旧約聖書の「出エジプト記」

本日も代休で金曜日、
ということでTOHOシネマズのメンズデイで映画鑑賞。

エクソダス
神と王

モーゼの十戒をベースにしたリドリースコット監督作品

紀元前1300年ごろエジプトの王子ラムセス（ジョエル・エドガートン）の従妹として
兄弟の様に育ったモーゼ（クリスチャン・ベイル）は、ヘブライ人の奴隷の生まれ
であることを知られ、砂漠に追放になる。
紅海を渡り、シナイ山の麓に辿り付き、妻と子を得て、羊飼いとして生活して9年、
逃げた羊を追ってシナイ山に登り、落石に遭った際に、神の使いに会い、
妻と子を置いて再びエジプトに戻り、ヘブライ人の奴隷解放を目指すも…。

1956年に映画化された「十戒」とやはり比べてしまいますね。
あちらの方が、旧約聖書に近い内容で、非常に現実味の乏しい、神の奇跡を60年近く前の撮影技術としては、
見事に作り上げたスペクタクルな作品でしたが、本作品は、それにある程度科学的根拠をもたそうとして、
失敗した感じがありましたね。

結局ヘブライ人は、流浪の民となり、第二次大戦後のどさくさで、資本力と武力で、イスラエルを建国するまで、
約束の地に戻れなかった訳ですが、そのやり方やその後の入植などで、中東の火種となり、現在に至るまでの
紛争の原因ともなっているという、皮肉な結果を招いていますね。

キリスト教も、ユダヤ教も、イスラム教も根っこは同じなんですが、人間なんて、どんな戒律で縛ろうと、
都合良く曲解したり、縛り過ぎると反発したりで、ヘタに知恵があるだけに、性質が悪いですね。

もし、このヘブライ人の大脱出が失敗に終わっていたとしたら、現在の歴史はどうなっていたんでしょうかね？