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2016年08月26日 イイね!

File.77-2&78 911GT3RS vs GT-R

File.77-2&78 911GT3RS vs GT-R 因縁のライバルというのは必ずいる。歴戦の名車、スカイラインGT-Rの陰には、常にポルシェという影がいた。10年前、R35型GT-Rが誕生した時にも、ライバルというのはポルシェ911、それも標準車ではなくて、トップモデルをターゲットとして生れ出た。

 R35GT-Rと、そして911カレラ。共に試した事がある一台ではあるのだが、911GT3RSという、格好の好敵手が思わぬところでラインアップされた。ここはひとつ、改めて、2007年/2008年式という近しい年代の2台を同時に、試してみるとしよう。


 まあ何と言いましょうか。改めて実車を前にすると、このクルマが"わ"ナンバーで、それもカーシェアリング車種として用意されている事の事実に驚愕するあまり。レプリカとかそんなもんでは無くて、レッキとしてたホンモノ。フロントスポイラー、サイドのGT3RSエンブレム、レッドホイール、どれをとっても、GT3RSであることを主張する。

 フロントフェイスは、そこまでの大きな変更点は無し。あえて取り上げるなら、左右に用意されているラジェーターに当たる風の面積が増えている、といったところだろうか。フロントリップスポイラーは、かなり地上高も低く、気を配る点ではある。が、とりあえず今回の傾斜やら段差やらは難なくクリア。

 拡大されたホイール径は、大径ブレーキディスク導入の為。オプションのPCCBが使用されているようだ。オーバーハングの長さが911であることを主張し、大柄なリアウィングが特別な一台であることを主張する。フロントウィンドウ/サイドウィンドウ共にガラスだが、テールウィンドウのみアクリルに変更されている。

 室内にはロールケージと、そしてフルバケットシート。本来ならば4点式になるところだが、公道走行をするならば3点式が必須。極力無駄をそぎ落としたインテリア、ナビとエアコンが装備されているだけでもありがたい。ステアリング、シフトノブ、サイドブレーキは、バックスキンが採用。全くすべる気配を感じさせない。

 クラッチはZ33の倍はあるし、MTの感触もかなりシブい、ロングストローク。コキッコキッと入っていく感触と、そして回転の落ちが速いエンジンもあって、最後の最後まで、スムーズにシフトを繋ぐことはできなかった。

 発進、加速、減速は、どれもが普通のクルマで普通のように扱う事は出来る。が、60km/h程度の走行だと、どうしてもサスペンションが動かない、いちいちピョコピョコ跳ねる。そういう印象が先行する。そういった場面で、このクルマの生息域がサーキットであることをまざまざと実感する。

 だから、1速に入れて、アクセルをべた踏みしての思い切り加速をしてみると、そういうクルマであることをまざまざと実感するし、そしてそういう状況でのサスペンションのストローク、フロントを殺さない、リアのトラクションを稼ぐという設定に活かされている。もっとも、コーナリング中にアクセルを入れるとか、そういう危険を伴う運転は当然できず。首都高でも、これは試してみたくない、そう思う。

 何よりも、2駆で、いくらNAとはいっても一気にふけ上がるエンジン、パワーも415馬力ある。これを本気で踏んで制御下に置くには相当な手練れである必要があるし、そして集中力も持たない。それでも、踏み込んだ瞬間の怒涛の加速と、それが永遠に続くかのような錯覚。体感したことのない快感が貫く瞬間であることは間違いない。

 これがNAだったからいいものの、もう一つ、GT2、ひいてはGT2RSなどになった場合はとてもじゃないが恐ろしくて全く踏み込めない事だろう。だからこそ、本当に早い911乗りは一目置かれ、そしてある者は二度と戻らないのだろう。

 そういうハードコアな一台に乗った後、GT-Rに乗り換えると、いかにこのクルマが偉大であるかを実感する。適度に抑えられた振動、常に接地している安心感。また、路面から離れて、目線が高い事からくる全体を見渡せる感覚というのも、スポーツカーとしては落第点だがストリートファイターとしてならば満点と言えるだろう。

 しかし、それでも踏み込めば一気に加速するトラクション、反応も良く、気が付いたら、という感覚で瞬時の加速を見せる。それが一抹の不安さえ感じさせずに行えるという事は、結果的にドライバーの負担というものを軽くしてくれる。

 そう、GT-Rは乗っていて疲れることが無い。結構なスピードでコーナーを駆け巡っても、常に接地をしている安心感があるし、何よりも入力を上手くサスペンションとボディでいなしてくれる。自分が全てを制御下において、見渡しながら走ることができる、それがGT-Rの醍醐味と言えるだろう。

 だからこそ、GT-Rは落ち着いたドライビングに終始でき、集中力をとぎらせることが無く、走り続ける事ができるのであろう。これが、当時の777万円で買える、というのはバーゲンプライスと言ってもいいだろうし、911GT2RSのようなカリっカリの一台を買って、サーキットで勝ったとしても、相当な疲労が待っている事だろう。

 911GT3RSは昔ながらの素晴らしいスポーツカー、しかしGT-Rは、現代が生み出した究極のマシン。もはやこの2台を選ぶのは好みの問題と言えるだろうし、平易な気持ちで選ぶならば、日常使いもこなせるGT-Rを選ぶこととなるだろう。911GT3RSは、あまりにも、住める世界が狭すぎる。
Posted at 2016/08/26 06:47:40 | コメント(0) | トラックバック(0) | 評 -Car Review- | クルマ

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