さあ、今日はたった7㎞しか走っちょらんでよ!何とか致命傷で済んだニダいよいよ明日は冷却系の交換で、これであと5年は戦えるッ!(予定)
どうもこんにちは。アサヲです。
さて、2代目MPVの連載第5弾です。
・初回は
「MPVコンセプトについて」
・2回目は
「2代目の前期モノ(LW5W/EW)のラインナップ変遷」
・3回目は
「前期モノの内外装(ボディカラー・シート地含む)・機能面・メカニズム」
・4回目は
「中期モノ(LWFW/3W 1型)のラインナップ変遷」
について書きました。
今回は中期モノの「内外装(ボディカラー・シート地含む)・機能面・メカニズム」について書きます。内外装はともかく、機能面・メカニズムは前期モノとの変更点がメインになるかと思いますが…。
では参ります!
まず外装。
前期・中期単体で見比べても「何となく変わったかな?」って思いますが、並べたら
(前期フロント)
(中期フロント)
(前期リア)…ショップOPカタログより
(中期リア)
外見上わかるポイントは
・Fバンパー&グリル変更
・ヘッドライトのデザイン変更(ハロゲン)、HIDの拡大採用(※メーカーOP)

・テールランプユニットの形状・点灯パターン変更
・ホイールデザイン変更(写真には出てきませんが、ホイールキャップも含む)
たったこれだけで、意外と変更点が少ないんですね。
あと、写真が前期では「停止状態」が多かったですが、中期では「走行状態」が多く、このあたりにも雰囲気の違いが表れているのかと思います。
次に内装
変更点は、基本的には
・シート地の違い
・化粧パネルの類(センターパネル・ドアスイッチパネル)が種類が増えた
・1列目シートバックアシストグリップ&ショッピングフック追加

・2列目右シートサイドのカップホルダーが無くなった
・格納式センターテーブルの設定

くらいなものです。
(VS 本革内装)
(参考までに、前期VSの本革内装)
なんとものすごく驚くことに、本革仕様に関しては、全ての時期において縫製パターンが異なります。そのあたりは後期モノの紹介でも触れようと思います。
あと、何故だかよくわかりませんが、H14(MPVマイナーチェンジ前後?)~H15(アテンザ1回目の年次改良あたり?)のマツダ車は、トリムパターンに名称があったようです。
MPV中期モノに関しては、これまた何故だかわかりませんが、この名称は革じゃない方にしかありません。
(上:V6 Sports 下:G)

革じゃない方は、レギュラーモデルに関してはシート地が2種類・2色あります。

スエード調(Marnier)
Aeroremixはコチラがベースじゃったと思います。

トリコット(Chess)

デニム調(Azure)…Sports F専用
シートの色は、前期と同じく、基本的には「ボディカラーで内装色が固定」されています。
あと気になったのがエアコンパネル

全ての時期において見た目・機能は何も変わらんのですが(リアフルオートエアコン使用は除く)、プッシュスイッチの感触が、何て言うんでしょう、プレイステーションの「デュアルショック1、2以降の違い(⇒2以降はボタンもアナログ入力になっている)」みたいなモンでしょうか?
複数の個体で確認したところ、前期は「デジタルでカッチリした感触」、中後期は「ストロークがあるアナログな感触」でした。何が違うんじゃろう?
使い勝手の面は
電動両側スライドドアを外すわけにはいかんでしょう?

満を持して、マツダ車では2代目MPVで初採用された装備ですが、今やミニバンでは装着例が非常に高い装備となりました。
開閉方法・電動開閉だからこそ…の便利さ・万一の時の備え(安全面)について触れられています。
次にオーディオ関連

ナビに関しては、例の「マツダテレマティクス対応DVDナビ+バックモニター」で、「リアエンターテインメントシステム」も追加可能。

普通のオーディオは、前期の「JIVE&JUKE」シリーズから採用された「モジュールオーディオシステム」が殆どのモデルで標準装備となっています。
その他は…ステアリングにオーディオスイッチが付いたことくらいでしょうか。
最大の変更点がパワートレイン関連です。

エンジンは2種類であることは変わりませんが、両方とも一新されました。
・3リッターV6「AJ-DE」(MZI)
V6エンジンについてはこの度もフォード製で、フォードでは
Duratec30(俗称モンデオエンジン)と言われています。平たく言えば、前期の「GY-DEのボア径を大きくしたヤツ」です。
※ボア×ストローク(単位㎜)、総排気量(単位㏄)、最高出力(kW(PS)/rpm)、最大トルク(N・m(㎏-m)/rpm)
・AJ…89.0×79.5、2967、145(197)/6300、267(27.2)/4750
・GY…81.6×79.5、2494、125(170)/6250、207(21.1)/5000
こうして見ると、意外なことに「AJ」はビッグボア・ショートストロークなんですね。なお、他のモデルのエンジン出力表示はネット値ですが、これだけSAE値です。

また、V6車はマツダ初の5EC-AT採用車であります。
メーターに
5-SPEED ATの文字がさりげなく輝きますが、動力性能は「ミニバンとは思えないほど強烈」で、MSアクセラを鼻歌交じりで操る知人をして「どこからでも・どこまでも加速態勢に入るから、3速以降全開するのが怖い」と言わしめたほどです。
このパワーの余裕が多人数乗車時や高速走行時に活きてきますが、反面2代目MPVではトップクラスの重さであります。しかし、これでも乗り手が良ければ速く走れます。それこそ、ただの雰囲気組では相手になりません。
LWFWに関しては新車時に売れなかったうえに、異常なレベルで過小評価されてきました。オーナーの皆様の評価をお聞きしたいところです。
なお、実際にLWFWを購入された方は、それなりに思い入れが強い為か、中古車市場に出ても走行が延びているケースが多いです(元々タマ数が少ないので、探すのが大変ですが。特にVS指名だとそれなりに時間はかかります)。

・2.3リッターI4「L3-DE」(MZR)
I4エンジンはこの度もマツダ製で、コチラは完全に新開発、MPVが初めての搭載車です。
後にアテンザ・アクセラをはじめとして、フォードグループの各車に積まれる程になりました。当時新開発のエンジンだけあって、回転フィールはなかなかのものですね。
最高出力(kW(PS)/rpm)、最大トルク(N・m(㎏-m)/rpm)
・FF…120(163)/6000、208(21.2)/4500
・4WD…117(159)/6000、207(21.1)/4500
エンジンスペックがLW5Wと同程度で、車重も似たようなもの(1640㎏~)、したがってドライブフィールも似通っています。勿論、脚のセッティングは前期と中期以降で異なるので一概には言えませんが、こうして見ると「前期2リッターI4の置き換えと言うよりは、むしろ2.5リッターV6の置き換えじゃないか?」という気がしています。
「ハンドリングを楽しみたい」「乗ってもせいぜい4人まで」「定員乗車の機会はそこそこあるが、高速等はほとんど使わない」「やっぱり維持費は抑えたい」などのニーズなら、積極的にI4を推します。
ほいじゃあ3リッターは?って言われると「ありゃあ別物」と答えますが。
どちらのエンジンもレギュラーガソリン仕様で、燃費についてはV6が8.6に対し、I4が10.6(FF)・10.0(4WD) (全て10・15モードで、単位㎞/ℓ)。勿論使用状況その他諸々によるところはありますが、完調であれば「決して実現不可能は数値では無い」です。
参考までに、私のMPV(LWFW)で普段はだいたい平均6弱~7強くらい(市街地メインでSTOP&GOが多いので、幅を持たせた回答です)・遠出の場合(高速も使用、そこそこハイペースで走る)で8~9台後半はいきます。話によるとLWFWの場合、リッター4しか走らない なんて声もありましたが、私が思うに「極端にSTOP&GOが多い仕様環境」「アイドリング状態が長い」「無駄にエンジンを回し過ぎ」「整備不良」「サーキット走行時」このどれかが当てはまると思います。
そして足回り(サスペンション)は、基本的には前期と同じです。
前:マクファーソンストラット
後:ラテラルロッド付トーションビーム
しかし、やっぱりマツダはここでも手を加えてきてます。
「ボディ・サスペンション支持部剛性アップ」⇒要は、当該箇所に補強が入ったものと思われます
「ダンパーの減衰特性変更」⇒…だそうです。
上2つは、欧州仕様では2リッターディーゼルターボ(RF-CDT)・それ以外の仕様ではAJ-DEの採用に伴う重量増に対応させたのでは?と思います。
「L型コイルスプリングの採用」⇒よくわかりませんが、カタログ写真を見た限りではFスプリングの巻き数からして既に違います。
(前期ラストのカタログがこんなんでした)

あとはエンジン・駆動方式などでスプリングの仕様が複数存在します。後期も中期に準ずるでしょう。
大雑把な記憶では、F用は4種類
・I4 2WDノーマル
・I4 2WDダウンサス&4WD
・V6ノーマル
・V6ダウンサス
R用は3種類
・ノーマルでパワースライドドア有
・ノーマルでパワースライドドア無
・ダウンサス
じゃったような。
前期はわかりませんが、さすがに複数存在したところで、ここまでは数は無いでしょう。
意外なことに、ラテラルロッドは共通部品のようです。スタビリンクは簡単に言えばAeroremix用か、それ以外か です。
静粛性の面では、

私の手持ちの資料では、前期では特に記載がありませんでしたが、中期で
・ボンネット裏面の遮音材 密度アップ
・ホイールハウス部に遮音材の設置
・エンジンアンダーカバー(吸音材付)の大型化
など、遮音・防音・静粛性の対策にも手が入っています。
ちなみに、ほぼ同じ絵が後期モノのカタログにも載っています。
そして安全性の面
(前期…ホワイトボディ)

(中期…ホワイトボディのスケルトン)

ボディについては前述の剛性アップ対策以外にわかりやすい変更は無さそうですが、この写真、よく覚えておいてくださいね。後にネタで出します。
他には、FF車にトラクションコントロール(TCS)の採用。
4WDはRBCでトラクションコントロール機能を発揮する旨が書いてあります。

4WDにTCS機能があるのは初耳ですが、4WDシステムに変更は無いハズです。
前期モノはトラクションコントロールの設定が無い為、単純に記述が無いだけだと思います。
そしてFブレーキの大型化(VS、Sportsに採用。したがって「タイヤ・ホイールは16インチが下限」となります)
バキュームブースターのタンデム化(それに伴いペダルストロークの短縮?) など

見えない箇所ですが、間違いなく実質が伴う部分に改良が入っています。
そして最後に4WDですが、

エンジンに変更があったことと、変速機の最終減速比が前後で異なる仕様になったこと以外は、特に変更はありません。
こうして中期モノを詳しく見ていきますと、見た目は大差ないですが中身が意外と変わっていることにお気付きかと思います。
私見ですが、前期が見た目から乗り味まで大らかな、アメリカンなふいんき(⇒変換できない お約束)がありますが、中期(&後期)はどうかと言えば、低中速では乗り味が硬いですが高速になればなるほどピシッとしてくる、全体的に硬質な、欧州調のまとまりですね。頂いたコメントにもありましたが「前期と中後期では車のキャラクターが異なる」と言われる理由は、こういうところにあるんですね。
最後になりますが、中期モノに設定されたボディカラーを「ボディカラー(M:メタリック、Mc:マイカ、P:パール)・カラーコード・備考(色味とか他採用車種とか)」でだいたいまとめてみました。
抜けがあるかもしれませんが、その際は遠慮なく申し出て下さい。
モノトーン
(前期から継続)
ピュアホワイト
サンライトシルバーM
クラシックレッド(イメージカラー)
ブラックMc
(中期で新設定)

セリオンシルバーM・24V・うすーい緑+シルバー
グレシアブルーM・24B(LWFW/3W 1型専用色)
(中途追加など)
ミスティブルーM・26V(Sports F専用色。詳しい時期は不明だが2003年の4月までにはラインナップ落ち)
スノーフレイクホワイトPMc・25D(Aeroremix専用色)
プラチナムシルバーM(事実上ミスティブルーと入替?)
モノトーンでは、グレシアブルー以外はそれなりに見かけたと思います。
2トーン
サンライトシルバーM/エクシードシルバーM
ブラックMc/エクシードシルバーM
(前期から継続、VSとSports(V6)で選択可能)
2トーンが激減したのがこの頃からでしょうね…(涙)
とりあえず中期モノ(LWFW/3W 1型)は今回で以上です。
次回予告…後期モノ(LWFW/3W 3・4型)に入ります。次回も乞うご期待。
追伸…写真が30枚超えちゃった…(汗)