🔶ポイント
ワクチン接種で誘導される抗原抗体複合体は血液中から速やかに除去されないと血栓ができる。
重要なことは今後追加接種を行わないということ。
以前、このスレッドでIgG4に関して説明しましたが今回はこの続編です。
今回はmRNA型生物製剤で誘導される抗体がIgG4化されることの生物学的インパクトについて、さらに説明します。
この前のスレッドで紹介した抗体の機能活性一覧表を再度貼っておきます。
今回のものは日本語化したものです。
この表の下の部分には各抗体の分布が書かれています。抗体の血清中の濃度を見ていると桁違いに濃度が低いのはIgE。
IgE抗体が増えるとアレルギー反応が誘導されるので濃度が低いのは合理的です。
IgG4はIgGのサブクラスの中では一番濃度が低い。
IgG4 は同一の抗原で繰り返して免疫しないと誘導されないので濃度が低いということは理解可能。
同じ抗原で繰り返して免疫されることは通常ではまれ。
IgG4がmRNA型生物製剤の接種の二回目以降で誘導され、接種の繰り返しで増えていくことは既に紹介済みです。
IgG4は抗体のサブクラスの中では最後にできるため親和性成熟が進んでおり、抗原への結合力が高まっています。
ということは炎症誘導性抗体で補体システムを活性化できるIgG1が共存していたとしてもIgG4が優先的に抗原に結合することになります。
今回のスレッドで重要なのは補体システムの活性化能力です。
IgG4には補体活性化の機能はありません。
またIgG4について一部の論文には、 抗体抗原複合体ができても巨大化しないようなことが言われています。
これはIgG4の右半分と左半分の分子が入れ替わ りやすいために、抗体の右半分と左半分が認識する抗原が異なったものとなっていることが多いた めです。
このことが今回の場合、成立するかどうかですが、図のBに示したような二価抗体 (bi-specific antibody)ができるためにはスパイクに対する抗体と同じくらいの量、他のIgG4抗体が存在することが必要です。
IgG4は右半分と左半分の結合力が弱いため分離と再結合がおきやすいのです。
図の由来は次に紹介。
IgG4は右半分と左半分の結合力が弱いため分離と再結合がおきやすいものの、そのときに同じも のつまりスパイクタンパク質に対する抗体しかまわりに存在しなければ、結局もとの形に戻ってしまいます。
図の論文のサイトはこちらです。
(論文)IgE介在性アレルギーとがんにおける寛容性の微調整にIgG4が果たす役割
この論文はIgG4についてのレビューです。
IgG4はクラススイッチの最後にできる抗体であるため抗原への結合力が最強であることも書かれています。
同時に他の抗原に結合するIgG4がたくさんあれば、この図のBのように、右と左半分の入れ替わりによって二価抗体になります。
そうするとどうなるのか。
IgG4 抗体が二価抗体になると抗原ー抗体ー抗体一抗原一という、抗原と抗体がどんどん手をつないだような抗原抗体複合体はできにくくなります。
途中に仲の悪い人が出てくるとみんなで手をつなぐステップが途中で切れてしまうようなもの です。
しかし、今回のケースではスパイク抗体だけが大量に存在します。
IgG4抗体の右半分と左半分が分離して再結合したとしても、右半分と左半分は同じものになってしまい、やはり抗原抗体複合体は形成されるでしょう。
IgG4抗体の強化された結合力によって血液中を接種後に循環するスパイクタンパク質に速やかに、かつ強固にIgG4抗体が結合していくものと考えられます。
こうなると、抗原抗体複合体ができた時に、それが血液中から除去されるのかどうかが問題になります。
スパイクタンパク質に抗体が結合したような比較的サイズの小さな抗原抗体複合体を除去する仕組みですが、ここで意外な役者が登場します。
それは赤血球です。赤血球が重要な役目を果 たします。
赤血球と言えば各組織に酸素を運搬し不要になった二酸化炭素を肺まで運んで二酸化炭素を排出し 再度酸素を運搬するという機能が重要ですが、 赤血球は血液中に生じた比較的サイズが小さな抗原抗体複合体を除く上では重要な役割を果たしています。
体内に存在する赤血球の数ですが、 20兆個ともいわれています。
赤血球の細胞膜上には補体レセプター1 (CR1) が存在しています。
IgG1やIgG3抗体による抗原抗体複合体ができるとIgG1抗体やIgG3抗体は補体を呼び寄せて活性化します。
そうなると抗原抗体複合体に多数のC3b 分子が結合。
C3b分子が結合した抗原抗体複合体は赤血球の表面の補体レセプターであるCR1に結合。
赤血球は抗原抗体複合体を脾臓や肝臓に運搬し、そこで貪食細胞に抗原抗体複合体を食わせて赤血球表面から抗原抗体複合体を除去。
赤血球は大量に存在しているので、抗原抗体複合体が血液中で形成されても速やかに除去することが可能です。
問題になるのは抗体が補体を活性化できないIgG4化された場合です。
IgG4はIgG1よりも親和性が高く、抗原に強力に結合するため、ほとんどの抗原抗体複合体はIgG4によって構成されることになります。
この複合体は補体を活性化することができないため、図に示した反応が進まなくなります。
その結果、 抗原抗体複合体が血液中からなかなか除去されないということになります。
この様な抗原抗体複合体は血液中から速やかに除去されないとサイズが大きくなっていき、毛細血管を目詰まりさせ、毛細血管の多い臓器にダメー ジを与えていくでしょう。
一方、ウイルスや細胞の断片のような粒子状の抗原と抗体による抗原抗体複合体の一部は組織の貪食系の細胞処理されることもあります。
このような抗原抗体複合体においても補体に覆われて赤血球に結合して脾臓に運ばれて破砕され処理される経路も重要です。
IgG4はIgG1やIgG3よりも貪食系の細胞に認識される能力は低く、ウイルスに抗体が結合したようなものも除去されにくいと言えるでしょう。
このような補体に覆われて処理される経路においても抗体がIgG4化されると、その高い結合力のためにウイルスなどの抗原がIgG4 抗体によって覆われるため、補体を活性化できず、やはり血中から除去されにくくなるでしょう。
ここで再度、前回紹介した論文の補体に関するデータを紹介します。
赤血球を介した抗原抗体除去の仕組みが動くために重要なのは、この図の右の抗体依存的補体沈着 (ADCD)という現象です。
抗原抗体複合体に結合する補体の量が目に見えて減少していますので、赤血球を介した抗原抗体複合体除去の仕組みが動きにくくなっていることをこのデータは示しています。
我が国では80%以上の人たちが新型コロナのmRNA型生物製剤を接種してしまっています。
今になって接種しなければ良かったと考えている人も多いと思いますが、重要なことは今後追加接種を行わないということです。
というのはIgG4抗体の量は時間経過とともに減少していくからで す。このことが重要です。
生体内には他の抗原に対するIgG4抗体が存在しているため、スパイクタンパク質に対するIgG4 抗体が減少していけば、他のIgG4抗体と同じような量になっていきます。
そうすると、他の抗原に対する抗体と右半分、 左半分が入れ替わった二 価抗体の割合が増えていき、 抗原抗体複合体はできにくくなるでしょう。
接種してしまった方が追加接種するとIgG4のレベルは再度高くなります。
これまでに何回接種していようと、追加接種を避ければIgG4抗体の弊害を減らすことができるでしょう。この観点からも政府が考えているコロナワクチンの定期接種は行うべきではありません。
皆さん、追加接種はやめましょう。
出典
追加接種をやめたらIgG4抗体がどのくらいの期間で減衰するのか同僚を使って調べたそうです。
この続きはまた紹介します。
24年度コロナ「定期接種」検討(共同通信)