インスタとかでよく流れてますね。
中国版、西欧版、そして日本版まで。
あれって最初に誰が制作したんかって思いますが。
みんな模倣して我も我もと制作して流してますね。
よくあるのが、面接や商談で急ぐいろんなタイプの3名が
ひっくり返って困ってる清掃員の前を通過するときの対応
ってもの。
意地の悪そうな2名が先に、「邪魔よ!どいて!」みたいな感じで通過して、最後の一人が「大丈夫ですか?」って助ける。
そして面接や商談の現場に現れるのが先ほどの清掃員に扮していた相手の偉いさん。
で、うそー!ってなるわけです。
でもこれってね、日本文化では通用しないと思いませんか?
大企業の面接シーンとして日本版で考えてみましょう。
今回もイメージ画像はgoogleのGeminiさんですw
面接会場の企業前。
広場を通っていると、目の前でこんな状況に・・・
あなたならどうしますか?
面接応募者の女性A。
キャリアのある日本人女性Aが通りかかります。
清掃員には目もくれず、国の職員と名乗る書類を散乱させた男性を助けます。
男性は緊急事態で重要な書類だと説明しています。
面接応募者の男性B。
目の鋭い日本人男性Bが広場を通過します。
彼は面接時間のかなり前から広場にいましたが、清掃員と書類の男性のどちらも助けずに通り過ぎます。
面接応募者の女性C。
おとなしそうな女性Cが通りかかります。
彼女は困り果てている高齢の清掃員を助けます。
SNSで見た「清掃員が会社の社長や幹部が扮している」という動画を思い出し、「もしかして」と頭をよぎります。
面接会場で3人が待っていると、そこに現れたのは・・・
ここまでで、A,B,Cのそれぞれの行動は正しいと思いますか?
先ほど会社の前で2人が転倒しているのを遠巻きに見ていた男性でした。
あの偉い人?な男性は、この会社の社長だったのでした。
現れたのは「清掃員」でもなく「書類をばらまいてしまっていた急ぎの男性」でもなく、それを遠巻きに見ていた「偉い人かも?」な男性でした。
これを知ったとき、あなたならどういう行動しますか?
日本社会ならこういう対応が考えられます。
しかしそれを知ると、なんとAとBはさっさと帰ってしまうのでした。
え?なんで帰るの?と驚く社長。
AとBはさっさと面接室を面接も受けずに帰ってしまいます。
AとBは何故帰ってしまったのでしょうか?
では日本の文化、思想、採用現場から分析してみましょう。
SNSで見られるこの手の動画は、単純に「弱者の人助け」という点のみを見た、海外でよくある「パフォーマンス的偽善思想」が背景にあると思います。
しかし日本社会では本来、
客観性、合理性を考慮し、その場で優先順を考えること
が重要視されます。
また、
信頼関係という面も重視する文化
であるため、「陰でテストするという行為」に対しては好意的ではなく、信頼関係を損なうきっかけにもなります。
この点からすると日本人であるA、Bがこの会社によって
仕事などの場でないプライベートの世界においてテストされたという事実
から
コンプライアンスなどの面でもしかしたら軽率な思想を持っている可能性
を見抜くことになってしまい、
会社との信頼関係を面接段階で喪失し、自己の身を置く信頼性に欠けると判断したものと言えます。
個々の面接応募者の判断としては
Aは清掃員の補助よりも公共性、緊急性を優先して「国の職員」と言う男性の書類を拾い集めたわけですが、同時に奥に立っていた偉い人らしき男性の存在をしっかりと見ていました。
現場での優先順位の的確判断と周囲の観察力がうかがえます。
Bは余裕をもって現場に来ており、待機中に周囲を観察していた結果、先に通過したAに同じ場面があったとすでに見ていた可能性があります。
そのためこれは何かの隠し撮りかパフォーマンスであるかもと判断し、面倒に巻き込まれぬように見ぬふりして通過したものです。さらにやはり周囲観察でこのえらい感じの男性を見ていたわけです。
余裕行動、現場での状況把握、リスク回避などの能力がうかがえます。
Cが取った行動も否定はできませんが、感情やもしかしての打算で高齢の清掃員を補助したという点では、客観的判断としては少し足りません。
清掃員の補助は急ぎという国の職員を補助した後でも可能です。
従って日本社会においてはSNSでの流行とは異なり、A、Bが人材としては採用に値するとなるわけですね。
そして、それを外見的行動で判断しようとしたこの会社は良い人材を確保できない会社である可能性が高いという判断になります。
採用で大きく分かれる2タイプの例
合理的な優先順位付け(女性A):
緊急性と社会的影響度の高い方(国の職員の書類)を優先する判断力は、ビジネスにおける冷静な意思決定能力を示します。
リスク管理と洞察力(男性B):
面接という目的達成のために、目の前のノイズ(トラブル)を排除し、それが「テスト」である可能性を察知する洞察力と冷静さは、極めて高いビジネススキルです。
信頼関係の重視(A, B共通):
「陰でのテスト」という行為を許容せず、その場で会社との関係を断ち切るという行動は、「信頼できない環境では働かない」というプロフェッショナルな倫理観の裏返しです。
まあ、所詮SNS動画ですので、ここまで真剣に日本社会との相違を評さなくてもいいのでしょうが、本当にいい人材を採用するというのはこういうことなのです。
実際には人材選定で大きな失敗して、後からクビ切れなくて困って、要らない不良人材がいっぱいになって優秀な人材が辞めて行く・・・
そんな悪循環な会社組織にならないように、企業の人事担当にはそういう視点での人選スキルを持ってほしいものですね。
いかがでしょうか?
こういう視点でSNS動画を解析するのも面白いと思いません?
Posted at 2025/11/10 14:59:00 | |
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