• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+
イイね!
2018年01月16日

MINI原人のNew RINDO TREK 番外編: 南留萌林道概説(15)

MINI原人のNew RINDO TREK 番外編: 南留萌林道概説(15) 林道、それは最後のフロンティア。そこには原人の想像を絶する新しい文明、新しい生命が待ち受けているに違いない。これは原人最初の試みとして、調査旅行に飛び出した中古車 ジムニさん号の驚異に満ちた物語である。 

現在留萌地域の林道は雪で覆われ、RINDO TREKは不可能だ。来年春に向け、全国のオフローダー・ジムニストのために留萌南部(苫前町・小平町・留萌市・増毛町)の林道について概説するこのシリーズ。第15回目はひきつづき小平町にある国有林の林道の一部について述べる。


南留萌林道概説 第3章 小平町 第3節 国有林道 その4

 図1

今回概説するのは小平町の下記念別しもきねんべつ沢川沿いの道道867号達布石狩沼田たっぷいしかりぬまた停車場線に附属する林道、石炭内せきたんない林道、熊見沢くまみざわ林道、三の沢林道、裏沖内うらおきない林道、下右股しもみぎまた林道、右股みぎまた林道である。

 図2

林道周辺の地理院地図を示す。石炭内林道はセキタンナイ沢川、熊見沢林道は熊見沢川、三の沢林道は三の沢川、エッチャナイ林道はオビラフネップアンナイ川、裏沖内林道はイタラカオマップ川、下右股林道はエホルカブッコロナイ沢川、右股林道は下記念別沢川本流(右股川)の近傍を走る林道であり、渓流釣りや化石採集に好適な林道群である。

 図3

平成29年度銃猟入林禁止区域図(留萌南部森林管理署)での林道を示す。熊見沢と裏沖内の間、三の沢とエッチャナイの間は禁猟期間が定められ春から冬の初めのヒグマの活動期間は猟が禁止されている。そのためここには後述するようにヒグマの個体数が多い。

小平町の国有林道にはほとんどゲートがあり、4桁のダイヤル錠で施錠されている。その鍵番号は留萌南部森林管理署(tel. 0164-42-2515)に連絡し、入林許可をもらえば教えてもらえる。番号は単純で「1234」から関係を崩さず1つずつ回していくとどこかで開いちゃうが(笑)、ちゃんと許可をとったほうがいいでしょう。管理署の皆さんはとても親切です。鍵をあけたらちゃんと元にもどしましょう。ましてやゲートを壊すなどは決してしてはいけません。

 クマさん出没注意
なお、小平町国有林にはヒグマが生息する。山菜取りなどで地元の人が目撃することも多く、「クマがいるのはあたりまえでしょ」として警察に通報しないことも多い。スタックリカバリーの道具や対ヒグマ用武器を携行しない車は単独行は避けるべきである。危険な林道に入る場合、行動計画を家族や友人に知らせておくことをお勧めします。


(1) 石炭内林道
 図4

石炭内林道は小平蘂川の大きな支流である下記念別川のそのまた支流のセキタンナイ沢川沿いに敷設された林道である。昔は石炭採掘と関連があったのかもしれない。現在は林業用の用途が主と思われる。石炭内林道は惜春沢生産林道、1059林班生産林道という2つの支線を出すが、手入れが行き届いていない。

 地理院地図スーパーインポーズ
上図4と同じ角度、縮尺でみた地理院地図。Google Earthに地理院地図KMLデータ(標準地図)を重ねて作成。
 石炭内林道
石炭内林道は美しい林道だが、道路の一部が決壊したところもあり(地理院地図はこちらをクリック)、注意を要する。
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 惜春沢生産林道[未踏]
草ボウボウのため探索困難である。
 1059林班生産林道[未踏]
草ボウボウの状態である。
 石炭内本流林道[未踏]
石炭内林道の末梢までの道も草ボウボウで通行困難である。


(2) 熊見沢林道
 図5

熊見沢川沿いにあるのが熊見沢林道だ。昔はヒグマをよくみかけたのであろうか。現在もこの辺はヒグマが棲んでいる。クマさんが跋扈するこの林道の奥にはひっそりとキャンプ場のような広場があり、「ふれあいの森林」との銘がある。ここでキャンプするとあぶないと思いますが(笑)。

 地理院地図スーパーインポーズ
上図5と同じ角度、縮尺でみた地理院地図。Google Earthに地理院地図KMLデータ(標準地図)を重ねて作成。
 入口
熊見沢林道の入り口です。古いが立派な看板が立っています。
 林道
熊見沢はこんな感じの整備された林道です。快適です。
 分岐部
右が本来の熊見沢林道、左は新設された林道。
 広場
新設林道を行くと、広い場所に出る。「ふれあいの森林」という看板がある。2019年08月25日に探訪時にはこの新設林道は廃道状態でした。
 夏草と荒廃
2017年には非常によく整備され、美しい林道であった小平町熊見沢林道も2019年08月25日に探訪時には夏草が生い茂り、所々に路肩決壊がある状態となりました。


(3) 三の沢・エッチャナイ林道
 図6

三の沢林道は下記念別川三番目の沢である三の沢川沿いにある林道である。途中で合流するオビラフネップアンナイ川に沿う支線林道はエッチャナイ林道と呼ばれる。オピラフネップアンナイのアイヌ語源はオ(河口に)・ピラ(切り立つ崖が)・フッネ(迫る)・プ(もの)・アン(ある)・ナイ(川)である。エッチャナイはエ(そこに)・イチャン(鮭の産卵場が)・アン(ある)・ナイ(川)か。

 地理院地図スーパーインポーズ
上図6と同じ角度、縮尺でみた地理院地図。Google Earthに地理院地図KMLデータ(標準地図)を重ねて作成。
 三の沢林道入口
三の沢林道の入り口。木の立派な看板がある。
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 三の沢林道
なかなか良く整備された林道である。三の沢林道の起始部付近からは1058林班3号[未踏]が、三の沢左股分岐後には1055林班1号[未踏]が出るが、その状態は不明である。
 分岐部
左が三の沢林道、右がエッチャナイ林道である。
 三の沢左股
三の沢左股も同様な緑の回廊である。

2019年6月-9月の林道外改良工事の対象ではなかったようです。
 三の沢林道
2019年秋に訪れたときには三の沢林道はここで大規模な道路陥没があり、通行不能でした。
通行止情報
(3)通行止位置
(4)理由:道路陥没
(5)最終確認:2019.9.14
 エッチャナイ林道
この林道も緑の回廊である。
 エッチャナイ林道
2019年秋に訪れたときにはエッチャナイ林道はここで路肩が崩れており通行不能でした。
通行止情報
(3)通行止位置
(4)理由:路肩崩壊
(5)最終確認:2019.9.14


(4) 裏沖内林道
 図7

裏沖内林道は沖内川の山をはさんで裏側にある裏沖内川沿いにある林道である。裏沖内川は別名イタラカオマップ川という。この林道の近くには現在も採掘をしている吉住炭鉱(露天掘り)がある。このすぐ近くにヒグマが棲んでいるが、うまく共存しているらしい。裏沖内左股林道は最近新設された林道である。旧吉住炭鉱道は以前は左股と接続していたらしいが、現在は草ボウボウで通行できない。

 地理院地図スーパーインポーズ
上図7と同じ角度、縮尺でみた地理院地図。Google Earthに地理院地図KMLデータ(標準地図)を重ねて作成。
 分岐部
右が裏沖内林道、左が裏沖内左股林道である。
 ヒグマ足跡
大きさは横幅20cm程度で体重200kg程度の若い個体と思われる。たくさん足跡があった。
 ヒグマ足跡
裏沖内左股入口付近にあった足跡。横幅はゆうに25cmほどある。推定体重350kg以上のオスだ(足跡8インチ以上のヒグマは800ポンド=350kg)。分岐部の足跡の主とは別の個体である。
 裏沖内左股
白樺の森が美しい林道だ。
2017年9月20日探訪
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 爪あと
道端のハンノキの幹にクマさんのマーキングと思われる爪のあとがあります。地上からの高さは184cm。
 ハンノキの沢
下記念別沢川の語源はアイヌ語のケネペツ=ケネ(ハンノキが)・(群生する)・ペツ(川)という名からです。留萌管内のハンノキは留萌南部森林管理署:留萌地域の樹木図鑑によるとミヤマハンノキ、ヤマハンノキが多いようです。
 左股決壊
美しい林道も2018年の大雨で路肩が大規模決壊、通行不可能となっている。
通行止情報
(3)通行止位置
(4)理由:道路決壊
(5)最終確認:2018.08.05
 裏沖内林道(右股)
こちらの林道も美しい林道である。
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 爪あと
爪のあとがついた木があります。この爪の高さは地上から204cmもあり、かなり大きなクマさんのようです。
 裏沖内林道(右股)
ここで前方を川が横断し、通行止めとなっている。
通行止情報
(3)通行止位置
(4)理由:道路決壊
(5)最終確認:2018.08.05
 旧炭鉱道
現在は使われない吉住炭鉱の作業道。昔は裏沖内左股とつながっていたようだが、現在は草ボウボウで通行できない。


(5) 下右股林道
  図8

下右股林道は、もっと上流にある右股林道の下側にあるという意味の林道であろう。エホルカブッコロナイ沢川沿いの短い林道で、入口部からは旧吉住炭鉱道が分岐する。
 ゲート部
下右股林道のゲートである。
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 下右股林道
裏沖内林道のすぐ南にあるこの林道は特に特徴のない草深い林道だ。


(6) 右股林道
  図9

右股林道は下記念別沢川源流沿いに走る林道で、道道867号線からみて右股分岐をするのでこう呼ばれると思われる。源流が2つに分かれるところで二股林道[未踏]を左へ分岐する。下記念別川の源流は二股林道のほうである。

 林道入口部
林道入口部は道道867号からゆるやかなスロープで下り、橋を渡ったところにゲートがあって林道が始まる。
 右股林道
この橋を渡ったところに林道ゲートがあります。ゲートの杭にアリの巣があるので鎖をはずすとき注意。
通行規制情報
(1)林道ゲート位置
(2)種別:ダイヤル錠
 右股林道決壊
大規模な決壊のためここで通行止めです。
通行止情報
(3)通行止位置
(4)理由:道路決壊
(5)最終確認:2018.08.05
 分岐部
右股林道が左へ二股林道を出す分岐部の手前の景観を示す。この辺(クリックすると地理院地図表示)から分岐部を俯瞰している。比較的ひらけた場所をとおる道路である。


(7) 林業用小林道
 図10

下記念別沢には道道867号から直接出る短い林業専用道がある。1030林班林道[未踏]、1058林班1号[未踏]および1058林班2号[未踏]、1048林班林道[未踏]である。

 1058林班1号林道
2020年7月19日、林道の入り口は草ボウボウでした。
 1058林班2号林道
2020年7月19日、林道の入り口は草ボウボウでした。
 1048林班林道
林道は吉住炭鉱私有地の奥にあり、入れません。


KMLファイル: (15) 下記念別林道群.kml

改訂記録:
2018.02.17 中改訂 図追加
2018.06.09 小改訂 索引リンク
2018.07.12 中改訂 図、林道追加
2018.08.07 中改訂 図追加
2019.09.13 中改定 動画追加
2019.09.19 中改定 図追加
2020.07.20 中改定 図追加

南留萌林道概説
南留萌林道概説はクロカン・ドライブ・登山・自然観察・野鳥観察・化石採集・渓流釣り・昆虫採集など様々な目的のため山に入るひとたちのために作成しています。原人の実地探査などにより訂正・補遺が必要な場合、予告なくその都度改訂していき、最善のガイドとなるよう心掛けていきます。
総索引 増毛町  総索引 留萌市  総索引 小平町  総索引 苫前町  付録: クマ出没記
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2018/01/16 20:34:57

イイね!0件



今、あなたにおすすめ

ブログ人気記事

🍽️グルメモ-958- ジャスミ ...
桃乃木權士さん

🚂茨城県の下館駅からSL真岡に乗 ...
ババロンさん

GW旅 その4(大島編)
バーバンさん

週刊 『マツダRX-7』
Supersonicさん

落とした代償💦
KP47さん

皆さん〜こんばんは〜🙋🏻今日は ...
PHEV好きさん

この記事へのコメント

コメントはありません。

プロフィール

#MINI原人謹告 新型フォレスターが当る懸賞がでているぞ。 https://www.subaru.jp/campaign/forester/#485
何シテル?   04/25 19:40
・ 北海道札幌市在住の「MINI原人」です。 ・ 学名 MINIpithecus roadsterus ssp. cooperS。絶滅危惧種です。 ・ いろ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/4 >>

  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

ブログカテゴリー

愛車一覧

スズキ ジムニー ジムニさん (スズキ ジムニー)
2013年(平成25年)6月27日登録のJB23W 9型です。2017年8月9日納車され ...
ミニ MINI Roadster MINIさん (ミニ MINI Roadster)
MINI原人が青天井ドライブを楽しむ車です。いろんなしがらみを風であたまからふっとばすこ ...
ヤマハ PAS ナチュラL ママチャリ原人号/マダム号 (ヤマハ PAS ナチュラL)
焦げ茶色がMINI原人用、エメラルドグリーンがマダム用です。アシスト性能が進化し、坂道も ...
ボルボ V40クロスカントリー ボルボさん (ボルボ V40クロスカントリー)
フォーマルな用途や遠出の旅行などに使っています。原人が現代人のフリをするためのクルマです ...
ヘルプ利用規約サイトマップ

あなたの愛車、今いくら?

複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!

あなたの愛車、今いくら?
メーカー
モデル
年式
走行距離(km)
© LY Corporation