
アイドラーズ12時間耐久レース、今年で3年目となる僕たちのチームは、念願だった15位完走を目指していました。そのために選んだのが、エンジンオイル「パワークラスターレーシング 漆黒」です。
粘度を下げたい、でもエンジンは守りたい
これまで、高回転を長時間維持する耐久レースでは、エンジン保護を最優先に考え、粘度が高いWAKO'SのトリプルR(15W-50)を愛用していました。しかし、エンジンのポテンシャルを少しでも引き上げるには、「粘度を軽くしつつも、タフにエンジンを守ってくれるオイルはないか?」とずっと探していました。
候補に挙がったのは、モティーズ、アッシュ、そしてパワークラスター。過去に自分が勤めていたロータス横浜で、ロータスCUP参戦車両にパワースラスターを使用されていた実績があり、信頼を置いていました。
思い切って、当時の担当者と久しぶりに会い、話を聞くことに。高粘度から低粘度へ変えることへの不安を伝えると、パワークラスターレーシング漆黒は、粘度を40に下げてもスペック上は問題ないという説明を受け、その言葉を信じて使用を決めました。
テストなしのぶっつけ本番、その結果は?
正直、テストする時間もなく、ぶっつけ本番でのレース投入には不安がありました。しかし、パワークラスターを信じ、いざ実戦へ。
レース中、基本的には6,000rpmで走行し、オーバーテイクやバトル時のみ7,000rpm、またはトップエンドの8,200rpmまで回すというスタイルで走りました。
レースは順調に進み、第2スティントを終え、ドライバーがピットに戻ってきた時のことです。
「エンジン、何かしました?」と聞かれ、一瞬ヒヤッとしましたが、「去年よりエンジンの吹け上がりが全然いい!」というまさかの言葉が返ってきました。
「エンジンはオイルしか変更していませんよ」と伝えると、「オイルの銘柄は何ですか?」と聞かれ、**「パワークラスターの漆黒です」**と答えると、「やっぱりな」と納得した様子。聞けば、そのドライバーさんもご自身の愛車である「エキシージ」に、同じオイルを入れているとのことでした。
パフォーマンスは値段以上
結果として、レース中、目立った水温の変化やトルクダウンは感じませんでした。街乗りで感じていたエンジンフィーリングの変化はそのままに、高回転域でも粘度感がなく、ざらつきも一切ありません。最後までしっかりとエンジンを守ってくれたおかげで、無事完走を果たすことができました。
非常に高価なオイルなので、誰もに気軽におすすめできるものではありません。ですが、その値段に見合った、いや、それ以上のパフォーマンスを発揮してくれることは間違いありません。本気でタイムを追求する人には、ぜひ試してほしい一本です。
Posted at 2025/09/08 16:02:04 | |
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