
さて、すでに3週間ほど前のことですが・・・以前「笠間クラシックカーミーティング」でお会いしたSさんのご自宅ガレージにお邪魔し、その素晴らしいお車達を拝見してきましたので(コチラでの掲載許可を得まして)ご紹介したいと思います。
後半長文ですが、画像だけでなくしっかりお読みいただくことで氏のホントの凄さが伝わるかと思いますので、ぜひお時間がある際にご覧ください~(^^ゞ
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指定されたご自宅へ到着。コーティングメンテの終わった翌日ということで、せっかくなのでQPで訪問しました(^_^;)
まずはいきなりメインと言えるガレージその①を・・・現れたのはブルーメタリックのこの2台(^O^)
デイトナ前期モデル。未レストア、内外装オリジナルです!
やはり塗装の雰囲気が、塗り直した場合と違います。「右後ろに当てた経歴あり」とのことですが、全体に十分綺麗です。ディテイリングしたらビカビカになると思います☆
これが本当の「デイトナシート」♪クリームが外装色にマッチしていますね~
ご厚意でエンジンをかけていただき、あまつさえシートに座ってブリッピングさせていただきました( ≧▽≦) 基本設計が同じでも、やはりBBとは吹け上がりも音も全然違います。やっぱり250~デイトナまでのFR12気筒こそ、真のフェラーリサウンドだと思います!
そしてお隣には、比較的最近手に入れたというギブリSS!
コチラはマセラティ本社でレストアされ、もちろんヒストリーもしっかりした素晴らしい個体。前オーナー時にオートモビルカウンシルで主催者展示されたとのこと・・・当時ワタシも拝見しました。グリーンのミウラの隣でしたね。
内装も素晴らしいです。コレぞイタリアンGT♪
続きまして、奥へ入ってガレージその②は赤い跳ね馬のツーショット。まずは512BB!
内装はタン。
こちらもシートへお邪魔しました。説明は省きますが365と細かな点が結構違います。
そして隣にはテスタ。なんと新車からのワンオーナー!クラシケ取得済みです。
当然内装もオリジナル。とても綺麗ですね~
そしてすぐ横のカーポート下、カバーを掛けてあったのはEタイプクーペ。なんとコチラもお父様が新車で買われてからのワン(ツー?)オーナー(@_@;)
そして普通ならガレージ保管なはずですが、序列的にカーポートなのはやむを得ない?(^_^;) 812スーパーファスト
また色が素敵ですね。メタリックブルーがお好みのようです。「V12エンジンコンプリートの為に仕方なく買った」とは氏の弁ですが(笑)
ちなみに足車はコチラのカイエンハイブリッドと・・・
M5の二台。それだけでも十分素敵ですが、完全に脇役です(笑)
さらに「あと4台ほど近くの地下駐車場にあるので行きましょう」と言われ、M5に同乗させていただき喜んで移動(笑)
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456、「ネロ・カルボニオ」という珍しい黒メタ。これまた新車ワンオーナーです!
そしてなんと!希少なMT(@_@;) コチラもクラシケ取得済みとのことです。
お隣のアストンはDBS。白がお洒落ですね~。
一見普通なMG-B GTですが、実は希少なV8モデル・・・ローバーの3.5リッターですね。
ロールバーが組まれ、マフラーも純正では無さそう・・
さらにブレーキはFDのモノが換装されているとのこと!? センターロックですし、氏のコレクションの中では異色のモディファイモデル。走ったら楽しそうですね♪
そして最後は初代M5。M1直系の直6を積んだモデルですね。このサイズ感と、控えめな「違いの主張」が上品でイイですねー。
この日拝見したのは以上ですが、氏は他にも365GT(2+2だったかな?)、ジャガーEタイプのコンバーチブルの方(!)などまだまだコレクションをお持ちで・・・極めつけは「イタリアに250GTEを置いてあります」・・・だと!?(@_@;) 「全部で何台お持ちなんですか?」とお聞きしたら、「正確には分からない」とのことでした(*´Д`)=з
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せっかくなので、ちょっと移動してランチをご一緒しました。先日の笠間のイベントでお世話になったYさんからも聞いていた「ゴルディーニ」さんへ・・・(その名から分かる通り、クルマ好きのオーナーさんが経営するお店です)
素敵な店内でパスタなどいただきつつ、氏のとめどなく続いていく驚愕エピソードをお聞きしていきます。曰く・・・
まずはこれまで参加したヨーロッパ各国でのイベントとしては
コンクール・ヴィラ・デステ(2回、しかも一度はあのポール・フレール氏が同伴!)
ミッレ・ミリア観戦
グッドウッドフェスティバル
ル・マンクラシック
モナコ・ヒストリック
ツールオート(現ツール・ド・フランス車版)
などなど、どれもがワタシが「一度でいいから行ってみたい」と思う憧れのイベントの数々に何度も行かれています。

プレキシもオリジナル。ワタシのBBの白レンズ同様、色がイイ感じに・・・
それだけでも何とも羨ましいことですが・・・本当に驚くべきはここからです(滝汗 イタリア在住のとある方をきっかけに、長年かけて築かれた、自動車界の「レジェンド」たる人物達との物凄い人脈です。とても覚えきれませんでしたがw、思い出せるだけ書き記してみます。

NACAダクト、広がったフェンダー、リムの深いホイールで365と印象が変わります
まずエンジニアでは・・・
パオロ・スタンツァーニ (→カウンタックなど)
ニコラ・マテラッツィ (→F40、288GTO、ストラトスなど)
ジャンパオロ・ダラーラ (→ミウラなど)
など、たくさんの文献で登場する、各名車を作り上げた伝説とも言える方々・・・
デザイナーでは
ジョルジェット・ジウジアーロ
マルチェロ・ガンディーニ
レオナルド・フィオラバンティ
(この御三方はさすがに皆さんご存じでしょう。いずれも代表作を絞れない巨匠ばかりです)
他にもアルド・プロヴァローネ氏(もちろん代表作はディノです)やザガートの黄金期を築いたエルコーレ・スパダ氏、比較的近年活躍された方ではクリス・バングル氏とも面識あり。また鬼才・フランコスカリオーネ氏とはお会いする約束だったのが、惜しくも数日前に亡くなってしまい叶わなかったとか・・・
しかも、これら錚々たる面々と「会ったことがある」どころのレベルではなく、「お友達」と呼べる親しい仲・・・数名からは、毎年クリスマスカードが届くそうです。また特に痺れたのは、ワタシが敬愛するフィオラバンティ氏が、イタリア滞在中に宿泊先に来てくれて(!)、デイトナのデッサンをサラサラと描いてプレゼントしてくれた(!!!)というエピソード!ガ━(;゚д゚)━ン!!
うーん・・・ワタシの知る限り、というか、まず間違いなく、これだけ自動車界における多くの海外著名人と交友関係のある日本人は、モータージャーナリストを含めても他にいらっしゃらないと思います。以前「スーパーカー誕生」という大作を上梓された沢村慎太朗氏ですら、(今回聞いたお話ですが)各エンジニアに一度しかインタビューされていないそうです。(むしろそれでよくあれだけの内容を書けたと感心されていました・笑)
松田氏や平松氏など、昔から著名なコレクター、あるいはヴィンテージカーの世界で有名な、熱心なエンスージアストはたくさんいらっしゃいますが・・・クルマのコレクションのみならず、多くのエンジニア・デザイナー達と親交を深めている方がいらっしゃるということを初めて知るに至り、本当に衝撃的でした。
そしてそれだけの方が、これまで全くといっていいほどメディアにも出ず、そこそこ車好きを自負するワタシが存在すら知らなかったこと、またそういったエピソードを直接聞けることがなんだか不思議な気すらしました(汗
うまく表現できませんが・・・「(体験談を本や記事にする、など)何らかの形で記録として残す、あるいは発信せず、氏の記憶の中だけに留めておくのはもったいない」というか・・・伝わりますかね(^_^;)
そして最後に、端的な凄いエピソードをもうひとつ。恐らくワタシと同世代、あるいは年上の車好きの多くが憧れたであろう、旧カーグラフィックTVのオープニング。白のアルピーヌと共に疾走する赤の328・・・アレは当時氏が大学卒業後、最初に新車で買ったフェラーリそのものだそうです(@_@;)
とにかくお会いしている間、驚きとため息の連続でしかありませんでしたが・・・後日また改めてご自宅を訪問し、山のようにあるらしい(でしょうねwww)貴重な資料やカタログなど見せていただくお約束をして帰路に着きました。
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いや~、あんな方が日本にいらっしゃるんですね~・・・しかも比較的お近くにお住まいとは。ヴィンテージカーの狭い世界ですから、この歳になってこんな驚きの出会いがあるとは思いませんでした。素晴らしい御縁に、そしてお引き合わせして下さったYさんに感謝しきりです!