
駅周辺部の第1ユニットに続いて山部の第2ユニット後編です。
正直、作るべきではなかったと後悔してます。
極めて
メンドクサイ!!
これ、いいなと思っていただいた方で作ってくれと言われても絶対作りません。
それくらい
めんどくさかったです。
使用した木は115本。
すべて自作品。
最初は60本の設計でしたが作り込むうちに必要になり・・・
仕様は前編を参照ください。
では作り方のまとめ。
21.山の形状を廃段ボールで成形します
今回も酒の空き箱。約2mm厚のボール紙を組み合わせてゆきます。
山の斜面に峠道、鉄道線路、斜面の畑などを作りますので、極めて地形が複雑になります。
線路と道路の部分を先に組んでゆきます。
支える柱はかなり手抜き工事ですが、全体ができると支え合って頑丈になるので構いません。
線路はカーブなので傾斜を付けます。
22.段ボール表面に雑紙を貼りつけて覆います
今回は土の面が多いため紙粘土がひび割れすると良くない上、面積が広いので、水分を含んで大きく歪むと全体のバランスが崩れる可能性があるため、段ボールでくみ上げた後に雑紙をボンドで張り付けて表面を覆っています。
これによって水分を含ませた紙粘土を塗っても部分的にひび割れたり歪むことが防げます。
23.各色にブレンドした紙粘土を塗りつけてゆきます
山が多いため茶色一色ではなく、黒や白を分量変えながらブレンドし、ランダムに紙粘土を塗りつけてゆきます。
綺麗に混ぜるのではなく適当に放り込む感じです。
粘土のままでは汚い色になりますが、表面を水に浸した絵筆で慣らす段階で色が適度に混ざり、良い感じのグラデーションとなります。
また、斜面を削った部分などは岩が露出していたり、雨水で浸食されていることが多いので、放置して固まってしまった紙粘土などをそのまま埋め込んでしまいます。
これを同様に絵筆で慣らすことで自然な山肌が表現できます。
灰色の部分は峠道と線路脇のコンクリート擁壁です。
擁壁は仕上げで風雨による劣化感を色水を塗布して表現します。
24.線路部分にバラストを敷きます
線路は市販のバラストを撒いて、上から木工ボンドを水に溶いた液を掛けて固定します。
今回は軌道敷も紙粘土を塗っていたので、紙粘土を水筆で溶かしてこれにボンドを混ぜ、バラストを固定しました。
山間部の線路ですので、下草も緑色のパウダーやスポンジのカスを使って表現します。
25.果樹園の土を撒きます
果樹園の場合は落ちた不要な実や落葉が腐葉土となって堆積しています。
なので、紅茶殻で茶色の土、コーヒー殻でこげ茶の石や土、茶殻で落ち葉などを表現します。
色合いを見ながらブレンドしてゆきます。
また木の製作で出たスポンジカスも適度に撒いておきます。
26.線路脇の斜面に草や木を配置します
盛り土になった軌道敷脇をスポンジなどを使って表現してゆきます。
27.果樹園に果樹を植えます
南天の実の落ちた部分を一般の木は隠しますが、ちょうど丸まっているのでここに絵の具などで色付けして果実を表現します。
枝の広がった部分を使って果樹を作ってゆきます。
木の根元は下草のために緑のパウダーなどを適度に掛けてゆきます。
出来上がったら最後にバラストと同様にボンド液をかけて固定します。
何となく雰囲気出てきました。
28.トンネル上部などの山林を製作します
ここからが大変です。100本近くの木を植えてゆきます。
スギ林、ヒノキ山、雑木林などによって下草などが異なります。
日当たり、勾配によって土のブレンド、緑のパウダー、スポンジなどのバランスを考えて山林の中を表現してゆきます。
紙粘土で岩を表現した部分は土を撒かずに露出させておきます。
何となくこんな感じではないでしょうか。
29.トンネル坑口付近を細かく表現します
トンネル付近は山の斜面に工事された跡が自然な感じに戻ってゆきます。
元からある山の木と、工事後に育った木々の違い、土の浸食や露出を加えます。
30.峠道、スギ林などを製作します
日照の届くところは下草が茂ります。
路肩は崩れてきた山土が被さります。
路肩が崩れて歪んできたガードレールや道路標識などを細工して峠道っぽさを表現してゆきます。
杉林は間引きした伐採木が倒れたままになっていることが多いので、こういう部分も不要になった南天枝を切って寝かせておきます。
ユニット連結すると連結部分にどうしても隙間が生じますので、ここにはスポンジで草を厚めに付けておき隙間が解りにくくします。
峠道の上部から見るとこのような感じ。
峠上部の切通から果樹園を左に見ながら急こう配で駅前まで下ってゆきます。
カーブミラーなどの小道具も設置。
上方からの全体像。
鉄道倉庫は古びた感を出すために色違いの青絵の具で2層瓦屋根を塗った後に濡れたぺーパータオルで拭きとって下地の色を所々浮き出させています。
壁面も絵具厚塗りです。
山は岩の横、人工林、天然林、道路脇、果樹園、トンネルの山、工事個所、切通とそれぞれに分けて生えている木の種類や樹齢を変えてコントラストに変化を付けています。
ということで極めてメンドクサイ工作でした。
ジオラマ製作が趣味な方で真似てみたい方は勧めませんがご参考に。