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2025年05月27日 イイね!

XV比較 - GPとGT -

一つ前の記事でGT3型XVのインプレを上げましたが、次は同門の先輩後輩で比較してみようと思います。

GPからGTへのモデルチェンジでは特に走りに関係する部分、具体的にはドラポジ、パワステ、ハンドリングについて明確な変化があったと感じました。

まずドラポジについて。
GPで強く感じた違和感(=ステアリングの左偏位)は、オフセット量自体の減少(12~13㎜ → 7~8㎜)と、運転席が車体中心方向に向かって僅かにスラントして取付けられている為、体の中心線がステアリングの方を向く形になって、相対的にズレを感じにくくなっています。結果、小姑根性で粗探ししなければほぼ気にならない程度にまで改善されています。
手応えがなく曖昧な感触で運転する気が萎えると酷評した電動パワステの感触も、操舵感は変わらず軽めなものの、入力に対してきちっと反力が付くようになって手応えが生まれ、手のひらに欲しい情報がきちんと伝わるようになりました。また、ステアリングを切り込んでいく過程で出現する不感領域の幅もかなり小さくなって、ステアリング操作のリニアリティと信頼度が大きく向上しました。
一番変わったのはハンドリング。GPはコーナー出口や連続コーナーの切り返しなどでアンダーが出やすく、意識してアクセルを開けるタイミングをワンテンポ遅らせる必要がありましたが、GTでは車体の向き変えが終わると同時にアクセルを開けられるようになった為、我慢を強いられなくなって、運転のリズムが取りやすくなりました。
CVTも、制御が見直されたのか或いはエンジンが1.6ℓなのでキャパに余裕があるからなのか不明ですが、変速・キックダウン時の滑りとショックが少なくなりキレが増したと感じます。
走り以外では、地味ですが運転席の乗降性が良くなりました。特に降車時に意識的に腰を外側にずらさなくても足が着きやすくなったのは歓迎。

と、ここまではポジティブな変化を挙げてきましたが、ネガティブな変化も残念ながらあり。

唯一最大のネガはやっぱり見た目。GTは確かに洗練度は上がってると思いますが、保守的というかフツーになっちゃった感がどうしても否めなくて、ハッと目を奪われるのは未だにGPの方だったりします。
あと、強いてあげるなら、パーキングブレーキがレバー式で無くなってしまったことでしょうか。ドリフトするわけではありませんが、レバー式なら雪道でエマージェンシー的な制動の手段として使うことができますので、実際使うかどうかは別として手札が一枚失われたのは残念に感じます。

何をもっていい車と判断するかは一人一人違うと思いますが、自分の場合、通勤や買い物など生活の道具としてほぼ毎日使う為、ハンドルを握るのがストレスにならないことはかなり重要で、見た目の問題は小さくないにしても、自分の生活ステージで気持ち良く走れるGTの方が間違いなく好みですね。



追伸 走りに関係する部分について、前愛車のGPが履いていたのは安さが取り柄の箸にも棒にもかからない海外生産タイヤ(BS:セイバーリング)だったのに対し、現愛車のGTはメーカー装着品とはいえ一応ちゃんとしたタイヤ(YH:ブルーアースRV)なので、その差もかなり影響していると思います。



Posted at 2025/05/27 15:11:06 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2025年05月26日 イイね!

スバルXV【GT3型】インプレッション

不慮の事故で失われた前愛車(GP7型スバルXV)に代わり、GT3型XVが我が家に来てからはや2ヶ月近くが経ちました。大分車にも慣れてきましたが、「慣れるまでがインプレ、慣れてしまえば皆名車」の格言(?)もありますので、慣れきってしまわない内にインプレッションを上げておきたいと思います。
※項目別に星評価(最高五つ星)+コメント形式で評価していきます。

外観・内装デザイン…★★★★
基本キープコンセプトの一目でXVとわかるスタイル。シャープさと洗練度は増したけど、テールライトのデザインがありがちな横長の形になって個性と軽快感はちょっと薄れたかも。あとゲート部のレンズ(赤部分)がダミーライトなのは貧乏臭くてダサい。内装は子供っぽい意匠もあるし黒一色なのは芸が無さすぎだが当時のスバルとしては頑張った方か。四捨五入して星四つ付けたけど正味は3.8星くらい。

ドラポジ…★★★☆
すっと手足を伸ばした先にステアリングとペダルがあって自然な運転姿勢が取れる、と言おうとしたけれど何かちょっと引っ掛かる。ドラポジ警察が出動して捜査の結果、ステアリング軸の左オフセット(=約7〜8㎜)が違和感の正体と判明。ガクンと評価下げようかと思ったが、一瞬騙されそうになったのはそこそこのレベルにあるということかもしれないと思い直して半個下げに留め置いた。

動力性能…★★★
概ねスペック(115PS/15.1kg•m)通りの印象。車重(1.4㌧)のせいもあって自ずとエンジン回転数は高くなりがち。でもアクセルのツキが良いのと音質が耳障りでない(且つロードノイズに掻き消される)こと、また個人的に回して走るタイプの方が好みというのも手伝って、運転時の痛痒は意外に少なかったりする。燃費もまずまず。但し、エアコン入れると結構コンプレッサーにカツアゲされる感触なので夏場は泣きが入るかもしれない。

操縦性…★★★★
ハンドリングは基本弱アンダーをキープ。スポーツカーみたく見た瞬間に曲がるような鋭さはないものの、ロールが抑えられた身のこなしとスマートな足捌きで、ファンtoドライブの欲求は十分満たしてくれる。振り回してもイケそうだけど、リラックスしてそこそこのペースで走るのが愉しく車のキャラクターにも合ってると感じる。
小言を言いたいのは直進安定性。多分パワステが原因っぽいが、ステアリングの中立付近が微妙にピリピリしていて無意識下で常に修正舵を当ててる感じで落ち着かないし疲れる。高速走行時のフラストレーションになる部分でもあるので拘ってセッティングを煮詰めて欲しかった。

乗り心地…★★
ボディの剛性感が高いのとサスがあまり路面に忖度しない躾けがされているので、うねりのある路面では車体ごとガサゴソと揺さぶられる。が、それはまだセーフ。いただけないのは、大きなギャップや鋭角的な衝撃に遭うと、サスが役目を放棄したようなガツンときつい当たりがくるのとサスユニットがガクブルする様子が伝わってきて思わず眉間に皺がヨル。なんかもうちょっと慇懃に仕立てられなかったものか。しかし不思議なのは同世代のインプレッサやフォレスター(両方共A型)を試乗した際にはこの事象に遭遇しなかったこと。となると、原因はセッティングではなくXVのサス構造?それともD型では治ってたりする?うーん、気になる。

快適性…★★★
いわゆるNVH。このうち静粛性に関しては並。いや、クラス平均より下かも。エンジンノイズは大したことない代わりにロードノイズが結構ずけずけと侵入してくる。ただこれは路面状況の判断材料にもなるし、会話やオーディオのリスニングに差し障る程酷くはないので、ギリ許容ラインかな。エンジン振動や車体の共振などは気になるレベルになし。問題なのは内装の建て付け起因の軋み音とビビり音。特にインパネとアイサイトのユニットが納まっているヘッドコンソールからの発生が目立ち、この所為で車の質感が幾分安っぽいものになってしまっている。個体差なのかも知れないが... こういうとこやぞ、スバル。

居住性…★★★☆
良くも悪くもないって言いかたするとネガティブな意味っぽく聞こえるから標準的と言った方がいいのかな。前後席とも標準体型の日本人が乗る分には大きな不満も不足もないと思われ。後席に関してはシートバックが寝過ぎてないのとヒップポイントが下がり過ぎてないのは評価ポイント。座面が大きいのも良いが、自分みたくあまり背が高くない人間(160㎝強)が座ると膝裏に座面先端が当たるのが気になるので、座面長はも少し短い方がいいかも。

積載性…★★★☆
こちらもCセグ5ドアHBとしては標準か。格段にとは言わないがラゲッジスペースが先代より広くなったのは歓迎。後席倒してもフルフラットにはならないものの実用上は問題なし。あと、些細なことだけどトノカバーがストッパーに掛けやすくなったのは地味に有難かったりする。

インパネ操作性…★★★
空調スイッチはダイヤルタイプで温度調整と風量調整はやりやすい。ただ、吹出し切替はプッシュ式なのが残念。ここもダイヤル切替にしてくれたら言う事なかったんだけど。オーディオ操作が機能限定ながらステアリングスイッチで可能なのは安全性操作性の両面から◎。

総合評価…★★★★
個々の項目評価が芳しくなくとも全体として評価した時に必ずしもダメとならないのが車・バイクという工業製品の面白いトコロ。本車もその一例で、要は何に重きを置いて評価するかということなのだけど、自分の場合は走りの気持ち良さと実用性のバランス、そして乗り味 ーデザインボディ剛性パワートレーン乗り心地ハンドリング操作タッチetc.の要素ー に“ソリッド感”という一本の芯が貫かれているのが大きな魅力となって響き、この評価となりました。

GT系XVという括りなら、車重と燃費にほとんど差がなく税金も同じ且つ2リッター直噴エンジンでパワフルなGT7型の方が魅力的に見えますが(事実自分も最初はGT7の方を探してました)、オーナーになって日々接してみると、値付けの安いベーシックグレードという位置付けに留まらない個性と実力を備えていることに気づかされた次第です。

「馬には乗ってみよ、人には添うてみよ」の言葉がありますが、実際付き合ってみないと見えないものわからないものだと改めて感じました。






Posted at 2025/05/26 23:41:49 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2019年12月07日 イイね!

小型車の鑑っ!('19.12.8追記)

モーターショーでお披露目されてからずっと気になっていたダイハツ/ロッキー、トヨタ/ライズの実車を先日ようやく検分することができました。短時間ですがハンドルも握れましたので、自分なりの印象を感想メモとしてしたためておきます。


写真では小さく見えたが、実物は結構ボリューミーで存在感あり。スクエアなボディで車体感覚掴みやすく取り回しは非常に楽。特に幅方向気を遣わないで済みありがたい。5ナンバー万歳。

パッケージング素晴らしい。FF実用車の基本に忠実な空間設計。車高を高くとってシートポジションを上げアップライトな姿勢で座らせてスペース効率と快適性を両立。身長160cm強の自分が運転席に座ると後席膝前こぶし縦二個+αの余裕あり。荷室もしっかり使える容量を確保。後席の着座位置を前席より一段(いや二段か)高くしてあって前方の見晴らし頗る良好。寝そべらないシートバックの角度もヨシ。サイドウインドーも垂直に立ってて圧迫感少ない。居住性二重マル。

運転席座ると体の中心線上にステアリング軸がくる。目立つペダルオフセットもなし。アイポイント高く視界良し。運転環境まとも。

思ったように走る。と言ってもスポーティーとは違う。正確には、外見から想像される「こういう感じの走りだろうな」というイメージ通りの走りをする、ということ。なので初見から違和感なく安心してハンドル握っていられる。

音振乗り心地については際立った印象なし。それなりというレベル...いや、普段軽に乗っている人間の感じ方という点を斟酌すると、絶対値としてはやや大きめか。但し、遮音材等の小細工でごまかさず、軽量化という実を取ったところは好感持てる。

エンジンは1リッター3気筒ターボ。控え目に言って遅くない。ターボラグほとんど感じられず、試乗の間ずっと探ってみるも検知できなかった。アクセル踏んだだけ加速してほしいだけ過不足なく加速する。適正なパワーデリバリー。ブレーキの踏力コントロールもまずまずやり易い方。高速域は未知なれど、日常域では動力性能、加減速マナー共大きな不満・瑕疵なし。

ミッションはCVT。滑り、パワーロス、感覚乖離等悪い意味でのCVT感は短時間試乗では見当たらず。マニュアルモードあり。アップダウンはシフトレバーで。ちゃんとわかってるダイハツ。シフトパドルつけるコストケチっただけかもしれないが、あんな使えないもの(特にステアリング連動のやつ)は無くて正解。

最近の軽自動車よりは全然いいが、燃タン容量少なめ(36L)なのが残念。個人的には40L、航続距離700km欲しかった。

装備品ではシートヒーター最高(4WDに標準)。強風の時に有難いインナードアハンドル、後席にも付いてたら100点だった。操作系で唯一気になったのはウインカー。ハンドル切り戻さないのにレバーが中立位置に戻る。ダイハツ式ということなれど大いに違和感あり。

絶対的評価だとドアー閉め時のブル感とかサスの取付け剛性とかパワステの感触とか少し足りないポイントは散見されるも、車格・価額・用途・同系他車との比較等鑑みた相対的評価だとほぼ文句のつけどころなし。作り手が目指したもの、ユーザーが期待するものは高いレベルで実現されていると感じる。若干値付けが高い(10~15万)気もするが、個人的には4WDのミッションにMTが設定されていればすぐ商談に入りたいぐらい気に入った。


思い出すまま羅列しましたが、こんなところでしょうか。パッケージがちゃんとしてるだけでもう嬉しくなっちゃって多少甘めの評価になってるかもしれませんが、嘘は書いてないつもりです。孤独しじゃなくて、今年出た新車の中では、オーソドックスながらユーザーのことを真剣に考えた、非常に見どころ及び魅力のある車だと大いに感じ入りました。


総括:最上ではないがリーズナブル。商品力メチャ高な小型実用車のお手本。お勧め!

お勧め!(大事なことなので二度ry


あー、MTがないのがほんとクヤシイモッタイナイ(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾ (←オマエダケダヨ)



Posted at 2019/12/07 13:31:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2018年08月07日 イイね!

スバル 新型フォレスター試乗記

【新型フォレスター試乗記】



注)写真と本文は一切関係ありません

外観は、キープコンセプトで変わり映えしないのに加え、前・後・側面とそれぞれ印象がバラバラ。統一性がなくキメラのようで、違和感を覚えます。先代は前・後は共通性があってまだ見られたのですが。

最低地上高は余裕の220mmで雪道での走破性が別格なことは想像に難くありません。ただ、その代償としてフロアが高くなることは避けられず、お子さんやご年配の方は、よっこらしょという感じでキャビンに乗り込むことになりそうです。

運転席に座ってみます。先に試乗したエクリプスクロスより乗用車ライクなポジションですが見晴らしは良く、寸法から感じるより車体の取り回しは良さそう。コックピットまわりはまんまインプレッサで、使い回しに正直萎えます。まあこれは今に始まったことではないし、知らなければ済むことですが、個人的には残念なポイントです。

メーター類の視認性、空調の操作性は及第点といった感じでしょうか。ただ、ステアリングスイッチについては、問題無しとはしません。これまた比較になって恐縮ですが、機能はエクリプスクロスとほぼ一緒にも関わらず、パッと見でわかりにくく感覚操作性で明らかに劣ります。原因は、スイッチまわりの造形が凹凸の目立つbusyなデザインで、視覚に入る不要な情報が多い為、脳内処理に時間がかかるせいかと推測します。慣れれば手さぐりで使いやすいと反論されるかもしれませんが、慣れないと使えないというのは本末転倒だと思いますので、苦言を呈しておきます。

というような感じでテンションが下がる一方だったのですが、走り出すと印象は一変します。
驚いたのは、エンジンの余裕と滑らかさ。正直、F系になってからのエンジンは、BRZのFA20も含めて粗さが目立ち、味気無さに目を瞑りこそすれ感心したことなど一度もなかったのですが、この新型2.5ℓは下からトルクがしっかり出てしかもするりと滑らかに回る、今迄のマイナスをプラスにしてさらにお釣りがくる出色の出来で、思わず「おぅふ」と声が出てしまいました。

足の仕立ても見事です。猫足と言うと誉めすぎかもしれませんが、サスペンションは初期領域からよく動いて凹凸の大小を問わずショックをさらっといなしてくれ、終始快適性を損なうことがありません。先代の弱点だった後席の乗り心地も改善されていそうです。
ドンガラの大きさとミッションがCVTであることを考えたら十分に軽量と言えるボディーの恩恵もあってか、コーナリングでは自然なロール感と重心の低さを感じさせる腰の据わった感覚を伴って、しなやかに駆け抜けていきます。

惜しむらくはパワステのフィール。決定的にひどくはないものの、つかみどころのないぼんやりとした感触で生気を欠いており、走りの魅力に翳をさしてしまっています。

CVTは、先代より進化していると思います。ただ、加減速時に若干ギクシャクする様子が見られたのと、マニュアルモードでの変速スピードがエクリプスクロスにわずかばかり及んでいないのが数少ない瑕疵ですが、先にこちらに乗っていれば出て来ない不満だったかもしれません。

パドル式のシフトはこの車にも装備されており、パドルはステアリング連動式。はい、クソ、ゴミですね。駄目な理由はエクリプスクロス試乗記の方に書きました。自分がオーナーだったら、真っ先にこのパドルをもいで捨てます。操作性最悪なのを知りながらステアリング連動式にこだわる理由はコストだろうと推測します。さすがにスバルの実験部隊がそこまで低能とは思いませんので。さらに、シフトレバーでのガチャガチャ(変速)もできないとか、フラストレーション溜まるばかりで使えないったら。一体何の為のマニュアルモードなのかと。
CVTの多段ATに対する優位性がないことが明らかになってもやめようとしないのは、設備投資の回収が済んでないからでしょうが、会社が下手を打ったツケをユーザーに回して恥ずかしくないのでしょうか。
などと思い始めたら、走り出した時に感じた高揚がスッと醒めました。

先代より価格帯は上がりましたが、排気量もアップして動力性能に不満なく、全席シートヒーター標準など装備は充実、前述のように雪にも強いでしょうから実用性も十分以上、見た目さえ許せればの条件付きではありますが、他人様、すなわち特にこだわりはないけれど間違いのない車が欲しい方やBM/BRレガシィ以降のスバル車ユーザーの方には太鼓判押して推奨できる車だと思います。
私個人の評価は、上述の文章の通り。“いい車”です。

杞憂であればいいのですが、一点ビハインドの九回裏一死走者一塁の場面で送りバント失敗ダブルプレーで試合終了なんてことにならないよう、元スバル車ユーザーの一人として心からお祈りする次第です(本当か?)





※CVTを非難するなら、エクリプスクロスも同じやないかと言われるかもしれません。ごもっとも。
但し、あちらは当初8段ATの搭載を予定し、トランスミッションメーカーに供給を打診したところ、生産キャパに余裕がないと断られ、やむなくCVTを選択せざるを得なかったという経緯があるようなので、情状酌量いたしました。
普通ならそうですわな。重量・燃費・フィールにハンデあるブツを、好き好んで背負いこむ物好きはいませんて。





Posted at 2018/08/07 21:18:23 | コメント(1) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2018年08月05日 イイね!

三菱 エクリプスクロス試乗記

【エクリプスクロス試乗記】



外観は、岩から削り出したような塊感のある力強さを感じます。ボ◯ボのパクリにも見えるテールライトがちょっとアレですが、全体の雰囲気には合っていてさほど違和感はありません。

最低地上高を175mmとSUVとしてはあまり高くとってないこともあって、乗降性は良好です。
運転席に乗り込むと、着座位置は高めで姿勢的には背を伸ばして座る格好になります。コックピットの雰囲気は腰回りからコンソールにかけて包まれ感があり、個人的には好きなタイプです。

内装は外観に比べると保守的ですが、メーター類の視認性、空調・オーディオ等の操作性は優れています。

走り出して感じるのは、エンジンのツキの良さ。1.5ℓの直噴ガソリンターボは、殆んどターボラグを感じさせず低回転からトルクが立ち上がって、1.5t強の車体をスムーズに加速させてくれます。ただ、ダウンサイジングターボの常で、高回転での伸びしろが余りなく比較的早くにパワーが頭打ちとなるので、上まで回す面白味には欠けます。

パワステのフィーリングはあまり芳しいものではありません。舵角を増しても抵抗のない「ツルン」とした感触で反力に乏しく、はっきり言って、自分の軽(プレオ=ミラ)の電パの方が余程生き生きしたフィールを返してくれます。

しかし、これらのマイナスをカバーして余りあるのが優秀なトランスミッションです。
ダイレクト感があり、またエンジン回転とスピードの協調も巧く調律がとれている為、CVT特有のまだるっこさや違和感は皆無と断言します。

さらに賞賛したいのがパドルシフト関連。
パドルレバーはステアリングコラム固定式。なので、ステアリングの回転度に関係なくパドル位置は不変であり、例えば山道でステアリングと格闘中にパドルを探さずに済む為、マニュアルモードを積極的に使う気にさせてくれます。この一点だけでも、ステアリング連動式パドルとは天と地の差で感激ものなのですが、さらにシフトに伴うタイムラグや滑りも感じられない文字通りの瞬間変速を味わえる、パドルの他にシフトレバーでもアップダウンが可能など、痒いところに手が届くとはまさにこのこと。その仕様と仕立てに「くぅー三菱、わかってるうー」と唸らされました。

これで足回りがわやだったらへなへなと崩れ落ちてしまうところですが、そちらも抜かりはありませんでした。
サスペンションは潔く路面と闘うタイプで、凹凸のショックが率直に伝わってきますが、車体の剛性感が高く減衰が早いのでイヤな感じはしません。パリッと糊のきいたシャツのような心地良さがあります。コーナリングのロールも少なく、想像していたよりやや腰高な印象を受けたものの、コンパクトなボディも相まって、狙ったラインを狙わずともトレースする、芯の通った正確なハンドリングで、山道でも自信を持って振り回せそうでした。

時間の関係で、後席の乗り心地を試すことはできませんでしたが、試乗後後席に乗り込んで検分したところ、シートは厚み、硬さともまずまず。前席同様アップライトで健康的なパッケージで居心地は良さそうに思えました。ラゲッジスペースも、標準状態では広大とは言えないものの、左右別々に19㎝スライドするリヤシートがそれをカバーし、実用上の不足はそれほど感じずに済みそう。

付き合いもないメーカーのディーラーにわざわざ足を運ぶぐらいですから、相当の期待値を持って試乗に臨んだのですが、それを上回る実車の出来映えに完全にシャッポを脱いだ次第です。特にトランスミッションとその操作系は秀逸で、2ペダルアレルギーの自分でしたが、ちょっと考えを改めさせられました。

望まぬまま安寧の地から追放され悲嘆に暮れていたのですが、目を移せば他にも楽園はあるのだと気付かされた意味においても、非常に意義深い試乗でした。

値付けは少々張りますし(4WDの主力グレードでほぼ300万円)、経済性も高いとはいえませんが(燃費14㎞/L)、今の時代にビシッと筋の通った車に乗りたいと思われる向きには検討に値する一台だと思います。お勧め!



Posted at 2018/08/05 20:45:09 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ

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「あれ、まだ普通にログインできるぞ?」
何シテル?   06/24 09:12
【告知】2025年6月24日以降はコメント、メッセージをいただいても返信できません。悪しからずご了承ください。ブログは5月28日以降は別運営のプラットフォームh...
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