一般に走行する車を路肩転落から防止するなど、保護する目的と解釈されるガードレール。
これが当たり所によっては実は凶器となって乗員を襲います。
この事実はあまり公知されていません。
知らせることによって、その構造の危険性が取り上げられ、場合によっては全国のガードレールの安全性、更には置換へ発展するためでしょうか。
何年か前に限定でブログアップしましたが、山間部で運転操作を誤った先行車両がガードレールの端部に衝突。
横転しながらガードレール引きちぎり車室内に巻き込んだ事故に遭遇しました。
表現は適切でないかもしれませんが、事故車両にガードレールが海苔巻きのように巻かれた状態です。
後続車であったために初動対応したのですが、乗員救助しようにも、突き刺さったガードレールが運転者の太ももに半分くらいまで刺さり、事実上切断状態でした。

地元警察と対応中
白いガードレールには肉片が飛散していましたが、血液があまり流れていなかったことから刺さったガードレールが止血している状態と判断。
救助隊+DRヘリの出動となりました。
医療系の方はご存知でしょうが、人の体は切断等によって影響を受けた部位を急に開放すると、影響を受けた部分に発生した毒素が一気に体内に逆流し、最悪即死に至ることがありますので、救助の際は点滴を行って加圧し、障害部位の開放をしなければいけません。

※ヘリで救助後の現場。後日の警察証言のための資料として撮影した写真から事故車部分はカットしています。
山間部とあって救助隊の現着まで時間を要す中、負傷者の助けを求める声への対応に正直戸惑いましたが、その状況は今思い返しても最悪の状態でした。
後日、この方が知っている方の身内だとわかったのですが、片足切断と残念ながらなってしまわれました。
この時の事故原因については、対向車もこちらのドラレコ映像から存在しましたが進路妨害などはなく、単に下り坂での速度超過と判断された自損事故だったのですが、ガードレールが思わぬ凶器となった事故の一例となりました。
今朝も同じ滋賀県の高島市で、事故原因は違うようですが大変気の毒な同様のガードレールによる重傷事故が発生しています。
ガードレールがあるから安全、というのではなく、ガードレールが突き刺さるような状態にならぬよう、山間部、郊外路での運転は今一度念には念をの運転をという注意喚起として、この過去の事故取り上げさせていただきます。
Posted at 2019/01/11 15:36:43 | |
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