ステアリングホイールの脱着 (サードパーティー製へ入れ替え) その2
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
ステアリングホイールの脱着 (サードパーティー製へ入れ替え) その1 のつづきです。
---
車両側のステアリングコラムにはスパイラルケーブルが残っています。
これは外す必要がないため、このままで OK ですが、回して遊ぶと中の配線が切れて故障の原因になってしまうため、動かないようにテープで固定しました。
2
ちなみにスパイラルケーブルが正しいセンター位置にある場合、
1.のぞき窓から帯状の配線、または何かしらの印 (色・マーク) が見えます。
(写真では白い帯状の配線が見えます。)
2. 1.の状態で (写真では2つのうち1つがコラムカバーに隠れていますが)、赤三角部分に『▲』のエンボスが回転部と、本体部それぞれに1つあり、それが相対している場合 (同じ位置にある場合) はセンターになっている状態 (右2.5回転、左2.5回転できる状態) です。
【もし回してしまった場合】
力を入れずに右回転または左回転を『軽い力で』行ってください。ここでは左回転 (半時計回り) で説明します。右回りで作業をされた場合は左右を読み替えてください。(どちらの回転でもできるようですが、3の写真 (整備書) が反時計回転なのでそちらで説明します。)
『軽い力で』ある程度回すとこれ以上は回らないというところがあるはずです。(この時、絶対に力を入れない!、さらに左回転に回さない!)
例えば、仮にセンター状態から右に1回転していた状態であれば、反時計回りに3.5回転、右いっぱいの2.5回転分回りきっていた場合の左回りは最大の5回転回るはずです。
ここが左回転方向に一番回りきったところです。(=左2.5回転のところ。)
ここから逆方向に2.5回転分回してみてのぞき窓にマークが見え、2つの▲マークが向きあったら、そこがセンターということになります。
また仮にどちらかに最大で5回転以上回るようであれば、そのスパイラルケーブルはその時点ですでに破損しています。
詳しくは、次の3~4の写真に修理書などの内容を載せておきます。
とにかく、トラブル防止にステアリングを外したら回らないようにテープなどですぐにとめるのが間違いありません。
3
整備書に記載されているスパイラルケーブルのセンタリング方法。
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4
(DOP) 工場装着バックカメラ用ガイドキット (08695-00K60) に付属の説明書。
5
無事に取り外すことができた純正のステアリングホイール。
ここから、次のステアリングホイールに取り付ける部品を外していきます。
具体的には…
・エアバッグ&ホーン (この段階で取り外し済み)
・ステアリングスイッチ
・クルーズコントロール ※有無はグレードによる
・ステアリングホイールボスカバー LWR (with パドルシフト) ※パドルシフトの有無はグレードによる
・ステアリングシェイクダンパー ※有無はグレードによる
これらを順に取り外してゆきます。
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まずはステアリングスイッチの取り外しから。
ステアリングホイールを裏返しにして、ステアリングパッドスイッチ ASSY のコネクタのクランプを外します。
クランプは写真の赤丸の位置にあります。
取り外すときは左右から「軽く押す」とツメの引っかかりがなくなるので、あとは表側におしてください。
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(パドルシフトがあるグレード)
スイッチワイヤNo.1 のコネクターを外します。
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ステアリングスイッチを外す前に。
こちらはステアリングスイッチを取り外して裏返しにしたものです。
ツメ、ピン、ガイド、ネジ2か所の位置関係はこのようになっています。
9
逆にこちらはステアリングホイール側。
先ほどのステアリングスイッチ側のツメ、ピン、ガイド、ネジ2か所がこの位置に合わさります。
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いざ取り外し!
先にネジを2か所外します。
外したネジは再利用しますのでなくさないようにしてください。
ネジ (1個) : 90159-50199
ちなみに復元時の締め付けトルクは 2.35 N・m (24 kgf・cm) です。
下側のスポークのスキマに手を突っ込んで「ゆっくり」じわーっと持ち上げます。
うまくいけばツメ2つが外れて浮き上がるはずです。
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左右のスイッチ部分も「ゆっくり」じわーっと持ち上げます。
うまく外れないときは親指をフレームにおいて親指の力でじわっと押して外す感じにすると割とうまくいきました。
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(クルーズコントロールがあるグレード)
ネジ2か所を外して、矢印の方向に抜きます。
外したネジは再利用しますのでなくさないようにしてください。
ネジ (1個) : 90159-50199
復元・取付の時はその逆順で先に差し込んでネジ止めです。
締め付けトルクは、2.4 N・m (24 kgf・cm)
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ステアリングホイールボスカバー LWR (ステアリング裏側のカバー) を取り外します。
パドルシフトの有無でツメの数が変わります。
パドルシフトがない場合は、赤丸4個に緑丸を含めて6か所。パドルシフトがある場合は赤丸4か所です。
また、写真の2か所のネジはパドルシフトを固定しているネジなので、パドルシフトがないグレードではネジはありません。
ネジは再利用します。なくさないようにしてください。
ちなみに復元時の締め付けトルクは 1.3 N・m (13 kgf・cm) です。普通にプラスドライバーで締めたぐらいのトルクがこのくらい。相手がパドルシフトの樹脂なので締めすぎに注意してください。
(壊したとき・無くしたときの品番)
右パドル … トランスミッションシフトスイッチ ASSY RH:84610-12130
左パドル … トランスミッションシフトスイッチ ASSY LH:84610-12120
ネジ (1個):90168-40113
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My オーリスはパドルシフトがありますので、ステアリングホイールボスカバー LWR はパドルシフト版…ツメが4つ、パドルシフトのネジ止め穴があります。
写真の状態だとパドルシフトはかなりゆるいグラグラな状態で、すぐに外れてたりする場合もありますがネジ止めをすればしっかり止まるので問題ありません。
話を本題に戻して…
ステアリングホイールボスカバー LWR を取り外すときは下側のツメはゆっくり広げてカバーをずらし、真ん中の丸いツメはつまみながらツメを逃がして押し込めば外すことができます。
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(ステアリングシェイクダンパーがあるグレード)
ネジ2か所を外します。
外したネジは再利用しますのでなくさないようにしてください。
ネジ (1個) : 90159-50199
復元・取付の時は『取り付ける向き (表裏) を注意して』ネジ止め。
ちなみに写真の方向 (金具面が手前) が正しい取付方向です。
締め付けトルクは、 2.35 N・m (24 kgf・cm) です。
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…と いうことで!
新しいステアリングホイールに移設する部品たちが外れたところです。
ただし、もう1種類外して移し買える部品があります。
それは…
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エアバッグを固定しているトーションスプリングです。
写真の場所3か所にありますのでこれを外して移し替えます。
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外し方はマイナスドライバーで少し持ち上げて引っかかる部分を逃がして引き抜くだけです。 (写真はスポークの下の部分。)
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左右のトーションスプリングも同じように外します。
ちなみに、トーションスプリングだけの部品設定はありませんので、無くしたり壊したりしないように注意してください。 (純正のステアリングホイールまるごと買う必要が出てきます。)
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写真はトーションスプリングを移し替えたところです。
ちなみにキズや汚れが付かないよう緩衝材は取付が終わるまで付けたままにしました。
残りの部品もこれまでの作業と同じように逆順で取り付けます。
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ステアリングホイールを取り付けるとき、できるだけズレが少ないところに差し込んでステアリングホイールセットナットを取り付けます。
締め付けトルクは 50 N・m (510 kgf・cm) です。
あとはエアバッグ ([エアバッグ] オレンジのコネクター・ [ホーン] 黒の線)、外したステアリング右側のカバーを取り付けたら…
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ステアリングホイールの装着は完了です!
エアバッグ (ホーン ボタン ASSY) 取付は、上の2つのピンを先に取り付けて (先に押し込んで) 最後に下を取り付けます。
あとはバッテリーのマイナス端子を接続。
ターミナル側の締め付けトルクは 5.4 N・m (55 kgf・cm) 、センサー (バッテリステートセンサー ASSY) よりもボディー側のボルト (大きい方のボルト) を外した場合は 7.6 N・m (77 kgf・cm) です。
ホーンが鳴ることを確認します。
これでステアリングホイールの装着は完了です。
(取付後のセンタリング・舵角について)
車種別個体差と商品個体差によっては、ステアリングが水平位置より回転方向に対して若干傾く場合があります。 このような場合は、車両側のタイロッドの調整により補正を行って下さい。(ディーラー、車屋さん、カー用品店などにご相談ください。)
エンジンをかけた後は、ステアリングスイッチ、仕様によってはパドルスイッチ、クルーズコントロールスイッチが動作するか確認してください。
その他バッテリーのマイナス端子を外した場合の詳細は私のオーリスの場合、以下のような状態になるので再設定を行います。
【バッテリーのマイナス端子を外したときの作業】
※これはうちのオーリスの場合の例です。
○エンジンのアイドリング情報が消去されるため学習が必要 (自動)
エンジンをかける場合、カーナビ再起動中には行わない方が無難です。カーナビが起動するまで待ちましょう。
アクセサリ ON ※
↓
ナビ起動を待つ。
↓
IG ON ※ブレーキペダルを踏まずスイッチをさらに1回押した状態。
↓
エンジン始動
※誤っていきなりエンジンをかけたときにエンストする場合は、一度スイッチをオフにして再始動してみてください。 (できれば先ほどの手順がおすすめ)
--- 修理書より抜粋
1.IG OFF にして、30秒間待機する。
2.エンジンを始動する。
3.エンジンを暖機する。(エンジン冷却水温80℃以上)
参 考 :エンジン冷却水温80℃以上で学習が開始される。
4.エンジンを暖機後、アイドル (エアコンOFF、電気負荷 OFF) で5分間運転する。
5.アイドル回転数が、基準値に収まることを確認する。
基準値:アイドル回転数: 680 to 780 rpm (シフトレバー P ポジション)
○メーターの設定が戻る ※
具体的には4つの項目が2つずつ…ページ1に2つ、ページ2に2つ表示され、残りはエコインジケーター、非表示を選ぶことができますが、これがページ1に戻ります。(ただし割り振っていた4項目 (各ページ2項目) 自体はクリアされません。)
※2眼のマルチインフォメーションディスプレイ搭載メーターの場合
○ストップアンドスタートシステム (アイドリングストップ)
約 5分から 40分間ストップアンドスタート制御が作動するまで車両を走行する。
○レーンディパーチャーアラートシステム (車線逸脱警報)
○プリクラッシュセーフティーシステム
(どちらも) メータ車速35 km/h以上で5秒以上直進走行する
○バックドアオープナー
バッテリーのマイナス端子外した後ドアを閉めるとバックドア側のスイッチではロックが解除できません。
1回以上キーのアンロックボタンを押してドアアンロック操作を行ってください。以後は通常通りロック解除と開閉が可能です。
○時計が 0:00 にリセットされる
時刻を設定しましょう。
○ディーラーオプション 8型後席ディスプレイ V8T-R57 の電源が入る
本体電源スイッチを押して切りましょう。
(ディーラーオプション カーナビ NSZT-Y64T の場合)
○カーナビの設定のほとんどが初期化されます。
セキュリティ設定をされている場合はパスワードを聞いてきます。また、『以前の車両から乗せ替えたか』を効いてくるので『いいえ』をタッチします。
オーディオ、地図関連など、ほとんどの設定が消えます。また QUICK SETUP が開始されるので設定を行います。
(自宅、車幅等の情報、Wi-fi / Bluetooth の設定などは消えません。ラジオは手動で登録されている局は消えないようですが、どの局も選択されていない状態になっています。)
・バッテリーをはずしても初期化されない情報 (項目 - 内容 の順で記載)
メンテナンス - 各種項目・自動通知設定
メモリー地点 - 登録したメモリ地点 (自宅を含む)
迂回メモリー地点 - 登録した迂回メモリー地点
販売店の設定 - 設定した販売店の情報
地上デジタル TV 放送 - プリセットスイッチに記憶されたチャンネル
電話帳 - 登録した電話帳データ
ワンタッチダイヤル - 設定したワンタッチダイヤル
エコ機能 - 燃費の設定やこれまでの履歴
バックガイドモニター - バックガイドモニターの設定
○BLITZ パワスロ / スロコン
取付後、最初にアクセルの踏み込み量の初期設定がありますが、再度初期設定を行った方がよいようです。私はこの再設定を行っていなかったためアイドリングでエアコンを使用した時にラフアイドルになりました。
また、坂道などの高負荷時にアクセルがしっかりと奥まで踏めない (さらに踏むとエンジンがうまく動かない) などの状況になりました。
作業は自己責任でお願いします。
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