2009年07月09日
昔、飼い犬を納骨したペット霊園があります。
山奥にある静かなところで、
管理している寺関係の方は夕方早く帰られるので、
その後や火葬の無い休日は無人です。
本来、墓は午前中に行くものですが、
都合があって夕方に行きました。
てのも近々世話にならないとダメな状態なので。
墓地の奥に大きな供養塔があるのですが、
そこまでのまっすぐな通路が墓石エリアの中央にあります。
いつも無人になった後はその通路に大きな犬が4-5匹座っています。
墓地を訪れるとジーっとこちらを見ます。
はじめてゆくと怖いかもしれません。
しかし近づいてゆくとその犬たちは静かに墓石の間に移動して通路を開け、
通路を歩いてゆくこちらをお座りして見つめるんです。
参拝中は餌をおねだりすることも無く、
お参りしているこちらの後方5mほどの中央通路のところへ戻って
遠巻きにこちらをやはりお座りして見つめます。
そして帰る時はやはりスーっと通路を開けます。
しばらくして振り返るともういない。
今度は墓地の脇の道(墓地への進入路)へ移動して、
帰ってゆく姿を遠くから見送るんです。
その姿は亡くなった犬を一緒にお参りしているように見えたり、
訪れる参拝者を出迎え、見送っているように思えます。
しかもそれらは老犬で、ジャレたりねだったりすることも吠えることも無く
ただ静かに移動しながら見つめるだけ。
手を差し出しても決してジャレない。
静かな山奥の無人の墓地をその犬らが守っているようにも思える、
とても神秘な光景なんです。
別に訓練してるわけじゃないそうなんですがね。
実際には参拝者が帰った後にお供え物を食べて片付けるんだそうですが。
お供え物のお下がりってことですかね。
昼間は山の中で勝手に狩をしているいわゆる野犬です。
いずれにしても無人の霊園を静かに守ってるような姿は不思議です。
どうなんでしょうかね。
亡くなっていった犬が眠っている場所だってこと、
わかってるんでしょうか。犬は霊感強いって言います。
単に可愛いからってだけでペットを飼う人が多いですが、
10年以上生きる「生き物」。
飼うにはそれなりの覚悟が要ります。
可愛い、楽しいだけじゃないんですよね。
病気になったら一緒に苦労しなければいけませんし、
亡くなったらちゃんと最後まで見届けてやら無ければいけません。
この霊園とはもう15年以上の付き合いです。
Posted at 2009/07/09 21:03:58 | |
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