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屋根野郎のブログ一覧

2021年06月04日 イイね!

メダカの備忘録♯11+コクワガタ一家

メダカの備忘録♯11+コクワガタ一家皆さんおはこんばんちは!Σ∠(`・ω・´)


…さて皆さんお忘れになっているとは思いますが(爆)屋根野郎のメダカライフも今年で既に4期目に突入したのでありますが、全く報告していなかった事をお詫び申し上げますm(_ _)m


…モチベーションってのは、維持が大変…
(;^ω^)
※いや、飼う事に慣れてしまったからなのか?


とにかく、相変わらず越冬時にポツポツ落ちる事はありましたが、産卵期となった今現在の落ち率は老衰か病気を除けばほぼ落ちない日々を送っております♪(^^)


60cm水槽のナウ

こちらには古参のメダカをメインで飼育しているのは前と変わりません。

…変わったとすれば、卵から育てていた白メダカその他諸々を飼っていた、30cm1号水槽から、こちらに全部移動させた事でしょうか…。

古参になりつつあったのと体格の関係で、入れても問題無いと判断して、1号水槽には別の役割をしてもらう事にしたのは、じき後ほどと言うことで…(・∀・)


45cm水槽のナウ

こちらは楊貴妃・白メダカ・黒メダカの混成メダカで最もまとまりのない水槽(笑)です。

最近は小さいながらも産卵する個体が出始めていて、毎日底床に転がっている卵をスポイトで吸い上げる日々を送っています(笑)(゚∀゚)

こちらも大きなトラブルもなく回り続けております。


30cm2号水槽のナウ

こちらは45cm水槽の個体より少し出遅れて生まれた組なので、産卵は少ない状態ですが、食欲だけはありますね(笑)

何気に餌が消えるのが早いのは、この水槽ですwww


30cm1号水槽のナウ

…さて、前述にもありました、生体の殆どを移転させたこの水槽の今は、受精卵と針子と稚魚の隔離水槽として稼働しております。


綿棒入れの容器をベースに作った隔離ポットは、今年も大活躍なのです(笑)(゚∀゚)


これからもっと増えるんだろうな…大きくなったらどの色のメダカになるのやら…。

…得体のしれない配色のメダカになるかも(;^ω^)

そんな事を考えながらも、堅実な育成ライフを楽しんでおります♪(^^)


コクワガタのナウ

今年の3月中旬頃に冬眠から強制ウェイクアップ(笑)させて、産卵の苗床となる朽木を取り出してみたのですが、1期目のコクワガタから7匹の幼虫を採取して、2期目のコクワガタ達からは1つも採取できませんでした…(;^ω^)


…1期目のコクワガタたちは少し衰えが見え始めていますが、2期目のコクワガタたちは元気に動き回ってます。
※夜に電気付けるとガサガサいって、木の裏に隠れていきます(笑)


1期目は前程の軽快な動きは見せませんが、餌は食べに来ていますね(^^)


そしてこれから3期目の幼虫たち。
※生みの親は全て1期のコクワガタ。


隔離の仕方も変えて、マットに埋めるスタイルにしてみました。
※こうする事で温度変化が小さくて済むのでは?と言う試みです。

…また増えるといいなぁ(^^)


これで上手くいったら、来シーズンからはもっと大きい箱でやりたいと思う屋根野郎なのでした(笑)(゚∀゚)


………
……


以上がメダカとコクワガタのここ最近の日々の移り変わりです。

また定期的にこういう近況報告をここに綴りに来たいと思いますm(_ _)m


皆様、ご清聴ありがとうございました。

以上、屋根野郎のメダカ日記でした!
Σ∠(`・ω・´)
Posted at 2021/06/04 21:43:09 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年05月25日 イイね!

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 ♯束の間の夏休み編 1日目♯2

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 ♯束の間の夏休み編 1日目♯2皆さん、おはこんばんちは!∑∠(`・ω・´)

今回は夏の黄昏編にて提督が溺れて目を覚まして皆で戻っていくという最後の場面の少し後のお話です。
※前編が 夏休暇 1日目♯1 となります。


みんカラ内限定でブログ小説として書き残してますので、興味がある方は下記のURLよりアクセスしてみてください(_ _)

↓↓↓↓↓

プロローグ ♯1 午前編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44104145/

♯梅雨の日編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44223073/

♯夏の黄昏編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44271814/

♯夏休暇 初夜編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44785551/

♯夏休暇 1日目♯1
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44889139/


毎度ながらの超長文となりますが、気長にお付き合いくださいませ…。

バトル・流血・略奪等の暗い話は描かず、ゆるーく描いて行きますので、そこんとこよろしくお願いします(_ _)

基本この泊地の艦娘は、提督好き好き設定でヨロシクです(笑)

尚、この作品は 艦隊これくしょん - 艦これ - の二次創作であります。

キャラクターの人物像も公式を参考にして、著者が独自解釈したものです。

これらを踏まえた上で、お読みになってくださいませ…。

尚、このお話は時間軸上、去年の夏のお話となりますのでご了承くださいませ。

……………
…………
………
……


ー 佐伯泊地の夏季休暇 1日目♯2 ー

……………
…………
………
……


…加賀に誘われて空母寮で行われる飲み会に赴いた提督。

その会場は空母寮の中で一番広い部屋面積を持つ"談話室"にて行われていた。

提督が空母寮の入り口に差し掛かった時、そこで立ち話をしている2人の女性の姿が見えた。


???「Oh ! good evening 提督。ようこそ空母寮へ♪」

???「あ、提督、お疲れ様」


するとその2人は、提督の姿を見ると声を掛けてきた。


提督「こんばんは、サラ、今日はお邪魔させてもらうよ。ホーネットもお疲れ様…2人共、中には入らないのかい?」


流暢な英語と日本語を器用に使い分けて、母寮に歓迎した赤みの勝った茶髪をポニーテールで纏めて、その長さは肩より少し下。ネイビーブルーのノースリーブワンピースを纏う艦娘は、海外艦、アメリカ艦のレキシントン級2番艦 正規空母のサラトガ。

サラトガの後に提督に声を掛けてきた、少しウェーブの掛かった背中の中程まで伸びたブロンドヘア。白のノースリーブシャツに紺のネクタイとタイトスカートを纏う艦娘は、こちらもサラトガと同郷のアメリカ艦のヨークタウン級3番艦 正規空母のホーネット。

…はっきり言って遠目でもわかる程の美女2人が提督を出迎えた。


サラトガ「ええ、カガさんに出迎えるように頼まれまして、ホーネットと一緒に」

提督「ああ、そうだったんだ…ありがとう。ホーネットはこの泊地での生活は少しは慣れてきたかい?」

ホーネット「えぇ、シスターサラにこの泊地での分からないことは教えてもらってるし、日本の空母の皆も親切にしてくれるから、何の問題もないわ。…ここはホントに良いところね」

提督「そりゃ良かった。でも気になる事があったら話を聞かせてもらえると助かるから、宜しく頼むよ」

ホーネット「ええ、わかったわ」

サラトガ「ささ、提督、立ち話もこれくらいにして早速 dinner に参りましょう♪main はホーショーさんのお料理ですが、お題で1人1人料理を持ち寄る rule でしたので、持ち寄ってみたらとっても豪勢な dinner となりました♪」

提督「おお、そりゃ楽しみだなァ…ちなみにサラは何を作ったの?」

サラトガ「はい♪日本では夏になると焼いた Beef をよく食べると聞きましたので、肉料理を用意しました」

ホーネット「私はデザートが少ないと聞いたから、アップルパイを作ったわ」

提督「おぉ…それはどちらとも楽しみだなぁ…昨日から料理を作ることが多かったから、のんびり食べに徹して楽しめそうだ」

ホーネット「へぇ…提督は料理もするの?」

提督「ん?…まぁ少しくらいは出来るよ」

ホーネット「…少し?」

サラトガ「少しってことは無いのでしょう?提督のカレーは絶品とお聞きします」

提督「…え?その情報、誰情報?」

サラトガ「アカギさんです♪」

提督「…あの食いしん坊め…余計なことを触れて回りおってからに…」


…余計に俺のカレー2日目の楽しみが出来なくなっちゃうじゃんか…。


ホーネット「…ふふふ」

提督「ん?どうかしたかい?」

ホーネット「あ、いや、気を悪くしたらごめんなさいね?提督ってちょっと子供っぽい所があるんだなって思ったの」

提督「…あー…う〜ん、否定できないなぁ…ひょっとして幻滅した?」

ホーネット「まさか、物凄く親しみを感じてるわ。提督とはもっと話がしたいと思っていたから、この席は有り難いの…宜しくね?」

提督「いえいえ、こちらこそ!」

サラトガ「(ふふ…ホーネット、良かったわね♪)」


会場までの道中、出迎えの海外勢と雑談を楽しみながら、気が付けば入り口はもう目の前。

中からは聞き慣れた声の娘達の騒ぎ声が聞こえた。


提督「…あぁ、いつもの飲み会って感じだな…世間様にはお見せできないねぇ…」

サラトガ「あはは…」

ホーネット「この御時世だもの…私達は大丈夫でも、提督が…ね?」


…ちなみに人間の姿をしながらも人間ではない艦娘達は例のウイルスを保菌しても、発症・増殖がしないらしく、各鎮守府・泊地では艦娘達のクラスター事案は発生していない。

…が、自粛なんちゃらとやらは、そんな事は関係ない。

大きなストレスを抱える戦場に赴く彼女らのへのせめてもの発散場所として、閉鎖空間である泊地内での屋内宴会くらい大目に見てほしいものだ。

これを見越してか、司令部も"外界に目を付けられない範囲で大きな作戦の後に屋内でなら…"とお達しが来ていたのでそれに則った形での飲み会なのである。


サラトガ「それではようこそ♪空母寮の宴会へ♪」

ホーネット「歓迎するわ」


2人が先行して両開きのドアを開け放った。

その先の部屋ではいつもの顔ぶれの艦娘達が、食事を取りながら、思い思いに飲んで喋っていた。


「お、提督キターっ!」
「お先に出来上ってまぁ〜す♪」
「いらっしゃい、提督!」

提督「皆ありがとう!今晩はお世話になります!」

???「提督、席はこちらになります」 


提督が部屋に入って挨拶をすると、少し小柄の娘が提督の座る席の案内についた。


提督「ああ、ありがとう大鳳、楽しめてるかい?」


彼女は先程出迎えてくれた海外艦のホーネットと同時期に着任した正規空母で、容姿は小柄で
少し茶色がかったショートボブ、白の特徴的な上着に赤のミニスカートにスパッツ。
大鳳型1番艦 正規空母 大鳳である。


大鳳「はい、日本の皆さんだけでなく海外の方も良くして頂いているので」

提督「そうか、良い先輩達ばかりなら良かった。大鳳と相席みたいだな」

大鳳「はい、少しでも早く提督と馴染んでもらうためにと、皆さんのご配慮で相席させて頂いてます…あの、お酒をお注ぎたいのですが、宜しいですか?」

提督「おお、ありがたやありがたや、お願いするよ…」


提督の差し出したコップに並々とビールが注がれる。

そのコップに注がれた琥珀色の弾ける液体は泡の膜がコップの口の高さが調度で止まり、ビール8:泡2程の黄金比となった。


提督「…お見事、では頂きます!」


そう提督は言うと、注がれたビールをグイッと飲み干した。

それを大鳳は目を丸くして見ていた。


提督「くぅーっ!染みるなぁ〜…」

大鳳「て、提督はお酒がお好きなんですか?」

提督「いや〜好きだけどそんなに量は飲めないんだ…今、ちょうど喉が渇いてたからついつい…」

大鳳「ふふふ…そうでしたか…もう一杯いかがですか?」

提督「うん、お願いするよ………ありがとう…所で短い休みだけどちゃんと体は休めてるかい?」


2杯目を大鳳に注いでもらって、注ぎ終わったところで提督は何気なしに大鳳に質問を投げかけた。

するとその言葉を言われた瞬間、大鳳はビクリと肩を小さく跳ね上げて、膠着してしまった。


大鳳「え…ええっとぉ…」

提督「…?あ、いや、咎めるとかじゃないから…元気そうだから気分転換出来てるのかなってね…」

大鳳「そ、早朝にランニングと基礎トレをして…お昼からは鳳翔さんのお手伝いを…」

提督「ん、そっか。やっぱり日頃のルーティーンは大事だからな。大鳳が大丈夫ならそれでいいよ…早朝鍛錬は誰かと一緒にかい?」

大鳳「あ、はい。長良型の皆さんといつも一緒に走ってます。みんないいペースで走るので気持ちが良くて、軽く話をしながらやってます」

提督「おお、そりゃ良いな…空母勢では仲の良い相手はいる?」

大鳳「ええ、皆さんと隔てなくお付き合い出来ていると思いますが…」

提督「んん?言いにくいことかな?無理に話さなくても…」


むむっと少し考え込んで"言って良いものが…"というような仕草を見せた大鳳を見逃さなかった提督は、すかさずフォローを入れようとするが…。


大鳳「いえ、大丈夫です。…強いて言えば、グラーフさんとは一際仲良くできていると思います」

提督「ほぉ…グラーフと?意外だな」


グラーフとはドイツの正規空母の艦娘で、本名はグラーフ・ツェッペリン級1番艦 正規空母グラーフ・ツェッペリン。

大鳳からその名前を聞くと、提督は目配せをしてその姿を探す。

背中の肩甲骨辺りまで伸ばした薄い金髪を後でツインテールで纏めて、前髪左右を胸部辺りまで伸ばしたヘアスタイル。
白の生地がメインのタイトな服に黒のプリーツスカート姿の艦娘は、見つけるのにそれほど時間は掛からなかった。

今は赤城と加賀と立ち話をしながら、会食している姿が見える。

…加賀はそうでもないが、赤城は相変わらず片手に料理を持った状態で、その美味しそうに食べている姿をグラーフは、その食いっぷりに対して呆れ半分感心半分といった複雑な表情で、苦笑していた。


提督「…ああ、そうか…グラーフとも着任した時期同じだったもんな」

大鳳「そうなんです。あと、ホーネットさんとも輸送艦撃破任務でよくご一緒するので…」

提督「おお、そうか…いや、交友が多い事は良い事だよ。練度も似通ってるし良いライバル関係でもあるからなぁ」


そうやって提督と大鳳の2人で遠目にグラーフを見ながら話していると、視線を感じたのかグラーフがこちらに視線を向けてきた。

おお、気付かれたかと思って提督は、潔く右手を上げて会釈をすると、グラーフは一航戦の2人に断りを入れて席を外したと思えば、提督と大鳳の座っている席に向かって歩いてきた。


グラーフ「guten Abend Admiral (こんばんは、提督)タイホーと2人で私を見ていたものだから、何事かと思ったぞ」

提督「ああ、悪い、一航戦の2人近くに居たもんだからつい目が行ってな」

グラーフ「…そうなのか?タイホー」

大鳳「ええ、気に障ったのでしたら、申し訳ないです」

グラーフ「ああ、いや…2人共すまない」

提督「いやいや、謝ることはないよ。…グラーフ、もし良かったここで少し話して行かないかい?」

グラーフ「ん?良いのか?」

提督「もちろん、な?大鳳?」

大鳳「はい♪グラーフさん、ご一緒しませんか?」

グラーフ「あぁ!もちろんだ!…あ、すまない  Admiral 、まだ何も食べていないだろう?何か美味しそうなものを見繕ってこよう。好みは何だ?」

提督「あぁ、ありがとう。グラーフの好きな物で良いから頼めるかい?」


普段の目付きは少し鋭いグラーフだが、この申し出が嬉しかったのか、嬉々としてここに来てまだ何も食べてない提督を見て、気を回して料理を取ってくると言って席を外した。


提督「…普段の凛々しいグラーフも格好いいけど、嬉しそうな顔は尚更に魅力的な人だなぁ…」

大鳳「ふふふ…そうですね…提督、先程は上手く誤魔化して頂いてありがとうございます」

提督「気にしないでいいよ、外野がペラペラ喋ることじゃないからさ…3人で少し話しながら食べようか」

大鳳「はい♪」


グラーフが見繕ってきた料理はバランス良く盛り付けられてその生真面目な性格がよく解ったのだが、彼女の好みで選ばせた割に鳳翔の料理の比率が多い気がしたのは、気の所為だったのだろうか?

…何にせよ、ここに馴染んでくれている事は間違いなかったので、提督にとっては嬉しい反応であった。

………
……


提督「悪い、2人共、他の娘達にも声を掛けて回るから、少し席を外すけど大丈夫?」

大鳳「はい、お疲れ様です。行ってらっしゃい」

グラーフ「Admiral 問題ない。気にせず行ってきてくれ。Bis später(また後で)」


居心地はとても良かったのだが、他の艦娘達の様子も気になって、2人に断ってからグラス片手に席を立って、会場内をブラブラ歩く提督。

すると何やら気になる一団が目についた。


???「んぐっ…ふぅぅぅ…こんなものか…ヒリュー?」

飛龍「んぐっ…ぷはぁ〜…おぉ?アークもイケちゃうクチだねぇ〜♪」

蒼龍「ちょっ…2人共大丈夫ぅ?目がおかしいってぇ〜」

提督「…」


我が泊地の仲良しコンビである飛龍と蒼龍、それともう1人、赤毛のショートヘアの艦娘が何やら飲み比べをしている。

提督は一抹の不安を抱きながらその様子を注視していた。


???「何これしき…んん?」


提督と赤毛の艦娘との目が合った。

端整な顔立ちだがその目は普段と違い、酒の影響で据わっていて目付きが悪い。

…が、流石に目が合ってしまい、放っておくと後で難癖付けられるような気もしたので、提督はその赤毛の艦娘に向かって歩み始めた。


提督「お疲れ様アーク、随分飲んでいるようだけど大丈夫?」


赤毛の髪をボブ風に切りそろえ、その服装は白のを基調としたヨーロッパの軽装の騎士の様。
前が開いたスカートからは白のショートパンツを穿いて胡座をかいているこの艦娘は、イギリスからこの泊地にやって来た
アークロイヤル級正規空母 1番艦 アークロイヤルだ。


アーク「あぁ、大丈夫だぁ… Admiral 心配には及ばんないぃ。…それよりあなたもラム酒をどうだぁ?」

提督「遠慮なくいただくよ…おおぉっ!ちょっ!」

アーク「んぁぁ?日本男児なんだろぉ〜?その位で音を上げるのかぁ?」

提督「あ、ハイ、飲みます、飲みますってば」

蒼龍「(…あぁ…提督…)」

飛龍「(…御愁傷様…)」


お気の毒に…ドンマイと言わんばかりの目線を送ってくる二航戦ズ。

…あんにゃろめ…逃げやがったな…。


アーク「ほぉーらぁ〜♪グイッと!」


…ええい!ままよ!


提督「…んぐ…んぐ…んぐ…はぁ…うへぇ…きっつ…」

アーク「はっはっはっ!やるなぁ Admiral !私も注いで貰えるかな?」

提督「ん…随分ペースが早いみたいだけど…何かあったの?」

アーク「…」ピクリ

蒼龍「(…あ)」

飛龍「(…提督それは機雷っ!)」


少し距離を空けていたニ航戦ズが、すぅ〜っと離れていくのが提督にはわかった。

…だが、最早時既に遅し。


アーク「聞いてくれ!Admiral !ここに配属されている艦娘の皆は良いヤツばかりだっ!…うう…だが…だがなぁ…」

提督「あ、アーク…?」


…マズい…完全に泣き上戸だこの娘…。

次の瞬間、アークロイヤルは提督に酔った勢いに任せて抱きついた。


アーク「私は寂しいぃ!同郷が一人も居なくてぇ!早くウォースパイトやネルソン達に会わせてくれぇぇぇ!」

提督「わっ!ちょっ!落ち着けアーク!ちょっ!まっ!うへぁ…酒くっさ…!」


すでに出来上がっているアークロイヤルに絡まれた提督は、抱きつかれているのを引き剥がそうとするも、相手は艦娘。

捕まったら最後、されるがままとなってしまい、抵抗することを途中で諦めた。

………
……


提督「はぁぁ…もう出来上がってるを通り過ぎてて助かったな…すんなり寝落ちした…」

制服を整えている提督の後ろで、丸めた座布団とラム酒の空瓶を抱きしめて、アークロイヤルは寝落ちていた。


飛龍「提督お疲れ様〜」

蒼龍「いや〜熱い抱擁だったね〜」

提督「こんにゃろ!そそくさ逃げおってからにっ!」

飛龍・蒼龍「きゃーっ♪」

提督「…はぁ…でもアークの普段見れない側面だったな…ちょっとイギリス艦の建造が可能か調べてみるかな…」


…後日、特定条件を満たせば、クイーン・エリザベス級のイギリス戦艦ウォースパイトが、建造出来るとの一報を聞いて提督は建造に着手するが、使用の上限を決めてそれまで建造して、見事に資源をスって、半月余り秘書艦に慰められている提督の姿が目撃されたという話は、別の話である…。

………
……


提督「ふぅ…酷い目にあった…」

???「まーまー大目に見てやってぇやぁ〜」


絡んできたアークロイヤルから開放された提督に、小柄の艦娘が声をかけてきた。


提督「やぁ龍驤、お疲れ様」


髪は焦茶色のツインテールを背中の中程まで伸ばし、普段は身に付けている古代水干風の紅色の上衣は、自分の背後に畳んで置かれていて、今は白のカッターに黒のサスペンダー、黒いミニスカートの姿の艦娘。

龍驤型航空母艦 1番艦の龍驤だ。

容姿こそ小柄だが、この泊地における様々な苦楽を共にし、戦い抜いてきた頼れる年長軽空母の1人だ。

…因みに1番最初に着任した最年長の軽空母は鳳翔だ。


龍驤「…君ぃ〜なぁ〜んか失礼な事考えてへんかぁ〜?」

提督「いや、龍驤も良い感じに出来上がってるなぁとは思っただけだって」

龍驤「ホンマかぁ〜?」

提督「ホンマにそうやで」

龍驤「あ~っはっはっ♪いや〜悪い悪い♪久しぶりに司令官の関西弁聞けたわ〜♪ちょいちょい司令官♪ここ座ってーや〜♪」

提督「ん、それじゃあお邪魔して…」


そう言って提督は龍驤に勧められた隣に腰を下ろした。


龍驤「まーまー、まずは一献♪」

提督「あ、ありがと」

龍驤「にひひっ♪ウチにも注いでぇやぁ〜♪」

提督「そりゃもちろん」

龍驤「しっかし、アークっちの絡み具合は相当溜め込んどったみたいやったなぁ…」

提督「普段は凛として自分を律ししているからなぁ…その分反動もでかいってことなのかも…」


会話を始めると2人でちびりちびりとお互い注ぎあった酒を片手に、最近の泊地内での変わった事や新しく着任した娘達の話を始めた。

幼く見えて龍驤は、この泊地に長く居るだけあって艦娘達を見る目に長けている上に、とても面倒見もいいので、提督にとっては良き相談相手であり、この泊地内で鳳翔同様に頭の上がらない数少ない艦娘の1人だ。


龍驤「…まー早いとこ次の特別作戦の時にアークっちの同郷を探したってな?また同じ件で絡まれとう無いやろ?」

提督「そうだなぁ…海外勢は居ない艦多いしなぁ…資源ケチらずに腰を据えて取り掛かるか…新しい戦力も欲しいし…」

龍驤「せやせや!よーけ気張りや〜♪…あ、そや!なぁんや加賀が今日のこの会の支度の最中に提督に参加するせーへんの伝言頼んだんやけど、その時何かあった?」

提督「ん?ああ、俺の私室に来てくれた事か…いや?特段変わったことは無かったと思うけど?」

龍驤「ん〜そっかぁ〜…なんやここに帰って来てからエラいボンヤリしとってなぁ」

提督「…へぇ?」


…そう言えば、纏わり付く夕立と膝枕をしてやってた時雨を凝視してたな。

…何となく思う所があるようには見えたが…。


龍驤「…お?なんや思い当たる節あるん?」

提督「あー…もしかしたらだけど…今日の日中なんだけど駆逐艦達と…」


日中のゲーム大会の話と加賀が来た時の様子を提督は包み隠さず龍驤に話した。


龍驤「…はっはぁ〜ん…それ聞くと加賀の上の空の理由に合点いくなぁ」

提督「…え?いや、そんなあっさり納得されても…」

龍驤「ええやん、仮とは言え加賀は司令官の嫁やろ?何恥ずかしがっとんねんって話やで?膝枕くらいサクッとするかされるかしたったら落ち着くんとちゃうか?」

提督「…そんな安易なことで良いのかな?」

龍驤「はぁ〜…ええか、司令官?この泊地での君は艦娘から絶大の信頼と慕情を受けてるんや。そして皆、君の事が好きやからしんどい事でもキッチリしとる司令官の為に受け入れてる、そうやな?…で、そんな好きな相手を少しの時間でも独占できる時間ってのは、至福なんやで?それがする側となってもされる側となっても、その君からの甘えも気遣いも、その時限りでも独り占め出来る唯一のチャンスや。だから加賀も思うことがあったんやろう」

提督「…わかった…ありがとう」

龍驤「にっひっひ〜♪ま、何事も気張りや〜?もし勘違いで爆撃されても、骨は拾ったるさかいな〜♪」

提督「はは、笑えねぇ…話を聞いてくれてありがとう」


そう言うと提督は龍驤の側を離れて、再び会場内を移動し始めた。

そして、加賀を探した。


提督「(…しかし、見当たらないなぁ…どこ行っちゃったんだ…ろ…?)」

加賀「…………」


…いた…。

3人掛けのソファに腰掛けて、顔を真っ赤にしてボンヤリしていた。

…どうやら相当酔いが回っているようだ。

因みに加賀はお酒は好きだが、あまり強い方ではない。

こうして顔を真っ赤にしてボンヤリしている時は、寝崩れる手前の段階までになっている。

そんな加賀に提督は、近付いて声を掛けてみた。


提督「加賀、お疲れ様…大分酔ってるみたいだけど大丈夫?」

加賀「…あぁ…ていとく…お疲れ様れす…」


…うん、呂律が回っていない…これは見た目以上にグデングデンだ。


加賀の酒の席での寝落ちは珍しくない風景だが、この会に呼ばれた時と先程の龍驤とのやり取りもあって、構わずにはいられなかった。


提督「眠いかい?大丈夫?」

加賀「…えぇ…だいじょうぶれす…」

提督「…これは…ん?サラ、ちょっといいかな?」


…うん、大丈夫じゃないね。

そう感じた提督は、近くを通りかかったサラトガに声を掛けた。


サラトガ「はい、提督♪如何なさいましたか?」

提督「悪いんだけど、1つコップに水を入れてここに持ってきて貰えないだろうか?」

サラトガ「ええ、構いませんよ。…どうされたのですか?」

提督「いやね…ちょっと加賀がね…」


提督に向けていたサラトガの目線はソファに座ってる加賀に向いた。


サラトガ「あら…うふふ…カガさん顔が真っ赤で可愛い♪只今お持ちしますので、少々お待ち下さいね」


加賀の具合を見てピンときたサラトガは、そう言うとススっと軽い身のこなしで、水を取りに行った。


サラトガ「はい提督、お水を取って参りました」

提督「ありがとう、おーい加賀、これ飲んで少し落ち着こうか〜」

加賀「…あい…提督とサラさんもありがとうございます…んく…んく…」

提督「サラ、助かったよ…時間を取らせてしまったね…」

サラトガ「いえいえ♪では私はこれで…あら?…カガ…さん?」

提督「…え?」


サラトガに向いていた提督の視線は、何かに戸惑っているかのようなサラトガの目線を追った先には…。


加賀「う〜…ひっく…せかいがまわりまふ…」


…あれ?何か加賀の状態が悪化してなくない?


提督「…サラ?…渡してくれたのは…水だよね?」

サラトガ「え、えぇ…そのハズ…ですが…」

提督「…まさか…サラ、それ誰に入れてもらった?」

サラトガ「え?…あの…ジュンヨーさんですが…?」

提督「」


…私は理解してしまった。

遠目で陽気に酒を飲み干している隼鷹の姿を見て、酔った弾みで水と日本酒を間違えて入れたんだろうと…。

…この泊地にまだ慣れてないサラトガに頼まず、俺が行けばよかった…と言っても後の祭りである。


サラトガ「もも、申し訳ありません!…あぁ、カガさんになんて事を…っ!」

提督「あー、いや、うん、この程度で死ぬ訳じゃない。最悪戻すか寝落ちるかだろうし、俺が適当に上手くやっておくから気にしないで…今後はこの手の席での隼鷹には気をつけてね?」

サラトガ「は、はい…」

提督「まぁ、これから覚えていけばいいからさ?今謝っても加賀が正気じゃないからそれは後日にしておいて、気を取り直して続きを楽しんできてな」

サラトガ「は、はいっ!お気遣いありがとうございます!…それではまた後日…」


申し訳無さそうなサラトガに気を回させない様に、加賀の介抱を引き受けて会の続きに行かせた提督。

…さて、引き受けたは良いがどうしたものか…。


加賀「む〜…てぇ〜とくぅ〜」

提督「…ん?なんだい?」

加賀「…ひざまくら…」

提督「…え?」

加賀「ひざまくらをしょもうしまふ…」

提督「ん?膝枕?あぁ…いいよ」

加賀「かんしゃしまふ…んへへ…てぇ〜とくの膝かったいれす…」

提督「…」


提督からの承諾を得たら加賀は、隣りに座った提督の膝に何の躊躇もなく後頭部を載せた。

…なんだこの可愛い生き物…。

酔っ払うとこんなになるとは…普段の凛々しさは何処へやら…。


加賀「…すぅ…」

提督「…ありゃりゃ…さっきの追い酒でトドメだったようだな…」


…うん、この顔色なら寝てる間に戻すことも無いだろう。

…なんか今日はこういう日だな。

提督の膝の上で、心地よさそうに寝ている加賀の頭を撫でてやっていると、視界の片隅に何やら遠くの席で、こちらを見て満面の笑みでサムアップしてる龍驤が見えたような気がした。

…いや、まったく龍驤には頭が上がらないなぁ…。

………
……


グラーフ「…あのカガがAdmiralの前では、ああなってしまうのだな…」

大鳳「ふ、普段の加賀さんからは想像できませんね…お酒の力は凄いですね…」

ホーネット「…(サウスダコタから昨日のヒエーとの話を小耳には挟んでいたけど…何だか羨ましい…)」


同じテーブルについていた正規空母3人が、その様子を見て、グラーフは戸惑いの、大鳳は驚きの、ホーネットはある種の羨望の視線を送っていた。


正規空母3人「「「私も指輪を贈られたらあんなふうになってしまう(のだろうか?)(でしょうか?)(のかしら?)」」」


公然と自然に惚気を見せられて、少し当てられてしまった3人なのであった。

………
……


そんな寝落ちた加賀の介抱をしている提督の元に、加賀にとどめを刺してしまった張本人が、申し訳無さそうに近寄ってきた。


隼鷹「い、いやぁ〜…提督?さっきサラに聞いたんだけどさ…」

提督「ん?あぁ、隼鷹お疲れ様。今日のところはもういいじゃないか。後日、隼鷹とサラと俺で一緒に謝ろう。だから気にするなって」

隼鷹「あ、ありがと…そりゃ助かるよ」

提督「…どうした隼鷹、やけに殊勝だね?」

隼鷹「…提督の雷だけはマジで勘弁なんだよ…」

提督「えぇー…んなバカな…」

隼鷹「そ、それが怖いんだって〜っ!」


そう言うと隼鷹は提督の横に座って、酒とつまみ片手に他愛のない話を始めた。

…うん、バーで静かに語らうのも良いけどワイワイガヤガヤとこんな風に、語らうのも良いよな。

………
……


加賀「…んん…」

提督「ん?おお、少しは楽になったかい?」


そうこうしている内に小1時間過ぎた頃、提督の膝枕で横になってた加賀が、目を覚まそうとしていた。


加賀「…あ、あら?…て…ていと…く?」

提督「大丈夫かい?」

加賀「…なんで私は提督の膝枕の上で寝ているんでしょうか…?」

提督「あれ?覚えてないかい?酔い潰れて膝枕を所望してきたのは、加賀だよ?」

加賀「………」

加賀「っっっ!?!///」


…どうやら全て思い出したようだ。

まだ酔いが抜けきれてなくて、ほんのり赤かった頬が、今度は羞恥で真っ赤になり、顔を見られたくないのか両手で顔を覆ってしまった。


加賀「…すみません…///」

提督「たまには良いと思う…だからあんまり気にしなくていいよ」

 
…提督に謝った加賀だが、起き上がろうとしない。

…今どういう気持ちなんだろうか?

その表情は両手に覆われて見えない。

…と言っても、元々ポーカーフェイスの加賀は、他の娘より感情の機微が読み取りにくいのだが…。


加賀「(あぁ…図らずに膝枕をして貰ってしまった…///…しかしどうしましょう…恥ずかしくて顔から火が出しそうなのに、何故か起きる気になれません…)」

提督「…ま、気の済むまで付き合うし、急に動いてふらつかれても危ないから、もう少し落ち着いてから起きればいいさ」

加賀「…で、では…このままでお願いします…///」

提督「ん、いいよ」


その後、提督は公衆の面前で加賀に膝枕をし続けてしまい、加賀も起き上がるタイミングを逸してしまい、提督の膝に貼り付けになってしまった…。

………
……


そして、更に時間は過ぎて、お腹も飲酒も満足して引き上げる者、飲み足らずにバーに集う者と別れて、会はお開きとなった。

そして、人目の減った隙に加賀は提督の膝枕から起き上がって、そそくさと赤城と自室へと帰っていった。

提督は、片付けに追われる鳳翔を手伝う為に厨房に入った。

呼ばれるだけでは嫌だと言って、鳳翔を困らせてたが、渋々了承し何処と無く嬉しそうにしている鳳翔であった。

………
……


赤城「うふふ…加賀さん、宴会前の悶々とした感じから一転して、すごいスッキリしてますね♪」

加賀「え…そ、そうでしょうか?」

赤城「…やはり良いものですか?提督の膝枕って?」


一航戦の2人は、自室へ引き上げて寝間着に着替えて、部屋の真ん中に置いているちゃぶ台で向かい合って、お茶を飲んでいる。


加賀「な…内緒です…///」


加賀は、赤城の問いかけに対して、恥ずかしさからか、目を逸らして口元を湯呑で隠しながらお茶を啜る。


赤城「ふふふ…そういう事にしておきますね♪」

………
……


…全くもって、赤城にかかれば加賀のポーカーフェイスも、何を言ってもお見通しのようだ。

伊達に長い付き合いではないだけの事はある。


赤城「(…私も嫁艦ですので、頼めば膝くらい貸してくれるでしょうけど…)」


…赤城はお酒は嗜まない。

それ故に食べる専門となっているが、それでは加賀のように酔った勢いで、甘えるなんて…。

いや、あるいは「食べ過ぎちゃった♪」と言って膝枕を所望すれば…。

…やっぱり駄目…食べ過ぎて気分が悪くなるなんてことも、なったことが無い。

いつもの自分に照らし合わせたら不自然すぎる。


赤城「…ふぅ…」


赤城もお茶を啜り、加賀にわからないように小さくため息を付いた。


赤城「(…提督に膝枕をして貰うより…私は提督に膝枕をしてあげたいなぁ…)」


“食べ物以外“の場面なら割とお姉さんイメージがあるので、私はそっち路線だな…。

…と自分なりに自己分析をして、内心1人でこの方針で納得することにした赤城なのであった…。

………
……


加賀「(…やはり赤城さんも興味があるのね…)」


静かに茶を啜る赤城をふと見ると、何かを考えてるようだった。


加賀「(…赤城さん…自分なら“する側“か“される側“のどっちだろうか…とでも考えてるんでしょうか…?)」


…やはり付き合いの長い2人は声に出さなくても、思考が何となくわかってしまう。

…先程まで意地悪な質問をされたので、少しこっちもやり返してみよう。


加賀「…赤城さんは提督に膝枕をしてあげたいのですか?」

赤城「…んぐっ!///ケホケホッ!か、加賀さん?!いきなり何なんですかっ?!」


…加賀の狙い通り、赤城は咽た。


加賀「いえ…赤城さんならする側に回るだろかと思いまして…」

赤城「も、もう!///仕返しですか?!そんな事考えてません!」

加賀「…ふふ…そうですか…そういう事にしておきますね」

赤城「だ、だからそんな事じゃありませんってばぁ〜!///」


加賀は、赤城の反応に満足してそれ以上は言わなかった。

赤城も、右頬を膨らませて拗ねたように見せるが、あっという間に平静さを取り戻した。

“お互いこの辺りで手打ちにしましょう“

という意思疎通が無言で行われ、その後は静かにお茶を啜ってのんびりする2人なのであった…。

……………
…………
………
……


提督「鳳翔さん、今日もありがとうございました。ご馳走になってしまった上に、部屋までの付き添いまでしてもらって…」

鳳翔「いえいえ、いいのですよ。好きでやっている事ですから♪」


飲み会の片付けを手伝っていた提督は、鳳翔の付き添いで自室に戻る道中であった。

鳳翔「酒気は大方抜けているようですが、だいぶ飲まれていた様ですし、色んな娘達とも切れ目なく話してお気を回してらしたので、そのお礼もあります」

提督「ありがとうございます…それじゃあ甘えついでと言ってはなんですが、部屋に着いたらお茶を淹れてもらえませんか?」

鳳翔「ふふふ…畏まりました。お安い御用です♪」

提督「…で、もしよかったら鳳翔さんもお茶に付き合ってもらえませんか?」

鳳翔「…え?…よろしいのですか?」

提督「何だか今日1日、賑やかだったので1日の締めとして誰かと、ゆったりとした時間を過したいと思って…」

鳳翔「まあ…もちろんいいですよ、私でよろしければ♪」


こうして提督の自室に着いた提督と鳳翔は、部屋に中央に置かれた座卓に向かい合って座って、他愛のない話をしながら鳳翔の淹れてくれたお茶を啜ってゆったりとした時間を過ごす事になった。

………
……


鳳翔「…あぁ、そう言えば提督?」

提督「はい、なんですか?」

鳳翔「先程の飲み会の最中、なんで加賀さんが提督に膝枕を所望したんですか?」

提督「ブフゥ!」


こちらでも鳳翔からびっくり質問が飛んできて、提督は吹いた。


鳳翔「あ、あらやだ、申し訳ありません提督っ///」

提督「い、いえ…ただ鳳翔さんの口からそんな質問が飛んでくるとは思っても見なかったので…」


そして、提督は気を取り直して、この自室で夕方に時雨との膝枕を加賀に見られた話を、包み隠さず話した。


鳳翔「…左様でしたか…ふふ…加賀さんも乙女ですね♪」

提督「…男の膝なんてそんなに良いもんなんですかね…」

鳳翔「ふふふ…不謹慎ことかもしれませんが、その場限りでも構ってもらえる、独占できる、と言うのが良いんだと思います」

提督「…あぁ…なる程…」


この時、提督は先日の比叡の膝枕を思い出した。

顔を赤くしながら満足げな比叡の表情が目に浮かんだ。


提督「…今、口にしてからそれを聞いて理解できました」

鳳翔「くすっ…皆、提督の事が好きですからね…」

提督「鳳翔さんからそう言ってもらえると、嬉しい限りです…もっと頑張らないとなぁ…」


…以前ならその好意に対して半信半疑でいた提督が、今ではその好意をすんなりと受け入れている姿を見て、鳳翔は安堵の表情を浮かべた。

やはり、あの嫁艦達の直談判のお陰だろう。

…鳳翔は不安だった。

自分が初めての空母として配属となってから、直談判の以前までは殆ど私達、艦娘に甘えない人だったから…。

いつか急に倒れてしまってそのまま…なんて事になるんじゃないかと、危惧していた頃が懐かしく思う。


鳳翔「(…随分遠く昔の事ような気分になりますね…)」

提督「いやぁ…皆とこういう関係になれたのも嫁艦達のあの一件のお陰ですね…そういう風に想って貰えるよう、頑張った甲斐がありました」

鳳翔「…ふふふ…」


…提督のその言葉を聞いて“同じことお考えていた“と言う事が堪らなく嬉しかった鳳翔の顔は、笑みを浮かべた。


提督「…?鳳翔さん?どうかしました?」

鳳翔「…いえ…今仰ってた事と同じ事を考えてましたので、それが堪らなく嬉しかったんです…」

提督「…嬉し半分むず痒いもんですね…///」


少し気恥ずかしそうに頭を掻く提督。

…こんな人だから支えたいと思うのだ。

甘えて欲しいし、提督に余裕ある時はこちらから甘えたくなってしまう。

そんな彼の内面の魅力に惹かれている娘達が、数多にこの泊地に居る。

とても良い関係なのだと思う。


鳳翔「…提督、これからもよろしくお願いしますね?」

提督「あ、いえいえ!こちらこそよろしくお願いします」


何度目かわからない受け答えだが、これからも続いていって欲しい関係を確認するかの様に、頭を下げあった提督と鳳翔。

提督もすっかり酔いが醒めて、日中や夕食時の騒がしさが嘘のように落ち着いた気持ちになった。

………
……


鳳翔「…ではこれにてお暇します。提督、お邪魔しました」

提督「いえ、こちらこそ付き合ってもらってありがとうございました」


お茶を飲み終えてから何を喋る訳でもなく、お互いのんびりしていたが、時間も更けてきたので、鳳翔は退室した。

…あまり遅くなると他の艦娘達にあらぬ誤解をされても良くない、と言うのが共通認識であった。


鳳翔「それでは失礼します…お休みなさい…」

提督「お休みなさい…あ」

鳳翔「…?」

提督「送ってもらった艦娘の皆にいつも頭を撫でてるんですが…鳳翔さんは如何ですか?」

鳳翔「…えっ?えぇっ?///」


鳳翔は、瞬時に顔を赤くして視線を伏せて口元を手で隠した。


鳳翔「そ、そんな…私がしてくれと言ったら、はしたなくないはないですか?///」


そう言う鳳翔は、上目遣いで提督の様子を伺うような目線を送る。

………
……


か・わ・い・い!


提督「いえ、全然、これっぽっちも、微塵も、はしたなくないです。どうか撫でられていってください」キッパリ


何の躊躇いもない提督の言葉に、鳳翔はおずおずと頭を差し出すように提督に近寄った。


なでなで…なでなで…


ポニーテールで纏められたすべすべの黒髪が何とも心地よい。


鳳翔「…ふふふ…こうしてもらうと皆さんが喜ぶのが、わかるような気がします///」


そう言って照れくさそうに鳳翔は笑った。

………
……


鳳翔「提督、ありがとうございました。それでは改めてお休みなさい」

提督「はい、こちらこそありがとうございました。お休みなさい」


そうして、鳳翔はゆったりとした歩みで、自室に帰っていった。


提督「…今日はゆっくり寝られそうだ…」


鳳翔の姿が見えなくなってしばらく、先程まで鳳翔の姿が見えていた廊下をぼんやり見つめていた提督は、そう呟くと自室へと入って行った。

…今日の夜は夏の虫たちの囀りが、やけに心地よく感じる提督なのであった。

……………
…………
………
……


これにて夏休暇編1日目を終了とします。

長々と読んでいただき、ありがとう、そしてお疲れ様でした!(_ _)

本編のプレーの方も新しい艦娘ちゃん達が続々と増えて、嫁艦も増えているので、そちらの事も織り交ぜて執筆もしたい今日この頃であります(笑)(゚∀゚)

次は夏休暇2日目へと移行します。

また暇つぶしにでも読んでいただけたら幸いです。

それではまた!(^^)ノシ
Posted at 2021/05/25 20:19:22 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年04月08日 イイね!

2021.4.4㈰ たまにはおいでよ福井オフ に参加!

2021.4.4㈰ たまにはおいでよ福井オフ に参加!皆様、おはこんばんちは!Σ∠(`・ω・´)


さて、今回のお話は 4/4 に福井で開催された
「たまにはおいでよ 福井オフ」
に参加した際の屋根野郎の行動を綴るお話です!( ー`дー´)9

ほいでは本編、すたぁーとぉ!Σ(σ・∀・)σ


2030時 出発

R161湖西道路→北陸道をひた走り…


…コンビニに寄りつつ2時間後、福井ICで降りて、更に地道を30分…。


2300時
道の駅 みくにふれあいぱーく三里浜 到着

舞鶴同様、今回も車中泊となりますので…。


…そしていつも通りの寝酒引っ掛けて、ストーンと寝る作戦…w


…やはり寝酒効果は絶大なり!(笑)

………
……


ポワンポワンポワ〜ン


屋根「窓のプライベートシェード作ろうかなぁ…」
「どうやって作ろうかなぁ…」
「プラダン使ってぇ…切断小口をビニテで塞いで…」


チュピーン♪
※ただ起床しただけw


4/4㈰ 0500時 起床

…今日の朝の始まりは提督業から(笑)


そしてその最中、散歩がてら道の駅の周囲を散策しながら、粗方の任務を終えて周囲を見てみて、まだ雨は降っていなかったので、天気が荒れる前にオフ会会場の桜は撮りに行くことにしました。


0720時 会場、成田山九頭龍寺に到着

…ダントツ一番乗りです!( ー`дー´)9
↑ただのバカwww

〜匍匐撮影ver〜





〜脚立撮影ver〜





※トイレ上展望台のパノラマ

※風当たりのいい丘側の桜は散るのが早く…(;^ω^)


来年は満開桜を拝みたいものです!


0830時 雄島 雄島橋を見物



まだまだ開催まで時間があるので、ドライブと見物がてらこちらに立ち寄りました♪(^^)


※パノラマビュー


この時点でも雨が微妙にパラついていたので、長居はしなかったのですが…。


海の近くに来たなら釣具の1つや2つ持ってきてもいいのではと思ってしまう今日この頃なのである(笑)
※もっともゆとりのある時と天気のいい時にねw(゚∀゚)


0920時 再び会場へ

流石に本格的に降り始めてきた雨で、桜はみるみる落ちていき…(;^ω^)


早朝の内に撮影しておいて正解でした!(^^)


そうこうしているうちに、幹事であるベリサリウスさんも来て…作って頂いたブツとの物々交換をして…(・∀・)


…気が付いたら今回のオフに参加される方々が徐々に集まり、いつもの「開幕までに既に開催されてる」が発生してまして…(笑)


1000時 たまにはおいでよ 福井オフ 開幕

…もう参加の皆様のテンションが出来上がってますが何か?(笑)


1200時 トマト&オニオン三国店へお昼!

煮込みハンバーグを頂きまして、食後に撮影中に風で潰れてしまった傘を会場への帰り道に寄り道して購入。

そのままオフ会は続行され、大いに喋り、やーのん さんのレヴォーグカフェ(笑)とshiki さんが用意してくれたお茶菓子で一服入れさせてもらったり…やっぱりオフは楽しい♪(*^^*)

………
……



…途中でしんどくなって寝てしまいましたが…(;^ω^)

今回のオフに参加された皆様、お疲れさまでした!(_ _)

またお会いできる日を楽しみにしております!\(^^)/

………
……



次の大きなオフは 5/23 の嵐山ですね!(・∀・)


1600時 しげお さんと滋賀へ向けて帰る…の前に…

チームゲジナン(南部メンバー)(笑)の しげお さんとご一緒して帰る前に、自分が昨夜車中泊した、道の駅 みくにふれあいぱーく三里浜 に立ち寄り、お土産を買って…

※蕎麦と厚揚げとお米を購入♪(^^)



高速に乗る前に早い晩御飯を ヨーロッパ軒 春江店に立ち寄り、この店限定のフィッシュ丼を注文♪


サラダとお味噌汁がセットについたソース漬けにしたエビフライと白身魚のフライ × 2枚が丼に乗ったフィッシュ丼♪(*^^*)

外サクサク、白身魚のフライは中フワフワ♪

これだけで中々幸せになれちゃうのは罪づくりなもんですね♪(*^^*)

………
……



…舞鶴の帰りに、車内に充満する肉じゃがコロッケの匂いに苦しめられた先週とは、エラい違いですwww


1730時 帰宅へ…

ここで更に雨は激しさが増し、高速上は結構ヤバみな展開に…。
※ペースメーカーになっていただいた、しげお さん、ありがとうございました!(_ _)

そして、自分は手前の敦賀ICで高速を降りて、そのままR161を南下。

今日は1日雨だったので、いつもの渋滞エリアには渋滞の影は一切なく、回り道せずに真っ直ぐ走り続け…。


2000時 帰宅

無事帰宅となりました♪(*^^*)


☆今回走行距離
380km
☆総合走行距離
33250km
☆平均燃費 (MFD読み)
15km/L



…こういう環境だと4WDの恩恵をたっぷり受けられましたね♪

また出掛けたいな…舞鶴とか!(゚∀゚)
※全く懲りませんw


以上が、今回の屋根野郎の活動を綴ったブログとなります

ご静聴、ありがとうございました♪(_ _)

以上屋根野郎でした!Σ∠(`・ω・´)

………
……



…今回のオフには間に合わなかったけど、次にはこれをお披露目できます♪

…なお、嵐山オフにて電気配線をお手伝いして頂ける方大募集中です!(・∀・)

宜しくお願いします!(_ _)
Posted at 2021/04/08 14:15:58 | コメント(0) | トラックバック(0)
2021年03月29日 イイね!

2021.3.28 舞鶴ソロ探訪+α

2021.3.28 舞鶴ソロ探訪+α皆さん、おはこんばんちは!

さてさて、今回のお話は最近始めたTwitter (ほぼ見る専w) で気になった艦これ限定の同人誌即売会 “舞鶴砲雷撃戦 よーい! 65戦目“ を見に行くのも兼ねて舞鶴とその他の場所に訪れるという、お話です。


※写真成分多め…いや多いですw

※写真と時間が結構バラけていますが悪しからず…(;^ω^)


それでは本編すたぁーとぉ〜っ!Σ(σ・∀・)σ


2021.3.27㈯ 2100時 舞鶴へ向けて出発!

今回のトリップは雨も振らなかったこともあって、スムーズに走ることが出来たので、ノンストップで舞鶴まで走り抜けて…。


赤レンガパーク手前のコンビニに着いた時には、思いの外到着が早かったので、翌朝の朝食と睡眠薬(笑)と飲み物類を購入して、赤レンガパークに向かい…。


サクッと寝るために寝酒を引っ掛けてながら、スマホ片手にしていると、やがて酔いが回ってきたので、粘らずに後部座席で寝ました(笑)


…寝心地悪くて2回位起きたけどねwww


3.28㈰ 0500時 起床 提督業をこなす(笑)

前日の出発前にキラ付けを万全にしたので、遠征隊はほぼ交代なしで、デイリー任務を朝の内に消化できる分を消化しておきます。

…やがて日は登り辺りが明るくなってきた頃に屋根野郎号を動かしたり、歩いたりして朝の舞鶴散策を開始します。


…あ、予報通り朝から雨ですが何か?


0630時〜0900時 舞鶴基地周辺の散策
※メイン写真閲覧 たまに注釈w








※沖合に停泊している DD117 ふゆづき

〜護衛艦と桜〜

















※いつになったら気軽に入れるかなぁ…(;^ω^)

〜屋根号とみょうこう姉さん(時々あたご姉さんw)とのツーショット〜




〜赤レンガパークの静寂を切り取る〜


※奥に見えるのが掃海艇 MSC681 すがしま

〜恒例の椅子越しショット〜





〜赤レンガ倉庫と桜〜






0920時〜1030時 由良神社 × 丹後由良駅 × アン・シャーリーさん 訪問

舞鶴砲雷撃戦の開始は1200時なので、それまでは宮津までちょっと足を伸ばして、由良神社へ参拝しに行きました!
※雨だったのと、前日に掃除されていたそうで、キレイになってて私はお参りと、花を軍艦由良の石碑にお供えしただけでした(;^ω^)


そして、お参り後に丹後由良駅に戻ってアン・シャーリーさんに訪問して、訪れたら食べようと決めている “ちくわパン“ をモシャモシャと美味しく賞味♪(゚д゚)ウマー


※これは翌日の朝食の風景w
家族へのお土産として、酒粕メロンパンとロールケーキを購入!


…そしてもう1つのタスクとして、艦これの由良とは関係ありませんが、こちらに縁起物として縁起物の銅板の鶴亀を、訪れる方に少しでも心和んでもらおうと思って、寄贈させていただきました。

いきなりの申し出でしたが、喜んで受け取って貰えて良かったです♪(*^^*)


その記念品としてアン・シャーリーさんの缶バッチキーホルダーとハガキを頂きました♪(*^^*)


1100時〜1400時 “舞鶴砲雷撃戦“ & 散策続行

既に多くの同業者(笑)の皆様がイベント開始を待ってました(笑)Σ( ◈ω◈)


自分も、入場料を納付して1巡目は様子見、2巡目はじっくりと中で営業されているサークル様を見て回って、雰囲気を掴むのと場を楽しむことに専念しました。
※レイヤーさんが至る場所に居られました。
いい意味で2度見&たまげました(笑)(^^)


…でもレイヤーさんに「写真撮らせて下さい!」と言うには、周りのガチ勢に比べてこちらの装備が貧弱だったので、言うのが恥ずかしかったというのは、ここだけの話です…orz
※あと初心者にはハードル高いw


会場となった5号館では、多くのサークル様が活動されていて、気になるサークルは多数あったのですが懐具合も考慮して、今回は偵察と言う事で買い控えて次の砲雷撃戦で…と心に誓う屋根野郎なのでした( ー`дー´)


…あ、買ってない訳じゃないんですよ?(笑)

公式のほのぼの系の小説版で表紙と挿絵を担当された絵師さんと、最近TwitterとPixivで良く拝見している絵師さんの同人誌本とグッズを買いました♪

※同人誌は18禁だけにあらず!w


…実はその他にも、DDH183 いずも & DDH184 かが のピンバッチを赤レンガパークの常設物品店で購入!\(^^)/

みん友さんが、付けておられたのが羨ましかったので、ようやく私も真似っ子出来ました♪(笑)(・ω < )


1420時 赤レンガパークを離脱後、坂井精肉店さんに訪問


………
……



…というのも、Twitterを徘徊していたら、ちょくちょくこちらのお店が話題に上がっていたので、どんなお店が見に行ってみようと思いまして、よく見たら、帰り道に普通に寄り道していける所だったので…。


少し離れた海沿いの市営駐車場に車を止めて、こちらのお店に徒歩で向かい到着すると、愛想の良い老夫婦が営まれており、注文するとその場で揚げていただけるという、何とも空きっ腹には耐え難い暴挙(褒め言葉w)をしていただけます(笑)

そして、イベント期間限定として販売していた “肉じゃがコロッケ“ を家族にも食べてもらいたかったので、お土産として複数個揚げて頂いて、持ち帰る事となったんですが、老夫婦のお気遣いで食べ歩き用のビニール袋では湯気でふやけるので、蒸気が蒸散するようにコロッケを包んで頂きました♪(*^^*)


※こちらはその晩の風景(笑)

…いやもうこりゃファンになりますわ、ホントに(笑)

冷めてこの旨さなら、揚げたて鬼旨ですやんと、思ってしまう旨さです。

…ソース?そんな無粋なモンかけちゃイカンよ。
コロッケにソースなんて固定観念は、これに関しては捨てちまえ。
そんなことしたら具の肉じゃがと喧嘩して、台無しになっちまうよ。

…と、ブログ内で口走ってしまうほど美味しかったので、もう仕方ないですね(笑)


また来ます!( ー`дー´)

……………
…………
………
……


〜肉じゃがコロッケ余談〜

…尚、コロッケ片手に走るその帰り道は、車内に充満する肉じゃがコロッケの香りとの、悩ましくも苦悩に満ちた戦いでもあったのであった…w
※お腹空きます食べたいいやこれは晩御飯のおかず…お腹空きまs…(笑)

………
……


1720時 帰宅

舞鶴では雨は止んでいたのですが、滋賀に帰ると結構な雨が降っててワロタ…(;^ω^)エー…

……………
…………
………
……


以上が3.28の屋根野郎の活動なのでした!m(_ _)m


感想としての総括は、また舞鶴行きたいです!(笑)

今季はスタートが遅かったので、カレースタンプラリー完成させたいです!
※今季は緊急事態とかで諦めたw

コロッケ食べたいです!

由良神社にゆらゆらしに行きたいです!
※掃除とちくわパンは忘れずに!w

…と、この様に小並感満載な文章しか綴れない愚か者(笑)は何が言いたいかと言いますと

……………
…………
………
……



…舞鶴はいいぞ(笑)


ご静聴、ありがとうございました♪m(_ _)m

以上、屋根野郎でした!Σ∠(`・ω・´)
Posted at 2021/03/30 01:08:25 | コメント(1) | トラックバック(0)
2021年02月28日 イイね!

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 ♯束の間の夏休み編 1日目♯1

艦隊これくしょん -艦これ- 〜佐伯泊地の日々〜 ♯束の間の夏休み編 1日目♯1皆さん、おはこんばんちは!∑∠(`・ω・´)

今回は夏の黄昏編にて提督が溺れて目を覚まして皆で戻っていくという最後の場面の少し後のお話です。

みんカラ内限定でブログ小説として書き残してますので、興味がある方は下記のURLよりアクセスしてみてください(_ _)

↓↓↓↓↓

プロローグ ♯1 午前編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44104145/

♯梅雨の日編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44223073/

♯夏の黄昏編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44271814/

♯夏休暇 初夜編
https://minkara.carview.co.jp/userid/2501514/blog/44785551/

毎度ながらの超長文となりますが、気長にお付き合いくださいませ…。

バトル・流血・略奪等の暗い話は描かず、ゆるーく描いて行きますので、そこんとこよろしくお願いします(_ _)

基本この泊地の艦娘は、提督好き好き設定でヨロシクです(笑)

尚、この作品は 艦隊これくしょん - 艦これ - の二次創作であります。

キャラクターの人物像も公式を参考にして、著者が独自解釈したものです。

これらを踏まえた上で、お読みになってくださいませ…。

尚、このお話は時間軸上、去年の夏のお話となりますのでご了承くださいませ。

……………
…………
………
……


ー 佐伯泊地の夏季休暇 1日目 ー

……………
…………
………
……

 
目覚まし時計「ピッ…ピッ…ピッ…P…」


バシッっ!…カチ…カチチ…


なり始めた目覚まし時計を速攻で止めて、スヌーズ→オン→オフ→オン→スヌーズと手慣れた手付きで目覚まし時計を翌日の目覚ましをセットして、提督は起床した。


提督「…むうぅぅう…?」

目覚まし時計「0430」

提督「ん…くぅぅぅっ…!とりあえず執務室に詰めるだけ詰めとくか…」


提督は背伸びをして体を起こしてからそう言うと、手早く制服に着替えて、私室を後にした。

………
……



ー 司令部棟 執務室前 ー


提督「…さってと…書類に目を通すだけ通しておくか…そんでもって出来そうな奴は処理して…ん?」


退出時はカーテンやらそういったものはすべて締め切って、鍵もかけるのだが鍵は空いている上に、蛍光灯の明かりが隙間からこぼれ出ている。

…おかしい。

皆休みにしてるはずなんだが…。

…ガチャ

執務室への扉を開いた先には、妙高型の制服を纏ったショートヘアの艦娘がいた。


提督「…あれ?羽黒?」

羽黒「…はわっ!おお、おはようございます!司令官さん!」

提督「…ああ、おはよう…引き継ぎの業務の打ち合わせは休み空け前だろ?こんな朝早くからどうしたんだい?」

羽黒「その…秘書艦のお仕事はどういうことをしているのかとかを事前に知っておきたくて…あのぉ…」

提督「…あぁ…別に咎めてるわけじゃないからな?一応休みだから、こんなに朝早く秘書艦が居るとは思ってなくてさ…」

羽黒「そ…それを言うなら司令官さんだってっ!」

提督「ん?俺?それが仕事だし寝てる間に火急の案件があるといかんしな」


…一応軍隊だからね?うん。

あるんだよ、キラーパスみたいな案件が知らない内に滑り込んできてるとかさ。

前にあったんだよねぇ…連休初日に大本営にそれやられて、鬼の形相(榛名談)になったのをその時の秘書艦に見られて、怯えられたっけな…。


羽黒「あの…火急の書類はありませんでしたし、数も少なくて処理を急がなければならない案件はありません…自分が好きでここに来てやっているだけですので、司令官さんは部屋に戻ってお休みになってください…」

提督「そんな無体なぁ…もう起きちゃったじゃないか…なら…」

羽黒「…?」

提督「…引き継ぎの業務内容と作業のおさらい…もうやっとこうか?」

羽黒「は、はいっ!よろしくお願いしますっ!」


こうしていつもよりはゆっくりだが、いつも大して変わらない1日が始まった。

…ただ大きな違いは…。


提督「…あぁ…へいわだぁ〜…」ポヘー…

羽黒「司令官さん、お茶入りました」

提督「おお、ありがとう…ズズ…はぁ…加減が絶妙…」ホッコリ

羽黒「えへへ…♪良かったです」

大淀「ふぅ…羽黒さんが来てくれていたお陰で、先行して引き継ぎの段取りができたので感謝します。お茶、美味しいです♪」

羽黒「い、いえいえ…///大淀さんもいつもお疲れ様です」


その後、大淀も合流して休み明けの秘書艦引き継ぎの段取りを済ませて、開店休業状態の執務室で羽黒が入れてくれたお茶を飲んで、のんびりしていた。

そのいつもとの大きな違いは、夏季休暇中は遠征隊すらも出さずに最低限の当直の艦隊のみ出しているので、執務室は実に静かな点だ。

普段は遠征隊も出撃隊もバンバン出してバンバン帰ってきて、ひっきりなしに艦娘が行き来して執務室は割と静かな時間は少ない。

…その合間にも訪ねてくる娘も数多いるのだが…。

当直の現場の艦娘達には、もしもの時の生きて帰ることを最優先にした裁量権は与えているが、もしもの時の為に提督は執務室に詰めておく必要があると自身が意識していたので、これも普段の休みの延長線上にあるようなものである。


提督「…まぁ…休み明けになったらこの静けさともしばらくオサラバだからな…今の静寂の時間は、結構幸せだったりするよ…」

羽黒「あ、あはは…よく存じてます…」


羽黒もこの泊地に来てから長いので、この執務室の普段は知っている。

…が、秘書艦になってもらうのは初めてだったりする。

…というのも…。

………
……


〜だいぶ前の話〜


提督「今後は嫁艦が秘書艦を務めてもらって、週でローテーションで付いてもらい、負担を軽減します!」

一同「「「「「ええええ〜!」」」」」

「1日1人を希望するデースッ!」
「そーだそーだ!」
「司令官に触れられる機会を奪うにゃしぃ〜!」
「私との付き合いは遊びだったのね〜」ヨヨヨ…

提督「皆で順繰りでやってわかったんだが、引き継ぎとかで色々収拾つかないからなっ!…それとっ!さっきの遊びとか言ったの誰だっ!遊びで執務は務まらんっ!と・に・か・く!これは秘書艦を長く努めてくれた吹雪とも話し合って熟慮の上での判断だが、文句は全部俺に言え!以上!」

一同「「「「「ブーブーっ!」」」」」

当時の嫁艦'sと吹雪「(…先が思いやられる…)」

………
……



…とまあ要約するとこう言う状態だったのよ。

俺としては出来れば、嫁艦1人1人の負担を減らしてやりたいのが、本音。

だから嫁艦の人数が増えれば、1人1人の艦娘にかかる負担も分散出来るし、1週間サイクルでの交代なら、引き継ぎの準備期間も作れる。

…まぁその代わりに執務室に艦娘達が押し掛けてくる機会が増えたのは別の話なんだけど…。

…で、先の大規模作戦で練度が上限目一杯になった艦娘達に次々と指輪を贈って、ローテーションに加わってもらったという訳だ。


提督「任務や出撃を省くと、これでもかってくらい静かになるねぇ…普段は遠慮しているようだが、休みとなるとその反動が…」ビクビク…

羽黒「…?私は任務報告以外では、あまり執務室にお邪魔したことないんですけど…その他の理由で他の娘達が訪れることがあるんですか?」

大淀「………」

提督「ん?あるぞ。主にだな…」


ドア「バァーーーーーンッ!!」


羽黒「っ!!」ビクッ

提督「…元気を持て余した駆逐艦達の猛攻が…」

羽黒「…えぇー…」

大淀「あ、あなた達!ノックぐらいしなさいと何度もっ…!」

夕立「てーとくさん♪羽黒さん♪大淀さん♪おはようっぽーい♪」

雪風「おはようございますっ!」

時津風「しれー、今日お休みでしょー?遊ぼ遊ぼー♪」

島風「おうっ!提督の部屋でゲームしよ!」

深雪「司令官!先月のマ○オカートのリベンジだぁ!この深雪様の挑戦を受けやがれーっ♪」←決戦鉢巻mode

白露「そうそう!あの時の提督の高笑いをギッタギタにケッチョンケチョンしてやるんだからぁ!」←決戦鉢巻mode

初雪「司令官…お覚悟」←決戦鉢巻mode

時雨「…提督…部屋にお邪魔してもいいかな?」

村雨「ちょっといい飲み物とオヤツ持参して耐久ゲーム大会よ〜♪」


…その後ろにも発言しないだけで控えている駆逐艦達も集まっていた。


大淀「…提督?私が執務室に詰めておきますので、彼女達の相手をしてあげてください。羽黒さんも部屋に戻られても大丈夫です」

提督「…申し訳ない大淀…何かあったら、呼んでくれ。…羽黒どうする?俺は部屋に戻るけど、付いてきてくれると嬉しい…ただ現場は"かなり"混沌っぽくなると思うけど…」

羽黒「は、はい!ご一緒させていただきます!(た…大変そう…)」

大淀「…提督、ご武運を」クスッ

提督「ん…ちょっと行ってくる」


…かくして、提督の自由時間は艦娘の物という、ジャイアニズムにも似た理論のもと、朝から白昼堂々のゲーム大会(提督vs駆逐艦's)が執り行われる事となったのであった…。

……………
…………
………
……


ー 所変わって戦艦寮 長門と陸奥の部屋 ー

長門「ふぅ…中々読み応えのあるシリーズだったな…ふふ…新刊が楽しみだな…」

陸奥「あらあら♪結構熟読していたもんね。面白かったの?」

長門「あぁ!それはもう胸が熱い展開だ!」

陸奥「長門ったらすっかり漫画にハマっちゃったわねぇ」

長門「うむ!活字以外の書物は最初は抵抗があったのだが、読んでみたら止まらないんだっ…!…次回が楽しみだな…早速だか提督に返してくる」

陸奥「あら?前借りたばかりでしょう?」

長門「もう3往復読んだからな…物語の流れは掴んだ。では行ってくる」

陸奥「あらあら…早わね…いってらっしゃい♪」


あの直談判以来、提督の私室を行き来するようになった長門は、借りていた漫画を提督に返却するべく、提督の私室に向かって歩いていた。

長門「(マンガを読むようになって、駆逐艦達の話にも対応できるようになって、距離が縮まったな…提督には感謝しきれんな…ん?)」


長門が提督の私室を目指して戦艦寮の廊下を歩いていると、前方10m前のドアが開いた。


榛名「それでは提督に本を返しに行ってきますね、霧島」

霧島「いってらっしゃい」


バタン…


榛名「ふぅ…よし!」

長門「榛名おはよう」

榛名「?あ、長門さん、おはようございます」

長門「…榛名も提督の私室か?」

榛名「?ええ、そうですが、長門さんも?」

長門「うむ、借りた漫画を読み切ったからな…後がつっかえているから早目に返却をとな…その点小説は急がなくても良いからそちらも良いかもなぁ…」

榛名「ふふふ…漫画は読書サイクルが早いですからね、長門さんがよければ提督の部屋までご一緒しませんか?」

長門「あぁ、もちろん」


榛名は数冊の小説を、そして長門は20冊近くのマンガ本を抱えて提督の私室へと向かった。

………
……


…2人が提督の私室に近付いた時、叫び声が提督の部屋で響き渡っているのが外からでもわかった。

ワーワーギャーギャー!!
ソコダーオイツメロー!イッケェー!!ミユキスペsya…ッ!
フオオッ!アマイワァ!!
ウギャアアァアアッ!!


長門・榛名「……」


部屋から聞こえる数多の絶叫に2人して目を合わせる長門と榛名。


榛名「い、一体中で何が…?」

長門「…争っているようだが…乱闘の類の殴り合いではなさそうだな…少し様子を見ようか…」

榛名「は…はい!」


2人は意を決して、魔窟となった提督の私室のドアを少し開いた。

…カチャ…


長門・榛名「…じー…」


長門はドアノブより上側から、榛名はドアノブより下側の隙間からドアの向こうを覗き込んだ。

………
……


白露「わっ!わっ!ちょっ!まっ!初雪ってば、そこはダメだって!」

初雪「白露ちゃん…ジャマだって…早く追っかけないと司令官逃げちゃう…っ!」

深雪「ちょっ!お前ら仲間同士で足引っ張ってんなよぉ!ああんっ!司令官逃げんなよぉ!」

提督「あっはっはっ!レースなんだから逃げて当然だろっ!」

羽黒「あぁ!司令官さん!そこは危ないです!っ!…ふぇ?!なんで?…なな…なんでっ?!」←提督の横で観戦しているがイマイチ仕組みを理解してない

時雨「白露…!それではだめだよ!もっとスムーズにカーブを攻めないと提督に離される一方だ!」

夕立「ああーん!白露の走り見てらんない!代わってぇ!」ジタバタ

村雨「あっはっはっ♪みんな頑張れ〜♪」←呑気にお菓子食べつつ

吹雪「あははっ♪初雪ちゃん深雪ちゃん白露ちゃん頑張れ〜♪」←村雨同様お菓子食べながら観戦中

白雪「…」←ベットに腰掛けて小説を黙々と読書

磯波「はわー…これもいいなぁ〜…」←白雪の隣で何かのアルバムを拝見中

薄雲「凄い…提督にこんな趣味があったんですねぇ…あ、この写真もいいですね♪」←磯波と一緒に写真のアルバムを見ている

山風「…」←ベットに寝そべってマンガを読書

江風「…」←ポテチ齧りながらマンガを読書

五月雨「ハラハラ…ワクワク…」←観戦中

涼風「うぉー♪いっけぇ〜♪皆で提督を倒せ〜♪」

綾波「しれーかーん♪このままぶっちぎっちゃいましょ〜♪」

敷波「…ちょ!綾波ってば!司令官を倒さなきゃいけないのに応援してどーすんのさぁ…もぉう///」

島風「おおうっ!提督はっやぁ〜いっ♪」

雪風「しれぇ!そのまま!そのまま突っ走るのです!」

時津風「もぉー、さっさとドンデン返ししなよ3人ともぉ〜、まぁ〜た提督がドヤ顔になっちゃうじゃんか〜」


わいわい!やいのやいの!

………
……


長門・榛名「……ふふっ…」


…思い思いに提督の私室でくつろぐ駆逐艦達と提督と羽黒の賑やかな空間だった。


長門「…この勝負を見届けてから中に入ろうか…」

榛名「…ええ♪混ぜてもらえるなら混ぜてもらいましょうか♪」

………
……


白露「だあーっ!!またやられたぁ!」6位

初雪「…おのれ…」2位

深雪「ちっきしょーっ!なんでいっつも司令官は強ええんだよぉっ!」4位

提督「ホホホ♪キャリアが違うのだよ〜」完全勝利


コンコン


提督「にひひ…ん?はーいどなた?」

長門「休暇中にすまない、長門だ。本を返しに来た」

提督「どうぞどうぞ〜」


ガチャ…


長門「ふふ…随分にぎやかだな」

榛名「提督、お邪魔します」

提督「おや?榛名もどうしたんだい?」

榛名「長門さんと同じでお借りしていた本を返しに参りました」スッ

白雪「…?…あっ!その本は?!」

榛名「…?」

白雪「前見かけたのに無いなぁって思って気になってた本なんです…榛名さんが読んでたんだ…」

榛名「あら…ごめんなさいね白雪ちゃん…この本ついつい面白くて読み返しちゃって…」

白雪「…あ、い、いえいえ!そ、その…次…お借りしても…?」

榛名「ええ、勿論♪提督、大丈夫ですよね?」

提督「ん?おう、それか。大丈夫だよ」

白雪「ありがとうございます♪」

榛名「…ところで白雪ちゃんは今何を読んでいるの?」

白雪「ええっと…これはですね…」

………
……


江風「ごっそり欠番してるなぁって思ってたんすけど、長門さんが一気読みしてたんすね〜」

長門「あぁ、前に借りたヤツと同じ作者なんだが、作品の肌が随分違って面白い」

江風「うんうん!わっかります!」

長門「最新巻が楽しみだ…週刊誌は読まないクチだから、単行本の発売までの楽しみで気になって仕方がない…ときに山風は何を読んでいるんだ?」

山風「…えっ?え、えと…これは…ね?」

長門「ふふ…焦らなくても落ち着いて説明してくれればいいぞ」


なでなで


山風「はわわ…///う…うん!」


…おお?2人ともめっちゃ自然に溶け込んだな。


提督「榛名、長門、かなり騒々しい部屋だが大丈夫かな?」

榛名「榛名は大丈夫です!」

長門「ああ、問題ない」

提督「ん、ならいいんだけど…」

村雨「はーい♪榛名さん、長門さん、飲み物はいかがですか?」

榛名「ありがとう♪村雨ちゃん。…でも…」

長門「あぁ…こんな事なら何が持ってきたほうが良かったな…」

村雨「気にしないでください〜♪」


…ふむ、あっちはあっちで上手くやってるっぽいから安心だな。


深雪「…こーなりゃバトルだ…」

提督「…え、モード変えるの?」

深雪「3対1で勝負せいやぁーっ!」ビシィッ!

提督「うほっw何んだその無理ゲーwww」

白露「ぜぇ〜〜ったい提督をギッタンギッタンにして、吠え面かかせてやるんだからぁ〜っ!」ギリギリ…

初雪「…絶対…勝つ…っ!」クワッ!

提督「ほっほぉ〜…いいぞ〜束になって掛かってきな…纏めて返り討ちにしてやんよ〜…」ゴゴゴゴゴ…

羽黒「(はわわっ!司令官さん、悪人っぽいです…)」

夕立「…白露下手っぴだからまた負けるっぽい…」シレッ

時雨「しっ!夕立、それ以上は駄目だよ」メッ!

………
……



深雪「ちょっ!司令か…っ!それ反則…っ!」

白露「いやぁぁん!ナンデヨォォォォォッ!」

初雪「力及ばず…無念」

提督「FOOOOOOOOOOOOOOOOOっ!」

夕立「もぉー、だから白露が足ひっp…」

時雨「夕立っ!メッ!」

涼風「…なんか提督のめっちゃラスボス感が半端ねぇぜ…」

白露「グスン…もうやだぁ…誰か代わって…仇取ってぇ…」

夕立「なら私がやるっぽい!ふっふ〜ん提督さん、素敵なパーティしましょっ♪」

提督「おぅ、そのままバトルか?どうする?」

………
……


選手交代となっても尚、駆逐艦達の相手をしている提督を傍から大人勢は、お茶とお菓子をいただきながら見ていた。

榛名「…ふふふ…提督ったら子供みたいですね…あれが本来のお姿なんでしょうね…かわいい♪」

羽黒「…えぇ、私もビックリしました。…でもみんな楽しそうで良いなぁ…」

長門「あぁ、全てをひっくるめて提督なんだが、この場にいる提督の表情も初めてだな…」

大人勢「「「(…一体提督(司令官さん)はどれだけの顔を持ってる(のでしょうか?)(のかな?)(んだろうか?)…)」」」

………
……


提督「あー疲れたー…ちょい笑い過ぎたなぁ…交代で誰かする?」

江風「おっ!じゃあアタシに代わってくれよ提督〜♪」

提督「おう、よろしく頼むよ」スクッ

深雪「あぁっ!司令官!勝ち逃げはズルいぞぉ!負けるまで付き合いやがれーっ♪」

時津風「まーまー、深雪、しれーが帰って来るまで特訓しよー」

時雨「そうだね…このままでは終われない…っ!」

江風「よっしゃ!おっぱじめよーぜーっ!」


提督はゲームエリアから抜けて、傍から観戦してる大人達や、読書に耽っている駆逐艦達が集まっているエリアに入った。


提督「よっこらせっと…いやぁ…中々激しい戦いだった」

村雨「あら提督、いらっしゃい♪紅茶いかが?」

提督「おお、ありがたや…ありがとう村雨」

長門「お疲れ様、提督…激しい戦いと言っている割には、余裕そうなんじゃないか?」

提督「あの手のゲームに余裕なんて無いよ…気を抜いたら負けるし、気を抜いてなくても事故るしな…」

長門「ふむ…提督はゲームの経験は長いのか?」

提督「そうだねぇ…格闘ゲーム以外は割と長いかな…どうも格闘ゲームのコマンドが苦手でねぇ…代わりにレース物とフライトシューティングは、付き合いが長いんだ」

長門「そうだったのか…ふふ…まるで子供のようだったぞ」

提督「こういうパーティ系のレースゲームはどうしてもなぁ…思わず声が出ちゃうんだよ」

長門「だがみんな楽しそうにしている…良い事だ」

提督「まぁ持ってきたハードが粗大ごみにならなくてよかったよ…」

磯波「あ…あの…司令官?」


長門と少し話をしていた提督に吹雪の姉妹艦で、黒髪で後ろ髪をおさげに纏めた特1型駆逐艦 9番艦 磯波が、写真アルバムを抱えて話しかけてきた。


提督「ん?どうしたんだい?磯波」

磯波「この写真は…いつ撮られたんですか?」

提督「ん?…どれかな?…あぁ…懐かしいなぁ…初めて連れて行ってもらった小松基地の航空祭の写真だな…もう10年は経つなぁ」

磯波「この飛んでる戦闘機の写真、すごい躍動感ですよね!」

提督「まぁ、デカイ被写体だからなぁ…うまい人の見様見真似でがむしゃらに撮ってたな…確か現像した枚数に対して5倍の枚数はミスってたな…」

磯波「ご…5倍っ?!ここにあるのが50枚程だから…」

提督「ぶっちゃけ撮って失敗してなんぼって思ってるからな…青葉みたいに狙った被写体は一撃必中みたいなのは、凄く羨ましく思うよ」

磯波「む…難しそう…」

提督「もっと難しいのは車の流し撮りじゃないかなぁ…シルエット小さいし、近いところ走ったらそれこそカメラが追い付かないしな…磯波は写真に興味があるのかい?」

磯波「…え?あ…はい…なんだか良いなぁって思ってて…」

提督「…遊んでるデジタル一眼があったナァ…型落ちだけど使ってみる?」

磯波「…えっ?!お、お貸ししていただけるんですかっ?!」

提督「うん、本チャンのカメラ以外ならいいよ…と言うより撮った写真を見せて欲しいな」

磯波「ありがとうございますっ///…やったぁ♪」

提督「ちょっと待ってて…説明書と充電器と鞄と一式持ってくるから」

磯波「はいっ!」ワクワク

長門「…ふふ…良かったな…磯波」

磯波「あ、長門さんすみません…司令官との話の腰を折ってしまって…」

長門「なに、大した事を話していた訳では無いからな、気にするな」

羽黒「…この話を聞いたら青葉さんが食い付いてきそうですね」クスクス…

榛名「でも青葉さんは、提督がカメラを嗜んでいる事は知らなさそうですよね?」

長門「…これを知った青葉がそのうち、佐伯泊地で写真部でも結成しそうだな…」

羽黒・榛名「あぁー…」

磯波「わわわ…頑張って上達したいなぁ」

長門「…上手くなるのはとても良い事だが、青葉の真似だけはしなくていいからな?」

磯波「だだ…大丈夫です…」

…この磯波の純粋さを守りたいと強く思う大人勢なのであった…。

………
……


〜同時刻 重巡寮 青葉と衣笠の部屋〜

青葉「ふぇ…へっくしゅん!」

衣笠「大丈夫?またロクでもない噂されてるんじゃな〜い?」

青葉「なっ?!失敬な!青葉は公正な真実を公に出しているだけです!」

衣笠「(…まあ、多分それがいけないんだと思うけどね…)」

………
……



1030時

提督の私室で急遽開催されたゲーム大会は続いているが、そろそろ昼食の時間が迫ってきた。

ふと壁掛け時計を見上げた提督の視線は、その時計に釘付けになった。


提督「…(あ、人数これだけ居たら昼どうしよう…)」

榛名「…?提督?どうかされましたか?」

長門「…浮かない顔をしてるな」

羽黒「あのぅ…何か心配事があるんですか?」


いつもなら 補給艦 間宮の食堂に行って食べる事が大半だが、今日はたまには休暇をして欲しいと言ってあるので、今日は恐らく食堂としての機能は止まっている。

…なら間宮の食堂が閉まっているときにお腹を空かした艦娘達はどうするかって?

ちなみにこの泊地では自炊を推奨している。

これは将来的なことを考えてのことでもあり、作って貰えるという有り難みを噛み締めてもらう為の配慮でもあった。

…中には外食をする者もいるが、泊地の地元ならまだしも、このご時世、中々艦娘といえど外出許可がホイホイと出るわけもなく…。


提督「…(まぁ、基本みんな料理出来るしな…一部を除いて…)」

榛名「…あ!お昼ご飯の準備…」

長門「…む、そろそろ始めんとな…」

羽黒「でもこの人数ですし…」


提督のその視線に気付いた嫁艦達が、思案を始めた。


榛名「流石にここでお昼を作るのは、量的にも厳しいですね…むぅ…」

長門「…かと言って各々で…と言う訳にもいかんな…」

羽黒「でも普段遠征で出払っている娘達には、休みの時くらい出来るだけのびのびしていて欲しいような…」

提督「…あ、食堂の厨房借りようか?」

嫁艦3人「「「…えっ?」」」

提督「食堂の厨房なら広さもあるし、食材も日持ちするものなら、ある程度揃ってる。間宮さんにお願いして厨房を借りて、有志で昼食を作るってのはどうだろう?」

榛名「あぁっ♪それは良いですねっ!」

長門「うむ、私もそれなら手伝おう」

羽黒「も、もちろん私もお手伝いします!」

提督「…よし、方向が決まれば早速間宮さんに連絡を…」

……………
…………
………
……


提督「…まさか、伊良湖共々、食堂を締め切って料理していたとは…」


嫁艦との話し合いの直後に提督は間宮に、食堂の厨房を貸して欲しいと頼む電話をしたところ、今日は間宮と間宮同様に食堂を切り盛りしている、補給艦 伊良湖 が次に出す新作メニューの思案で、食堂に籠もっていることが判明した。

もちろん、厨房の使用は快諾された。

なので、提督と嫁艦3名と数人が有志で、ゲーム大会組の昼食を作る為に今現在、皆で食堂に向かって歩いている。


提督「うーん…普段から大人数に料理を作ってたらやっぱり、そうなるんだろうか…」

羽黒「あの…司令官さん?」

提督「…ん?何だい羽黒?」

羽黒「司令官さんはその…やっぱり女性は料理ができた方が良いと思いますか?」

提督「そりゃできた方が色々良いだろうけど…羽黒は出来るの?姉妹だと妙高が大抵卒無くこなせそうで足柄はカツカレーに尖ってて…那智は料理しそうなイメージが…」

羽黒「ええっと…那智姉さんはお酒のおつまみは絡みなら大抵自分で作ってしまいますね…足柄姉さんはカツカレーのイメージは強いですが、実は何でもできます…私は妙高姉さんと同室なのもあって、料理のお手伝いをしていたりするので、一通りは出来ますね」

提督「あぁ…そんな感じか…何となく羽黒はそうなんじゃないかと思ってたなぁ…」

羽黒「…こ、今度…"私も"司令官さんと一緒にお料理してみたいです…///」

提督「あぁ、良いよ………って…"私も"?」

榛名・長門「「???」」


提督と羽黒の会話に対して榛名と長門は、「何の話?」と言うような表情で顔を見合わせている。

そんなことは露知らず、羽黒は提督の疑問に対しての回答を示した。


羽黒「ええと…その…昨日、比叡さんと一緒にカレーを作ったのをご馳走してもらったと吹雪ちゃんから聞いて…///」

提督「…あぁ…そういやシレッとあの中でカレー頬張ってたな…吹雪」

吹雪「はいっ!即興だったのに、凄い完成度でした!」


そんな会話中、目をキラキラさせながら、2人の会話に割って入ってきた。


提督「…でも、あれの味決めたのは全部比叡だし、俺は横で野菜だの何だのを切り揃えてただけし…」

吹雪「またまた〜そんなこと言ってて息ピッタリでしたよ?」

提督「…さてはあのカレー作ってる最中に皆に言いふらしたのは…」

吹雪「…あ…えへへ…///」

提督「…食べ物の恨みってのは根深いんやで?」

吹雪「…え"っ…」

提督「…ふふふ…冗談だよ…皆美味しそうに食べてくれてたし、それがお代みたいなもんだよ…後々の楽しみが先食いされた事に対する細やかな意地悪だよ」

吹雪「も、も〜う!脅かさないでくださいよぉ〜」

提督「いや、悪い悪い…でも昼はどうしようかなぁ…」

榛名・長門「「…ではカレーを」」

提督「…え?」


先程から黙って会話を聞いていた榛名と長門が、何やら有無を言わせない圧力で両名カレーを作ることを提案をしてきた。


提督「…羽黒はどう?」

羽黒「はは、はい…い、いい、いいと思いマス…」

提督「ふ、吹雪は?」

吹雪「は、は、ハイっ!つつ、作る人によってカレーは違うので、も、問題ありませんっ!」

提督「…?…ん、そっか…そうだな…それじゃあ皆でカレー作ろうか」


戦艦勢の圧に押されるようにたじろぐ2人の反応に疑問を抱きながらも、提督もカレーを作る事を決定した。

………
……


調理担当の皆で厨房に入ると、その内“それぞれ好みが違うから、提督、長門、榛名、羽黒で4種類カレーを作ろうか“という話の流れになり、ゲーム大会勢の昼食はちょっとしたカレーパーティーとなった。

………
……


その昼食後、4人は残って調理器具と食器の片付けをしながら、カレー談義に花を咲かせていた。


提督「…うむ…甘いカレーもまた一興だったよ」

長門「ふふ…それは良かった…」甘口担当

羽黒「提督のカレーはコクとスパイシーに重きを置いたカレーでしたね…美味しかったです♪」中辛1担当

提督「あー…俺が作ると大抵あの味にしちゃうんだよな…少しの趣味に走りすぎた…羽黒の作ったカレーも美味かったなぁ…榛名の作ったカレーと肉違いとは思えない位違ったよ」辛口担当

榛名「提督はカレーに対しての守備範囲が広いんですね…参考になりました!」中辛2担当

提督「いやいや、榛名のカレーはスパイスと旨味のバランスがとても良かった…牛と豚で全然違うってのもあるけど各々で隠し味が違ってとても良かった…羽黒のカレーは食べてほっこりというか…そう、食べたことないのに食べた事があるような懐かしさがあった…不思議なもんだ。…で、やっぱり売れ行きを見てもわかるけど、やっぱり駆逐艦達には甘口と中辛の2つの売れ行きが良かったなぁ…」

長門「あぁ、私のカレーは甘口だが色々な具材の旨味からからくる甘さだからな」

提督「やっぱりそうか…玉ねぎを大量に炒めて、酸味の出る人参は控えめ。ああ作るとあんな味なんだなって新しい発見だったなぁ」

榛名「(…あれ?そう言えば長門さん…)」

羽黒「(…提督のカレーを食べてなかったような…?)」

提督「…あ、そう言えば、長門はどうだった?俺のカレー」

長門「…え?…あ、あぁ、美味かったぞ…」

提督「…?」

長門「て、提督!次の借りれそうな本を見繕ったら私は部屋に戻るがいいか?!」

提督「え?え?…別に許可取ることないけど…いいよ?」

長門「そ、そうか!提督!有意義な時間だった!ありがとう!」スタタタ…


…何やら、慌てた素振りで長門は我先にと提督の私室に向かう背中を、提督と榛名と羽黒の3人はキョトン顔で見送った。


提督「…長門、急にどうしたんだろ?」

羽黒「さ、さぁ…?」

榛名「(…もしかして長門さん…?)」


………
……



…時刻は夕刻に差し迫っていた。

提督は私室にて駆逐艦達とゲーム大会を続行となり、榛名と羽黒はそれぞれ自室に戻っていた。


深雪「はぁぁ〜…めっちゃ遊んだぜ〜…結局全体で見たらまた負けが込んじまったなぁ〜…あー、チキショー…」

提督「あー…疲れた…騒ぎ疲れた…こういう疲れ方は久々だなぁ…」

夕立「…ふぁぁ…わふっ…夕立眠くなってきたっぽいぃ…」

時雨「ふふ…あれだけ騒げば疲れるよね」

白露「…zzz」←村雨に膝枕されて寝落ち

村雨「………」←膝枕しつつ小説を黙読中…

初雪「…zzz」←吹雪に膝枕されて寝落ち

吹雪「…あ…もう1600時なんですね…楽しくて時間を忘れちゃってましたねぇ」←寝落ちした初雪の面倒を見つつボンヤリしてる


あれだけ騒いでいた駆逐艦の娘達も、騒ぎ疲れて机や床に突っ伏して寝ている娘や、変わらず本を読み耽っている娘、本を読んでいると見せかけて寝落ちしている娘、はたまた先に引き上げた娘などと、思い思いに過ごしている。


夕立「むー…提督さん…えいっ!」


ガバッ!


提督「んうぉっ!」

時雨「!!」


おもむろに近付いてきた夕立が、提督の後ろから首に抱きついてのしかかった。


提督「おい、夕立…戯れ付くな…」

夕立「むー…このままくっ付いて寝たいっぽいぃ…zzz…」

時雨「(…夕立は無邪気に振る舞えていいなぁ…)」

提督「はぁ…やれやれ……ん?時雨どうしたんだい?」

時雨「あ、い、いや、何もないさっ…」


提督に抱き着いて即寝落ちした夕立を凝視していた時雨の視線に気付いた提督だったが、時雨にはぐらかされてしまった。

…凝視されていた原因は抱き着いたまま寝落ちした夕立だろうが、時雨のその視線は提督にはどこか羨ましそうにも見えた。


提督「…時雨も休む?」

時雨「…えっ?えっ?」

提督「…俺の首は1つしかないから無理だけど、膝とかなら貸せるぞ?」

時雨「うう…」

提督「そんな物欲しげな目をされたらほっとけ無いし…少しくらいなら寝てもいいしさ…ほら」

時雨「う…うん…お邪魔します…///」


スス…トスン…

時雨は提督にそう言われると、素直に提督に近づいてそのままそっと提督の膝の上に仰向けになって頭を預けた。


時雨「…すぅ……ふぅぅ…」

提督「皆とはしゃいでちょっと疲れちゃったか?」


なでなで


時雨「うん…でも今日一日凄くのんびりできたよ…付き合ってくれてありがとう…提督…」

提督「どういたしまして」

時雨「…んん…撫でられるの…心地よくて…安心するね……すぅ…」

提督「…時雨?」


時雨も、提督に身を委ねるとあっという間に寝てしまった。


提督「(…むむ…今寝静まった2人を起こすのは忍びないし、どうしたものか…)」

コンコンコン…

そんな事を考えていたら、今度は私室のドアを叩く音が室内に響く。


提督「?はーい、誰だい?」

加賀「お休みにすみません、加賀です。…今、宜しいでしょうか?」

提督「どうぞ〜」


…ガチャ…

私室のドアが開くと相変わらず表情が読み取りづらい仏頂面な加賀が、部屋の入り口で提督の姿をその瞳に捉えて話しかけてきた…。


加賀「…提督、今晩なのだけれど…予定は空いているかしら?」

提督「ん?…あぁ、ゆっくりするつもりだがどうかしたかな?」

加賀「今宵、航空母艦全員で集まって飲み会をするのだけれど…提督も如何ですか?」

提督「おお、それはいいねぇ…何時からだい?」

加賀「1830から空母寮で……す…」


開催時間と場所を伝えた加賀の視線が、提督の目線から別のものに移った。

加賀のその視線は、提督に膝枕されていすよすよと寝ている時雨と、首元に抱き着いたまま寝落ちた夕立に移った。


加賀「…………」

提督「…あ、悪い、皆遊び疲れてそのまま寝ちゃって…」


加賀のジトッとした目線に居心地の悪さを感じた提督は、弁明を試みたところ…。


加賀「…要件はそれだけです…お越しになりますか?」

提督「ん?あぁ、お邪魔させてもらうよ」

加賀「わかりました…では、また後程………」


その弁明を聞いたのか聞かなかったのか、加賀のその視線をふと解かれて、再び提督の目線を捉え出欠の確認をしたら、さっさと部屋の入口へ踵を返して部屋を後にしようとした。

…ドアが閉まる瞬間、提督には加賀が流し目で膝枕される時雨を見ているのが見えた気がした。

…バタン


加賀「…ふぅ…」


ドアが締めた直後、廊下を出た加賀は小さく溜息をついて、何やら気を落ち着かせるようにしていた。


加賀「(…夕立は気性がああだからあまり気にしなかったけれど、時雨のように私も自然にあんな風に出来るかしら…?)」

加賀「…あぁ…いけない…早く提督が来ると鳳翔さんに話を通しておかないと…」


悶々と考えていた加賀は気持ちを切り替えて、小声でそう呟くと空母寮に向かって足早に歩き始めたのであった。


時雨「………」


その時雨は膝枕されている状態のまま、目線だけで加賀が退出していったドアをジッと見つめていた。


提督「…?時雨?」

時雨「…あ、ゴメンね…迷惑かけちゃって…」


何故かいきなり時雨に謝られてしまった提督。


提督「…?時雨がなんで謝るんだい?」

時雨「つ、次の予定が出来たんだから、僕らもそろそろお暇するよ…」


そう言うとそそくさと起き上がろうと時雨は起きようとする。


提督「…」


…が、提督は時雨の頭を膝に押さえ付けて、起きれないようにして、その行動を阻止した。


時雨「…ちょっ!あっ!…て、提督?」


提督の意外な行動に時雨は焦った。


提督「せっかく時雨が寝付いたところだったんだ。時間までは遠慮しなくていいよ」

時雨「え…い、いやでも…」

提督「1800までは1時間半弱ある、滅多にない事なんだからこんな日があって良い…ここで寝なさい。…これは提督命令です」

時雨「うぅ…ずるいよぉ…///」

提督「あんなに穏やかな表情見せらた後に、そんな無理矢理出て行かせられる程、野暮じゃないからね…」

時雨「…わかったよ…でも…時間になったらちゃんと起こしてね?」

提督「もちろん」

時雨「…それじゃあ…改めて…お休み…」


再び眠る姿勢に入った時雨が意識を手放すのはそう時間はかからなかった。


提督「…お休み…」


つい先程に時雨の頭を押さえ付けた手は、優しく撫でる手へと変わっていた。


夕立「…zzz」

提督「…夕立…頼むから涎垂らすのやめなさい…」


せっかく時雨の寝顔でほっこりしているところに、全体重をのし掛けてもたれ掛かりながら爆睡する夕立の垂れた口角から、首筋に垂れてきた涎ですっかり雰囲気が台無しになってしまった提督なのであった…

………
……


1800時

提督「お、時間か…時雨…時間だ」

時雨「うぅん…おはよう…提督…」

提督「おはよう、ぼちぼち皆の撤収準備を始めてくれるか?」

時雨「うん…よっ…と…」


顔がこころなしかスッキリした時雨はスクッと起き上がって、寝ている姉妹たちを次々と起こして回りはじめた。


時雨「ほら、夕立…起きて、寮に帰るよ。村雨も白露を起こしてくれないかな?…江風も山風も起きて…提督が部屋を出るから、僕たちも寮に帰るよ?」


…駆逐艦たちが提督の私室から撤退するまでには、それほど時間はかからなかった。

彼女らの口々からは、「次はリベンジする!」や「お邪魔しました」や「もっとのんびりしたかった…」といった言葉が投げかけられたのを締めの挨拶に、各々の部屋へと戻っていった。


提督「…また宜しくな…皆…」


提督は駆逐艦の娘達が見えなくなったところでそう呟いた。


提督「…さってと…そのまま空母寮に行くか…」


提督もそう言うと空母寮に向かって歩き出した。

………
……


白露「…ねぇ、時雨?」

時雨「…ん?なんだい?」

白露「なぁ〜んか良いことあったの?機嫌良さそうじゃん」

時雨「皆と沢山遊べたからね」

白露「ふぅ〜ん…それだけぇ?」

時雨「…え?」

村雨「まさかあの状況を見てない訳ないじゃな〜い♪良い感じだったわよねっ♪」

時雨「…な、なんと事かな?」

夕立「…?」

村雨「"うぅ…ずるいよぉ…///"」ボソッ

時雨「わ、わーっ!わぁーっ!///」

白露「いや〜あれは萌えるわ〜w 我が妹ながら恐ろしいwww」

夕立「…ぽいぃ???」

時雨「あ、あれは仕方なくっ!提督がどーしても寝ていけって言うからっ!そうっ!仕方なかったんだよっ!///」

白露・村雨「「はいはい♪」」

時雨「ちゃ、ちゃんと聞いてよっ!///」

夕立「…むぁーっ!さっきから何の話っぽいっ?!」

吹雪「(…時雨ちゃん…司令官の膝枕…いいなぁ…)」


…その部屋への帰り道中も賑やかな駆逐艦達なのであった。

……………
…………
………
……


今回はここらで一旦切ります。

…思いの外、執筆していると、あれこれしている内に読み切るにはしんどい字数になってしまいます…(;^ω^)

まだまだダラダラと続きますが、最後までお付き合いいただけると幸いです!

それではまた何処かで!(^^)ノシ

〜束の間の夏休み編 1日目♯2に続く〜
Posted at 2021/02/28 17:49:03 | コメント(0) | トラックバック(0)

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