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2016年12月11日

MINI原人の英詩鑑賞 ”I am” by John Clare, A romantic poet.

MINI原人の英詩鑑賞 ”I am”  by John Clare, A romantic poet. 昼間の除雪の大騒ぎが終わり、夜は静かに読書の時間です。 本日は自然をこよなく愛したイギリスの田園貧農詩人ジョン・クレア(1793-1864)をご紹介しましょう。
 イギリス・ノーサンプトンシャーの貧しい小作人の家に生まれたジョン・クレアは、正式な教育を受けませんでしたが、熱心に読書を行い、独学で学び、1808年、ジェイムズ・トムソンの「四季」(The Seasons)を読んで詩を志しました。熱烈な自然愛と人間愛のため狂人扱いされ、その詩集はほとんど売れませんでした。貧困と失恋のため鬱病うつびょうにかかり、1837年に精神病院に入ってその悲しき人生を終えました。その詩はイギリスの四季の田舎風景を歌い、その自然描写は豊かで独自の叙情性があります。最近はイギリス・ロマン派詩人の筆頭にあげられるほど評価が高まっています。

おかりしました。

本日紹介する詩は、平井正穂訳: イギリス名詩選に収録されています。



 I am   John Clare

I am : yet what I am none cares or knows,
 My friends forsake me like a memory lost;
I am the self-consumer of my woes,
 They rise and vanish in oblivious host,
Like shades in love and death's oblivion lost;
And yet I am, and live with shadows tost

Into the nothingness of scorn and noise,
 Into the living sea of waking dreams,
Where there is neither sense of life nor joys,
 But the vast shipwreck of my life's esteems;
And e'en the dearest - that I loved the best
Are strange- nay, rather stranger than the rest.

I long for scenes where man has never trod,
 A place where woman never smiled or wept;
There to abide with my Creator, God,
 And sleep as I in childhood sweetly slept:
Untroubling and untroubled where I lie,
The grass below - above the vaulted sky.


 私は生きている  ジョン・クレア

私は生きている。だが、私のことを誰も構ってくれない、
 忘れてしまったのか、友達は見向きもしてくれない。
私は悲しみで自分の命を縮めている人間なのだ、-
 悲しみが過去の亡霊のように群れをなして出没する、
あるものは忘れ去った懐しい影、そして死の影。
だが、私はまだ生きている、まわりに纏わりつく亡霊と共に

生きている、そしてやがて侮りと罵りのない世界へ消えてゆき、
 白日夢のどよめく海原へと去ってゆこうとしている。
そこには生けるしるしもなく喜びもなく、あるものは、私が
 生涯を通じて築いた名声の難破した姿かもしれぬ。
親しかった者たちも、- かつて私が心から愛した者たちも、
今では私に冷たい、いや、他人以上に冷たい。

私は行きたい、男が誰も足を踏み入れたことのない場所へ、
 女が未だかつて微笑んだことも泣いたこともない場所へ。
私はそこで、創造主なる神とともにいつまでも住みたい、
 そして、子供のときのように安らかに眠りたい。
誰にも迷惑をかけず、誰からもかけられず、横になりたいのだ、
緑の草を褥に、大空を頭上に仰いで… 。


朗読はこちら:


鬱病うつびょうの苦しみに加え、かつて親しかった友人たちから差別され、さげすまれ、冷遇される悲しみを描いています。

つい最近あった、障がい者施設での悲しい事件が思い起こされます。

日本精神医学の父といわれる呉秀三(1865-1932)の言葉が今更ながら重い意味をもっています。

我邦わがくに十何万の精神病者は実に此病このやまいを受けたるの不幸の外に、
此邦に生れたるの不幸を重ぬるものと云ふべし。(1918年)

おかりしました。
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2016/12/11 18:55:04

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この記事へのコメント

2016年12月11日 23:20
こんばんは。

自分自身、躁鬱病なので、ものすごく共感できます。
正しく評価してくれる人が少ないのは、事実です。
資格があっても雇ってくれないところは雇ってくれません。
ただ、自分を理解してくれている人たちがいるのも事実です。
ですから、今のところ、病気である中の正気で生きていられています。
わかって貰える人をどれだけ探せるかが生きる鍵の一つだと思っています。
コメントへの返答
2016年12月12日 4:58
Morleyさん
おはようございます。
どのような病気であれ、障害であれ、健常者たちには理解しようとしない人たちが多いのは悲しいことです。そうした人たちも歳をとれば骨関節疾患、脳卒中、認知症といった障害や病気になり、差別や偏見が自分にめぐってくることにも目をつぶりがちです。今後高齢化社会になると、障害をもった人が少数者ではなくなります。支えあうことが本当に大事だと思います。

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