配してくれたんだって…だろ?矢矧?」


…まぁ事実だし…。


矢矧「そ、そうなの!て、提督にはあまり無理しないで欲しいの!」

能代「そ、そうだったんだ…。あっ!提督!」


提督と矢矧の話で納得したかと思えば、何か閃いた能代は、提督に詰め寄った。


提督「うん?どうかしたかい?」

能代「もし宜しければ…その…トレーニング…お付き合いしましょうか?」

提督「…え?でも能代の自主トレの時間を割いちゃうから、そんな気遣いはいいよ?そもそも俺、艦娘の身体能力に遠く及ばないから、俺の練習量に合わせたら物足りないと思うし…」

能代「う…それはそうなんですが…」

矢矧「いいじゃない能代姉、提督には提督のペースがあるんだから、全部私達と一緒という訳にはいかないわ…でも」

能代「…?」

矢矧「少し提督の体が朝練に慣れてからでも良いんじゃない?」

能代「…えぇ…そうね…提督、突然の勝手な申し出、すみませんでした」

提督「いや、気遣ってくれてありがとう能代…少し慣れてからまた頼むよ」

能代「はい!お待ちしてますね!」


…普段から姉の阿賀野の面倒を見ているからか、世話好き属性の練度が非常に高い能代。

後々、提督の世話が出来ると思って、ウキウキしながらグラウンドに向かって、1人駆けていった。


矢矧「…提督、ありがとう」

提督「ん?何に対してだい?事実を言っただけだと思うけど…」

矢矧「そうだけど…それでもありがとう」

提督「ん〜それじゃあ…どう致しまして…かな?」


矢矧は昨日の粗相をまだ気にしていたのだろう。

提督もそれを知ってて、それ以上口にすることは無かった。


矢矧「…さ、私達も少し走りましょうか?先に行った能代姉にまた突かれちゃうわ」

提督「そだな…駆け足急がず走れで行こう」

矢矧「ふふ♪了解♪」


先を走る能代を追い掛けて、提督と矢矧もグラウンドに向かって走り出した。

………
……


長良「鬼〜怒?ペース上げてないじゃん!サボってんじゃな〜い?」

鬼怒「にゃ〜にを〜っ?!長良姉こそ余裕こいてられるのも今のウチだよ〜っ!おりゃおりゃぁ〜っ!!」

阿武隈「あ〜あ…まぁ〜た張り合っちゃって…」

五十鈴「好きにさせときゃいいのよ、そのうちバテて自滅するわ…」


朝練が始まり、各々がペース配分をしてトレーニングに入った。

殆どは集団で長距離ランニングに精を出しているが、提督と数名はグラウンドの隅っこで、ストレッチをしていた。


提督「お"っ…お"ぉ"っ…お"ぅっ…」ギシギシ…

由良「そうそう…その調子です、提督さん」グイ…グイ…


今日も提督は由良に手伝って貰って、開脚と前屈のストレッチを。


矢矧「…ホントに硬いわね…提督」グイグイ

能代「(あぁ…由良さん…提督を手取り足取り…羨ましいなぁ…)」グイグイ


そして、能代と矢矧もこちらでストレッチ。

…そしてもう1人。


羽黒「うんしょ…うんしょ…」グイグイ


朝練勢に最初は少し驚かれたが、なんの違和感もなく羽黒も混ざって自主トレをしていた。

………
……


能代「…それにしても羽黒さんも参加なんて、どうしたんですか?」ギュッ…ギュッ

羽黒「えぇ…昨日、司令官さんが早朝に皆さんが自主トレーニングをしていると聞いて、少し興味があって…ん…んん…」グググ…

能代「そうだったんですか…ちょっと意外でした…あまりそういう事をしているイメージが…無かったもので…ふっ…ふっ…」グッ…グッ…

羽黒「んんん…おかしい…でしょうか?」グググ…

能代「い、いえいえっ?!そう言うわけではないんですが…」

羽黒「…それに、少しでも長く司令官さんの傍に居たいですから…ふぅ…」ボソッ

能代「…えっ?」

羽黒「あ、いえっ!何でもありません!///」

能代「は、はぁ…」

能代「…(やっぱり嫁艦って皆例外なく提督との精神的な結び付きが強くなるんだなぁ…私はまだそこまでの練度ではないから、まだよく分からないけど、その領域に近付いてきたら私もそうなるのかな…?)」


羽黒の呟きが聞こえていた能代は、そんな事を思いながら羞恥で赤くなった羽黒を見つめていた。

………
……


0440時

由良「よい…しょ…提督さん、そろそろ走りましょうか?」

提督「おお…なんかいい感じに体が温まったよ…」

由良「それじゃ提督さん、私も伴走しますからスロージョギングから始めましょうか」

提督「由良はいいのかい?俺のペースに付き合ってもらって?」

由良「はい♪提督さんの体力が付くまではお付き合いしますから、一緒に頑張りましょうね、ね?」

提督「しばらくお世話になります…それじゃあ…伴走よろしくお願いします由良先生」

由良「あら♪ふふふ…こちらこそ宜しくお願いしますね」

「先生」と呼ばれて嬉しかったのか、由良は提督との行動中、終始笑顔を絶やさなかった。

提督が走り出そうとした頃には、先にジョギングをしていた艦娘達は次に筋トレを開始していてグラウンドのトラックは、貸切の状態になっていた。


羽黒「あ、私も一緒に走ってもいいですか?」

提督「ん?いいけど…たぶん…絶対遅いよ?俺」

羽黒「か、構いません!」

提督「…由良…いいかな?」

由良「私は構いませんよ?羽黒さんが良いと仰るなら」

提督「…という訳で、走るのに必死で気が回らないかもだけど、それで良かったら…」

羽黒「あ、ありがとうございます!」

由良「さ、それじゃあ行きましょうか?」

提督「は〜い」


由良の先導の元、提督は羽黒と一緒に走り出した。

………
……


0530時

提督「ぜぇ…ぜぇ…」

由良「…提督さん?大丈夫ですか?」

提督「お、おぅ…伴走ありがとう…由良…」


両膝に手を付いて俯いた提督は、滝のように汗をかいて、止まった瞬間ボタボタと地面に汗のシミを作っていたが、対象的に由良と羽黒は汗はかいているが、少し息が弾んでる程度でまだまだ走れそうな状態だ。

由良「提督さん、そのまま止まると明日がきっと辛いですから、少しクールダウンをする為に歩いたほうがいいですよ?」

提督「…はぁ…ん、わかった…はぁ…ちょっとトラックの外周を歩いてくる…伴走ありがとう…」

由良「いえいえ♪それでは提督さん、私は自分のトレーニングに戻ります。…もしよかったらまた明日…」

提督「ん、動けそうなら絶対行くよ…それじゃあ自主トレ頑張ってな…」

由良「はい♪それでは失礼します」


そう言うと由良は、颯爽とトラックに戻っていった。

やっぱり基本的な体力が違うなぁ…と当たり前だがそんな事を考えながら、両手を腰に当てて頭を上げて由良の後ろ姿を眺めているうちに、上がっていた息も落ち着いてきた。


提督「…ふぅぅ…歩くか…」

羽黒「…司令官さん、大丈夫ですか?」

提督「ん?おお、羽黒居たんだね…流石に余裕そうだな…歩きながら話そうか?」

羽黒「あ、はい!」


そうして提督と羽黒は、人間では不可能なスピードで周回している由良と能代と矢矧を横目に、トラックの外周で歩き始めた。


提督「いやぁ…やっぱり一緒に走ってみると全然違うな…それとこうして運動して汗だくになってると教育隊時代を思い出すよ」

羽黒「ふふ…私も久しぶりに早起きして走りましたが、気持ちよかったです」

提督「…正直ウォーミングアップにもなってないんじゃないか?」

羽黒「いえ、久々なので程よい運動量でした」

提督「そっかぁ…俺は明日が怖いよ…筋肉痛で動けなさそうで…」

羽黒「それなら念入りにケアが必要ですね…使った筋肉は冷やすのが良いので、朝練が終わって身支度を整えたら、冷やすものを執務室に用意しますね」

提督「おお、羽黒もなんだかんだ言いながらも詳しいんだな」

羽黒「い…いえ…それ程でも…///」

羽黒「(自主トレに参加するって昨日聞いたから、ちょっと勉強してきて良かった…♪)」


羽黒は内心でガッツポーズをしながら昨日早上がりした後に勉強した自分を褒めた。


鬼怒「…じぃ〜…匂う…匂うね…」

提督「うわっ!」

羽黒「き、鬼怒さんっ?!」


2人で歩いていたら、いつの間にやら背後に忍び寄ってきた赤髪のショートヘアで活発的な印象のあるこの艦娘は、

長良型軽巡洋艦 5番艦 鬼怒

…先程まで長女の長良と張り合って、ペース配分失敗で2人してトラック脇に突っ伏していたのに、もう回復して提督と羽黒にちょっかいを出せる程に戻っていた。


鬼怒「甘い…甘いよ!提督!羽黒さんも!神聖な運動場で2人イチャイチャしちゃってさぁ!」

提督「えぇー…イチャついてないだろ…歩いてるだけだし…」

鬼怒「いーんや!羽黒さんが恥ずかしがってる所とか、この鬼怒さんは見逃してないんだからね!この色男!艦娘たらし!懲らしめてやるぅ〜」ワキワキ

提督「…全然貶されてる感無い…寧ろ艦娘たらしは提督的には褒め言葉だろ…てか半笑いでワキワキやめい…」

羽黒「え、ええっと…ええっと…」オロオロ


鬼怒は冗談めかして茶化しているようだか、何か仕掛けてくる気は満々のようだ。


鬼怒「提督覚悟ぉ〜!」

提督「来い!」

羽黒「っ!!」


鬼怒は、提督に飛び掛かり、提督はそれを受けて立った。

羽黒は目を瞑った。

………
……


…あれ?

何も聞こえない。

羽黒はそっと目を開いた。


鬼怒「…はーいこれ提督にあげるよ〜♪」

提督「おお、ここで水分は有り難い、ありがとう鬼怒」

鬼怒「いえいえ、どーいたしまして〜♪提督は運動は久しぶりっぽいし、しっかり体を解しといたほうがいいよ〜…明日も来るんでしょ?」

提督「ん?あぁ…来るつもりだからしっかり解しておくよ」

鬼怒「うん♪それじゃ待ってるよ〜♪」

提督「あぁ、先に上がるけど、鬼怒は鬼怒で無理しすぎない程度に頑張ってな」


提督に飛び掛かろうとしていた鬼怒は、まるで何事もなかったかのように、普通に提督と接して、用意していたであろう水入りのペットボトルを提督に差し出した。

…おまけに羽黒の分だろうか、2本も。


羽黒「…えぇ?」

提督「いや〜丁度喉カラカラだったんだよなぁ〜。羽黒もどうだい?」

羽黒「し、司令官さん…こうなるってわかってたんですか…?」

提督「ん?鬼怒のこと?」

羽黒「は、はい…」

提督「鬼怒は大体、半笑いの時に絡んでくる時は、取っ掛かりを作る為の口実だから…まあ大体それで当たってる」

羽黒「そ、そうだったんですか」

提督「ま、人懐っこい性格だからな…あの位の冗談はいつも通りのやり取りさ…ところで羽黒?」

羽黒「は、はい?…なんでしょうか?」

提督「…水いらない?」

羽黒「はわっ?!い、いただきます!」


鬼怒の差し入れてくれた水を飲みながら、陽が差して暑くなりつつあるトラックの外側を2人で1周歩き、クールダウンしてから再び軽いストレッチしてから、身だしなみを整える為に、提督と羽黒はお互いの私室に戻ってから、出直す事にした。

………
……



0800時

執務室

今日も軽空母1 軽巡1 駆逐艦4 の哨戒艦隊と、遠征艦隊を編成。

少しづつ普段の艦隊運用に戻していた。


………
……


羽黒「司令官さん、桂島泊地からの演習編成の概要書が届きました。編成のご指示をよろしくお願いします」

提督「お、来たか…ありがとう…ん…そうか…今度は航空戦かぁ…」

羽黒「どのような編成ですか?」

提督「正規空母3 軽空母1 重巡1 駆逐艦1 、練度は中の上だが、重巡と駆逐の練度は飛び出してるな…摩耶と秋月型だ…こりゃボーキが飛ぶなぁ…」


…あいつ、摩耶好きだよな…やたら編成に入ってる気がする…。


羽黒「…?司令官さん?」

提督「…ん?おお、悪い…そうだな…旗艦は羽黒にお願いするよ…それで、空母勢は大鳳・グラーフ・ホーネット・龍鳳、駆逐艦は秋月で行こうか」

羽黒「わかりました!では、指名された皆さんを内線で招集します」

提督「ん、頼むよ」


…さてさて…艦載機の組み合わせをどうしようかねぇ…。

………
……


数分後には招集をかけた艦娘達が執務室に集まり、いつもの様に作戦会議が行われた。


グラーフ「…なるほど…私は全編成を戦闘機に換装で…」

ホーネット「私は熟練の艦攻と艦爆…偵察機を積んで…」

大鳳「私は艦戦隊と艦爆隊1編成で、残りは全て艦攻隊で…」

龍鳳「えっと…私は艦戦・艦攻・艦爆一通り積んでSGレーダーで補足範囲の延伸…」

秋月「近接艦隊防空はすべて私にかかってますね…頑張ります!」

羽黒「私は通常の装備ですが、私を含めての皆さんの増設箇所には噴進砲を装備して、航空機に単独で狙われた際はそれで応戦…司令官さん、これでよろしいですか?」

提督「ああ、その編成と作戦で行こう。みんな、思いっきりぶつかってこい」

一同「「「「「「了解!」」」」」」ザザッ!

提督「それでは、以上の内容で出撃の準備を、俺は桂島艦隊の出迎えの準備と手配をする。…以上!客員、準備にかかってくれ」

羽黒「わかりました!司令官さん、では出撃の準備に入りますので、私は席を外します…皆さん、行きましょう!」

一同「「「「「了解!」」」」」


ガヤガヤ…

羽黒を旗艦とし、演習艦隊が準備の為に執務室を出ていく。


提督「…さて、準備するか…」


…………
………
……


…コンコンコン

演習艦隊が出て、少し経ってから執務室のドアからノック音。


???「提督、在室ですか?羽黒さんの秘書艦代理の矢矧です」

提督「ああ、いるよ〜」


ガチャ…


矢矧「失礼します」

提督「代理をありがとう矢矧」

矢矧「いいえ、寧ろ秘書艦勤務の経験が無かったから、この機会は有り難いわ…半日だけだけれど、よろしくどうぞ!」

提督「ああ、こちこそよろしく。わからないことがあれば遠慮なく聞いてくれ」

矢矧「ええっと…まずは…」

提督「桂島艦隊の入港の出迎えと燃料補給の手配、艤装の再点検実施に必要な物の手配だ。大淀に内線で声を掛ければ、すぐ手配してくれるから、一報を入れてくれ」

矢矧「大淀に連絡ね…了か…」スッ…


ビーッ!ビーッ!

矢矧が内線の受話器を取ろうと手を伸ばそうとした時、提督の執務席に置かれたホットラインが鳴り響いた。


矢矧「!?」


その音を聞いた矢矧は、受話器に伸びた手を引っ込めて、音の発信源に視線を移した。


ビー…ガチャッ!


提督「こちら執務室、何事か」


提督は素早く受話器を取り、受話器から聞こえる次の言葉に耳を傾けた。


大淀『こちら通信室の大淀!桂島演習艦隊からの緊急入電!佐田岬突端より南西5km地点で敵潜複数に囲まれている模様!』

提督「不味いな…向こうの艦隊の武装は、全て模擬弾の上に対潜装備なんて積んでないだろう…現場から最寄りでウチの哨戒中の艦隊はいるか?」

大淀『隼鷹さん率いる第2艦隊が現場から18km南、南無垢島南東約3km付近で、泊地への帰還航路を航行中!瑞鳳さんが旗艦の第3艦隊は、現場から南東24km、日振島より北北西約4kmの地点で哨戒中!』

提督「大淀は第2艦隊と第3艦隊への状況確認を頼む。両艦隊の燃料弾薬の状態を確認後、可能であれば両艦隊とも現場へ急行するよう伝令!俺はこちらの演習艦隊への伝令と解除して、泊地防衛隊を編成はこちらでする」

大淀『了解!』

提督「矢矧!今日、詰所で待機していてすぐ動ける艦は、誰か?!」

矢矧「は、はいっ!金剛・比叡・翔鶴・瑞鶴・最上・三隈・北上・大井・夕雲・巻雲・風雲・長波よ!」

提督「わかった、詰所にSQ通信を出して、戦艦1正規空母1航巡1雷巡1駆逐2の編成を2つ組んですぐさま出撃、その後に佐伯泊地の東と南5km地点で待機するよう指示してくれ」

矢矧「了解!」


提督に指示された矢矧は、詰め所へ警報を飛ばして緊急発進の指示を出す。

提督は各員に粗方の指示を出し終えると、泊地内に警報サイレンのスイッチを押した。


『ウゥーーーーーッ!』

けたたましいサイレン音が泊地内に響く。

その一報は近隣自治体にも通達された。

…珍しい話ではない。

これでも開戦当初よりは減ったほうだが、街全体に緊張状態が一気に広がる。


提督「総員、警戒態勢。桂島泊地の演習艦隊が佐田岬沖にて敵潜に囲まれた。対応には当周辺海域を哨戒中の艦隊を向かわせる。SQ待機の艦娘は準備でき次第、直ちに出撃し泊地周辺を警戒。それ以外の泊地内の艦娘は第2種警戒態勢に移行、敵襲に備えよ」


サイレンの直後、提督が泊地全体に通達を出す。


大淀『提督!第2、第3艦隊、共に燃料弾薬の残量に余力あり!迎撃可能です!』


全体通達が終わった所に大淀からの報告が入った。


提督「わかった、両艦隊ともにそちらに向かうよう指示してくれ。くれぐれも焦らずに対応するように伝えて」

大淀『了解!』

………
……


…その5分後、艤装を装着した当直の艦娘達が、一斉にスロープから海に向かって単縦陣で、出ていく。

その数分後に金剛隊は東へ、比叡隊は南へと向かって行くのを、提督は泊地の司令部棟の屋上に配置された望遠カメラで確認した。

演習準備をしていた羽黒も演習中止で艦隊解除となり、執務室に戻り矢矧と近隣自治体などに通達や応対に当たっていた。


大淀『提督、指令所での指揮をお願いします!』

提督「今向かう、羽黒、矢矧、一緒に来てくれ」

羽黒・矢矧「「了解!」」


指揮所は司令部棟の地下にあり、提督と矢矧は駆け足で指揮所に向かう。

………
……


3人は指揮所の扉に着いた。

提督が首にぶら下げているIDカードを扉についているスキャナーにかざすと、ガシャンっと扉から重々しい機械音と共に施錠が解除された。

扉を開けた先には無数のモニターと電子海図、そこには佐伯泊地所属艦隊の現在地と、交戦エリアにいる桂島艦隊の位置が記されていた。

そして、そのスクリーンの前で大淀が既に入室しており、佐伯泊地の艦隊に指示を出していた。


提督「大淀ご苦労、指揮を引き継ぐ」

大淀「了解!もう間もなく第2艦隊が戦闘海域に入ります!」

提督「わかった…しかしツイてたな…速力のある瑞鳳にカ号載っけといて良かった」

大淀「はい、熟練度の向上の為という事で、注力していた甲斐がありました」

矢矧「敵潜の数は多い?」

大淀「6隻に周囲を取り囲まれているようで、四方から魚雷が飛んできているようできているようです」

提督「…しかし瀬戸内海側に侵入していたとは…」

羽黒「気付かれにくい少数で小分けに入ってきて、海峡近くで潜伏していたのかもしれません…」

提督「その線が濃厚だな…道理で最近少数で彷徨いてた訳だ…」


ピピピッ!

電子音が司令室に流れる。

金剛からの通信が入った。


金剛『ヘーイ、テートク?!』

提督「金剛、どうかしたか?」

金剛『横須賀・新門司の航路上にEngagement Area (交戦海域)に Approach (接近) する大型コンテナ船を翔鶴の彩雲が Catch (補足) したネ!退避勧告と護衛に向いますが良いデスカ?!』

提督「二手に分かれて対応してくれ。最上・北上・夕雲でそのコンテナ船への退避勧告と護衛、残りはその場で状況を継続せよ」

金剛『了解ネ!』

提督「頼んだ…比叡、そちらの状況はどうだ?」

比叡『こちら比叡、瑞鶴の彩雲隊と風雲と長波からの報告で今現在の当該海域への、敵艦船及び敵潜、不明機の侵入はありません!』

提督「了解、そのまま対空・水上・対潜警戒を続けてくれ」

比叡『了解っ!』

………
……


ピピピッ!

…桂島艦隊からの被弾報告は無いが、こちらの哨戒艦隊の到着を待っていた司令室に、戦闘海域に向かっていた艦隊からの通信が入った。


瑞鳳『こちら、第2艦隊旗艦の瑞鳳です!たった今戦闘海域より10kmの地点に到着!艦載機を上げます!』

隼鷹『こちら、第3艦隊旗艦の隼鷹だよ!瑞鳳に先越されっちまったなぁ!こっちも戦闘海域まで、10km圏内に入った!こっちも艦載機上げるよ!』

提督「了解、艦載機を上げて現地に向かわせてくれ。両艦隊共にそのまま戦闘海域まで前進し続けて、桂島艦隊の現状を目視にて確認し報告せよ」

瑞鳳・隼鷹『『了解っ!』』

矢矧「…なんとか間に合いそうね…桂島艦隊は上手く逃げ回ってるわ」

提督「そうみたいだな。…元々のあちらの艦隊の平均練度も低くは無いからな…あとは桂島艦隊の頑張りとこちらが間に合うかだ…」

……………
…………
………
……


1125時

瑞鳳「提督、第2艦隊、無事帰投しました!」

隼鷹「第3艦隊も欠員なしで無事帰投したよ〜っ!」


戦闘海域から、帰還してきた瑞鳳達と隼鷹達、そして桂島艦隊も1人も欠くことなく一緒に佐伯泊地へ入港した。

…が、流石に攻撃出来ない事から来る苛立ちと必死に逃げ回っていた為、かなり疲弊していた。


提督「桂島泊地の皆さん、無事で良かった!一通りの報告は受けてはいますが、被弾や調子の悪い艦は、遠慮なく申し出てください!こちらの泊地にて速やかに対応しますので!」

桂島艦隊 摩耶「あ、ああ…気遣いありがとう…久々に生きた心地がしなかったよ…借りができちまったな…佐伯の提督さん」


今回の艦隊旗艦を務めていた桂島艦隊の摩耶が、提督と握手を交わす。

…左舷の艤装に被弾していた。

小破と中破の際どい線の損害だ。


桂島艦隊 摩耶「…急で悪いんだけど、無線機貸してもらえないか?無線機が逝っちまって…アタシの口で、ウチの提督に報告もしておきたくて…」

提督「わかりました、矢矧、無線室へ案内を頼む…」

矢矧「了解!さ、こっちよ…左舷に被弾してるけど…手を貸しましょうか?」

桂島艦隊 摩耶「いや、大丈夫だ…すまねぇ…世話になる…」

羽黒「桂島艦隊と佐伯艦隊の皆さん、お疲れさまでした!補給が済み次第、入渠・休息に入ってください!」


そう言って、桂島艦隊の摩耶は、矢矧に連れられて通信室に向かい、羽黒も帰還した佐伯艦隊と生還した桂島艦隊に指示を出している。

指示を受けた艦娘達がゾロゾロと目的地に向かって歩き出した。

そして、指示を出し終えた羽黒は提督の側に付いた。


羽黒「…今回が私達も交えての演習時じゃなくて良かったです…」

提督「…そうだな…今回はすべてが噛み合って、大事にならなくて良かったが、
いつもこうは行かないだろうな…もっと皆が安心出来るように頑張らないとなぁ…」


水平線の彼方。

その遠く広い海に彼は何を思っていたのか。

今日はただただ静かに小波が一面に広がる大海原を見つめていた。


羽黒「…司令官さん?」

提督「………ん?」


羽黒に呼びかけられた提督は、我を思い出したかのように振り向いて相槌を打つ。


羽黒「…いえ、何でもありません」

提督「…?そうかい?ひとまず執務室に戻って、俺からも桂島提督に連絡をしないと」

羽黒「は、はい!」

羽黒「(…おこがましいかもしれないけれど、司令官さんだけには無理はさせません…私達が付いてますから…!)」


…そんな事を胸にいだきながら、執務室に向かう提督の背中を追いかける羽黒なのであった。


1200時

提督「はぁ〜…腹減ったなぁ…羽黒、間宮さんは今日からだったか?」


執務室に戻って、先程の出撃の報告書をまとめていたら昼食の時間となり、椅子の背もたれに背中を押し付けて両手を伸ばして背伸びしながら、羽黒に話しかける提督。


羽黒「はい、今日から食堂の開放と伺ってますので、お昼は間宮さんの食堂に行きますか?」

提督「新メニューも気になるからな…さ、キリもいいところだし、行こうか?」

羽黒「はいっ♪」


軽く身支度をし、執務室に施錠して2人は並んで食道を目指した。


〜間宮食堂〜

昨日まで静まり返っていた食堂内には、多くの艦娘達が席について、思い思いに注文したメニューを前に黙々と食べる者、手早く食べ切りお喋りに興じる者と別れていた。

提督と羽黒は間宮の新作メニュー定食が乗ったお盆を両手で持って、2人分空いている席を探して食堂内を見渡した。

…その席の一角に様々な艦種で6人固まって、昼食を摂っている一行が見えた。

桂島艦隊の面々だ。

遠慮してか、隅に固まって全員安堵の表情を浮かべながら昼食を頬張っていた。

…お?

その一行の席の近所が開いてる。


提督「…羽黒、あそこが空いているけどどうだ?」


同じく席を探して視線を配っていた羽黒が
提督と同じ方向に目を向けた。


羽黒「…あ、桂島艦隊の皆さんの近くが空いてますね。あそこにお邪魔しましょうか」

提督「だな、午前中は演習どころじゃ無かったし、いつもの意見交換も出来なかったし、食後にでもついでに少し話をしておきたいな…行こうか」

羽黒「はい♪」

………
……


提督「…失礼、隣よろしいか?」

桂島艦隊 摩耶「むぐむぐ…ん?佐伯の提督さんじゃないか。別に声掛けなくても大丈夫だぜ?みんな、いいよな?」


桂島艦隊の摩耶が僚艦の艦娘達にそう言うと、快く受け入れ会釈をした。


提督「ありがとう…よっと…それでは…」

提督・羽黒「「頂きます」」


提督と羽黒は隣同士で座って食前の合掌。

2人揃って運んだ料理に口を付け始めた。


桂島艦隊 摩耶「…へぇ…そっか…」


そんな2人の姿を見ていた桂島艦隊の摩耶は、頬張った料理を咀嚼しながら、何やら納得したような表情で呟いた。


提督「…?むぐ…どうかしたかな?」

桂島艦隊 摩耶「あぁ、すまない…ちょっと不躾な話なんだけど…聞いてもいいかな?」

提督「なんだろうか?」

桂島艦隊 摩耶「…隣りにいるここの羽黒とは、ケッコンカッコカリってしてるのか?」

羽黒「んぐっ!ゴホッ!///」


桂島艦隊の摩耶の直球な質問に対して、横で聞いていた羽黒が噎せた。


提督「あぁ、1週間前に申し出を受け入れてもらったよ」

桂島艦隊 摩耶「そ、そっか…///」


提督があっさりと答えた事に対して、質問した側の桂島艦隊の摩耶は、少し赤くなりながらも神妙な顔になった。


提督「どうかしたかい?」

桂島艦隊 摩耶「あ、いやっ…何でもないんだ…何も…///」

提督「…よくキミを演習や上官の〇〇と大規模の会議に一緒に出ているのを見ているので、もしかしてと思ってたが…」

桂島艦隊 摩耶「い、いや…練度は上限だけど指輪は貰ってない…」

提督「…なんと…てっきりもう贈与が済んでいるかと…」


…思わぬところで意外な話になってきた。


桂島艦隊 摩耶「アタシだけじゃなく他にも上限までいったヤツは結構いる…上限一番乗りはアタシだけど、何で渡されないかは皆よくわからねぇんだ」

提督「…うーん…」


…アイツ…まだ渡してないのかよ…。

…てっきりこの摩耶がアイツの1番目の嫁艦だと思ってた…。

…とはいっても、他所の恋沙汰や心理に踏み込むのはちょっと違う様な気もするが…。


提督「…因みに桂島泊地の皆さんの中で上限まで到達している娘は何人居ら?」

桂島艦隊 摩耶「今ざっと50人…近々5人程増える」

提督「そ、そんなに…」


…誰が1番目かがハッキリしてなかったら、ちょっと艦娘側の立場としては焦れそうだ。

…自分は何も迷わずに榛名に渡したし、周りも
「知ってたよ」
感が凄かったのがとても懐かしく思うが…。

…おっと…今はうちの話じゃない…。


桂島艦隊 摩耶「佐伯の提督は、そういうのってどう考えるんだ?戦力と恋沙汰は割り切ってるのか?」

提督「戦力向上はもちろんだが、絆が深まる事に重きを置いている。なもんでこの泊地では秘書艦を嫁艦は、1週間の交代制で別け隔てなく務めてもらってるが、もちろんそれ以外での交友も深めてるよ」

桂島艦隊 摩耶「…そっか…何か変なことを聞いちまったな…食事中にすまねぇ…」

提督「いや、気にしてないさ…」


そう口にすると桂島艦隊の摩耶は少し俯いて、再び黙々と目の前の料理を口に運び始めた。

…ちょっと久々に私的な視点でアイツと話するか…。

まあ余計なお世話だろうが、ちょっと前の自分を見ているみたいでほっとけないな…。

あの時はウチの嫁艦達に直談判されて気付かされたからな…。

基地によって色々事情が違う事を、実感した提督なのであった。

………
……


1500時

桂島演習艦隊は昼食後の小休止後の1400時に向こうの護衛艦隊に連れられて、この泊地を発ち、こちらは予定されていた艦隊運用に戻っていた。


羽黒「…もう1500時ですね…司令官さん、休憩されますか?」


羽黒がいつの間にか、熱いお茶を淹れて持ってきてくれた。


提督「…ん?あぁ…そうだな…ありがとう…ズズ…」


提督は書類からペン先を離してペンを置き、一息ついて顔を上げ羽黒が淹れてくれたお茶を一口啜る。

外気温の熱さは相変わらずだが、冷えたものばかりを口にしているこの時期にこの熱いお茶はかえって胃の腑が落ち着いて、気持ちも落ち着く。


羽黒「もうこの書類が済めば、本日の業務はほぼ終わりですね…他に何かする事はありますか?」

提督「そうだなぁ…」

羽黒「…もし宜しかったら、私とお話しても良いですか?」

提督「ん?いいよ」

羽黒「それでは…」


羽黒は秘書艦席に座って、提督に向かって姿勢を正した。

…何やら真剣な話だろうか…?


羽黒「…今日の昼の食堂での桂島艦隊の摩耶さんの話を聞いて、司令官さんはどう思われましたか?」

提督「…ん〜…実は今夜辺りにでも私的に向こうの提督と話そうかと思ってたんだけど、どう話を切り出そうか考えてた」

羽黒「そうでしたか…司令官さん」

提督「なんだい?」

羽黒「私は司令官さんに指輪を戴いてから間もないです。ですけれど、私が指輪を頂いた時と先に指輪を贈った人達とは、司令官さんの私達に対する接し方や気持ちのあり方が違うと思うんです…榛名さん達に指輪を贈っていた頃の司令官さんは、どんな気持ちで私達と接していましたか?」

提督「…あの頃か…あの頃の俺はそうだなぁ…」

羽黒「………」

提督「これは俺の解釈だけど…心の何処かで全部自分でやらなきゃって思ってたかな」

羽黒「…?」

提督「俺は君たちに危険な場所に行け、と言わないといけない。そしてその言った当人である自分は、安全な場所で結果待ちだけをしている…その事から向き合った」

羽黒「…はい」

提督「だから綿密な作戦立案や潤沢な兵站、全ては君たちが作戦行動に円滑に当たれる様にする…そうだな…」

羽黒「…」

提督「…そう、潤滑油だ…歯車じゃなくて…でもそこには”自分”は無かったんだと思う」

羽黒「…はい」

提督「そんな固体じゃない俺にとって幸運だった事は、そのまま行けば息詰まる事に気付いてくれた嫁艦の皆のお陰だった」

羽黒「…」

提督「例えるなら、俺は皆を繋げる大きな歯車…メインギヤだと嫁艦達の直談判の時に気付かされたんだ。…だがしかし、次に潤滑油の役目は誰がやるんだって話になる」

羽黒「…」

提督「答えは簡単、俺は普段はゆっくりメインギヤを回すのと、潤滑油の役割を今の半分にする事だ。…そりゃそうだ、1人であちこちの潤滑油役をやってたら、やがて油が行き届かない所が出てくる。だったら歯車である嫁艦や艦娘1人1人が少しでも潤滑油役をすればいい。幸い、皆真面目な娘ばかりが俺の周りに居てくれたお陰で、これが出来た。だから今の俺は、早朝の自主トレに顔を出せる位、気持ちにゆとりが出来た。そしてまたそこに新しい交友が生まれてる。うまくいく好循環を自然と作れた。…その延長で羽黒とも更に良い関係が動き出した…違うかな?」

羽黒「ふふ…そうですね…」

提督「結論から言うと、前の俺は肩肘張った意地っ張りで、今は程よく皆に甘えられている艦娘たらしって事だ」

羽黒「あはっ♪それを自分で仰りますか?」

提督「ははっ…今日の朝の鬼怒の言葉が浮かんでな…」


そう言った提督の話に羽黒は納得して、心の緊張を緩めた。


羽黒「…でも司令官さんの仰っていた事に1つ訂正があると思います」

提督「…む…と言うと何処が訂正になるんだい?」


提督が羽黒にそう聞き返すと、羽黒はゆっくり秘書艦席を立ち、提督の座る席の前まで歩みを進め、立ち止まった。


羽黒「…司令官さんは…ずっと前から艦娘たらしさんです…♪」


羽黒はそう言うと、提督の前で立ったまま少し前屈みになり、両手を差し出して提督の頬を包み込んだ。

目線が重なり合う。

お互いの目が離せない。

お互いの顔がどんどん近付いていく。


提督「…」

羽黒「…」


…お互いの顔が触れ合うまであと20cm…。


………
……


コンコンコン


???「司令官!ご在室でしょうか!」

提督・羽黒「!!!」


ドアのノック音と在室確認の声が、2人を現実に連れ戻した。


羽黒「はわっ!はわわわっ!」


羽黒は我に返った途端、提督の前から飛び退いたが、バランスを崩して姿勢がよろめく。


提督「…っ…羽黒っ!」


ガタガタっ!


???「…っ!どうされましたかっ?!司令官っ!羽黒さんっ!」


ドア☆バーン!


ドアをノックしてきた張本人によって、両手を突き出して両開きの執務室の扉を、勢いよく開け放った。

執務室に飛び込んできた艦娘は、黒々とした長髪を靡かせながら室内を見渡した。


???「敵襲ですかっ?!ご無事です…か?」


…その艦娘は、中の光景を見て想像しているものとかけ離れた状態に、固まってしまった。


執務室の大きな窓をバックに提督が羽黒を抱きかかえている姿だった。


提督・羽黒「「…あ…朝潮(ちゃん)…」」


執務室に飛び込んできた艦娘を見て、2人はその名を同時に呼んだ。

背格好は150cm前半。
腰上まで伸びたサラサラの黒々とした黒髪。
のジャンパースカートに白のボレロを羽織り、口調からその真面目さが滲み出ている。

彼女は朝潮型駆逐艦の1番艦 朝潮だ。


朝潮「あ…う…お…おぅ…おぅ…///」


朝潮の顔は焦りから、みるみる赤面に変わっていき、口をパクパクしながら島風の様な声にならない声を出しながら、傍からみたら抱き合っているとしか見えない、提督と羽黒の姿から目が離せないでいる。


提督「…朝潮、落ち着こう話を聞こうじゃないか遠征報告だろう思ったより早かったな何か変わったことはなかったか今日は姉妹でゆっくr…」早口

朝潮「お、おおお、お取り込み中失礼しましたァーっ!!///」


ドア☆バターン!


提督の声が届いていなかったのか、朝潮は弾かれるように執務室を飛び出して行った。

…勢い良くだが、きっちりドアを閉じて。


提督「…は、羽黒っ!」

羽黒「は、はははっ…はぃっ!」

提督「朝潮を追ってくれ!遠征の報告書を持ってる筈だ!」

羽黒「し、承知しましたっ!行ってきます!」


ぴゅーーーっ ガチャ!バタン!


「朝潮ちゃーん!待ってくださぁ〜いっ!」


羽黒も朝潮を追って執務室を飛び出していった…。


提督「…ふぅ…」


…あっっぶなかったァ…。

…いや、惜しかったのか?


提督「…何考えてんだァ俺…はぁ…」


執務室で1人になった提督は、そう呟いて気持ちを落ち着かせて、執務室を飛び出した朝潮とそれを追いかけた羽黒を待つことにした。

………
……


朝潮「も…申し訳ありませんでした…取り乱してしまって…」

提督「いや、タイミングが悪かった…こちらこそ申し訳ない」

朝潮「い、いえっ!…あ!こちらが遠征の報告書となりますので、ご確認下さい!」


気を取り直して朝潮は、左脇に挟んでいた報告書を提督に差し出し、朝潮は一歩下がって提督の指示を待った。


提督「ん、どれ…うん、無事資源をしっかり持ち帰って遠征隊の面々への指示も的確。朝潮に頼んで正解だったな」

朝潮「はい!司令官の指示あっての私達ですので!」

提督「…朝潮」

朝潮「はい!如何なさいましたか?」

提督「こっちにおいで」

朝潮「はい!」


朝潮はささっと提督の机の前に一歩近付いて、次の指示を待った。


提督「…いや違うそこじゃない。俺の席の側だよ。ほら…こっちにおいで」


…が、提督は朝潮のその立ち位置は違うと指摘し、席の側まで来るように手招きをした。


朝潮「あ…え…は、はい…?」


提督にそう言われた朝潮は戸惑いながら、提督の側まで近寄り、提督の席の前で直立不動の姿勢を取った。


提督「…ん、楽にして」

朝潮「は、はい…?」


すると提督は席から立ち上がり、朝潮の真正面に立ち止まり、右膝を床について朝潮の目線に高さを合わせた。


朝潮「あ、あの…司令…官?」


予想しなかった提督の行動に、朝潮は戸惑いが隠せずに目線を泳がせる。


提督「…朝潮の真面目で俺を敬ってくれているのは、十二分にわかっているつもりだ。だから俺もそんな君に応えたい。…でも張り詰めでばかりでは駄目だ。何事も緩急ってやつが大事だ」

朝潮「は、はい…」

提督「せめてこの泊地にいる時ぐらいは、心穏やかに過ごして欲しい。軍とその集団としての規律も大事だが、朝潮自身も自分を大切にして欲しいんだ。だから、ここに還った時は自分のしたい事をするんだ。今、俺とこの艦隊に尽くす事の以外にしたい事が無いのなら、時間がある時に探せばいい。何でも試してみるといい。与えられるだけじゃなくて、ブレない自分の答えを腹に据えるんだ。…できるかい?」


提督は、優しくも…だがまっすぐ戸惑う朝潮の目を見つめた。


朝潮「あ、ええ…と…」


朝潮はいきなりの出来事に混乱しているが、いい反応だ…と提督は思った。


提督「…なぁ〜に、焦って答えを出す必要はないよ。これは期限の無い朝潮の宿題だ。もちろんここに居る朝潮以外の艦娘にも…俺にも等しくこの宿題があるんだ。…もう答えが出てる娘いるかもしれないが、それはその娘の答えであって朝潮の答えじゃない。良く考えてみて欲しい」

朝潮「は、はい!」


提督にそう言われた朝潮は、漠然とだが指針に近い物を得たのか、戸惑いの目から目標を定めた時の目に切り替わっていた。


提督「…でも考えるのは安全な時にしような?わかっているとは思うが戦闘時は戦闘と僚艦の事だけに集中するんだぞ?現場は命懸けなのだから…おおっと…前線に立った事もない俺が言うのは野暮だったな…」

朝潮「…っ!いえっ!お心遣いに感謝いたします!」

提督「…ん、一緒に考えていこうな…」


…ナデナデ

話が纏った所で提督は朝潮の頭を撫でた。


朝潮「…あぅ…///」


瞬時に朝潮は、照れと嬉しさがゴチャ混ぜになった表情を見せる。

…うん、背格好相応の表情だ。

これなら大丈夫だろう。


提督「…俺から朝潮に言いたいことは以上だ…今日はお疲れ様、ゆっくり休息を取るようにね」

朝潮「ああ、は、はい!///それでは、失礼します!」


朝潮は、姿勢良く一礼してから、退室していった。


羽黒「…ありがとうございました、司令官さん」

提督「…ん…さて、この報告書をまとめてから今日は早上がりしようか…明日が本格始動だからな…新たな海域が開示された。そこの攻略にかかる」

羽黒「はい!」

提督「…因みにこの海域は羽黒と神風が深く関わる海域だ。そのつもりでいて欲しい」

羽黒「了解致しました!…あの…司令官さん?」

提督「…ん?なんだい?」

羽黒「先程の朝潮ちゃんへの話…私もまだハッキリ自分がしたい事がわかってません…ですので…」

提督「ん、そっか…俺もこの戦いが終わった先の答えなんて今決めてないし、そんなこの争いを終らせるなんて生半可な事ではのは重々承知してるさ…その合間に皆それぞれじっくり考えればいいのさ…『有事は起これば待ってくれない、有事でない時に有事の話をしろ』…それの逆だね」

羽黒「…はい!」

提督「さて…と…報告書のまとめといきたいが…朝潮が既にまとめてくれてるもんだから、やる事が羽黒の確認と俺と2人の判子を捺すだけだわ」

羽黒「くす…朝潮ちゃんの気遣いに感謝ですね」

提督「夕雲型に並んでアクの強い朝潮型を統括してるだけあるな…同型全員に間宮のスイーツ券配布して労ってやるかね…確認頼むよ」

羽黒「承りました。…ええ、きっと喜んでくれますよ」

提督「…いやぁ…そんな!って言って慌てて最初は断りそうだけどな(笑)、そんな提督の気持ちの施しには、クーリングオフという選択肢はないのだ(棒)…ま、最後はゴリ押しさw」

羽黒「ふふふ…司令官さんこの書面に不備問題はありません。公認の判子の捺印をよろしくお願いします」

提督「うむ…よし…これで今日のお仕事は完了…羽黒も手元が片付いたら上がっていいよ」

羽黒「はい…ところで司令官さん、この後は如何お過ごしになるのですか?」

提督「ん〜?ちょっと話しておきたい奴がいてな…そいつに電話するから、あまり人気の無くて落ち着ける場所に行ってくる」

羽黒「わかりました。私は、夕食後に姉さん達と矢矧さんとバーに行く約束をしてますので…もし、司令官さんか良かったら、お越しになりますか?」

提督「ん〜…軽くなら良いかもな…お邪魔させてもらうよ」

羽黒「はい♪姉さん達にも伝えておきますね。戸締りもお付き合いします」

提督「ん、ありがとう」


夜の予定を決めた提督は、羽黒と一緒に戸締まりをしてから執務室を退室し、執務室の前で羽黒を見送った。


提督「(…さて、俺はあそこに行くか…)」


提督は話場所に決めていた、ある場所に向かって歩きだした。

………
……


ザァ…ザァ…

提督は石碑のある堤防に来ていた。

少し日は傾いて少し空は赤みを帯び始めている。

風も波も穏やか。

こう言う話をするにはうってつけのシチュエーションだ。

…それにここならあまり人に話は聞かれまい。

なんたって話がかなり私用の話だし、ここからは男同士の話なので、あまり艦娘達には聞かせたくないと思ったからだ。


提督「…深雪…耳塞いでおいてくれよな?」


…一応周囲確認と石碑に一言断り入れてから、提督は私用の携帯をポーチから取り出した。


提督「…さて…と…桂島泊地の…私用回線と…」ツーットントン…


提督は岸壁に腰掛けてから、携帯の画面をタップして話し相手の名前を検索する。


プップップッ…trrrrrrr…trrrrrr…trrrrrr…tr…


桂島提督「…もしもし?私用の電話から直通とは珍しいな?」

提督「ああ、急に電話して悪いな…そっちの演習艦隊と護衛艦隊はあと1時間程で帰投か?」

桂島提督「流石抜かりがないな…そうだなぁ…今、秘書艦補佐と一緒に岸壁で待っているところだ」

提督「そうか…悪いんだけど秘書艦補佐殿に少しの間、席を外して貰える様に頼めないか?」

桂島提督「…?あぁ、わかった。少し待っていてくれ…“すまない…少しの間、席を外してくれないか?終われば呼ぶ“」

秘書艦補佐「“は、はい…お相手はどちら様でしょうか?“」

桂島提督「“佐伯の同期だ、心配はいらない“」

秘書艦補佐「“はい、それでは提督、失礼致します“」

桂島提督「…待たせたな、人払いは済んだぞ」

提督「手間を取らせて悪いな…さて、それほどじっくりは話せないから、単刀直入に話す…〇〇、お前ーーーーーーー」

……………
…………
………
……


2030時

佐伯泊地 特設バールーム


羽黒「え、ふえぇえっ?!桂島泊地の提督さんに吹っ掛けたんですかっ!」


桂島提督と、私用の電話を済ませてから佐伯泊地内にある、鳳翔さんが切り盛りする居酒屋風プレハブ小屋で夕食を済ませてから、提督は羽黒と約束していたバーで、桂島提督との話の顛末を話した。


提督「うん、今頃、帰投したあっちの摩耶と上手くやってると思う」

足柄「あっはっはっ♪提督やるわねぇ〜っ!」

提督「最後は自棄っぱちに、おう、やってやらァっ!って言ってたけど、まあ大丈夫だろう…これでもし日和ってまだ指輪渡してなかったら、今度の演習の時に直接抜き打ちで乗り込んで、ケツに蹴り入れてやる…」

妙高「て、提督!荒事はいけませんよ?!」

提督「わかってるよ…その位の勢いって事さ」

足柄「まーウチの場合は、榛名さんだなってわかってたし、指輪が来た途端、皆に公言した上で渡してたもんねぇ〜」

提督「そうだったなぁ…といっても今となっては、一般世間の傍から見れば指輪をばら撒く、イカれた野郎にしか見えんだろうな…」

那智「まぁ、その点は心配はあるまい。我々はその事を承知の上で、今も提督を慕っているんだ。世間の事は世間だ。我々の心境は理解できまい」

提督「ん、何があっても大丈夫のように一層精進すると誓うよ…」

妙高「あら、その点は心配してませんよ?私達ももちろん提督を支えます」

羽黒「わ、私ももちろんです!」

提督「ん…ありがとう皆…あ、そうそう矢矧さんや」

矢矧「…?どうしたの?提督」

提督「秘書艦見習いって事で今日は、お疲れ様。こうして個人的にちゃんと言っておきたかったんだ」

矢矧「いえ、こちらこそありがとう。羽黒さんもありがとう。色々教えて貰って感謝します」

羽黒「いえいえ♪」


…うん、矢矧も今日の業務で得るものはあったようだし、他の艦種との交友も取れるから、いい1日だったな…妙高姉妹…グッジョブ!

…因みにここは酒の入る席ではあるが、軽巡勢は外見はさて置き飲酒出来るものは意外と居る。

…ふと矢矧の手元に置いてある徳利に目が行った提督。


提督「…矢矧、徳利が空だな、冷でいいか?」

矢矧「…え?…あ、あぁー…ありがとう…じゃあ…冷や酒を頂きます」

提督「あいよ」

矢矧「…ふふ」


カウンター内をテキパキと動く提督を目で追っていた矢矧が、不意に微笑を浮かべる。


提督「…?んん?どうかしたかい?」

矢矧「いや、ごめんなさい。さっきから見ていたんだけれど、淀みが無くて生き生きしているなぁ…て…わ、悪い意味じゃないのよ?!」

那智「ククク…矢矧、先程から提督から目が離せなかったようだしな…」

矢矧「っ!///な、那智さん?!」

足柄「あ〜♪矢矧赤くなったぁ〜♪」

矢矧「う、うぅ…///」

妙高「…あまり矢矧を弄るのはおやめなさい、この酔っぱらい共」

足柄「妙高姉さ〜ん、固い事はいいっこなしじゃな〜い」

提督「まあまあ妙高…この席の時くらいいいじゃないか〜」

妙高「そういう訳にはーー」


何やら妙高型の姉3人と提督で、何やらやり取りをしていると、矢矧の隣りに座っていた羽黒が声を掛けてきた。


羽黒「…矢矧さん」

矢矧「な、何でしょう、羽黒さん」

羽黒「ここでの司令官さんの仕草…私も好きなんです」

矢矧「…あ…」

羽黒「何だかフワッと朗らかなのに、私達の事を見ててくれて…すごく安心するんです」

矢矧「…えぇ…すごくわかります…」

羽黒「だから私も矢矧さんの今の気持ちがなんとなくわかるんです」

矢矧「…」

羽黒「…きっと、その気持ちは自然とその内わかるようになると思います。司令官さんの事が好きだって」

矢矧「…え…えぇっ?!///」


いきなりの羽黒の発言に動揺した矢矧。

…と言っても那智と足柄とは違って、その事を冷やかす素振りがない羽黒を見て、少し恥じらいながらも視線を逸らさない矢矧。


矢矧「…そ、そう言うものなのかな…///」

羽黒「はい♪そういうものです♪」

矢矧「…そう…ですか…(昔の羽黒さんなら慌てふためいていたと思うけど、今は凄くゆとりがある…これが人を想うという事なのかしら…)」


矢矧はそう言葉を返すと、答えが書いてある訳でもないのに、目線を見上げて自分の気持ちを確かめようとしながら、照明で照らされた酒瓶の列をぼんやり眺めていた。

…………
………
……


2230時

提督「…そろそろお暇しようかな…みんなも明日から本格始動だ…あまり深酒はしないようにな」


提督はカウンター内の掃除と整理を粗方済ませてから、カウンターを出ながら部屋にいる艦娘達に声をかけた。


妙高「はい、お疲れ様です。私達もそろそろ自室に戻ります。…提督、お休みなさい」

那智「…む、もうそんな時間か…お休み提督」

足柄「はぁ〜い、お休みなさい提督〜」

羽黒「司令官さん、お休みなさい…明日もよろしくお願いします!…あ、矢矧さん矢矧さん」

矢矧「お休みn…え、羽黒さん何でしょうか?」


挨拶しようとした矢矧に対して羽黒は耳打ちをする為、矢矧の耳元に近づいた。


羽黒「司令官さんの自室までの護衛を宜しくお願いします…お譲りします」

矢矧「…え、それって譲られるものなんですか?」

羽黒「何事も経験ですから…お休みなさい矢矧さん」

矢矧「は、はぁ…?…お休みなさい」


何やら羽黒の言う事に要領を得ない矢矧は、言われるままに退出していく提督の後ろ姿を追い掛けて部屋を出ていった。


妙高「…秘書艦なのにいいの?羽黒?」

羽黒「…私も自分の気持ちに確信が持てたのは、この時でしたから、それが良いと思って」

妙高「…そう…なら問題ないわね…」

足柄「言うようになったわよねぇ〜我が姉妹の末っ子もぉ〜♪」

那智「あれは早目に体験しておくべきだな…あれは…良いものだ…」


…そう話しながら静まり返った廊下を、仲良く重巡寮に向かって歩いてゆく妙高姉妹であった。

…………
………
……


矢矧「…ねぇ?提督?」

提督「ん?どうかしたかい?」


提督と肩を並べて歩く矢矧が、提督の自室へ向かう廊下の道中、話しかけた。


矢矧「…明日の早朝なんだけれど、朝練に顔を出すの?」

提督「ん?もちろん顔出すよ」

矢矧「…そ、そう…なら良かった」

提督「サボったら阿武隈辺りに何言われるかわかったもんじゃないし、折角由良にも付き合ってもらってるからな…余程のことがない限りは続けるよ」

矢矧「私も変わらず参加するわ…明日もよろしくね?提督」

提督「こちらこそよろしく…俺の体力の無さにあ然とするが良い(笑)」

矢矧「ぷふっ…何それ」クスクス

提督「…いつか一周位は皆に付いていきたいなぁ」

矢矧「ふふ…続けていればそう遠くない先で出来るわよ」

提督「だといいなぁ…」

矢矧「…あ…提督の部屋に着いたわね…」

提督「うん、護衛ありがとう…で最後になんだけど…」

矢矧「…?まだ何かあるの?」


護衛後の儀式を知らない矢矧は、目を丸くしてキョトン顔をしている。


提督「もれなく頭を撫でられる権利を矢矧君に進呈します」

矢矧「…え?」

提督「…俺が矢矧の頭を撫でます」(真顔)

矢矧「…!」ハッ

………
……


羽黒『お譲りします』

羽黒『何事も経験ですから…』

………
……


矢矧「…(ゆ、譲るってこの事かぁーっ!?)///」


先程の羽黒の言った意味をここで理解した矢矧は、瞬く間に顔を赤く染めた。


提督「送ってくれた娘達へのいつもの事なので、大人しく撫でられてください」( ・ิω・ิ)キリッ

矢矧「えっ…うっ…お、お願いします…///」


提督の「皆にやってる事だから」という発言に戸惑いながらも、矢矧は頭を少し下げて撫でられる姿勢を作った。


なでなで…

提督「…ん、今日も1日有難う…また明日朝練で会おう…それじゃあお休み」

矢矧「お、おおお、おう、お休みなさい!///」


…やっぱり撫でられた後の矢矧も、例外なくキラキラしていた。

矢矧「そ、それじゃ…お休みなさい…///」


矢矧はそう言って俯きながらそそくさと、自室へと歩いていった。

………
……


うん、明日もよろしくな、矢矧。

…明日、筋肉痛にならなきゃいいけどなぁ…。

廊下の角で矢矧の姿が見えなくなってから、提督はそう思いながら自室へと入って、また来る明日に備えて床に入るのであった。

……………
…………
………
……


皆さん、長文お疲れさまでした!(_ _)

長々と書き続けてきた盆休み編は、これにて完結となります。
※いま冬ですが何か?www

詰め込み過ぎたかなぁと思いつつも、仕事だったり、ゲーム本編だったり、某SNSだったりで書く時間が中々取れないですが、次に書きたい事も山積みになっているので、また懲りずに書いて投稿したいと思います。

もし良かったら、また読んでもらえたら幸いです。

それではまた!(*^^*)ノ
Posted at 2022/01/15 11:12:18 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年12月16日 イイね!

2021.11.6㈯-7㈰ 舞鶴ソロ探訪 後編

2021.11.6㈯-7㈰ 舞鶴ソロ探訪 後編皆さん、おはこんばんちは!
Σ∠(`・ω・´)


さて、前回は丹波由良の近辺でゆらゆらしてから、その後のお話。

「屋根の舞鶴海自カレー弾丸ツアー(笑)」
の開幕であるwww


レッツ!☆ガラムマサラ!☆www


1320時 お食事処 弁天 さんに訪問

〜お店情報〜
☆お食事処 弁天
☆舞鶴市字北吸241-3
☆海自カレーとビジター営業はランチのみ
☆定休日は㈪〜㈮※理由は後に記載
☆1100時〜1400時


お店の位置はいつも屋根野郎が徘徊(笑)している赤レンガパークや北吸近辺の真裏、交差点「北吸」から1km程、道芝トンネル250m東の路地を入ってすぐ。


駐車場は、確認できたのはお店の前にざっと3台…おそらくその周囲にも停められるスペースがあると見てます。

…こちらで提供してもらうカレーはこちら!


23空ビーフカレー!(*´艸`*)


店内は田舎の実家感がとんでもねぇ高レベルの落ち着いた雰囲気。

畳の上に座布団にどかっと座って、そのまま両手を後ろ手に突き出して、天井を見上げて目を瞑れば、瞬時に安らぐというナチュラルの極地と言える空間です♪


海自の職員さんが集まり事の宴会でよく来るだけあって、こちらの旗はガチの本物(*^^*)

そんなマニアにとっても人としてもマッタリした空間にお邪魔させていただいて、穏やかな空気を堪能しながら待つこと数分…。


海自カレー「23空カレー」着弾!( ー`дー´)人


このビジュアル…これはもう「実家」感の極地と言えるカレー…!(*´ω`*)

そのお味は…(*´~`*)


お店の雰囲気も相まって、心に染み渡る家カレー♪

「ここ、俺の実家」と錯覚するほどのナチュラル感に戸惑いが隠せなかったです。
※主観には個人差がありますw

よく練り込まれた味わい。
まったりしつつそれをきりりと引き締めるスパイス。
ザ中辛カレー!

こちらのカレーは個人的にかなりツボに来るカレーでした!(*´艸`*)


朝から水分以外、ほとんど口にしてなかったのも考慮したとしてもとても美味しくて、ペロリと平らげました♪
(_ _)人 ゴチソウサマデシタ


食後はコーヒーを出していただいて、その間は店主である女将さんのお話をお聞きして、更に実家感が深まる屋根なのでした…(笑)
(*´-`*)

因みに、舞鶴基地の職員さん・隊員さん達の宴会場として、お店を開いたのがきっかけで、それが今でも続いているとの事で、基本平日休みになっているのはそういう事のだそうです。
※コロナ禍の昨今はめっきりなくなったそうです。

なので、ご用命時はお店側と要相談要予約となっております。
※海自カレーは土日のランチ時なら不測がない限り提供していただけますが、店が開いているかは、電話で確認するのが手堅いと思われます。

…すっかり長居してしまいましたが、次のお店へ向います!三6( ー`дー´)9


1420時 吟味屋 マンボウ さんに訪問

〜お店情報〜
☆吟味屋 マンボウ
☆舞鶴市行永東町29-1
☆月曜日が定休日でイベント時(要電話確認)
☆1100時〜1700時


お店の位置は、大門七条の交差点を約1.3km南下したところで、JR東舞鶴駅よりも山手になります。


駐車場は、お店のすぐ横の駐車スペースが利用できます。
キレイに停めれば9台位は停められそうですが、お店自体は広くないので、持ち帰りが主体なのかも。
※尚、店内でも普通に注文して食べることができます。

さっそく注文して、テレビをぼんやり視聴しながら待つこと数分。


こちらで提供して頂くのは、「せんだいカレー」!( ー`дー´)9

着弾してすぐに手と手を合わせて…
( ー`дー´)人イタダキマス!


雰囲気は先程の弁天 さんの23空カレーに似ているのですが、こちらは甘口寄りの中辛♪(*´~`*)

高次元でバランスした旨味とまろやかさ。
こちらも負けず劣らずの家カレーのオーラがひしひしと感じられます!(゚д゚)ウマー

スプーンが止まりません♪(*^^*)


☆完食☆(_ _)人 ゴチソウサマデシタ

少し店内でのんびりして、次の目的地へ向かいます。
三6( ー`дー´)9


1510時 赤レンガパークに戻る

…何かやたらめったら賑やかだと思ってたら、痛車のオフ会が赤レンガパーク内で行われておりました(笑)(^^)

因みに、そのイベントと同時にプラモフェスタも開催していたようで、赤レンガ倉庫内でミニ四駆大会も開催されてました。


そのイベントを横目に、屋根は軍港クルーズの券を買えるか、観光受付のカウンターに行きましたが、見事玉砕www
※いつものヤツwww

次なる目的地に向かいます。


1600時 彌伽宜神社(大森神社)に訪問


〜場所〜

JR東舞鶴駅から南へ徒歩10分弱くらいでしょうか?

駅からは背中を向けた位置に神社があるので、表の鳥居は南の通りからとなります。
※脇道から参道には比較的自由に入れます。


参拝者用の駐車場もあります。
ルートは北向き一通の道の路地に入って参道沿いにあります。


…尚、屋根は知らなかったので、コインパークに置いてぶらぶら歩いてここまで来た模様www

次に参る時、参拝の方にご迷惑にならない範囲でこちらに停めたいと思います。


参道奥の本堂に向かいます。

…その手前右側に何やら見慣れないものが…。


睦月型駆逐艦 9番艦 菊月 に搭載されていた12cm単装砲の砲身です。

こちらは常設されているとの事で、静かな境内にひっそりと佇み、戦中の名残を色濃く残しております。



2016年、有志による一般社団法人菊月保存会が結成され、ソロモン諸島政府及び現在の菊月の所有者の許可を得た上で、第四砲身のサルベージ及び舞鶴での展示のための準備を進めた。

2017年6月18日、上記菊月保存会主導により第四砲身の引き揚げが完了した。洗浄・錆止め処理後、ホニアラ港を経由して日本の神戸港へ移送。7月23日、移送開始。9月3日、神戸港に到着。9月5日、神戸港よりジャパンマリンユナイテッド舞鶴事業所(かつての舞鶴海軍工作部)に移送された。

その後、修復を経て、2020年6月27日に第四砲身は舞鶴市森の彌伽宜神社(大森神社)に奉納された。


              Wikipedia抜粋


…結構つい最近の話だったんだなと遅ればせながら知る屋根なのでした。



駆逐艦の主砲なので、大きくはないのですが、やはり人が並んでみたらそれでもそこそこ大きいですよね…。

敷居がある訳ではないのですが、触らないように屋根を生やします(笑)
(゚∀゚ )三( ゚∀゚)ニョキニョキ


そして、最奥の本殿にお参りしてから、周囲で軽く撮影して回ります。


時間も時間でしたが、非常に落ち着いた場所なので、またお邪魔したい場所となりました。

1650時 海軍御用達おまやげ館 さんに訪問

夕方になったら高確率でこちらに伺うようになりました(*^^*)

最近伺うようになったので、女将さんにも某SNSのコイツ(笑)と覚えていただいたみたいで、すっかりこちらのお店の馴染みになってしまいました(笑)


奥でこちらに訪問した提督さん達の地方のお土産を頂き、コーヒーを飲みながらお話をさせていただき、人と人の暖かな交友の時間を過ごさせていただきました♪
(*´艸`*)

こちらではよく常連さんの有志で写真展をよく開催されているそうで、お題に合う写真があれば是非参加したいとの旨をお伝えして、また訪れると告げて、夕食のカレーを食べに向かいます。三6( ー`дー´)9


1800時 レストラン 海望亭 さんに訪問

こちらは去年にもお邪魔しているお店ですが、21年度スタンプラリーで来るのは初めて!


〜お店情報〜

☆レストラン 海望亭
☆舞鶴市字浜34-3
☆定休日 水曜日
☆ランチ1100時〜1500時
 ディナー1700時〜(要確認)


こちらが専用駐車場となります。

歩いて1分圏内なので、アクセスが楽ですね♪(*´艸`*)

そして入店後、見晴らしのいいテーブル席に座って待つこと数分…。


こちらでは野菜たっぷりのキーマカレー
「のとじまカレー」が着弾♪(゚∀゚)


油通しされた野菜は甘く、ひき肉たっぷりのキーマカレーは旨味が凝縮されていて、スパイスと酸味が先に食べた2杯とは全く一線を画すカレーとなっております♪(*´艸`*)

肌の違うカレーとなればスプーンはスイスイと進みます(笑)(゚∀゚)


何ということなく完食!

この種のカレーを織り交ぜるのも、大いに有りですね♪(*´_`*)

新しい味覚の豊かさが開花させてくれます。


1830時 帰宅の途に付く。

結果は今回も3食のカレーを食した屋根(笑)(゚∀゚)

帰りの時間も考慮して、ここらで撤退することとなりました…が。


屋根「(…今回は朝飯抜いてたし、もう一食イケたな…(ニヤリ))」

…とか思っていたのは内緒であるw
※帰宅後、朝食に買ってたコンビニサンドイッチをモシャモシャしながらwww(*´~`*)




…今回もまた行きあたりばったりのいい旅だったな…。

こうなるとお金も時間も全然足りない(笑)

だからこそまた行きたくなるんだろうなぁ…と思う屋根なのでした(*^^*)

…また逢う日まで!(_ _)

…………
………
……


〜1週間後〜

…親戚の子を引き連れて舞鶴を徘徊する屋根の姿があったとかなかったとか…www(゚∀゚)

…………
………
……


          …to be Continue?(笑)

…………
………
……


以上が2021.11.6㈯-7㈰の屋根の活動でした!


…という訳で、性懲りもなく次も舞鶴ブログになりそうですよ?…皆様(゚∀゚)
※どんだけ好きやねんw

…暖かく見守っていただけたら幸いですwww

出来るだけ間を置かずに記したいと思います。


…次回は EASY MODE だしなっ!(笑)


ご清聴、ありがとうございました(_ _)

以上、屋根野郎の舞鶴探訪記でした!
Σ∠(`・ω・´)
Posted at 2021/12/16 11:42:29 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年12月10日 イイね!

2021.11.6㈯〜7㈰ 舞鶴ソロ探訪

2021.11.6㈯〜7㈰ 舞鶴ソロ探訪皆さん、おはこんばんちは!
Σ∠(`・ω・´)


性懲りもなく今回のブログも舞鶴探訪です!
※しかもソロ!w


今回のお話は去る2021.11.6-7におけるお話を、綴りたいと思います。

そして前回は友人との行動だったので、色々と制約があったのですが…



屋根「今回は…制約がないっ!!ぶっ飛んだプランも全て自己責任!なのでオッケーオッケー(笑)(゚∀゚)ヒャッハー♪」

…という訳でプランが無いようである舞鶴ソロ探訪記、はっじまっるよ〜っ!(σ・∀・)σ


2021.11.6㈯ 1740時 出発!

カメラに防寒着、お土産を持ち帰るためのクーラーボックスを準備していざ出発!


…道中のワクワクが止まりません!( ー`дー´)*


2000時 屋根、舞鶴に降り立つ

…舞鶴鎮守府開庁120周年モニュメント前の駐車スペースが空いていたので、屋根号と屋根当人を激写www

…やってみたかったんですよねぇ(*´艸`*)

そしてここを起点にその周囲の撮影スポットを回ります。

〜赤レンガパーク〜



モニュメントのライトアップ中の到着に間に合ったので、ひとしきりの撮影と到着の余韻に浸ったのち、ここに来る目的の一つである場所へ移動開始。


2120時 八島丹山 舞鶴本店さん に訪問

…また来ちまいました(笑)

戸をくぐると店長さんに出迎えて頂き、早速席について注文…。

ノンアルで一人乾杯!(*´艸`*)

…からのぉ〜





まんぷくセット+野菜セット(小)で名物ホルモン焼きうどんをキメる!!( ー`дー´)*


あ〜…うまうま♪

ホルモンの油を吸いたくったうどんと濃い味のタレが、
「美味いぞっ!美味いだろっ?!www」
とオイラの舌を全力で殴ってくるので、もう食べる前の絵の時点でノックダウンな屋根に追い打ちをかけてきますwww

…完食後、店長さんに早朝に五老スカイタワーで雲海を狙ってみてはどうか?、という有力情報をゲット!(*´艸`*)

色々な情報を頂いた上で新たに翌日の行動を再構築する運びになりましたが、翌日の行動の為の下調べを兼ねての夜間活動を開始すべく、お店を後にしました。
(_ _)人 ゴチソウサマデシタ-


2240時 夜間活動開始!

舞鶴の撮影スポット巡り&翌日の下見の活動をします。


〜舞鶴釣り公園岸壁から〜


〜北吸浄水場広場から〜


〜舞鶴旧鎮守府裏の丘から〜



〜舞鶴総督部前 歩道橋〜


〜五老スカイタワー〜




0200時 赤レンガパーク駐車場に戻り、就寝準備

粗方の活動をしてから、いつもの寝酒(笑)を引っ掛けながら翌日に備えて寝袋とプライバシーカーテンを展開して、就寝〜…(-_-)zzz

………
……



0500時 起床 提督業から始まり!(笑)

大方のデイリー任務を終らせてから、昨日の八島丹山本店の店長さんに聞いた雲海にチャレンジします!

…因みに起床時から垂れ込める霧…。

これは…行けるかも…しれないっ!!( ー`дー´)*


0700時 五老スカイタワー広場へ

霧の中から一転、青空と高い雲が見える眺望が、辺り一面に広がりそして…。








幸運にも初チャレンジで捉える事ができました!

舞鶴の雲海!(*^^*)

まるで絵画のような情景。

もう感動…感動しかありませんでした!
※これを見に沢山の方々来られていたのですが、写真はその人集りの合間を狙っての撮影です(^^)

………
……


…さて、次の目的地へ向かいます。


0715時 共楽公園 旧海軍舞鶴工廠殉職者慰霊碑・舞鶴海軍墓地へ

某SNSで同業(提督業w)の方々とお掃除するのが予定だったのですが、数日前の雨予報で集まり自体は中止となった…(;^ω^)

…が、屋根は単騎で挑みます!!( ー`дー´)9
※ただのバカwww

………
……



…で、共楽公園の駐車場での一コマ…Σ( ◈ω◈;)


その入口のアプローチが結構ギリギリだったっ!(;^ω^)
※指2本分www

…というハラハラする展開もありましたが、無事駐車して目的地へ。

まずは手前に控える、旧舞鶴工廠殉職者慰霊碑から清掃開始!



ブロアと熊の手を駆使して…


碑の前面の落ち葉を撤去!
※全面は時間がかかり過ぎると判断

手を合わせて本丸の海軍墓地に向かいます。

シカ・イノシシが出て来そうなので、恐る恐る林道を歩いて…w(;^ω^)


0815時 海軍墓地に到着









ここには歴代の様々の艦の慰霊碑があり、中では艦これにて実装されている艦も多数居たので、是非とも訪れたいと思っていた場所です。

…で、その地を早速できる範囲での掃除開始!( ー`дー´)9
※碑の周りを中心に


そしてこちらでも手を合わせてから、今度は下へ続く海軍墓地に向かう坂道の掃除をしながら下ります。

…しかしここで…Σ( ◈ω◈;)

ブロア、タヒすwww(゚∀゚)チーン

獲物は熊の手のみ…


屋根「や…や、や、やってやんよっ!コンチキショーっ!!ヽ(`Д´)ノ」


半分ヤケを起こしてましたが、熊の手一本で絨毯状になった参道を掃除開始!!

100%とは行かなくても、絨毯状態よりずっと良いはずだろ!

と言い聞かせて掃き続けます。



特に酷かった150mの上層エリアの落ち葉を退けて、無事掃除完了!!
※…と言うことにしておいた!w


…これは…次回のリベンジ案件やでっ!( ー`дー´)*

…こうして、海軍墓地での掃除に区切りをつけて、次の目的地へ…。


1100時 丹波由良駅へ

ゆらゆらしに来ちゃいました♪(^^)


そして、事前に用意してあった献花用のお花を片手に丹波由良駅の青空駐車場に屋根号を置いて、由良神社へ…


由良神社に到着!


本堂に参拝した後、軍艦由良の慰霊碑に無事に献花しと手を合わせ、
あれこれ念じて最後は
「また来ます…」
と念じて踵をかえしました。


…そして、自分が到着が遅かったのもあって、先にお越しになっていた由良神社の常連の提督さんと遭遇♪

その提督さんの連れ合いの時雨ちゃんを撮らせていただいて、ご一緒に丹波由良駅に戻る事に。


丹波由良駅の 駅cafe Anne Shirley さんに向かいシュークリームとオリーブ煎餅を購入♪

ここのシュークリームは特殊で、生地が正方形なんですが、外がサクの中フワ、カスタードクリームなのですが、濃いのにアッサリしているという摩訶不思議なシュークリームとなっております♪

そして、某SNSを確認した後、女将さんと提督さんに別れを告げて、次の目的地へ。


1220時 白嶺酒造 さんへ

実は丹波由良駅からほど近くに位置し、国道沿いに専用駐車場があるのでそちらへ停めて徒歩3分程で、直売所へ♪

酒粕とお試しで720ml瓶とこちらで購入して、お土産にしました。
※その翌日にその酒粕を使った粕汁と日本酒を頂いて上機嫌だったとさwww(゚∀゚)


1240時 藤本昌治農園さんへ

実はこちらの奥様と某SNSでFFの関係で、機会があれば伺いたいと思っていたので、こちらにも訪問しました♪


こちらでミカンと柿を購入♪

後日、美味しくご賞味となりました〜♪(*´艸`*)
※ミカンは当日の晩に、柿は翌日の晩に頂きました♪これで風邪知らず〜♪ヾ(*´∀`*)ノ

………
……


そして…


さあ、今回も始まります!

後半では舞鶴来たらこれやるだろ!(笑)でおなじみの(?)「舞鶴海上自衛隊カレー」弾丸ツアー編!

今回は、どれだけ平らげることができるのかっ?!

次号乞うご期待!(笑)(゚∀゚)


………
……


以上が2021.11.6-7における舞鶴ソロ探訪の前半戦です。

後半はカレーとその他諸々のお話がメインとなりますが、最後までお付き合いしていただいて楽しんでもらえれば幸いです。


ご清聴ありがとうございました(_ _)

以上、屋根野郎でした!Σ∠(`・ω・´)
※後編へ続く!
Posted at 2021/12/10 21:09:44 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年10月15日 イイね!

2021.10.2㈯-3㈰ 舞鶴探訪(2)

2021.10.2㈯-3㈰ 舞鶴探訪(2)皆さんおはこんばんちは!
Σ∠(`・ω・´)


今回のブログは旋回に引き続き舞鶴探訪記の後編を綴っていきたいと思います。

それでは、続編すたぁーとぉ!
(σ・∀・)σ

…さて、丹波由良の付近でゆらゆらしていたヤロー一行は、昼食のために次なる目的地へ向かいつつ、その道中で気になっていた場所へ車を停めました。


1220時
第八管区海上保安本部 巡視艇停泊地へ

海保の巡視船も気になるから見に行こ!
ということで、丁度寄れる場所に位置している第八管区海上保安本部の所属巡視船を見物しに行きました♪


PLH10 だいせん



ファランクスちゃうけど遠隔操作の単装機銃なんですね…

PLH21 ふそう


…こちらは公園と岸壁が併設されているので、比較的巡視船の近くまで行けて、結構のんびりした場所でしたので、少し落ち着きたいときや、イベント事の時はきっと接岸している岸壁に入る事が出来るのかなぁ出来るのかなぁ…て思いながらのんびりカメラ片手にブラつきます。


…振り返ったら だいせん の電光掲示板に
「新型コロナウイルス感染拡大を防ぎましょう! マスク・手洗い・咳エチケット!」

が流れていたので、気を引き締めて本来の目的地へ、向かいます!( ー`дー´)



1240時
pizzeria SLOW (ピッツェリア スロウ)さんへ!

やってきたZE!

今回のプライマリータスク!(笑)

海自カレー巡り!(・∀・)


因みにpizzeria SLOW さんの駐車場は、結構近所で、場所的にはJR東舞鶴駅のロータリ付近となりますので、行かれる方はご参考にしていただければ、幸いです。

友人も同じものを注文して…。
((*´艸`*))ソワソワ…


やってきたぜ!

あたごカレー!!( ゚д゚ )

それでは実食します!
\イタダキマス!/
 (^o^)人

………
……


…うむっ!

安心のビーフカレーですね!( ー`дー´)

家カレーのようでいて深く、ジャガイモはトロットロ♪

辛みは中辛!
※食べやすい!( ー`дー´)


ご馳走様でした!
( ー`дー´)人

ここで友人が、奢ってくれるとの事で、ちゃっかりご馳走になった屋根野郎なのであった(笑)(゚∀゚)

………
……


だが、それがいけなかったのだった…Σ(゚∀゚)



な、な、なーんと!

昼食後に赤レンガパークに戻って売店や散策をしてから、最後に舞鶴東商店街へ行こうと車に乗り込んだ時に…気がついてしまったのです!

奢って貰ったのはいいけど、うっかりハンコ押してもらうの忘れたやんけっ!!
Σ(゚∀゚)ファッ?!
※つまりノーカンwww

pizzeria SLOW さんに戻ったのですが、昼営業を終えられてしまい、実質のゲーム・オーバー…orz


友人を連れてきているのでハシゴするのも難しく、今回のスタンプラリーは成果0の結果に…(´Д⊂

………
……



屋根「ま、ま…また来るんだからねっ!!」

…次回は1人でカレーパーリー待ったなし(笑)
( ゚д゚ )


1330時 舞鶴赤レンガパークへ

MSC-688 あいしま

…あ、あいしま さん、ロービジ仕様になっている…(゚∀゚)
※因みに他の艦もロービジ化して、混在している状態でした。

☆ロービジとは?
船体の塗装を地味にして、シルエットがはっきりする色々等を極力排除した塗装のこと。
※つまり地味塗装w

因みに対比の派手を意味するのはハイビジ。

ミニコンサートも行われており、いかにも宣言解除感が漂う雰囲気となってました♪


…このまま収束してくんねぇかなぁ…。

と願わずにはいられない一コマでした。


その後、舞鶴鎮守府開局120周年行事として、赤レンガパーク内で、展示会が開かれておりますのでそちらも覗いてから、売店へ…。

次来たら買おうと思っていた ひゅうが さんのピンバッジを購入♪(゚∀゚)

…しかしおかしいな…。

前に来た時は いせ さんのピンバッジもあったような…?(;^ω^)

………
……



北吸岸壁の土日開放はよっ!!щ(゚д゚щ)


1430時 海軍御用達おみやげ館 さんへ!

前回より屋根の舞鶴探訪のコースに常設になったこちらで、女将さんとお話をしつつ、買い物もして、情報交換を促進させていただきました♪(^^)

今度、舞鶴にちなんだ写真展を開く際に作品を出展してみてはどうか?というお誘いも受けたので、次回は写真を厳選して持っていこうかと思います♪(*´艸`*)

………
……



おお…現役護衛艦のキャラもいたんやな…(゚∀゚)
※かわいいw


因みにおみやげ館で購入したのは、舞鶴に配備されている護衛艦がデザインされたマグカップです♪

前の東郷平八郎閣下のマグカップも気に入ってたのですが、真っ黒のマグカップって実用上、使いにくいのよね…(;^ω^)



1500時 坂井精肉店 さんへ!

もう舞鶴探訪における終盤の〆はここしかありません(笑)(゚∀゚)

家族のお土産用として、新しくリニューアルされた肉じゃがコロッケを揚げていただいて、持ち帰り専用で包んでもらいます♪

………
……



…え?肉じゃがコロッケの何がリニューアルされたって?

☆食べ歩き時の包み紙が発売当初仕様に!

私はいつも食べ歩きを想定して買ってないので、包み紙は頂かないようにしているのですが、デザインが発売当初の物に復刻されたようです…。

写真は次回に!☆( ー`дー´)


☆味は前より薄口へ

…とは言っても、土台が肉じゃがなので、味はしっかりしてるんですが、前ほどは濃くない(つまり食べやすい)仕様であり、それでも濃くしたいのならソースではなく、ポン酢を掛けて食べるのがgood!

やっぱり中身が肉じゃがなので、ソースはあまり合いません…(;^ω^)

そして何より毎回揚げたてを持って帰るので、家族にも好評でした♪
※揚げている待ち時間のご夫婦との会話も美味しさの秘密
(*´艸`*)


☆お値段がちょっぴり↑

¥120→¥150に価格改定されました。

…だから何なん?
美味いし、また買うわ(笑)(゚∀゚)



…というわけなのです。

もし舞鶴にお越しの際はぜひ寄ってみて下さい♪
※場所は過去の舞鶴探訪ブログにも掲載されております。


1530時 帰宅の途につく

あっという間に楽しい時間は過ぎてしまい、友人を出発地点まで送り届けなければならないため、後ろ髪を引かれる思いで舞鶴にしばしの別れを告げます…(´・ω・`)

………
……



また来るわよ!舞鶴!!Σ∠(`・ω・´)


1830時 友人を送り届けて、自宅へ

…湖南は遠かった…(;^ω^)

そこからの帰りの高速はスムーズに帰れましたが、下道が中々手強かったです(笑)
※宣言解除直後だからねw


1930時 帰宅

無事帰宅して、持ち出した用具を片付けて、パソコン立ち上げてデータの移し替え…だったのですが…。


…パソコンが立ち上がらず、お亡くなりになりました…orz

後日カスタマーセンターにも問い合わせたのですが、治る見込みは無く、修理するくらいなら新品を買う方向で検討してます。

…画像編集をせっかく覚えたのにツイてないなぁ…(´・ω・`)

…と、そんなこんなで年甲斐もなく悄気げている(笑)屋根野郎に思わぬプレゼントが…。



親しくさせていただいている知人の方から、気の早すぎるクリスマスプレゼントをいただきました♪(*´艸`*)
※みん友さん伝いで要るかの是非を聞かれたので、私は「是非プリーズ!(笑)」の二つ返事でしたwww


背負うリュックタイプのカメラリュックで、容量は結構なモノ!(゚∀゚)


上部にも何やら大物が入りそうなスペースもあり…(・∀・)


…マンフロット…だとっ?!( ゚д゚ )

…調べたら結構いいヤツでした…。

お礼の電話をしたら「少しデカいし使ってなかったから、タンスの肥やしになるくらいなら屋根くんにあげるよ〜」と言っていただいたので、感謝感激でありがたく使わせていただく事に…!


これからのカメラ活動の際に活躍・登場させます!
( ー`дー´)*

………
……


…さて、余談も込みとなりましたが、今回の舞鶴探訪記はここまで。

拙いぶらり旅をダラダラと書きましたが、楽しんで読んでいただけたのなら幸いです。

そして、また緊急事態宣言が出ない限り、来月もまた舞鶴に降り立つのだろう(笑)(゚∀゚)

………
……



まだ見ぬ発見


離れた地で気ままなノープラン旅



どこか身近で不思議な街、舞鶴


少しずっこけたっていいじゃないか?(笑)


それらの一期一会の出会いもハプニングも、それに魅せられた私は、まだまだ舞鶴からは離れられそうにありません♪(*´艸`*)



…舞鶴は良いぞ…っ!( ー`дー´)*


ご静聴、有難う御座いました!

以上、屋根野郎の舞鶴探訪でした!
Σ∠(`・ω・´)
Posted at 2021/10/19 17:09:52 | コメント(0) | トラックバック(0)

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