
世界3大カスタムカーショーである、東京オートサロン。閉幕から早くも1週間、いよいよ写真の整理も終わり、恒例のシリーズ紹介を初めて行こうと思う次第…なのだが。ちょっと書く前に、trazzy!さんの
批判を恐れずに言う 東京オートサロン2017について これが最後のブログになるかも~という記事を見かけまして。
私もまあ、オートサロンは勿論、東京モーターショーでもコンパニオン撮影のカメ小と、クルマの前に居るコンパニオンさんもちょっと邪魔に思う機会もあり、まあどっちが目的で来てるんだ、こいつ等?と思うところは毎年毎回のように思っている。
例えば、海外のジュネーヴモーターショーではプレスデーだったもんだから、かもしれないがコンパニオン目当てな方はほぼいなかった(一般日は何とも言えないが)。日本でも、夏に開催された
オートモビルカウンシルではクルマだけ、BGMもない静寂な空間でクルマとの時を過ごす、という純粋にクルマを楽しめるイベントも開催されつつある。
一応、東京モーターショーは自動車メーカーやサプライヤーが未来へ向けた展望を示す場、東京オートサロンは、改造車をメーカー/プライベーター/サプライヤーが一堂にお披露目をする場、というのが趣旨である。コンパニオン/キャンギャルの祭典ではないんですよね。
で。それを踏まえて、2011年から行って6年目。自分が体験してないことは批評できない、というのが持論としてもあったので。今年はちょっと、カメラ小僧の真似事をしてみたのである。そんなにコンパニオン撮るのって、いいもんなんかいな、と。

というか、人間をメインの被写体にすること自体が初めて、という補正も無くはないが、なるほどね。こういっちゃなんだが、ある意味スーパーGTとかでレースの写真撮っているのと同じような感覚。目線の写真とか、笑顔とか、そいういうシャッターチャンスを狙うのが、止まって展示されているクルマと比べてしまうと、動態撮影の面白さがある、というのも一つ、そしてまあ、なんというか、やっぱまあ、自分も男ですので(苦笑)というのも…
気が付いたら何名の方か撮らせていただいていて、群がりの中でも一瞬のシャッターチャンス狙って、という面白さにも足が取られ始めるようなところまで行っていた。まあ、結局、自分の好みだけ撮ってただけ、というのもあるにしろ、なるほどね、ポートレート写真の面白さってそういう事なんか、と思う部分がある。
後まあ、毎年同じクルマが展示されているブースが複数ある中で、コンパニオンの方々は大抵入れ替わり。そういう変化があるのもまた、コンパニオン目当てのカメ小が減らない要因になってるんでしょうね。むしろ、変化してるのはクルマじゃなくてコンパニオンで、目新しさでコンパニオンが勝っている、という状況にもなっちゃっているんだろう。

そしてまあ、ちょっと過激な所はやっぱりあって。ごんた屋さんとかAIWAさんとか。他にも数社、過激コスのブースはあって、そこには当然人だかりができていて。おかげさまで、AIWAのダッジチャージャーRTを見る事もなく、ごんた屋は遠目にやってんなー、という雰囲気だけ見て、その他も横をさーっと通って。
いずれのブースにも共通しているのは、改造車のメインストリーム、車体の改造、コンプリートカーの製作社ではないという事。過激コスブースだと、大抵は物販買ってソロ撮影権得られるというシステムのようで。まあ、ド派手なクルマを用意できない+売上確実に確保したいという事が背景にあるんでしょうね。一応、オートサロンは販売の機会でもあるわけで。

とりあえず。カメラ小僧の真似事やって分かったことは、一人撮り始めると、そうでもなかったのに気が付いたらうじゃうじゃ人が集まってきているという、摩訶不思議な現象…後は、サインポスターとか配ってるのに、遠目にそれを撮ってグッズに手を出さない、とかのChicken sceneなんてのも。まあ、配っている方々が海外の人だったから、というのもあるのだろうけど(笑)

まあ、なんつーか…メインはクルマ、というのは分かるし、実際そうであるのが理想。トップシークレットのR32にR35をインストールしたマシンは凄かった。クルマで人混みができてた位。本当はそうであってほしいんですよね、クルマ好きとしては。
しかし、やっぱりコンパニオンに人だかりができる。つまりそれって、やっぱりクルマがコンパニオンに負けているという、見方もできてしまうんじゃないだろうか?カメ小どもめ、なんでコンパニオンばっか撮ってんだ、と思う根底には、クルマが負けてて、注目浴びてるコンパニオンへの嫉妬心があるような気が。
そう、嫉妬。大好きなクルマがコンパニオンに負けてる、という事実、今回クルマもコンパニオンも両方撮っていて、自分なりの結論がこれだ。凄いクルマは注目される、ヤバいクルマはオーラがある。そういう一台に巡り合う機会がかなり減ってきているとも思う。

自分がメーカー側の人間になって、まーもう色々と思うところが多くなったというのも背景にはある。こいつ等バランス考えてねーだろ、切削加工とか耐久性ないじゃん、ワンオフとかn数少なすぎでダメダメ、それレッドゾーンで72時間ぶん回し続けて保証できんの?Assy精度出し?メーカー以上の工程能力出せてんの?
…とかとか。自分が生産技術やっているというのもあって、モノづくり側でかなーり短絡的なやり方やっている所が多いというのもあって。展示されているクルマも実はあまり、パッとする気もせず。
逆に大きいところだとそういうところは比較的しっかりやっているし、メカニカルには手を出さずエアロパーツにホイール変更だけで決め込むところもある。凄いところは凄いが、大体は月並み、食い入るように見たい一台はそんなに無い。そして、そういうクルマが多数を占めてしまっているのがここ最近の傾向に思える。
そりゃ、コンパニオンに負けるクルマが多いわけだ。

そんな中でも、本当に一部、クルマが勝っている所もある。メーカー保証?メーカーの基準?知るかそんなの。俺が見たものやったもの体験したものが全てだ。とでも言っているかのような所は、やっぱりクルマそのものが魅力的に見えてならない。
幾多の激戦を潜り抜けてきているトップシークレットやRE雨宮のチューンド、そしてぶっ飛んだ事をやってのけていたstudio ALLICA、SVR。伊達に公道で走っていた事だけじゃない。サーキットの綺麗な路面だけじゃわからない、荒れた路面にオントラフィックがあるからこそ分かった事、それを生き抜いてきたからこそ備わっている経験値が、クルマを特別な一台へ仕立てている。やっぱり首都高最高…とかいうのは、また別の話で(笑)
やっぱりサ、改造車ってのはアウトローなわけヨ
湾岸ミッドナイトとかどっかで出てきてたようなフレーズだが、そうなんだと思う。いかに本流から離れた我流を行くか。その度合いが試される場なんでしょうね、本来は。それがまあ、メーカー入って規模もデカくなって、ちょいアウトローみたいなのも出てきて、物販もできるようになって。他との違いをコンパニオンで見せつけるようになって、というのが、今のオートサロンなんでしょうね。
でも、そんなオートサロンの"本流"に流されない、アウトローな"我流"まっしぐらを突っ走る所こそが、真に魅力あるクルマを提供させてくれる。その品評会ができる場が、東京オートサロンなんだろう。
だからまあ、コンパニオンにきゃっきゃうふふしてるだけのカメ小の方々には、お金を落としてオートサロン開催の資金出してくれてありがとう、と言っておこうかな。ちょっと"本流"に足を踏み入れかけたけれども、来年以降は"我流"で気になったクルマだけ、撮っていく。
…あ、とはいってもコンパニオンが居る事自体は良いと思いますよ。ほら、刺身もつまがあると見栄えが良いし。たまには手の込んだ煌びやかな刺身のつまがあって、ネタよりも目立ってもいいとは思うけど。それでも、それがかすむ位にいいネタ、作って行こうじゃないか、アウトローの皆さんよ!
Posted at 2017/01/21 14:05:56 | |
トラックバック(0) |
展-Showcase- | クルマ