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2016年04月18日

4/18版間違いだらけの自動車評論

4/18版間違いだらけの自動車評論  前回の続き。一般道で猛烈なスピード出すのは評論になりえず、普段使いでのスピードで使ってこそ評論たりえる。が、面白さを追求するとちょっと本分から外れてしまいがちになってしまって…というところで止まっていた。

 評価、という観点で考えた時に完全無欠に正しい評価というのはどういうものか。同一条件、同一の計測方法において定量的に全てを算出し、比較をする事、という事になる。例えばクルマの基本性能、走る、曲がる、止まる。要因系で出していくと、エンジン出力、駆動方式、タイヤと路面の摩擦力、スリーサイズ、ホイールベース、トレッド、車重、重心点、ブレーキパッドとディスクの摩擦力、さらに突き詰めていくと、ボアストロークだったり点火タイミングだったり、ピストン/シリンダーの摩擦損失、歯車の摩擦損失、油圧系統のロス、タイヤの材質、サイズ、空気圧…etc。振動とか静粛性になってくると各種バネ定数、減衰定数、重心点からの各種距離…etc。

 これ以上書くと読まれなくなりそうなんで(笑)やめときます。が、こういったものを一切合切計測して数値化してAとBを比較してこっちが良いからこれは良い、というのが完全無欠に正しい評価になると思う…が、こんなの、読みたくないですよね、はい。

 こういった評価だけで各種考察を加えたレポートというのは、それこそ自動車エンジニアが読むものだし、各種方面の専門家が読んで考える為の物になる。評論の一種ではあるのだが、これじゃ書いたところで売れないし、そもそも読み手だって、ある程度の知識/洞察力が無いと受け取れない。例えば、モーターファンとかCGのジャイアントテストで計測している物なんかは、一部これに該当するところがあると思う。

 ちなみに、上記の細かい値というのは当然各メーカーはやっているわけで。計測方法とかを含めて、JARIでもない限りは同じ土俵に立てないだろう。個人でメーカー級の事をやってみようとしても、どこを証に計測点を決めるとか、値を見るとか、同じ条件で測るとか。それはもう莫大すぎる資金と労力がかかる。よっぽど金持ちの道楽でない限りは、無理と言っていいだろう。残念ながら、CGの計測方法とかを見ても、頑張っているなとは思うけれどもあくまでも簡易測定といったところだ。

 だからまあ、一般に掲載される自動車評論というものには定量的な評価というのだけではなくて、いかに定量的なものをわかりやすくかみ砕き、定性的に乗って感じた点、それに加えてエモーショナルに動かす何かを加える必要が出てくるわけだ。評論にエッセイ的な要素が入ってくるわけである。

 で、このエモーショナルに響く、定性的に乗って感じる部分というのが良くも悪くも厄介極まりない。この評価の指標というのは、つまるところ書き手の主観による所になる。もう、とにかくたくさんのクルマに乗って経験値が多い人と、免許も取り立て乗ったクルマは数えるほどという人では感じ方が全く違う。

 自分自身も、5年くらい前に感じるクルマの感想と、今のクルマの感想では全く異なるというのが正直な所だ。なまじ多くのクルマを知っているものだから、有体に言うと普通のクルマじゃ感動する機会が少なくなってきている。乗る前に価格と構造でこんなもんか?という予測ができてしまう。それを上回っている時は感動するのだが、乗るたびにその感動のハードルはどんどん高くなっていく。これは、多くの自動車評論家と呼ばれる先生方も同じような事ではないだろうか。

 これがスポーツカーになってくると限界の懐が深すぎて普通の速度で走ったって興奮しない、つまんない、もっと速く攻めたてて真髄を見極めたい、と。本分が置いて行かれて限られた領域での定性的な話だけになってくる。これは評論というよりももはやエッセイだろう。

 勿論、それを否定するつもりは無い。スポーツカーの本分というのはやっぱりいかに速く走るか、という事に尽きると思うし、それを試すためにクローズサーキットでの試乗会が催されているわけだ。が、そういう試乗会に呼ばれないとか、借り出した広報車でサーキットを走れないとか、そもそもサーキットを走る予算が無いとか。タチが悪いと公道でいかに速く走れることこそがスポーツカーの本分だ、とか。そんな風な理由や勘違いが巡り巡って、エッセイの為の暴走行為に至るのではないだろうか。

 まあそれ以外にも、ここに至る問題というのも数多くありそうなわけだが、それはまた続きにて。まだまだ続きます

 …あ、ちなみにワタクシが書いている各車の散文、エッセイのつもりです。評価と呼ばれるにはとてもじゃないがレベルが低すぎて。定量的な評価についてはカタログスペックから色々と算出しては、おりますよ。
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Posted at 2016/04/18 06:41:50

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