• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Hirotのブログ一覧

2025年02月28日 イイね!

近況25.02 その2

2023年3月に乗り始めた当初からずっと、ベストなシートポジションが決まらず悩んでいました。1年半ほど乗った2024年の後半には、それもほぼ解消したようだ。


今でもまだ日によって5mmや1cmレベルで各部を動かすことはあるにしても、それも体調に合わせてといった感じで、普段の街走り程度ならもう、一旦シートに座ったあといちいち腰や脇腹にミニクッションを詰めるような面倒もなくなってきた。


車を降りる時もいちいち、この逆をやるので本当に面倒で仕方なかった。


とはいえ頚椎/腰椎には不治の問題を抱えており、やはり長時間運転をするときは腰の左右にミニクッションを詰めて肋骨を支えるほうが、より快適で疲れが少ない。

alt

歳をとって好奇心が減退したのか、あるいは自分が乗りたい車を手に入れ満足しているからか、それとも単にこの世を去る時期が近づいているせいか、他人の車には全く興味がなくなってしまった。


昨今では街で「おっ!」と目を引くような車もないし、そんな車が駐まっていても内装やメーターを覗き込んではオーナーの乗り方や趣味が良い悪いと勝手に想像するような遊びや楽しみもなくなった。

もしそんな風に自分の車が覗き込まれたときに座布団やネックピローなど付けているとまるで「お爺ちゃんのお気に入り座椅子」みたいな生活感がイヤだなと、今までカッコをつけてきた。


しかし残りの人生も大して長くなさそうな身となったいま、誰かに見せて自慢するでもなくまた自慢したとて意味もないカッコつけより、日々の快適性を優先したくなった。


いや、日々に大きくなっていく「シートの電動調整が効かない部分に、補正物の付加が必要だ」という身体的な訴えを、抑えつけ我慢するのをただ、やめた。無意味だから。

alt
たとえば座布団は市販品だが、私が探してきたベージュ&トープのコンビベルトを馴染の裁縫屋さんに持ち込んで、それに縫い付けて作ってもらった手作りの加工品。

背骨のアーチがどうしてもシートの背もたれと合わず、尻の位置を上げてシートの造形に身体のほうを合わせるしかなかった。

長時間運転するときや体調によっては、ランバーサポートも具合よく微調整している。

alt
座布団ごとお尻が前に滑っていかないよう、ベルト左右端に樹脂バックルを付け、後ろでカチャン!と留める仕様にした。


丁度いい幅と色彩のベルトを探すのに苦労し、これは15mのリール売りしかなかったが国内で入手できた。ほかに使い途もないのだがまだ優に10m以上も残っており、捨てるには惜しい。こういうものは私が死んだあと、結局カミさんに捨ててもらうことになるだろう。手間を増やして済まぬ。


また少しでも内装色と違和感ないようブラウンの樹脂バックルを探すのにも苦労した。これも2セットあれば充分なのだが1パック10セットぐらいで中国から買ってくるしかなかった。黒い樹脂のバックルではベルトやほかの内装材との色彩コントラストがきつ過ぎるし、アルミ製はカッコよくて買ってみたがビビリ音の発生源になるので不採用。


それと、ベルトの長さを調整したあと余ったベルトがズレないように固定するループ状の部品(定革:ていかく)が必要でしょうと、裁縫屋さんが気をきかせて近似色の適当なハギレで作ってくれた。
alt
他人が見たらつまらない、こんな座布団としか思わないだろうが、実はそんなコダワリや思いやりのかたまりなのだ。やってる私も座布団ひとつでこの調子だから、イメージに合う部品集め等いちいち面倒臭くてたまらない。だが気に入るものが売られていないのだから仕方ない。求めるイメージに近いものを寄せ集めかき集め、最適な業者を選定し、それらをつなぎ合わせてプロデュースするしかなかった。


昔の私だったら
太古車R107のときみたいに内装屋さんに預けて、シートには思う存分ウレタンを追加し、気に入った色柄のファブリックで張り替えただろう。ドアサイドのSRSエアバッグ部分から後席背面の隔壁まで連続するタテ面を全て同じファブリックで張り替えてやったら、随分オシャレになっただろうな。純正の特注にファブリック張りはないから、デジーノなんかメじゃないほどカッコいいインテリアが作れたはずだ。


だが、今はもうそんなビシッとした統一感とか、カッコつけの夢なんかどうでもいい。


冬まで生きてないのだから、整備や修理は仕方ないとしても、それ以外よけいな改造で業者に1ヵ月預けるとか、乗りたいときに自由に乗れない時間が全部もったいない。


ネッククッションのほうは、昨今のマイバッハSクラスをみて思いついた。
alt
ベンツの最高峰なのに驚くほど「取って付けた感タップリ」なヘッドレストクッション/腰クッションが平気な顔して装備されているのを見ると、今のベンツは「いくら電動調整したって、もうシートの造形だけでは完全に快適フィットさせられない」と諦めたのだろう。


旧車R107の時代まではヘッドレストは枕のように柔らかく、頭をもたせると安らいだものだが、2000年を超えた頃からベンツのヘッドレストはどんどん硬くなり前にも出て、車が段差を超えたり一旦とまって発進するたびに後頭部を硬いスポンジで叩かれるような、うっとうしい仕様が標準となった。


おそらく世界中の年配者ベンツユーザから苦情が絶えないのだろう。やっと「これ付けとくから、あとはお好みで(=適当に)使いこなしてください」という対応か。

alt
3000万4000万円もする車がこんなジジ臭いクッションで誤魔化しているのだったら、元の造形の悪さに定評あるR230のシートに私が後付けクッションを付けるのなんか実に微笑ましくて可愛いものだ。それに350SLは新車当時の価格1100万円ぐらいだから現行マイバッハの半分以下。だったら色合わせもできない市販品クッションを私が寄せ集め、それが少々シートの色と違ったりデザイン的に違和感が多少あったところで全然許されるだろうという甘えは、たしかにあった。


しかし見た目の恥ずかしさを克服しクッションを取り付けたおかげで、ようやくベンツらしい「腰痛が治るシート」になってきた。やっと正しい姿勢で座れているようだ。


知ってる人には常識だがベンツのシートは、たとえば旅行前うっかりギックリ腰になってしまったようなとき、乗車時は腰が曲がらなくて大変でも、何時間か長距離ドライブしたら降車時には腰の痛みが治っているというような経験が何度もあります。

以前乗っていた太古車R107の純正シートは私が購入してから10年の間、まさににそのようなシートだった。工場出荷から22年を過ぎ、とうとう2010年頃からは、さすがにヘタって腰が痛むシートになってしまった。ウレタンやホースヘアを交換したり金属のスプリングを交換したり表皮を交換したりと、そこからかれこれ10年ちかく純正シートのフルレストアをあれこれやって、大変苦労した。

あげく、港北にある旧車ベンツのレストア専門ヤナセオールドタイマーセンターでさえ「どうやっても新車時の乗り心地に戻せません」となり、仕方なく純正シートを諦めてドイツ本国特注のフル電動レカロに交換した。2021年頃、工場出荷からおよそ33年目の話だ。おかげで手放すまでの最後2年ほどは、ようやく再び腰痛から解放され、快適な自由を味わった。

伝統的で地味な外見ながら、サイドサポートが絶妙。肋骨をグイッと左右から持ち上げ上半身をガッチリ支えてくれるおかげで腰が自由でラクになる感覚は、他に比べるものがなかった。

alt
そんな理想のシートから乗り換えたR230のシートは最初から身体に合わずブカブカだったが、かといってシートベルト一体型の乗用車用レカロは存在しない。巨大な台座込みのバス/トラック用サスペンションシートぐらいしかなく、それは乗用車に転用できない。
alt
無理すればできそうな気がするが、そうこうしているうちにドイツ本国レカロ破産とのニュースをきいた。もうこんな個人ユーザの特注を受けてくれる部門は、なくなっただろう。残念なことだ。


しかし最近ようやくR230純正シートは電動調整の問題ではなく必要なところに肉付きが足りないのが原因だと特定でき、そこにクッションを補足したら身体に合うようになってきた。


シーポジが合うとR230でもこんなに一体感を感じられるのだなと最近(2025年2月時点)になってようやく、R230を操ることが楽しくなってきた。R230と分かり合えるまで、購入から約2年近くかかってしまったが、とりあえず死ぬ前に間に合った。

見かけはジジ臭くて生活感が溢れ本当に恥ずかしいシートになってしまった。繰り言はイヤだが本当に、人生の残り7~8ヶ月は見かけのカッコよさなんかバッサリ切り捨て、自分の身体をいたわり快適性を優先して、残り少ない人生を精一杯楽しむつもりです。

alt

Posted at 2025/03/04 06:55:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑感 | 日記
2025年02月28日 イイね!

近況25.02 その1

前回の投稿から丸1年以上が経過してしまった。


その丸1年以上、2023年11月に修理をしたバリオルーフは日常的かつ頻繁に開け閉めしているが、今のところ他の部分から油を吹いたり作動不良などは起こっていない。


さすがに、そういうところは2000年代の車とはいえメルセデス。必要なときにちゃんとお金をかけて適切に修理すれば、5年や10年は何も文句を言わず機能してくれる。

ーーーーーーーーーーーーーー


2024年の1年間について言うと、5000キロ毎のオイル交換ルーティーンのほか、7月頃にリヤタイヤ1本へ太いタッピングビスが刺さり、スローパンクチャーを経験した。

自慢じゃないが高速道路を走っていてクギやネジを踏んで即パンクというのは、免許をとって37年間のうち、3回ほどあった。パン!と破裂音がして走行ラインがヨレるからすぐ分かる。しかし今回のように空気がジワジワ抜けるのは初めてだ。



徐々に進行するエア抜けに気付かず帰宅し、翌日に乗ろうとしたらガレージでヘタっている姿は、かなり情けない。まだエアーが残っているうちに対処できたのだけは、幸運だった。

alt
alt

1年3ヶ月ぶりに豊洲シノハラタイヤへ、ハザードつけながらノロノロ走っていった。点検依頼したところ「継続利用可」ということで、パンク修理のみ。他は10月に定期点検/整備とディーラー車検を行なった以外とくに困るような故障や修理はなく、順調に距離を重ねた。


いままで旧車R107の時代は22年半を通して年間の走行距離が大体1万~1.5万キロ程度だが、R230に乗り換えてからの1年では2.5万キロほどに増えた。まさかオドメーターのギヤが狂ってないかと疑い、ディーラーで厳密な調査を依頼してみたが「異常なし」との結果だった。まあ、当たり前か。


たしかに心当たりがないでもない。残り少ない人生を楽しもうと、旅行の回数は今までの倍以上に増えたし、今まで訪問したことがなかった県にも足を伸ばすようになり、年2.5万キロという数字は容易に信じがたいが、認めざるを得ない。


22年半27万キロを共にしたR107とは本当に一体感を感じたが、R230に対してはその点、2024年中はまだ全然もの足りなさを感じていた。購入してすぐ足回りをブッシュやアーム類、またショックやバネも新品に徹底交換したが、2023年中はずっと足回りが硬かった。2024年末になってようやく、少し馴染んできたかな?という程度。この歳になるとショックをフルストロークさせるような走りは全然しないので、いつまでも硬さが残った。


明けて2025年1月にめでたく10万キロを達成。キリ番の記念にカミさんが助手席からスマホで撮ってくれた。

alt

alt

alt

2023年3月購入時の走行距離が5.8万キロ。22ヶ月で4.2万キロだから、平均すれば毎月1900キロほど走った計算だ。


購入時に総とっかえした新品の足回りは4万キロほど走ってようやく、アタリがついた感じだ。やっとこれからという感じの足の動きになってきたが、せっかく足回りの慣らしが終わったというのに、あと7~8ヶ月ほどでこの世を去らねばならないのは少し残念だ。


走行距離をみて改めて考えるまで全く意識していなかったが、R230は操作が全体的に軽くて優しいので運転がR107よりラクだったことに気付いた。


一番はセンソトロニックブレーキホールドSBC-Hで、停車中にずっとペダルを踏み続けていなくて済むことが、足腰の疲労を大幅に軽減している。


あとはR107よりちょっと軽いアクセルペダルによる扱い易さと、V6のM112.973エンジンと5ATの組み合わせによる軽い吹け上がりとレスポンス向上だろう。旧車のM117.964エンジンと4ATの組み合わせに比べ、追い越し加速時の迫力と持続/伸びでは劣るが、日常速度域でのおっとりした特性のほうが疲労軽減に効いてくる。


だから今までの2.5倍ほど走り回っても身体が疲れてなく、R107に比べるとかなり気楽に旅行にしょっちゅう出掛けたくなったのだろう。


ほかのR230ユーザになにか参考になればと思い、2024年中にあった他の出来事も整理して、いくつかブログ記事にまとめたいと思います。

Posted at 2025/03/04 06:35:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑感 | 日記
2023年10月31日 イイね!

近況23.10

さて9/4にディーラー入庫し、9/13にUSへ送ったロールバー油圧シリンダーはOHが終わり、10/17にディーラーへ届けることができた。長いあいだストップしていた作業は再開したが、元々の車検入庫と併せ依頼していた内装補修関連も難航しているようだ。現在10/31時点ではまだSLが戻ってこないが、ディーラーいわく「週内には仕上げる見通し」とのこと。


かれこれ2ヶ月も居座ることになろうとは思ってもみなかったが、つまり週末は出掛けないで家で待機し、作業完了の連絡があり次第すぐ引取りに行き、工場スペースを空ける必要がある。残念だが文化の日11/3~5の週末三連休は、旅行に行けなそうだ。だがようやく仕上がったSLで、日帰りドライブ程度は楽しめるだろう。


ところで10月をどう過ごしたかといえば、ただ待っていても仕方ないのでR230からの乗り替え候補について何となく考え、BMWの220iかベンツC180のカブリオレあたりが現実的な着地点かと絞り込んでみた。どちらもアダプティブクルーズの設定があり、いまの駐車場にラクに入るサイズのオープンカーだ。


正直いって私のR230は、買った値段を考えたら常識はずれな整備修理費用を掛けているが、そうかといって手放すときに元が取れるような金額で買い取ってもらえるとは思っていない。しかし内外の「お掃除」や整備/修理/アップデートなどは、いま私が乗るために必要だから手間とカネをかけている。


カーセンサーやグーネットなど覗いてみるといつも同じ顔ぶれの車ばかりなことに驚く。安いのにいつまでも売れ残っている状況からの想像だが、下取りや業者オークションでかなり安く買い取ってきて、多少なりともお金をかけたのだろう。だから再び業者オークションには流せないのだと思う。だが店頭の実車は恐らく大したコンディションではなく、だから売れもしないまま何年も居座っているのだろう。そんな店頭屋外に長年放置された車両のコンディションなど、だいたい想像がつく。永遠の不良在庫という感じだな。

そんな中古車市況を考えれば私の車も、R230というだけで買い叩かれるだろう。つまりSLの売却金額はあてにしない前提で、もし次に買い替えるとしたら何よりも、まずは手頃な値段の車であること。


そこで週末毎に、買い替え候補を外車レンタカーで借りて旅行にいき、長距離長時間を妻と一緒に走って意見交換もし、しっかり検証してみた。


BMW220iのレンタカーはアダプティブクルーズ無しだったが、それ以外は充分に確認ができた。私はBMWのATスポーツモードの俊敏さが大好きだ。駆け抜ける喜びを存分に味わえる。トランクは天地が浅く奥行きが深い。これは私達には使いにくい形状だ。趣味の道具を運ぶハードケースを入れる際に、並べにくいし取り出しにくかった。かといって荷物をリヤシートに置きっぱなしにするのは、あまり安心できない。外から荷物がまる見えというのは相手が犯罪者でなくとも、つい余計な出来心を誘ってしまうものだ。20年以上に及ぶオープンカー生活で自然と防犯予防意識が身についてしまった。後席のヘッドレストは自分で取り外すことができ、無いほうが見た目はスッキリする。もし自分がこの車を買ったら、あとは後席カバーを兼ねてドラフトストップを装着するだろう。車体はコンパクトで扱いやすいが、4座なだけあってホイールベースは長め。おかげで少し胴長短足スタイルだが、その代わり小さい車のわりに不快なピッチングが少ないのは多分そのおかげだろう。

alt
分厚いズン胴ボディなので、もし私がこの車を買ったらM2イメージのボディキットやカッコいいホイールなど装着して、かなりアグレッシブな外観に仕立てることもできそうだ。一番おとなしい上品なのは純正Mスポーツのキットかな。BMWも分厚いズン胴ボディは気にしていて、なんとかそれをクビレボディに見えるよう視覚的ゴマカシに苦労しているのが分かる。マツダロードスター/SLK/Z4などのオープン2シーターだと前席の後ろに脱いだジャケットやコートなど置くスペースさえなく、またトランクも小さすぎて私の生活スタイルではとても使えない。それらの代わりに、こういった小ぶりな4座オープンを「大人のロードスター」という感じで使いたい。

alt
ベンツC180のほうは代車で馴染みのある普通のCクラスと同じで、ただ屋根をあけるスイッチがついているだけだ。トランクは天地奥行きともに使いやすい形状で、ベンツらしい実用性が確保されている。荷物の置き場所としてリヤシートをあてにする必要はない。すべてのコントロール類はどの時代のベンツにも共通するロジックで構築されており、ベンツに乗り続けてきた人には分かりやすく、使いやすい。
後席ヘッドレストは自分で外すのが難しそうだ。横転時のロールバー機能があればディーラーでは取り外すのを嫌がるだろう。どこか社外に頼んで外してもらう必要がありそうだ。これは面倒。

この車もやはり4座なので胴長短足スタイルだが、ベンツはAMGでさえ派手なエアロがないので、外観はあまりいじる余地がなさそうだ。

alt
DTMみたいに過激な社外品のワイドボディキットならあるが、過激すぎて滅茶苦茶に恥ずかしく、とても日常使いとして近所を走り回れない姿になってしまう。このあたりがBMWと違って、いじった途端イッキに「ド」下品になってしまうところが、ベンツは難しい。

alt
ただ問題は、もともとどちらの車も外見が全然わたしの好みではなく、またどちらの車も左ハンドルの設定がないことだ。


実は今のSLを手放して同じR230で左ハンドルへの買い替えもずっと考えてきたのだが、最近やっと内装ベージュ左ハンドルの中古車が現れた。しかし黄ばんだライトカバーやシワ/ヒビの目立つ運転席シートや薄汚れた助手席ほか内装などを見た途端「これを買ったら外装/内装/機関/足回り/オーディオに、また最初から何百万と何ヶ月もの手間暇とお金をかけ、前と同じ業者さんにまた脱着/組付けの同じ面倒も繰り返して・・・」と苦労の道が見えてしまうと正直オエ〜ッ!と激しい吐き気がして、とつぜん正気を取り戻したというか目が覚めたというか、2023年3月購入以来の浮かれたような熱がスーッと冷めた。


自分が好きで選んだ車に、普通に乗ろうと思って「ついうっかり」整備修理に大金をかけてしまったが、R230という車はそこまで執着して買い替えてフルレストアしたって、将来クラシックと呼ばれるほどの値打ちが出る車ではなさそうだ。

「上品でカッコよかった最後のSL」ぐらいの地位は、得られるかもしれないが、私はただ本当に普通のカッコイイ中古車として、調子よくキレイな状態に戻して乗りたいだけだったのに。


今年の3月にR107を手放してからというもの本当は、他に乗りたい車などなかったのだ。だからお金持ちでもないのに狂ったようなお金の使い方をして、恋が芽生えるかと期待したが、そんなことは起こらなかった。

だが、長く付き合えば愛情は湧くだろう。R230は今どきなかなか見かけないほど奥ゆかしさを身上とする、いかにも「良家の」といった風情の最後のSLではある。目つきもヤブニラミだったり下品なツリ目だったり、あるいはカピバラみたいな顔でもないしね。

むろん品質は文句なしに低い。だがそれは「ベンツにしては安っぽい」という意味で、今までが宇宙船みたいなオーバークオリティだっただけ。そういうクルマづくりが唯一の正しい方法と思っていたような自動車メーカーだった。

なにしろ世界で唯一「我が社には自動車を発明した責任がある」と豪語したメーカーだ。自動車の生誕100年を自社の記念キャンペーンとして祝ってしまい、よそのメーカー全部から「なんだあの野郎は!」と怒りをかったが、しかし誰にも文句を言わせなかった。「最善か無か」なんて大袈裟なことを言っても、何となく説得力もあった。単にベンツの行動規範はこうだと言ってるだけなんだが、ヒガミ根性の人からは「ベンツ以外は無」と言ってるように誤解され、そういった物言いも大いに嫌われた。


それが日本で1993年にバブルが弾けきったあと、2008年リーマンショックで北米市場も致命的な世界的不況。R230という車は開発期間中だけでなく2001~2011の全生産期間を通じて、ずっと不況の影響から逃れられなかった。


世界中のリッチマンが元気なくなり、リッチマンしか買わないクルマが他の安物グルマに販売面でボロ負けに負けて、不慣れなコストダウンを一気に推進した結果として品質ガタ落ちになってしまった。


ディーラーや本国にあるスペア新品だって、そんな時代の設計思想とクオリティで生産された部品でしかない。まあベンツだから一度交換したら10年ぐらいはもつと思うけどね。そうこうしているうちに別の所も寿命がくる。

昔のベンツはそういう寿命がきた部品を交換しながら長く乗り続けるクルマだったが、いまのベンツはどうか分からない。昔と同じ感覚で部品寿命だけはやけにハッキリしているが、ただ単に際限なく寿命部品を交換し続けながらだんだん劣化していくだけの、普通のクルマかもしれない。昔のベンツと違って、修理から戻ってきたときのありがたみというか感動が、どうにも薄い。薄っぺらいというか、R107のようなドッシリとした城壁
のような安心感が丸っきり存在しない。


古いベンツの凄みと感動を20年以上も味わってきただけに余計、
今がこんなにツライと感じるのだろうか。それはもう正直わからない。同じメーカーの車が世代違いで設計思想そのものがこんなに違う/変わってしまったとは思いもよらなかったが、本当にまったく違う価値基準で作られた車。ただ言えるのは、R230に乗り始めてからずっと、こんな感じでいつも自問自答を繰り返すということは、とてもドンピシャ/ベストな買い物だったとは言えない気がする。そう認めるのは耐え難い苦痛だが、事実はそうだ。

しかし、ほかに乗り換えたい車が、まったく存在しない。無理矢理ようやく選んだのが前期型のR230だった。


そう考えたらもう今の私の車よりコンディションのよいR230前期型/内装ベージュ左ハンドルの中古車は出てこないと諦め、買い替えの検討もやめます。気に入らない部分が分かっており、今後も気になりアレコレ手を尽くしてみるだろうが、たぶん理想どおりのものにならないことが分かっている車に、無尽蔵にお金を掛け続けることが趣味だとか生きている証だとは思わない。


無駄なことで資産を減らす=私の人生の残り日数を無駄に削っている、ということだ。


あと2年ぐらいは妻と幸せな生活を心ゆくまで楽しもうと思っているが、調子にのって車なんかに金をかけすぎると、私の旅立つ日がどんどん前倒しになってしまう。もっと気を付けないと。


私はどうも、何に対しても「ついうっかり」で深みにハマリやすいところがあぶない。
トコトン手を掛け甲斐があったR107とは全く異なり、どこまで手を掛けたって恐らく理想のものにならないR230とは、もっとユルく適当に付き合っていかないと。

車を乗り換えたら自分のマインドセットも変えないと、不満ばかり目についてしまう。
違うものを同じモノサシで測っても仕方ない。同じ時計だといっても自動巻きの
機械式腕時計と、電池で動かすクオーツ式腕時計を比べられないのと同じ。


まさか21世紀というのはベンツがクオーツ式腕時計みたいな車を作る時代なんだとは思ってもみず、20世紀感覚のまま知らずに買ってしまった。単に、そういうことだ。

現実を直視し理解し、どうしようもなく逆らい難い時代の流れに気付いた途端、一気に老け込んだ気がした。ますます、この世に未練がなくなった。

Posted at 2023/10/31 08:08:07 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑感 | 日記
2023年08月20日 イイね!

そういえばAppCast2について

オーディオ工事2のときに「車内インターネット環境にはGoogleChromeが必要!」と考え再び検討したAppCast2については、旅行より前に慶洋エンジニアリングから検証用の貸出サンプルが届いていた。補助電源用ケーブルも入ったコンプリートキットだった。そして旅行にいく前に検証も済ませてしまった。

alt
Ottocast U2-AIR ProのUSB-Cと差し替えて、AppCast2をつなぐ。前回とは違って今度のAppCast2は無事に起動し、iPhone12とのテザリングも難なくクリア。


メーカーに代わって接続検証をやらされているようなものだが、Carrozzeria DMH-SF700とAppCast2とiPhone12は、各機器がまともならアッサリ接続できます。


無事に接続できると、大量のプリインアプリのアイコンがSF700の画面に並んだ。

ほとんどはエンタメ系の動画サービスで、もちろんGoogleChromeもあった。


その大量のアプリアイコンを見た途端に「あ、私はこの殆どを使わないな」と感じた。

しばらくCarPlayでGoogleMapとAppleMusicを使っており、また以前わたしが「好みのコンテンツはChromeのブックマークで管理しており・・・」などと言っていたものについても、個別にDLしてオーディオトラックだけを切り離し、AAC/MP3音源化することにより既にMusicで聞き始めている。


つまり「絶対にSF700でChromeが見れないと困る状況」というのが、存在しないことに気付いたのだった。だいいちワイヤレスのBT接続だからiPhoneのChromeはフリーで使えるわけだし。わざわざOttocastをAppCast2に買い替えて、タッチ反応が鈍く動作がノロいSF700の画面でChromeを使う必要が、いまや全然ない。


一番最初の出会いは重要だなと、改めて思った。オーディオ工事1でAppCastが完調品だったら、Otto-Airに手を出すこともなかったし、殆ど使わないアプリばかりだったとしても、それはそれで疑問なくAppCastで車内インターネット生活を始めて、たまにはドライブインで動画を見たりして、それなりに「見れるようにしといてよかったな」なんて思っていたかもしれない。


だが今はミニマム必要なものはハッキリ分かったので、もうAppCast2はいらない。

私にとって「使わない豊富な機能」というのは、つまり余分な機能。何年かに1回は、あれば助かる場面があるかもしれないが、なくても普通そんなに困らないもの。自分に必要なものは、すでに分かっている。


なので慶洋エンジニアリングには「Carrozzeria DMH-SF700との接続はOK」の結果をお伝えすると共に、自分が想定した使い方が当初とは違ってきたので購入は見送る旨もお伝えし、サンプル機を返送した。


当初お目当てだったAppCast2のBTリモコン(エアマウス)は、使ってみるまでもなかったのが残念だった。AppCast2のリモコンでプレイリストの選択や曲送りなど、いまSF700+Can-Busキットのステアリングリモコン設定でできないことが可能になればと思っていたのだが、CarPlayを起動したときに、Musicを立ち上げて、やってみればよかったな。

alt
先に「あっ、こんなにたくさんのアプリは全然いらない」と即断してしまい、せっかくだからアレコレ探求してみようというモードにならず、さっさと撤去し箱に戻して返送準備しないと、というモードに切り替わってしまった。なにしろ旅行前だったしね。。


長期旅行の予定だったので、持っていったら10日ぐらい借りっぱなしになってしまうし、そうすると順番待ちしている他の人に申し訳ないので。。


それだけが、心残り。もしリモコンが色々できて有能だったら、多彩なアプリのほうではなくリモコンのためにAppCast2という選択肢は、あったかもしれない。


・・・いつか、また検証用の貸出サンプルを借りるかも。

Posted at 2023/08/20 07:40:43 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑感 | 日記
2023年08月15日 イイね!

MagSafeの不良品疑惑

ディーラーでの大規模工事も終わり、気持ち良い状態で旅行に使ってみた。MagSafeは相変わらず、iPhone12を認識したりしなかったり、充電マークが出ている状態でもCarPlayでMapとMusicを使っていると徐々にiPhoneのバッテリーが減ってくる始末。


これでは長時間ドライブには全く役に立たない。

考えられる問題点として、このMagSafe充電器が単に不良品ではないのだろうか。

alt
購入した楽天モバイルに交換依頼すると、Apple製品はAppleサポートが直接対応するから、そちらに問い合わせろという。


Appleサポートに電話してみると、まず最初にシリアルを教えろという。

・・・そんなもん、自動車にガッチリ取り付けられているので今すぐ分からんわい。


イラッ...(_ _)💢


結局、また今度オーディオ手直し工事2でショップ入庫するときに、コンソールをバラしてMagSafeを配線ごと取り外してからの再交渉となる。


・・・何をするにも、メンドイ構成のシステムを組んでしまったな。今度の入庫は9月中旬だから、まだ1ヶ月以上も先の話だ。たった6千円そこらの製品のためにしては手間と時間を取りすぎる。充電が減るのでは利便性など全然ないし、もう捨ててしまおうか。


ちなみに、めんどいAppleサポートの相手なんかせずMagSafeを捨てたくなった経緯について。


旅行の帰りにようやく気付いたが「長時間ドライブなら、車から乗り降りもしないのだから、別に無線じゃなく有線接続でよいのでは?」と考え、Ottocastを外してSF700から引っ張っている給電USBにiPhone12をつないでみた。


するとCarPlayを使いながらすぐ100%までしっかり充電される、快適な状態になった。

・・・なんだ、結局こういうことか。


イライラッ...(_ _)💢


街乗りは短時間で車の乗り降りが多いのでiPhone12のバッテリーの範囲内でCarPlayを無線Ottocast経由で使い、長距離ドライブでは長時間乗り降りしないので有線のCarPlayにするのがシンプルかつ確実な解決法のようだ。Musicの音質も、ほんの僅かだが向上した気がした。気のせいかもしれないレベルなので、本当のことは分からない。


これならMagSafe充電器など必要ないが、まずは不良を疑っているので、まずは一旦不良品として交換し、それでも改善がないようならMagSafe自体がダメな製品と判断し、返品する。役に立たないMagSafeなど捨ててしまってもよいのだが、疑問に決着がつかないままアヤフヤな知識しか蓄積しないのが一番気持ち悪いので、面倒くさいが最後まで突き詰めて、本当のことを知りたい。


・・・と今はそう思っているが、この先1ヶ月の間に気が変わって、何ひとつ役に立ってないMagSafeなんか見るのもイヤになり、いきなりコンソールからひっぺがして投げ捨てるかもしれない。


それほどまでに役に立たず、まったく用のない奴ということが判明したMagSafeだけでなく、いま役に立っているOttocastも立場は危ういが、普段の街乗りでは乗り降りのたびに接続ケーブルをiPhoneに差したり抜いたりするほうが面倒なので、Ottocastのほうはしばらくそのまま使ってみてもいい。こいつにはイライラさせられなかった。

OttoのU2Air-Proはスマートライフの役に立っており、買った甲斐があったといえる。


MagSafeを捨てたあとは、ここにコインストックを復旧してもいいな。地方へ旅行に行くと短い有料道路などで、いまだETC化されていないものが残っているため、小銭を使う場面は意外とあるのだ。

・・・などと、一度は交換すると言ったのに、もう捨てる気分のほうに傾いている。。。
それぐらい、いまはワイヤレス充電器というものが嫌いになってしまった。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
<後日追記>


いろいろ多忙な日々を過ごしているうちに返品期限を過ぎたので、捨てました。
もうワイヤレス充電器はコリゴリ。2度と見たくない。

Posted at 2023/08/15 20:45:11 | コメント(0) | トラックバック(0) | 雑感 | 日記

プロフィール

「近況25.07 その1 http://cvw.jp/b/3526409/48522903/
何シテル?   07/04 14:21
Hirot(ヒロト)と申します。よろしくお願いします。数年前に脊髄神経をいため左半身が、ちょっと不自由になりました。 2023年3月から2006年式メルセ...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2025/8 >>

     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      

愛車一覧

メルセデス・ベンツ SL SL350/R230前期JP (メルセデス・ベンツ SL)
バリオルーフ生活を満喫していたら、あっという間に購入から2年と4ヶ月が経過。 自分好みの ...
メルセデス・ベンツ SL 500SL/R107最終EU (メルセデス・ベンツ SL)
私が3人目かつ最後のオーナーとなるつもりで2000年8月に約5万6千キロで購入し、そこか ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation