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2016年02月15日 イイね!

File.55 M3

File.55 M3 スカイラインに対するスカイラインGT-R、ホンダのタイプR、スバルのSTi。日本でいうところのエボリューションモデルというのは勿論海外にもあって、メルセデスのAMGシリーズだったりBMWのMシリーズが該当する。中でも主力モデルのエボリューションモデルはもっとも手に入りやすいわけで、BMWだとそれがM3というわけだ。

 まあぶっちゃけて言うならば、M3というクルマ、トップギアとか色々なところで、ヤバい一台、なんてよく言われているわけだがそんなに凄いのかぁ?R34の方が良いんじゃねぇのかぁ?と。一応おもしろレンタカーで設定されていたものの、結構高いしあえて乗る必要も…と思っていたが、50%引きなんて大盤振る舞いもしてくれているようだし、ここはひとつ、タイムズで一つ後のクルマも体験できる事を考えて乗って確かめてみる事にした。

 ドアを開けて目に入ってくるM3エンブレムのキッキングプレート。ムワッと、かつてアメリカで乗っていたビュイックでもあった革シートの香りが鼻をつく。シートにはしわもあるし、走行距離としては20万キロを数えている。個体の状態としては、サンルーフの開閉不可、ナビ無し。そしてラジオは使い方がわからず、そもそも使えるんだか使えないんだかわからない…まあ、ちょっと中古車としての価値もなさそうな雰囲気の個体で。

 シートに腰かける、形状は良いのだが、革シートで左右に滑りやすいというのは、後に筑波パープルラインで走っていても欠点。ドライビングポジションは、欧州車にしては珍しく日本人にもとり易いほどの可動域を確保しているあたり、素晴らしい。
 ダッシュボードの印象に飾り気は無く、シンプル。シフトノブはストローク長く、入りはグニャグニャと…後はクラッチのon/offとつなぎの動作でドカンという異音もアリ。これはまあ、どちらかというとドライバーの運転の問題な気がする。
 洒落ているのはステアリングのステッチが、Mのエンブレムのように青と赤で結ばれているという事。唯一色彩を感じるのはここであるのだが、夜になるとまた印象が異なり、シフトノブが赤く光ったり、周辺が赤い間接照明で彩られたりと…いや、夜の方がこのクルマ、やる気にさせてくれる!?

 全体的に車幅はとり易く、そこまでの大きさは感じない。外見からはこのクルマがとんでもない実力を持っている、という事を感じることはあまりないだろう。実際、高速道路にしろ峠道にしろ、2000rpm以下でポンポンと繋いでいくとフツーのクーペといった感じ。極端な減速帯でもなければ、乗り心地を害されることは無いし、とにかく大人しく走ってくれる…のだが。

 ひとたびこのクルマ、エンジンを回せば豹変する。一気に吹け上がるのは勿論、アクセルのオフですぐに回転が落ちる。ブレーキだって一級品、踏めば前後両方で減速していくような、そんな感覚、リア周りに不安というものを全く感じない。
 サスペンションはフロントストラットでリアマルチリンクという、以前乗っていたグロリアと同じような形式。なるほど、リアが押さえつけられて、フロントが軽い…そんな感じなのは、サス形式に加えて光軸荷重の方が大きい、というこのクルマの特徴からだろう。

 このクルマのロールについては、フロント部分からでしか感じない。ターンインでフロントがロールして、リアはそのまま安定して蹴り出しを続ける…オーバーステアへの導入も簡単で、そしてオーバーステアでのコントロールを楽しむ、そんな事ができるのもM3だろう。もっとも、今回そんなことは試していないのだが。
 にしても、とにかくよく曲がるしよくふけ上がる。ただでさえ凄いんだが、sportボタンを押した瞬間にさらにふけ上がりが良くなって一気に絶頂へと突き抜けるような回転、パワー感を感じさせてくれる。これを後輪で受け止めて上手く駆動力として前へ前へ…いやこのクルマ、そこが凄い。FRで破たんをしない、全く不安さを感じさせないが、それでいてしっかりと絶頂へともに導かれるような、シートの滑り具合さえ何とかなれば、サーキットで相当に走れることができるだろう。

 ただし、ニュルブルクリンクを走ったとはいえこのクルマ、ちょっと路面の凹凸を高速で駆け抜ける時にはグリップが抜けるような感触がある。30km/hという低速で減速帯を抜けた場合でも、一瞬宙を浮くような感覚もあるし、とにかくサスのストロークがあまり良くないようだ。相当な手練れであればそれも苦も無く走れるのだろうが、普通の人がこのクルマの真価を発揮するならばサーキットへ持ち込んで一気にぶん回すか、高速道路の加速レーンで踏み込むくらい、だろうか。バランスだけでいえば、R34の方が好みではあるのだが、M3、NAでの滑らかな回転は他の何物にも代えがたい。とにかく素晴らしいの一言に尽きる一台であった。
Posted at 2016/02/15 06:33:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | 評 -Car Review- | クルマ

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