2023年01月14日
要らなくなったカーバッテリーを非常用に(再掲)
みん友さんのバッテリー充電機の投稿で「非常用にも」とのコメント入れたので補足です。
車乗ってると必ず出てくる廃バッテリー。
店に引き取ってもらいますか?
自分の場合は比較的若い年次のものは取っています。
そしてバッテリー充電機で年に数回、満充電しています。
それは
非常用電源のため
です。
過去に3回ほど大活躍でした。
何年か前の関西大停電の際は、近所で我が家だけ電気が煌々と灯り、wifiも稼働していました。
その翌年の豪雨でのトランス破損での長時間停電でも活躍。
自分の場合は電気弄りするために色々と配線材も照明部品もあるので、あり合わせて突貫工事で仮設しますが、半田付けや電気配線が苦手という方でも手近なところで調達できる部材で一定の電源確保ができますので、興味あれば参考に備えられると良いかと思います。
まずは長くなりますが、予備知識も含めて、なぜそうなるのか?というところを詳説します。
読むの面倒な方は●のところのブロックは読み飛ばしましょう。
又は何で?と疑問を持ったら●のところに戻って読むのも良いかと思います。
●停電時に困るのがスマホの充電!
関西大停電ではスマホの充電ができない
スマホのデータ送受信スピードが遅くなる
などの問題が多く目立ちました。
充電できないのはもちろんですが、なぜデータ送受信スピードが遅くなるのでしょうか?
●携帯基地局にも限界がある!
かつては山間部に大きな携帯中継基地局が設置され、自家発電などの装備もありました。
しかし、今は局数が増え、総務省方針で大規模電力局の許可がなかなか降りません。
そのために住宅街などに小さな自立式の小電力局を設けるケースが増えています。(楽天モバイル施工会社)
この小規模局の場合の非常電源はバッテリー式です。
バッテリーと言ってもカーバッテリーのような小さなもの。
放送局でも大型車用の24Vバッテリーを直列につないで100Vを設けたり、直接DCで送り込む方式がメインになっています。
これはメンテナンス時に携行しやすいというメリットがありますが、重油式の自家発電装備より稼働時間が短くなります。
現代ではそれほどの長時間停電を想定していない(滅多にない)、機器類の消費電力が省力化されている、というのもあり、短時間充足できればいいということからバッテリー式が増えています。
そのために数年前のような24時間を超える大規模停電が発生すると、充電がなくなり、基地局の電源が落ちるというケースが出てくるわけです。
●携帯基地局の電源が落ちると?
携帯電話は通常2局以上の基地局からの電波を受信して電界強度の強い方と接続するように設計されていますので、いずれかの局が落ちても次の局で接続できます。
しかし、次々と基地局の電源が落ちてくると1局に集中してしまい、輻輳防止に発信制限がかかったり、データ通信速度が落ちたりするわけです。
先の関西大停電では5時間ほど経過したころから電波の強さが弱くなりましたので、近隣の局の電源が落ちたとみられます。
★参考 携帯電話の逆探知も?w
ちなみに、この複数局でのモニタ方式は携帯電話の位置を逆探知することもでき、GPSを切っている携帯電話でも一定の範囲まで発信場所を絞り込めるのです。
移動している携帯電話を受け持つ基地局を選定するために、携帯電話と基地局の間では常に携帯電話から返って来る電界強度のモニタ値を監視しています。この値が大きくなってゆく局に近づいていると認識され、次の受け持ち局を自動で割り振っているのです。
この値を受信している基地局ごとに精査すれば、各局からの携帯電話の距離が概算できてくるので、その重なった円状のエリアに携帯電話がいることになるわけです。
警察の捜査ではこれで発信エリアを一定まで絞り込み、あとは現地に出向いて捜査対象の携帯電話周波数をモニタして位置を絞り込むわけです。
過去の犯罪では犯人から発信されている間に、現地の捜査員が電波を調べて、発信している人物に職質かけて現行犯逮捕ということもありました。
話し戻しまして
●大規模停電の際は有線式のネット回線は強い
このように、携帯基地局は万能ではありません。
一方で光ファイバ線だとどうでしょうか。
光ファイバや電話回線は電話局からの電源で維持されています。
交換局では「無停電電源」方式が取られ、バッテリーに一度充電された電気で交換機が駆動されています。
バッテリーが落ちるほどの長時間停電でも、NTTなどでは非常災害用の自家発電装置のみでなく、電源車なども各所に配置しており、相当な長時間耐えられる備えがあります。
なので有線式の通信回線は余程でないと途絶えないのです。
家庭電話が大規模災害時につながらないのは発信制限のためで、これも公衆電話だと緊急通報のために発信制限が最後までかからない設計になっており、大規模災害時でも公衆電話は使えるという根拠です。
で、光ファイバは停電でも使えるわけですが、屋内設置の終端装置、wifi機器、ルータは使えなくなります。
これが停電でも使えれば停電時でも快適な通信環境が維持できるわけです。
とここまで前置きが長い。
でもここまで理解していただいたうえで本題に入りますね。
◆本題ここから◆
要らなくなったカーバッテリーは2個ほどあれば便利でしょうか。
それに
・ホムセンで売ってるバッテリー端子セット、シガーコンセント
・100均の5V/USBシガープラグ電源
・充電ケーブル
を用意します。
これで①スマホ充電可能になります。
さらに
・ホムセンで+シガーコンセント式作業灯
があれば②非常照明や現場作業仮設灯に使えますね。
また
・AC100Vコンバーター
で③消費電力の弱い機器を使うことができます。
特にwifiルーターや光ファイバ終端装置、ノートPCを停電時に駆動させるのに有効。
しかし100Vコンバーターだと消費電力が大きいのでバッテリーの充電がすぐなくなります。
電気に詳しい方は、12Vから情報機器の電圧への変圧コンバーター、機器類に合う電源プラグなどを用意して、100Vを介さずに電源供給する方が有効です。
我が家ではこの方式です。
長時間停電では携帯基地局の電源が一定時間で落ちますが光ファイバは局電源なので途絶えません。
光ファイバ~wifiが駆動できれば大規模停電でも通信速度を遅くすることなくネットが使えます。
→上の●大規模停電の際は有線式のネット回線は強い 参考に
また、屋内の照明を快適にしたい場合は
・ホムセンで売ってる物でいいのでリード線
・楽天などで売ってる12V式LEDテープ
を用意しておけば、停電時に屋内各所の照明にも使えます。
我が家では5mや10m巻きの白LEDテープを照明機器の内部に貼っておいたり、停電時にすぐに仮設できるような長さで事前に製作してあり、これにリード線を接続して全室照明を確保しています。
過去の使用実績から、12Vフル充電の廃バッテリーを12時間以上戸建て住居内LEDを光源として使用し、スマホ数台充電して停電回復の24時間後に2Vほど電圧降下していたくらいでした。
我が家では車庫に1個、家に4個常備しています。
場所は取りますが、送電設備の耐用年数が10年以上引き上げられ、寿命の来ている設備が増えている近年、停電被害が増えてきている感じですので、いざというときの備えに如何でしょうか。
本当に助かってますのでお勧めです。
過去にも掲載しましたが、大雪の時期から春先の豪雨で災害のリスクがある時期ですので、いざというときの備えの参考に詳細を加えての再掲です。
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Posted at
2023/01/14 20:14:03
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